相棒が好き過ぎて

ドラマ相棒が好き過ぎるが故の戯言と悪ふざけ

相棒16第18話。中国人の森迫永依と通訳の矢野浩二。

第18話『ロスト~真相喪失』

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あらすじと感想

本日は、シーズン16第18話についてです。

相棒season16第18話のタイトルは『ロスト~真相喪失』。放送日は2018年2月28日です。真相喪失というのは、その言葉通り解釈しますと、真相がどこかに消えてなくなってしまうということですが…右京さんが真相に辿り着けるのかどうか気になるところです。

ではまずおおまかではありますが、第18話「ロスト~真相喪失」のあらすじから紹介していきます。

関東で約2億5千万円もの現金が一斉にATMから不正に引き出される事件が発生します。その後防犯カメラの映像などから現金を引き出した出し子が複数特定され、暴力団が関与している可能性もあり、角田課長も大忙しで、右京さんと冠城くんの特命係も駆り出されることに。そんな中、別件で殺人事件が発生します。ある町工場の社長が撲殺死体で発見されたのですが、現金引き出し事件の出し子の一人である中国人が、半年前までこの町工場の従業員だったことがわかり、二つの事件が関連している可能性も浮上します。そして捜査のため町工場を訪れた右京さんと冠城くんは、工場の一室に隠れていた中国人女性を発見します。二人は彼女に事情を聴くため通訳捜査官を介して聴取を行いますが、彼女は口を閉ざし何も語ろうとしません。その後殺害された社長には闇金に多額の借金があることや、保護された中国人女性と頻繁にメールのやり取りをしていたこともわかります。果たして現金引き出し事件と殺人事件に繋がりはあるのか?隠れていた中国人女性はなぜ何も語らろうとしないのか?特命係が真実を追います。

ざっくりですけど、だいたいこんな感じの内容になります!

今回も面白かったです!

大杉漣さん急死のショックから一週間、どうしても衣笠副総監のことを考えてはしまいましたが、今宵も相棒を楽しませて頂きました。

今回は新鮮な要素が多かったのではないかと思います。

まず、一番メインのゲストさんが、日本語が喋れないという点です(設定上です)。これまでにも相棒で外国人が登場することはたまにありましたけれど、メインのゲストさんががっつり中国人という設定も初めてです。日本語が喋れないという設定も。

事件の鍵を握ると思われる重要人物が、日本語が喋れないんですよ。なので当然のことではありますが、言葉によるコミュニケーションが取れませんので、細かい事情聴取とかが難しいんです。てっきり右京さん、中国語もいけるんじゃね?と思ってたんですけどね、それは無理だったみたいです。笑

そこで二つ目の新鮮な点が、通訳捜査官なるものの登場です。

その名の通り、通訳をする捜査官です。笑

これによりどういう図式になるかと言いますと、捜査をする特命係と、事件の鍵を握ると思われる中国人女性の間に、通訳捜査官が入るわけです。橋渡し役として。それがまた今回の肝の部分なんですけどね。

必然的にドラマ内で中国語が飛び交うという状態になります。

右京さんが日本語で喋り、中国人女性は中国語を喋り、通訳さんが両方喋りますので、けっこう騒がしいです。笑

全体としては、2億5千万円という大金の不正引き出し事件という一つの軸と、町工場の社長殺害というもう一つの軸。この二つが関連してるのでは?という流れで進行していきます。相棒では定番と言えば定番ですね。

そんな二つの軸を結びつけるような何かを、中国人女性が知っているのでは?と。なぜこの中国人女性が何も語ろうとしなかったのか?そこに事件の重要な鍵があるわけです。

厳密には、先ほど挙げた二つの軸に、さらにこの中国人女性の供述に関して、通訳の問題という大きな軸が被さっていく形です。

結果的に事件は解決するのですが、特命係の活躍により解決といういつのもパターンではなく、右京さんも証拠を突き付け相手を最後まで追い詰め切ることができず、そう言った部分では珍しい回だったかと思います。

逆に言えば、捜査一課がちゃんと仕事をした事件でした。笑

すっきりした終わり方だったかどうかは何とも言えませんが、最後には少し切なくなるような、心温まるような、そんな展開も用意されていました。

振り返ると意外と中身の詰め込まれた回だったかと思います。

また、大金の不正引き出し事件は、実際に一昨年に日本で似たような事件が発生しています。全国のコンビニATMから約18億円もの現金が一斉に不正に引き出されるというものでした。この事件は複数の逮捕者が出ていますが、もしかしたらこれが、今回の相棒で起こった現金引き出し事件のモデルになっているかもしれません。

相棒って、その時代に起こったり起こりうるであろうタイムリーなものがけっこう扱われていたりするので、それも一つの魅力ですよね。

そしてもちろん本筋以外にも、久しぶりに英語を話す右京さんが見れたり、角田課長の出番も多かったり、細かい楽しみどころもいくつかありました。

第18話「ロスト~真相喪失」、面白かったです!!

 

ゲスト出演者

続きまして、第18話『ロスト~真相喪失』に登場した主なゲストさんを紹介したいと思います。今回は二名です。

森迫永依(もりさこえい)

まず、町工場に隠れていた中国人女性、李雨欣(通称:シャオリー)役で森迫永依(もりさこえい)さん。

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役名の雨欣はユーシンと読むようです。事件の鍵を握る中国人女性役です。中国語しか喋れない設定だったのですが、森迫永依さんは父親が日本人で母親が中国人のハーフで、実際に中国語がペラペラみたいです。失礼ながら僕はなんとなく見たことあるかな~という女優さんだったのですが、子役としても小さい頃から活躍されていて、実写版「ちびまる子ちゃん」では主役のまるちゃんを演じています。僕も実写版まるちゃんは見た覚えがあるのですが、あのとき演じていた子が、いつの間にかもうすっかり大人になっちゃってるんですね。ついでと言ってはなんですが、ちびまる子ちゃんのときの画像も載せておきます。

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(画像出典:girlschannel.net)

 

矢野浩二(やのこうじ)

続いて、通訳捜査官の西村欣二役で、矢野浩二(やのこうじ)さん。

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中国語と日本語の通訳捜査官の役です。矢野浩二さんは日本生まれの日本人なのですが、主に中国で日本人俳優としてご活躍されている方でした。Wikipediaを拝見したところ、日本よりも中国での出演が圧倒的に多いです。2001年に単身で中国に渡り中国語を勉強しながら活動されていたそうです。ニューヨーク・タイムズでは「中国で最も有名な日本人俳優」と評価されたそうです。僕は知らずに恥ずかしい限りです…。今回の相棒でも、日本語と中国語の両方とも流暢に話していました。


以上、今回主に登場したゲストさんは上記の2名になります。他には、町工場の専務、塹江悟役で越村公一(こしむらこういち)さん。町工場の通訳、美間幸美役で魏涼子(ぎりょうこ)さんなどが、ちょい目立ちゲストで出演されています。越村公一さん魏涼子さん共に、過去に二度別の役で出ていて、今回が三度目の出演です。

 

中国人女性と通訳捜査官

右京さんは英語がペラペラですし、それ以外にもフランス語やスペイン語などもある程度わかるのでは?と思わせる場面がこれまでにもありました。

ですので完全な偏見ではありますが、中国語もそれなりに喋れるのでは?と勝手に思ってました。笑

しかしながら、中国語しか喋れない女性が工場で保護され、日本語が全く通じずに、右京さんもジェスチャーで会話するのが精一杯でした。

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右京さん、中国語は習得してなかったんですね。

最初は英語で話し掛けてたんですけど、それも通じませんでした。

そこで登場したのが、相棒史上初となる「通訳捜査官」、矢野浩二さん演じる西村欣二です。

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どうやら警視庁には警務部に通訳センターというのがあって、西村さんはそこの所属です。

取調べや事情聴取に、このようながっつり通訳が出てくるのは初めてのことなので、新鮮です。

これが中国語ではなく英語でしたら、右京さん自身が喋れてしまうので、通訳が登場する必要性がないですからね。重要人物が中国人ならではです。

途中、右京さんはスマホの翻訳機能を使って話をしていて、通訳いらないんじゃね?という場面もありましたけれど。笑

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とは言えやっぱり通訳がいた方が話は早いです。

当然のことではありますが、通訳捜査官は日本語と中国語が両方ともペラペラです。これはゲスト紹介の欄でも触れさせて頂きましたが、演じている矢野浩二さん自身、どちらも実際に喋れるようですので、まさに適役ですね。

矢野浩二さん凄いな~と思う一方、さらには今回ドラマ内では中国語しか喋っていなかった、シャオリー役の森迫永依さん。

彼女は父親が日本人で母親が中国人とのことですので、日本語と中国語が喋れるのはわかります。しかし、それのみならず、英語と韓国語まで喋れるらしいんです。凄いです。ちびまる子ちゃんのときはそんなこと全く知らなかったです…。

僕は完全に日本語しか喋れませんので、羨ましい限りです。

森迫永依さんは4ヶ国語を操れるわけですが、相棒の中では中国語しか喋りませんでした。

メインのゲストさんが外国語しか喋らないというパターンは初めてですし、通訳捜査官の登場も今回が初めてなので、そう言った部分でも楽しめる回でした。

 

ロスト・イン・トランスレーション

今回の一番大きなテーマは「ロスト・イン・トランスレーション」だったかと思います。

僕はこの言葉は初めて聞きました。

ロスト・イン・トランスレーションをググりますと、まず同名の2003年に製作されたアメリカ映画が出てくるのですが、僕はそちらも知らなかったです…。

トランスレーション(translation)というのは、翻訳、解釈、言い換えなどの意味があります。

で、ロスト・イン・トランスレーション(lost in translation)というのは…

通訳の過程で大切な意味が失われてしまう」ことを意味するみたいなんです。

なるほど、勉強になります。これでまた一つ頭が良くなりました。笑

言語が通じない者どうしが話す際、通訳というのはとても便利なものです。

時には通訳は、自分なりに解釈をして言い方を変えて相手に伝えているかもしれないですし、伝える必要がないと思ったことは独断で省いているかもしれません。

つまり通訳は、必ずしもそのままの言葉を相手に伝えているわけではない可能性もあるわけです。

もちろんそれはある意味では有効な反面、恐ろしいことでもありますよね。

自分が言ったことと全く違うことが伝わってしまう可能性もありますし、本当に言いたかったことが省かれてしまっている可能性もあります。

通訳の意思一つで、人間関係をめちゃくちゃにもできますし、商談を破談させることもできるわけです。

恐ろしい…。

逆に言えば、通訳という仕事やそれにあたる人間の重要性も非常に高いということでもあるかと思います。

近年は自動翻訳もかなり進歩してきているので、もしかしたらいずれは通訳はAIにとって代わられる職業かもしれませんが…

AIの通訳にも「ロスト・イン・トランスレーション」が発生することはじゅうぶんあるでしょうし、またそこにAIの悪意が介在したらと思うと…恐ろしいです。

誰も信用できなくなります。笑

そうなると、究極はやはり自分で言語をマスターするしかないですね。笑

 

その他の見どころ

それでは次に、第18話『ロスト~真相喪失』のその他細かい見どころを、いくつか挙げてみます。

大杉漣さんの追悼

冒頭で、大杉漣さんへの追悼メッセージが流されました。

こちらです。

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大杉漣さんが亡くなったということが、未だに信じられません。

相棒での衣笠副総監の今後については別途書かせて頂きましたが、本当に残念でなりません。

重ねて、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

中心に青木年男

青木年男を中心に、捜査一課の伊丹さんと芹沢さん、組対5課の角田課長と大木さんと小松さん、そして特命係の右京さんと冠城くん。

全員集合です。

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このメンツが揃って顔を合わせることは、たまにはあるかと思うのですが、その中心に青木年男がいるというのは面白いです。笑

どうせなら大河内さんや益子さんあたりも揃って欲しかったですけどね。

また、今回は角田課長と、伊丹さん芹沢さんが一緒に取調べをする場面もありました。

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こちらもそう頻繁に見れるシーンではないので、嬉しいです。

 

横浜中華街

横浜中華街が登場しました。

まず、通訳捜査官の西村と右京さんがビルの屋上で話している場面では、関帝廟(かんていびょう)という中華街のお寺のような建物が後ろに映っていました。

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さらには右京さんと冠城くんが中華街を歩く様子も。

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相棒で中華街が出てきたのは、劇場版Ⅱで右京さんと神戸くんが中華街で危険に晒される場面がありましたが、それ以来かと思います。

右京さんと冠城くんはこの後、ワンタン麺を食べに行く話をしていました。笑

特命が二人でご飯の話をしているシーン、僕は個人的に大好きです。これまで卒業していった相棒たちのも。

 

花の里の鮭茶漬け

花の里の鮭茶漬けがアップで映りましたので、載せておきます。笑

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わさび多めです。笑

この鮭茶漬け、めちゃめちゃ美味そうです。食べたい。

いつかリアル花の里、オープンして欲しいです。

あの席に座ってお茶漬けが食べたい。


以上、今日は相棒season16第18話『ロスト~真相喪失』についてでした。

 

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