「亡霊」
相棒season9最終話のあらすじと感想
本日は、シーズン9最終話(第18話)についてです。
神戸くんでの2シーズン目、シーズン9もいよいよ最終話となります。
相棒season9最終話(第18話)のタイトルは「亡霊」。放送日は2011年3月9日です。2時間スペシャルで放送されたものです。タイトルからでは内容が全く推測できません。とても気になるタイトルではあります。
それでは、そんな最終話「亡霊」のあらすじから紹介します。おおまかではありますが。
死刑囚として拘置所に収監されていた、左翼過激派テロ組織「赤いカナリア」の元幹部である本田篤人。彼の死刑が執行されたと報じられるのですが、実際には執行されておらず、彼は超法規的措置により釈放されています。その裏には、政府とテロ組織による交渉と取引が。政府は本田篤人の釈放と引き換えに、炭疽菌によるテロを防いだ形です。本田篤人が生きていることはごく一部の限られた人間しか知りません。しかし、釈放された本田篤人は何者かに命を狙われることに。一方、拘置所に収監中の瀬戸内米蔵に呼び出された特命係は、彼の口から本田篤人の生存を聞かされ、本田篤人の行方を追います。真相を確かめるために本田篤人を追う特命係。そして何者かに命を狙われ、逃げる本田篤人。果たして特命係は本田篤人に辿り着けるのか?
ざっとではありますが、だいたいこんな感じの内容です。
今回は、なつかしい登場人物が何人か出てきます。
亀山くん時代には何度か登場した、瀬戸内米蔵。同じく亀山くん時代に出てきた片山雛子。
この二人が神戸くんシリーズで初登場です。
さらには、シーズン8第1話「カナリアの娘」で出てきた本田篤人もメインで出てきます。
大物が三人も久しぶりに登場しちゃうんです。これだけでも、この最終話がどれだけ力が入っているか窺うことができますね。
死刑囚だった本田篤人がまさかの釈放と言う展開からスタートして、それに端を発して巻き起こる事件。本田篤人を追う特命係も、自然とその中心に身を置くことになります。
政治家、公安、赤いカナリア、そして特命係。
なかなかスケール大きな事件です。
極めつけは、劇場版Ⅱで亡くなってしまった小野田官房長が、今回のキーマンとして重要な役割を担っていたりするんです。もう出て来ないと思っていた小野田さんですが、またその姿が見れて嬉しかったです。回想シーンではありますが。
見どころもたくさんあって、目が離せない最終話でした。
面白かったです!
相棒season9最終話のゲスト出演者
それでは次に、最終話(第18話)に主に登場したゲストさんを紹介します。最終話スペシャルですので、ゲストさんも多めです。一人ずつ紹介して行きます。
古谷一行(ふるやいっこう)
まず、赤いカナリアの元幹部、本多篤人役で古谷一行(ふるやいっこう)さん。
今回一番のゲストは、この古谷一行さん演じる本多篤人ですね。相棒には二度目の登場で、前回はシーズン8第1話「カナリアの娘」です。その時に逮捕されて、収監されたと言う流れになっています。
古谷一行さんは2022年に亡くなられています。
内山理名(うちやまりな)
続いて、本多篤人の実の娘、早瀬茉莉役で内山理名(うちやまりな)さん。
古谷一行さんと同じく、これが相棒には二度目の登場で、前回はシーズン8第1話「カナリアの娘」です。この本多篤人親子が事件の中心となります。
津川雅彦(つがわまさひこ)
続いて、元衆議院議員の瀬戸内米蔵役で、津川雅彦(つがわまさひこ)さん。
亀山シリーズではけっこう頻繁に登場したのですが、神戸シリーズでは初登場です。シーズン7の連続もの、第1話と第2話「還流」で逮捕されてしまい、現在は拘置所に収監されています。最後の登場もシーズン7第2話でしたので、それ以来の久々の登場と言うことになります。
木村佳乃(きむらよしの)
続いて、衆議院議員の片山雛子役で、木村佳乃(きむらよしの)さん。
瀬戸内米蔵と同じく、亀山シリーズでは何度か登場していますが、神戸シリーズでは初です。現在は総理補佐官と言う立場になってました。前回の登場がシーズン6第16話「悪女の証明」ですので、かなり久しぶりの登場です。シーズン6と7の間に劇場版「絶対絶命~」が公開されて、そちらにも出ていますのので、厳密にはそれ以来と言うことになるかと。
白竜(はくりゅう)
続いて、公安調査庁の管理官、三反園邦康役で白竜(はくりゅう)さん。
白竜さん相棒に出てたんですね。そしてやっぱり怖いです…笑。ヤクザの役とか多いイメージがありますが、今回は公安調査庁の偉い人の役です。
今回の主なゲストさんは、以上5名でしょうか。小野田官房長が久しぶりに登場しましたので、ゲスト扱いにするべきか迷ったのですが…小野田さんに関しては、後述させて頂こうと思います。
他には、公安調査庁の職員でRIKIYA(りきや)さん(現在の芸名は川口力哉さん)、赤いカナリアの幹部役で岡本富士太(おかもとふじた)さんなどが出演されています。
本多篤人の再登場
本多篤人は、左翼過激派のテロ組織「赤いカナリア」の元幹部です。
初登場はシーズン8第1話「カナリアの娘」で、今回が二回目の登場になります。冒頭では、角田課長の口から前話のおおまかなあらすじが語られてました。
本多篤人はずっと海外にいたのですが、前話で日本に戻って来ました。そして逮捕され、現在は死刑囚として拘置所に収監されています。
死刑囚と言うことは、刑の執行を待つばかりなのですが、なんと彼は突然釈放されてしまうんです。しかも、表向きは死刑が執行されたように装われた上で、秘密裏での釈放です。超法規的措置と言うやつです。
赤いカナリアと政府の取引が裏で行われ、釈放された形です。
死刑囚が自由の身になっちゃうんです。
これは相棒の中でのフィクションですけど、現実にもこんなことが起こってたら…恐ろしいですよね。
きっとないとは思いますけど、絶対ないとは言い切れないですからね。笑
自由の身となった本多篤人は、釈放されてから、ずっと想っていた娘に会いに行くんです。
前回の登場でも、内山理名さんが演じる娘との関係と言うのに焦点が当てられていましたが、今回もその流れは共通していました。
娘を想い、守ろうとする本多篤人。かっこよかったです。
そして元テロリストの父を想う娘。切なかったです。
そんな親子の愛も描かれていた回でした。
この二人を見ていると、ついついハッピーエンドを望んでしまいました。親子で幸せに暮らして欲しいな~と。
ちなみに、前話では本多篤人と特命係は対面はしていません。なんとなく会ってたような気がしちゃうんですけど、会ってはいないんですよ。
ですので本多篤人と、右京さん神戸くんは今回が初対面です。
本多篤人かっこいいので、是非また特命係と一緒に何かしら登場して欲しいですね。
瀬戸内米蔵と片山雛子
亀山シリーズではちょいちょい登場した、瀬戸内米蔵と片山雛子。
この二人が神戸くんシリーズに初登場です!
必然的に、どちらも神戸くんとは初対面になります。
まず瀬戸内さんですが、瀬戸内さんは現在拘置所に収監されています。シーズン7第2話「還流~悪意の不在」で右京さんと亀山くんに犯罪を見破られ、逮捕されてしまいましたので。
その登場を最後に相棒には出てきていなかったのですが、今回ついに拘置所からの再登場です。
瀬戸内さんの裁判は、現在控訴中でまだ終わっていません。それで拘置所にいるわけです。刑が確定したら刑務所ですからね。
拘置所にいますので、面会もガラス越しになります。神戸くんとの初対面も当然ガラス越しです。
この時久しぶりに瀬戸内さんの口から「亀山くん」の名前が出てきました。
それを受けた右京さんは亀山くんについて「今はサルウィンで元気にしていると思います」と。
こう言った話題が出てくると、それだけでなんだか嬉しくなってしまいます。笑
続いては、片山雛子。
めちゃめちゃ頭の切れる政治家で、右京さんとも何度も対決している女です。手強い相手です。
そんな片山雛子も久しぶりに登場し、神戸くんと初対面しています。
衆議院議員会館に特命係が訪れたのも久しぶりです。亀山くんの時は、ちょいちょい議員会館に訪れてましたからね。
神戸くんになってからは、シーズン8第14話「堕ちた偶像」の時に田中哲司さん演じる政治家に会いに行ったくらいでしょうか。
片山雛子はとにかく頭が良い女で、悪女でもあります。今回もそんな悪女っぷりを発揮しているのですが、敵か味方かわからない感じなど、本当に恐ろしい相手です。
今回は右京さん、片山雛子に「何でもお見通しなんですね。ちょっと鬱陶しい」って面と向かって言われてました。笑
いつも思うのですが、木村佳乃さんがこの片山雛子にハマり過ぎてて、もう木村佳乃さんを片山雛子のイメージでしか見られなくなっている僕がいます。笑
木村佳乃さんの片山雛子。
津川雅彦さんの瀬戸内米蔵。
しばらく会えなかったこの二人が相棒で見れて、嬉しいです!
小野田官房長の遺言
劇場版Ⅱ「警視庁占拠!特命係の一番長い夜」で刺殺され亡くなってしまった小野田官房長。
劇場版が公開されたのは、シーズン9第9話と第10話の間です。この最終話は第18話ですので、この時点で小野田さんは既に亡くなっていることに。
ですので第10話以降はもう小野田さんの姿を見ることもなく、もうこの後も出てくることはないんだろうな~と。
そう思っていた矢先、なんと小野田官房長が登場したんです。
これはもちろん生き返ったわけではなく、回想シーンと言う設定での登場ですけどね。一年前と言う設定シーンでの登場がメインでした。
初期相棒の頃にも、ちょこちょこ登場していた生瀬勝久さん演じる「平成の切り裂きジャック」浅倉禄郎が、死んだ後にも回想と言う形で一度出てきたことがありましたが、それと同じようなパターンです。
今回、死刑囚だった本多篤人が釈放されたわけですが、なんとこれを進めていたのが、亡き小野田さんだったとのこと。
テロリストとの交渉窓口も小野田さんです。
本多篤人の釈放計画は、全て小野田さん主導で動いていたんですね。テロ事件を防ぐために。
さらには小野田さんは、本多篤人の釈放後に起こる事態を、娘のことも含め全て想定していたようです。この親子を守ると言う役目も担っていました。
しかし小野田さんは突然亡くなってしまい…
片山雛子がその後を引き継いだんです。
ですので本多篤人の釈放に関しては、片山雛子の仕切りで進んで行くわけですが…それを邪魔しようとする勢力が現れたり、色々なことが起こってしまうんです。
そこで特命係が大活躍するわけですね。
さらには最後の方で、瀬戸内米蔵から小野田官房長の言葉が語られるのですが、「私の目の黒いうちは、誰一人殺させません。」と、一人の犠牲も出さずに解決することを望んでいたような言葉が。
これは「多少の犠牲は止むを得ない」といつも言っていた小野田さんらしくない言葉ではありますが…
その後に「らしくないでしょ?」と瀬戸内さんに向かい言ったみたいですね。小野田さん自身が。
「一人の犠牲も出さずに解決する」ことが、小野田さんの本当の遺言だったのではないかと。
そう右京さんは言ってました。
右京さん、今度の休みには神戸くんを誘って、小野田さんのお墓参りに行くみたいです。
今回、もう見れないと思っていた小野田官房長が見れたこと、嬉しかったですね。
回想シーンでも良いので、またたまに出てきて欲しいです。
公安調査庁とは?
白竜さんが演じた三反園邦康。
彼は「公安調査庁」の管理官です。
公安調査庁と言うのは、警視庁の公安とは違うんですよ。ややこしいです。笑
公安調査庁は法務省の外局なんです。
国内諸団体・国際テロ組織に対する情報の収集・分析を行う治安機関・情報機関とのこと。
警視庁の公安も、扱う事案としては同じような感じだと思うのですが、公安調査庁の方は逮捕権はなく、情報収集が主な役割だと。一方警察は逮捕権や強制捜査権を持っています。
そんな違いがあったんですね。
と言うか、僕は「公安」と呼ばれる組織が警察と法務省の両方にあるのを初めて知ったんですけどね。
今回出てきた白竜さんの三反園管理官は、公安調査庁の人間なんですけど、やたらと怖いんですよ。笑
拷問まがいの取り調べを匂わせる場面もあったりして、恐ろしいです。
この組織事態も、訓練されたスパイ集団みたいな感じで恐ろしかったですね。
実際の公安調査局がどんな感じなのかはわかりませんが…こんなんだったらマジで怖いです。笑
シーズン9最終話その他の見どころ
それでは次に、最終話のさらに細かい見どころを少しだけ挙げてみます。
米沢さんがGTRを運転
米沢さんが、神戸くんの車(GTR)を運転すると言う、めちゃめちゃ貴重な場面が!!
ちょっと画像わかりづらいですけど、運転していたGTRを白バイに停車させられ、警察官に囲まれる米沢さんの絵です。笑
そもそも、米沢さんが車を運転するシーン自体、これが初めてですね。
劇場版スピンオフの「鑑識・米沢守の事件簿」ではバイクを運転するシーンがありましたが、車は今までなかったので。
この先、米沢さんの運転シーンは出てくるのでしょうか?
たまきさんのマーチ
たまきさんの愛車はマーチです。
過去に一度だけ登場してます。シーズン6第17話「新・Wの悲喜劇」で、骨折した美和子さんのお見舞いに、亀山家を右京さんとたまきさんが訪れた時ですね。オセロの中島知子さんがゲスト出演してた回です。
そのマーチが久しぶりに登場しました。
二度目の登場です。
前回はたまきさんが運転してたんですけど、今回は右京さんと神戸くんが車を借りて、たまきさん不在で神戸くんが運転してます。後ろには本多篤人も乗っちゃってます。笑
このメンバーでマーチって…これもかなり貴重な場面なのではないかと。
特命係のテレビ
亀山くんがいた時は、特命係の部屋でテレビを見るシーンが何度かりました。
その度にテレビの位置が変わってたり、テレビ自体も変わってたりして、僕もその辺りの変遷を完全には把握してないんですけどね。汗
今回、相棒が神戸くんになってから、初めてテレビを見る場面が登場しました。
初めて、と書きはしましたが、絶対に初めて?と聞かれるとちょっと自信がないです…。すみません…汗。
僕が気付いたのはこれが初めてなんですけどね。今まで気付かなかっただけの可能性も否定はできませんので。
細かいところですので、どうでも良いと言えばどうでも良いんですけどね。笑
以上、今日は相棒season9最終話「亡霊」についてでした。