第19話『少年A』
あらすじと感想
本日は、シーズン16第19話についてです。
相棒season16第19話のタイトルは「少年A」。放送日は2018年3月7日です。シーズン16も残すところあと2話となりました。この第19話が終われば、残るは最終話スペシャルのみですので、通常版ではこの第19話がs16の最後ということになります。シンプルなタイトルで、少年が中心になる事件であることは推測できますが、どのような少年が登場するのでしょうか。
それではまず、ざっくりではありますが、第19話「少年A」のあらすじから紹介します。
あるホステスが自宅で何者かに殺害される事件が発生し、犯人は犯行後12時間もその部屋に残っていた可能性が浮上します。犯人の行動に興味を引かれた右京さんは、冠城くんを伴い事件現場へと向かいますが、現場近くで段ボール箱を持った気になる少年を見つけます。その少年は右京さんと目が合うと逃げるように姿を消しました。少年が事件について何らかの事情を知っている可能性もあり、右京さんと冠城くんは少年の行方を追います。そしてようやくその所在を突き止め事情を聞くことはできたのですが…少年の話した素性やアリバイは全て嘘だったことがわかり、特命係はさらに彼を追及します。それでも少年は何かを隠したまま話そうとはしません。彼は一体何を隠しているのか?事件とはどんな関係が?特命係が真相を明るみにします。
おおまかですけれど、だいたいこんな感じの内容になります。
今回も面白かったです!!
どんなふうに物語が進んでいくのか全く読めず、最後に明かされる全ての真相が楽しみな展開でした。
面白さとともに、悲しくもあり、温かくもある内容でした。
いい話でした。
「大きくなった加藤清史郎くん」というのが一番の見どころと言いますか、まず意識が行ってしまうところではありますが、ストーリーそのものの完成度も高かったように思います。
加藤清史郎くんといえば、シーズン11の「BIRTHDAY」にも出演していますが、「BIRTHDAY」は名作だと僕は思っています。それに続き今回も、いい作品に出ているな~と。
今回の加藤清史郎くんは、とっても嘘つきな少年なんです。
もちろんその嘘には何かしら大きな理由があることはわかるのですが、図式としては「嘘をつく加藤清史郎vs特命係」という形になるかとも思います。
その嘘の理由を解き明かすことが、事件を解決へと導く大きな鍵でもあり、追い詰められた少年自身を救うことにも繋がっていくんです。
ホステスの殺害事件に端を発してはいますが、常に「少年A」を中心として進行していく物語でした。
少年が嘘をついてでも守ろうとしているものが何なのか?
人が追い詰められる姿というのは、それだけでも見ていて辛い気持ちになってしまうのですが、ましてやそれが10代の少年なら尚更です。
少年の心を想うと、最後の方で僕は泣きそうになってしまいました。
また、無戸籍者という社会問題にも、ちょっとしたスポットが当てられていたのではないかと思います。
ひどい大人たちがいる一方で、救いの手を伸ばす大人たちがいることも。右京さん冠城くんはもちろん、伊丹さんや芹沢さんの優しさにもグッときました。特に伊丹さんはかっこよかったですね。
冠城くんの熱い一面も見れました。
加藤清史郎くんの成長に驚き、事件の真相に驚き、刑事たちの優しさに心を打たれた回でした。
やっぱり一番のびっくりは加藤清史郎くんでしたけれど。笑
第19話『少年A』、面白かったです!!
ゲスト出演者
それでは続いて、第19話『少年A』に登場した主なゲスト出演者を紹介します。今回は一名のみになります。
加藤清史郎(かとうせいしろう)
事件現場付近で右京さんから逃げるように姿を消した謎の少年役で、加藤清史郎(かとうせいしろう)さん。
特命係に対して嘘の返答ばかりする少年役です。上に「加藤清史郎さん」と書いてしまいしたが、どうしても「加藤清史郎くん」と書きたくなってしまいます…笑。すっかり大きくなりイケメンになっていました。加藤清史郎くんは今回が別の役で二度目の相棒出演で、前回はシーズン11第18話「BIRTHDAY」に出演しています。BIRTHDAYが2013年放送ですので、約5年振りの出演ということになります。
以上、今回の主なゲストは加藤清史郎くんのみになります。他には、素性のわからない少年の弟役で、山田瑛瑠(やまだえる)さん。半グレ集団のボス、平田章役で兼松若人(かねまつわかと)さん。半グレ集団の一員役で伊島空(いじまくう)さん、殺されたホステスの高田みずき役で、藤村知可(ふじむらちか)さん。暴力団員の役で神農直隆(かみのなおたか)さんなどがちょい目立ちで出ています。兼松若人さんは今回が別の役で二度目、神農直隆さんは別の役で三度目の相棒出演です。神農直隆さんは、大杉漣さんが出演予定だった舞台「1984」で大杉さんの代役を演じる俳優さんです。
大人になった加藤清史郎
今回は、一人の少年が物語の中心でした。
事件現場付近で右京さんと目が合い、逃げ出すようにその場を去ったことから、完全に右京さんに目を付けられてしまった少年です。
その後も暴力団風の男たちに脅されていたり、特命係への返答に嘘ばかりついたり、事件への関わりが疑われつつも、その言動が謎だらけだった少年です。
そんな少年を演じていたのが、加藤清史郎くんです。
加藤清史郎くんと言えば、車のCMでこども店長を演じていたイメージを、多くの方がお持ちではないかと思います。
(画像出典:matome.naver.jp)
このCMは2009年から2010年に放送されていたものですので、今から約8~9年前になります。ちなみに、2代目のこども店長を演じていたのは、清史郎の実弟である憲史郎くんでした。
Wikipediaを見ましたところ、清史郎くんはなんと1歳1ヶ月で芸能界デビューされているそうです。つまり、1歳1ヶ月からお金を稼いでいたわけですね、下世話な話ですみませんが。笑
加藤清史郎くんが相棒に最初に出演したのは2013年です。シーズン11第18話「BIRTHDAY」で健気な男の子の役を演じていました。
(画像出典:tv-asahi.co.jp)
そして今回、僕は久しぶりに加藤清史郎くんの姿をテレビで見ました。最後に見たのは「BIRTHDAY」のときですので、まだまだ可愛い子供の頃です。
清史郎くんはこの数年そこまでテレビでの露出というのは多くなかったようで、僕も見ていません。ですので今回、5年振りのその姿を見たことになります。高校生になってからは今回が初めてのドラマらしいです。
清史郎くんは現在16歳とのことで、もう高校生なんですね。
今16歳ですから、「BIRTHDAY」のときは11歳だったようです。小学校5年生くらいってことですよね。そこから中学生になり、高校生に。すっかり成長してイケメンにもなってます。
タンクトップ姿もかっこいいです。笑
子供の成長は早いと言いますが、加藤清史郎くんを見て、それを実感してしまいました。笑
今回の相棒でも、右京さん冠城くんと対峙する姿や、必死で怖いお兄さんたちに追い詰められる姿など、大人になった清史郎くんの魅力が満載だったかと思います。
清史郎くんが演じた少年は、とても残酷な境遇にあります。
そんな少年の、優しさ、強さ、脆さ。
そう言ったものが見ているこちらにも伝わってきて、僕は泣きそうになってしまいました。
最後の涙のシーンでも心を打たれました。苦しかったんだろうな、辛かったんだろうなって。
だからこそ、特命や捜一の刑事たちの優しさが、余計に胸を打ちました。
加藤清史郎くんには、是非またいつか再登場して欲しいです。
余談ですが、「BIRTHDAY」はシーズン11の最終話の一つ前の回で、今回の「少年A」も最終話の一つ前の回です。ですので最終話の一つ前の回には、加藤清史郎くんが今後もまた登場するかもしれません。笑
日本の無戸籍者
今回は、無戸籍者(むこせきしゃ)というのが一つのテーマにはなっていたかと思います。
それが主軸というわけではありませんでしたが、事件の背後に潜む一つの鍵ではありました。
無戸籍者というのは、「日本において戸籍を有しない個人」を指す言葉です。つまり、戸籍がない人ということですね。
僕は今まで無戸籍者というものについて深く考えたことはありません。深くと言いますか、全く考えたこともないかもしれないです。
しかしなんと日本には、無戸籍者が1万人以上いるらしいんです。
右京さんがそう言っていましたし、実際にそれくらいいるようなんです。
戸籍がないということは、学校にも通えないですし、免許やパスポートを取ることもできないですし、健康保険証もないですし、この国で生きて行くのには相当な困難が想像できます。
日本では通常、赤ちゃんが生まれたときに出生届を自治体に提出することで、戸籍が作られます。しかしそれが行われなかった場合、その赤ちゃんは無戸籍という状態のままでいることになってしまうんです。
僕はまだそのような無戸籍の人と実際に接した経験がないので、正直あまり実感は沸かないのですが、そんな人たちが1万人以上もいるだなんて驚きです。
2016年に発売された、井戸まさえさん著の「無戸籍の日本人」という本がかなり話題になったそうですが、僕は知らなかったので、是非読んでみたくなりました。
相棒はこのような社会問題をテーマにした内容のものがけっこうありますが、無戸籍者の問題に関しては僕は初めて知りましたので、勉強になります。
戸籍は後からでも取ることはできますので、無戸籍で苦しんでいる人がいたら、是非一人でも多くの人がその状況から抜け出し、新しい人生を生きられることを願いたいです。
右京さんが「これからは明日を生きていきませんか」と素敵な言葉を残していました。
その他の見どころ
それでは続いて、第19話『少年A』のその他細かい見どころを挙げてみたいと思います。今回は二つだけ。
君の名は
右京さんが「君の名前は」と発しました。
普通に相手の名前を聞いただけの台詞ではあるのですが、僕の頭の中ではここでRADWIMPSが流れました。笑
瀧くん!三葉!
「君の名は。」見てない人すみません…。
待ち伏せする右京さん
右京さんが、ある家で少年を待ち伏せをしているシーンがありました。
少年は誰もいないと思って侵入しています。
しかしその背後には右京さんがいるんです。笑
これは怖い…。笑
このとき冠城くんは、別の部屋もしくは外にいたようで、右京さんと一緒ではありませんでした。
他人の家でこっそり隠れて待ち伏せをする右京さんという、貴重なシーンが見れました。笑
以上、今日は相棒season16第19話『少年A』についてでした。