相棒が好き過ぎて

ドラマ相棒が好き過ぎるが故の戯言と悪ふざけ

相棒17第13話。10億分の1で出会った大和田美帆と大路恵美

第13話『10億分の1』

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あらすじと感想

本日はシーズン17第13話についてです。

相棒season17第13話のタイトルは『10億分の1』。放送日は2019年1月30日です。「10億分の1」というのは、何かしらの確率を表したものかと推測できますが、確率としては相当低い数字かと思われます。果たしてどんな意味を持つ確率なのか気になります。

それではまず始めに、第13話『10億分の1』のあらすじから紹介していきます。

女性がビルから転落死する事件が発生し、彼女は冠城くんの名刺を持っていました。彼女は数日前に思い詰めた表情で橋の上に佇んでいて、自殺を考えているのではないかと気になった冠城くんが声を掛けた相手で、名刺はその際に渡したものでした。警察は転落死を自殺と判断しますが、右京さんは遺体の状況に不審な点を見つけ、他殺の可能性も疑います。また、数日前に声を掛けていた冠城くんも、彼女の死を事前に防げなかったかと責任を感じています。そして転落死について捜査を開始した二人は、亡くなった橋本美由紀という女性が、半年前にリストラに遭ってから無職の状態で、ネットカフェで暮らしていたことを知ります。美由紀はフリマアプリで日銭を稼ぎ生活をしています。しかしそんな美由紀が行っていたフリマアプリの取引の中で、「母の形見」という指輪だけが、驚くほどの高値で販売されていたことも判明します。さらには美由紀が転落死したビルで清掃作業をしていた中野絢子という女性が、フリマアプリを通じて美由紀と繋がりがあったことも判明します。果たしてこの女性は美由紀の死と何か関係があるのか?転落死は他殺だったのか?右京さんと冠城くんが、フリマアプリの闇を暴き、真相を追究します。

ざっくりですが、だいたいこんな感じの内容になります。

今回も面白かったです!!

相棒では、SNSなどがテーマとなるストーリーがこれまでにもありましたが、今回のテーマは「フリマアプリ」です。

ドラマ内では「ウルカエール」というアプリでしたが、リアルですとメルカリが一番それに近いものではないかと。

で、そんなフリマアプリを使う二人の女性が、今回の中心人物です。二人とも同じフリマアプリを使っていまして、交流もあるんです。

そのうちの一人は不可解な転落死した女性。もう一人は転落死の起きたビルで清掃員として働いているシングルマザー。

転落死の場所という点でも接点のある二人ですが、その他にフリマアプリの中でも接点があったわけです。これは、シングルマザーの方も何かしら転落死に関わっているのでは?と自然と思ってしまう流れですね。

転落死した橋本美由紀が、なぜ死に至ったのか?というのが一番の軸で、それに第2の女性、シングルマザーの中野絢子が鍵を握る重要人物として、がっつりと絡んできます。

今回はなかなか一筋縄ではいかない事件でして、特命係もあっさりとは真相に辿り着けていなかった感はあります。なかなか複雑な事件でした。

そしてストーリーを通してのベースとなっていたのが「フリマアプリ」です。

普段多くの人が何気なく使っているフリマアプリでも、それを悪用して犯罪に使われることもあるんだと、そういった部分にも焦点が当てられていました。

また、フリマアプリを通じて人との交流を求める、孤独だったり、心の隙間だったり、そういったものもクローズアップされていたかと思います。

最初は「貧困問題とフリマアプリ」という視点かと思ったのですが、そうではなく「孤独や淋しさとフリマアプリ」というものに、より重点が置かれていましたね。

結末はとても悲しいもので、やりきれなさもあったのですが、同時に人の優しさや温かさにも、心打たれる物語でした。死の真相には、僕はちょっと泣けてしまいましたよ。

どんな真相が待ち受けているのか最後まで全く予想がつかず、展開からも目が離せませんでした。

また、思い詰めている橋本美由紀に声を掛けながら、彼女を救えなかった冠城くんというのも一つの見どころだったかもしれません。冠城くんが責任を感じる必要はもちろんないわけですけど、彼は優しい男ですし、真っ直ぐな男ですからね。どうしても責任を感じて背負いこんでしまうんです。今回はそんな冠城くんの執念を見ることもできました。

組対5課との絡みも多めで嬉しかったですし、青木年男とのやりとりではしっかりと笑わせて頂きました。捜一コンビの登場が今回は少なめでしたね。

タイトルの「10億分の1」が何なんだろう?とずっとわからないままだったのですが、最後にちゃんと明らかにしてくれていまして、そちらもすっきりです。笑

中心人物となる二人のゲスト出演者さんも、久しぶりの大路恵美さん、初の大和田美帆さん、どちらも魅力的でした。

第13話『10億分の1』、面白かったです!!

 

ゲスト出演者

では続きまして、第13話『10億分の1』に登場した、主なゲスト出演者さんを紹介していきます。今回は二名です。

大和田美帆(おおわだみほ)

まずは、女性が転落死したビルで夜間清掃員をしているシングルマザー、中野絢子役で大和田美帆(おおわだみほ)さん。

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昼はパチンコ店で働き、夜はビルの清掃員です。死亡した女性とはフリマアプリで接点もある、疑惑の女性です。大和田美帆さんは、大和田獏さんと岡江久美子さんの娘さんです。大和田獏さんがS14第1話『フランケンシュタインの告白』に出演されていますので、親子で相棒出演ですね。

 

大路恵美(おおじめぐみ)

続いて、ビルから転落死した女性、橋本美由紀役で大路恵美(おおじめぐみ)さん。

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半年前から無職で、ネットカフェで暮らし、フリマアプリで生計を立てていた女性です。死の数日前、心配した冠城くんが声を掛けています。大路恵美さんは今回が別の役で二度目の相棒出演で、前回はS7『レベル4』に出ています。『レベル4』が前後篇だったため、厳密には今回が三話目の出演ということになります。

 

今回の主なゲストさんは以上2名になります。

他には、フリマアプリを使う犯罪組織「ネオゴースト」のボス、柴田役で笠原秀幸(かさはらひでゆき)さん。宅配便の配達員、坪山俊雄役で石住昭彦(いしずみあきひこ)さん。この辺りの方が、上の二名に続くゲストさんかと思います。

笠原秀幸さんは今回が別の役で三度目の出演で、過去にはS8第3話『ミス・グリーンの秘密』、S12第14話『顔』に出演されています。

 

フリマアプリの闇

今回のストーリーを通して、一貫して大きなテーマとなっていたのは、「フリマアプリ」です。

ドラマ内で登場したのは、いわゆる僕たちも日常的に使っているような、メルカリを思わせる「ウルカエール」というフリマアプリ。

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僕もメルカリはたまに使います。メルカリがこれだけ普及するもう少し前だと、ヤフオクを使ってました。メルカリにしろヤフオクにしろ、便利なツールとして普通に使っていますし、とても身近なものでもあります。

しかし、そんな身近で便利なツールも、悪いことに活用している人も一部にはいるわけです。おそらくドラマの世界だけではなく、現実にも。

今回相棒で取り上げられたパターンは、出品物の中にコインロッカーの鍵を隠して送り、違法なものをロッカーで取引する、というものでした。

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実際にそのような犯罪が行われているのかどうかはわかりませんが、偽者や盗品の売買だったり、高額転売(これは全てを悪と言っていいのかどうかわかりませんが)だったりは、実際にもあるのではないかと思います。

今回登場した女性は、そんなアプリを使った犯罪にいつの間にか加担させられ、抜け出せなくなってしまうんです。

そしてそこに至る背景には、孤独だったり、フリマアプリへの依存だったり、そういったものもあるわけですよ。

さらには、「フリマアプリはある意味、日常や不用品といった人に見られたくない部分をさらけ出しているようなところもある」と右京さんが言ってましたけど、確かに出品している物を通して、その出品者がどんな生活をしているのか、どんな趣味趣向があるのか、なんて察することもできてしまうかもしれません。

月本幸子さんが「杉下さんの出品物なら覗いてみたい」って言ってましたけど、僕も右京さんがどんなものを出品するのか、是非見てみたいです。笑

出品物から相手の生活など推察するだけならまだしも。さらにはその延長上で、その相手を羨んだり妬んだり。

僕はフリマアプリに関してそこまで深く考えたことはなかったのですが、例えばフリマアプリが生活の中心になるくらいどっぷり浸かっていたとしたら、あるいはそこに様々な問題や軋轢が介在してくることもあるのかもしれませんね。

今回の物語は、そんなフリマアプリを日常的に使っている、二人の女性の物語です。

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物語の結末は決してハッピーエンドとは言えませんけれど、最後には心動かされる真実があり、救いはありました。

でももっと前にどうにか問題を解決できていたらと思うと…。やっぱりやりきれない気持ちは残ってしまいます。

悲しい結末を導いてしまったきっかけは、フリマアプリの闇です。犯罪に使われたアプリ自体の闇と、それを使う側の人間の闇、そのどちらもですね。

フリマアプリはとても便利なものですので、そういった闇があることを少しでも意識しつつ、陥らないようにして、上手く使っていきたいものです。

ちなみにですが、2018年7月の時点で、メルカリでは累計出品数が10億品になったそうです。

 

その他の見どころ

では続いて、第13話『10億分の1』の、その他細かい見どころを、あれこれと挙げてみたいと思います。

大路恵美の再登場

ゲスト紹介の項でも書かせて頂きましたが、今回は大路恵美さんが、別の役にて相棒に再出演です。

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前回の出演は、S7の亀山くん卒業回である『レベル4』。そのときは国立微生物研究所の研究員の役でした。

そして『レベル4』のゲストと言えば、大路恵美さんの他には袴田吉彦さん。

袴田吉彦さんは、前々話である第11話『密着特命係24時』にも別の役でゲスト出演されています。

『レベル4』の出演者さんが、こうも立て続けに別の役で出てきますと、何か裏があるのでは?とついつい勘ぐってしまいます。笑

S17では、第9話『刑事一人』にてサルウィンが取り上げられ、亀山くんの名前こそ出ませんでしたが、「サルウィンにいる誰か」というワードは登場しました。

また、第7話『うさぎとかめ』では「特命係の亀」という言葉が伊丹さんの口からも発せられています。

これらは全て、亀山くん再登場への伏線なのでは?と。

完全に全て自分の都合の良い方向に考えた末の、プラス思考での考えではありますが。笑

全て「たまたま」のことだと割り切られてしまえばそれまでですけれど、相棒ファンとしては、どうしても亀山くん再登場への伏線に見えてしまうものなのです。笑

ぜひともそうであって欲しいです。

 

小松さんの取調べ

組対5課、小松さんの取調べシーンが出てきました。

相棒で取調べと言えば、ほとんどが捜査一課か特命係のシーンで、たま~に組対5課の角田課長が出てきたり。

小松さんもおそらく過去にも取調べするシーンはあったかと思われますが、大木さんが一緒ではないパターンは初めてだと思います。

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小松さんの取調べ、とっても貫禄がありました。笑

でもやっぱりこういうとき、大木さんの不在を淋しく思ってしまいますね。

その代わり、最近は小松さんと一緒に特命の部屋を覗いている刑事も、一緒に取調べしたり、調書書いたりしてました。

 

冠城くんの帰宅ルート?

大路恵美さん演じる橋本美由紀に声を掛けた冠城くん。

そのとき、冠城くんは夜道を一人で歩いてるんです。

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これは冠城くんの帰宅ルートなのか?と思ってしまいますね。

冠城くんはマイカー通勤のはずなのですが、おそらくこの日は花の里で一杯引っ掛け、電車で帰宅する途中なのでは?と。笑

だとしたらここは冠城くんの住まいの近くかもしれません。

全て推測に過ぎませんが、冠城くんの貴重な通勤シーンの可能性大です。笑

 

冠城亘の名刺

冠城くんの名刺が登場です。

転落死した女性、橋本美由紀が持っていたやつです。

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劇場場Ⅳでも出てきましたが、冠城くんの名刺は名前に振り仮名とかは特になく、漢字のみで「冠城 亘」と書かれています。「冠城」というは読み方が難しい部類に入る苗字かと思いますので、名刺を渡されただけでは、読めない人けっこう多いかもしれないです。

僕は相棒で冠城くんが登場するまでは、こんな苗字があることすら知りませんでした。そしてもちろん最初は読めませんでした。笑

劇場版Ⅳでは、山口まゆさん演じる鷺沢瑛里佳が、リュウの部屋で特命係の名刺を見つけ、冠城くんの名前を普通に読んだことがちょっと話題にもなったりしましたけど、きっと読める人にはすぐ読めるんでしょね。

ちなみに苗字の検索サイトで「冠城」を調べてみましたところ、全国でおよそ180人いらっしゃるみたいです。東京都、埼玉県、静岡県などに見られるそうです。


以上、今日は相棒season17第13話『10億分の1』についてでした。

 

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