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相棒シーズン10第8話。報道カメラマンの魂と傍観者効果

「フォーカス」

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相棒season10第8話のあらすじと感想

本日は、シーズン10第8話についてです。

相棒season10第8話のタイトルは「フォーカス」。放送日は2011年12月7日です。フォーカスとは「ピントや焦点」と言う意味で、カメラなどでよく使われる言葉ですが、相棒ではどのような意味を持つのでしょうか。

それではまず、おおまかにではありますが、第8話「フォーカス」のあらすじから紹介します。

通り魔事件の瞬間を撮影した一枚の写真が週刊誌に掲載されます。その数日後に写真を撮ったカメラマンが何者かに殺害され遺体となって発見されると言う事態に。通り魔事件の犯人は現在も逃走中だったため、その犯人がカメラマンを殺害した可能性もあります。一方、殺害されたカメラマンは、過去にも飛び降り自殺の瞬間など、スクープ写真を撮影している報道カメラマンだったため、彼の写真を快く思わない人間も。彼は自身の写真展を間近に控え、その開催直前に殺害されました。果たして彼を殺したのは誰なのか?特命係が真相を究明します。

ざっくりですが、だいたいこんな感じの内容になります。

今回も面白かったです!!

本当に相棒は色々な攻め方をしてきますので、飽きさせないですね。脚本家の方々は凄いな~と思います。

今回は、報道カメラマンと言うものにスポットが当てられた物語でした。事件や事故の決定的瞬間を撮影するカメラマンの魂や想い、そして信条。

報道カメラマンと言うものについて、僕も少し考えさせられるような回でもありました。

さらには、元警察官と不良少女の交流だったり、事件が目の前で起こっているのに、それを無視して通り過ぎてしまう人々の傍観者効果

事件に関わる人々の色々な想いが交錯した物語でした。

いつものごとくどんでん返しが待っているわけですが、終わり方としては切ないと言うか、やりきれないものが残るパターンでした。もっとお互いを理解していれば、防げた事件なんじゃないかって。

最後のシーンでは、カメラマンの真意や想いが伝わってきて、不覚にも僕はちょっと泣きそうになってしまいました。

温かくも切ない第8話でした。

 

相棒season10第8話のゲスト出演者

では続いて、第8話に主に登場したゲストさんを紹介したいと思います。今回は、最初からがっつりと「この人がメインのゲストさん」と言う人物がいない回ではありました。それでも登場時間の長さなどを踏まえ、一名紹介したいと思います。

佐川満男(さがわみつお)

元地域課の警察官で、現在は交番相談員をしている谷川正良役で、佐川満男(さがわみつお)さん。

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失礼ながら僕はこの俳優さんは知らない俳優さんでした。今回もがっつりメインと言うわけではありませんが、敢えて挙げますと、この佐川満男さんが一番のゲストさんだったかな~と思います。

 

他には、報道カメラマンの有沢広明役で、比留間由哲(ひるまよしのり)さん、過去にビルから飛び降り自殺をした女性、内海佳苗役で戸井智恵美(といちえみ)さんが、ちょいメインで登場する感じでしょうか。

 

報道カメラマンの魂

事件現場や事故現場など、いわゆる報道写真を撮影する報道カメラマン

戦争を撮影する戦場カメラマンなんかも、それにあたります。

今回登場したカメラマンは、事件や事故の決定的瞬間を多く撮影しているカメラマンです。

報道写真に関しては、昔から「報道か人命か」と言う問題が議論になったりすることがあります。

僕がまず思い出してしまったのは、ピューリッツァー賞を受賞した後に自殺した、ケビン・カーターと言う人が撮影した「ハゲワシと少女」です。

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(画像出典:natgeo.nikkeibp.co.jp)

内戦が続くスーダンで、痩せ細った少女を狙うハゲワシの姿を収めた写真です。スーダンの飢餓を伝えるための報道写真ですが、「なぜ少女を助けなかったのか」と批判に晒された問題の写真です。

今回登場したカメラマンも、通り魔の瞬間を撮影したり…

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飛び降り自殺の瞬間を撮影したり…

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おそらく、批判も受けるであろう写真を撮影しています。

しかし彼は、それと同時に、被害者が笑顔で笑う写真だったり、事件を傍観する人々の写真も撮影しているんです。

悲劇を伝えたい

そこには、そんな報道カメラマンの想いがあるんです。

写真と言う媒体を通して「悲劇」を伝えることに、彼は信念を持っています。

もちろん、報道写真に関しては、現在も議論の的となることもあるかとは思いますし、様々な考え方はあると思います。

しかし、そのようなカメラマンがいるからこそ、その悲劇が第三者に伝わることもあるんだろうなって。

そんなことを考えさせられる回でした。

 

傍観者効果

傍観者効果」と言う言葉が右京さんの口から語られました。

この言葉を僕は初めて知ったのですが…

事件に際し、自分以外に多くの人間が周囲にいる場合、率先して自分が行動しようと言う考えが薄れてしまう」行為とのこと。社会心理学の用語で、集団心理の一つらしいです。

今回起きた通り魔事件は、朝の通勤で行き交う人々がたくさんいる中で発生しました。

一人の女性が突然刺されて倒れ込むのですが、誰も彼女を助けることもしませんし、犯人を追うこともしないんです。

皆、まるで何も見えていないかのように通り過ぎてしまうんです。

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客観的に見ていますと、そんなことあり得ないだろ?と思ってしまうのですが…。

僕も実際その場にいたら、この「傍観者効果」により、何もしないと言う可能性があるのかもしれません。それはじゅうぶんに起こり得ることなのかも、と。

集団心理と言うのは本当に恐ろしいものですよね…。

そして、今回登場した報道カメラマンは、通り魔事件の決定的瞬間を撮影しているのかと思いきや…

なんとその写真は、倒れこむ女性の横を素通りする傍観者達に焦点(フォーカス)が当てられたものだったんです。

ネタバレしまくりですみませんが…汗。

報道カメラマンの魂を感じた瞬間でした。

 

シーズン10第8話その他の見どころ

では次に、第8話のその他細かい見どころを挙げてみたいと思います。今回は二つだけ。

見たことない部屋が登場

警視庁内で、今まで見たことない部屋が登場しました。

誰も使っていない部屋で、半分倉庫みたいになっている部屋でした。

もしかしたら、保管庫的な部屋なのかもしれません。

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もしかしたら以前も出てきたことあるのかもしれませんが…

僕が覚えている限りは、この部屋が出てきたのは初めてですね。

だから何だと言われてしまいそうな見どころですが…笑。

テーブルの下からのアングルで

特命係の部屋で、右京さんのチェス盤が置いてあるテーブルがあります。

右京さんの机の隣りに置いてある透明のテーブルですね。

今回、その透明のテーブルの下から、と言うアングルで右京さん、神戸くん、角田課長が話している絵が映し出されました!

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これももしかしたら以前も出てきているのかもしれませんが…

僕は今回初めて気付きました。

新鮮なアングルだったので。笑

カメラの位置やアングルがいつもと違うだけで、なんだか新鮮な感じがしますね。

相棒はこう言うちょっとしたところでも、見ている人を飽きさせない工夫をしているんだと思います。

さすが相棒!

以上、今日は相棒season10第8話「フォーカス」についてでした。

 

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