相棒が好き過ぎて

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相棒17第6話。西田尚美の女詐欺師とブラックパール。

第6話『ブラックパールの女』

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あらすじと感想

本日はシーズン17第6話についてです。

相棒season17第6話のタイトルは『ブラックパールの女』。放送日は2018年11月21日です。ブラックパールとは黒い真珠のことですので、黒い真珠を身につけた女、もしくは何かしらその女を表す比喩としての黒い真珠を意味しているのかもしれません。いずれにしても、一人の女が中心になるストーリーのようです。第5話の『計算違いな男』からの、今度は第6話で『ブラックパールの女』です。

では最初に、簡単にではありますが、第6話『ブラックパールの女』のあらすじから紹介していきたいと思います。

連続殺人事件の被告として拘禁されている遠峰小夜子という女性が、ある出版社を自分に関してデタラメな記事を書いたとして、名誉毀損で訴えます。遠峰小夜子は、真珠養殖詐欺で100人以上の人間を騙し、さらには返金を迫った3人の被害者を自殺や事故に見せかけて殺害した容疑も掛けられている人物で、「平成の毒婦」とも呼ばれています。彼女に訴えられた出版社の顧問弁護士は、右京さんとは因縁のある連城建彦。遠峰が出版社に対し和解の条件として提示したのは、「自分の事件と関係がない、有能な刑事と話がしたい」という要求です。出版社の記事がデタラメであることを有能な刑事に証明して欲しいと。そこで連城は、右京さんに遠峰の件を依頼し、それに応じる形となった右京さんは、冠城くんと共に拘置所に遠峰の面会に訪れます。遠峰は右京さんと冠城くんに対し、記事中で間違っている点を指摘していましたが、途中で世界的なバイオ工学研究者である、谷岡という科学者についても触れます。谷岡とは飛行機の中で知り合い、若い女性へのプレゼント用に黒真珠のネックレスを紹介したと。そんな谷岡は、数日前に自宅の風呂場で溺死していると報じられていましたので、谷岡と黒真珠に興味を持った右京さんは、その溺死についても調べ始めます。果たして科学者の死は事故ではなかったのか?遠峰小夜子が関わっているのか?右京さんと冠城くんが真相を暴き出します。

ざっくりではありますが、だいたいこんな感じの内容になります。

今回も面白かったです!!

久しぶりに、右京さんにとって物凄く強敵となるような人物が現れました。しかも、現在は「強敵」の段階ですが、もしかしたら今後の特命係にとって、「脅威」となる可能性もあるような、大変危険な存在です。

そして、その女が持つ不穏な空気を抱えたまま物語が終わるというパターンでして、それがよりいっそう、脅威となる存在の印象を強めている気がします。

まさかこんな流れになっていくとは、見ていて全く予想できませんでした。

まず、連城弁護士がいきなりの再登場という時点で、ちょっとテンションは上がったのですが、そこからまた新鮮な展開へと物語は突入していきます。

今回の中心となる人物は、連続殺人事件の被告として現在拘置所に拘禁されている、遠峰小夜子という女です。まさにこの女が超危険人物でして、頭もいいですし、特殊な記憶力も持っています。詐欺師としてもおそらく一流です。

そんな女が、弁護士を使って右京さんという有能な刑事を呼び出すわけです。で、話の流れで、最近溺死したと報じられたバイオ工学の第一人者が出てきましたので、右京さんたちはその溺死について改めて捜査を始めるわけです。

拘置所や刑務所から発信された情報で特命係が動き出すというパターンは、過去には瀬戸内さんや浅倉禄郎の例などありますが、珍しい形ではありますね。

そして、その溺死とブラックパールの行方というのが、一本の軸として進行して行きます。

その軸に、遠峰小夜子という女詐欺師が思いもよらぬ絡み方をしてくるわけですよ。女詐欺師というのがこれだけクローズアップされている回も初めてかと思われます。

後述させて頂きますが、この西田尚美さんが演じる女詐欺師が、ほんとにいそうで、リアルなんですよね。笑

これは怖いです。

現実の世界でもそういう事件がいくつかありましたけれど、それらの女性たちをモデルにしてる部分もあるんじゃないかな~とも思ってしまいました。

もちろん犯罪を肯定するとかではないですけれど、こういう犯罪者って、人を惹きつける何かしらを持っているような気がします。今回の西田尚美さんは、まさにそんな感じがしました。

そして、そんな西田尚美さん演じる遠峰小夜子に焦点が当てられ、不穏な空気のまま終わりを迎えましたので、今後何が起こるのか、今から僕は不安です。

今回は、遠峰小夜子という恐ろしい女詐欺師の物語の、序章に過ぎないのではないかと。

バイオ工学者の溺死とブラックパールの行方という軸は、遠峰小夜子という女の恐ろしさを語るお膳立てだったわけです。溺死とブラックパールの展開も面白かったんですけどね。お風呂のシーンでは、オセロの中島知子さんがゲストだったS6第17話『新・Wの悲喜劇』を思い出してしまいましたし。笑

しかし最後の遠峰小夜子がやはり鮮烈でして、そちらに持っていかれましたね。

第6話『ブラックパールの女』、見ごたえがある内容でした。

面白かったです!!

 

ゲスト出演者

それでは続いて、第6話『ブラックパールの女』に登場した、主なゲスト出演者さんを紹介したいと思います。今回は2名です。

西田尚美(にしだなおみ)

まずは、「平成の毒婦」と呼ばれた詐欺師で、連続殺人事件の被告として拘禁されている、遠峰小夜子役で西田尚美(にしだなおみ)さん。

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真珠養殖詐欺で、100人以上の人間に多額の出資をさせた、天才的な詐欺師です。殺人の罪で死刑判決を受けますが、現在は控訴中という設定です。西田尚美さん、したたかで狡猾で、女詐欺師役がめちゃめちゃリアルでした。すっぴん短髪の拘置所での姿と、外でのメイクをした妖艶な姿のギャップも凄かったです。今回の一番主なゲストさんになります。

 

松尾諭(まつおさとる)

続いて、遠峰小夜子に名誉毀損で訴えられた出版者の顧問弁護士、連城建彦役で松尾諭(まつおさとる)さん。

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会話の98%を記憶できるという、脅威の記憶力を持つ弁護士です。右京さんとの因縁もあり、登場は今回が三度目になります。初登場はS15第16話『ギフト』で、二度目はS16第6話『ジョーカー』です。

 

以上、今回の主なゲストさんは上記の2名になります。松尾諭さんは、じゃっかん準レギュラーに近づきつつある気もしますので、こちらで紹介するべきか少し迷いましたが、まだそうさせて頂くことにしました。

 

他には、数日前に風呂で溺死したバイオ工学の第一人者、谷岡邦夫役で谷藤太(たにふじふとし)さん。谷岡邦夫の奥さん、谷岡麻子役で宮田早苗(みやたさなえ)さん。バイオラボの研究員役で上野なつひ(うえのなつひ)さんと野中隆光(のなかたかみつ)さん。この4名が、上の2名に続くゲストさんで出演されています。宮田早苗さんは登場シーンも多めです。谷藤太さんは今回が別の役で三度目の出演で、S5第5話『悪魔への復讐殺人』と劇場版Ⅳにもちょい役で出ています。

 

女詐欺師・遠峰小夜子

今回の物語の中心は、西田尚美さん演じる女詐欺師、遠峰小夜子です。

彼女はターゲットの男性に結婚を匂わせて近づき、真珠養殖に多額の出資をさせて大金を騙し取ってきました。その人数は100人以上、金額は計3億円です。凄い女です。

さらには詐欺に気付いた3人の被害者男性から出資金の返金を迫られると、自殺や事故に見せ掛けて次々に殺害した疑いを掛けられています。

そんな経緯から、彼女は「平成の毒婦」とも呼ばれているんです。

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遠峰小夜子は相棒の中で登場する架空の人物ですが、近年日本でも、実際に似たような事件で逮捕された女性が何人かいます。

首都圏で起こった連続不審死事件(婚活殺人事件とも言われている)で逮捕された木嶋佳苗(現在は死刑囚)、遺産目当てで複数の高齢男性を毒殺し(青酸連続殺人とも言われている)逮捕された筧千佐子、 架空の投資話で詐欺を繰り返し「つなぎ融資の女王」と呼ばれた山辺節子、などなど。

いずれも金銭を目当てに、巨額の詐欺や殺人を犯した女性たちです。

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(画像出典:matome.naver.jp)

山辺節子に関しては殺人は犯してはいませんが、どの事件も真相はなかなか凄まじいです。恐ろしいです。

今回の相棒で登場した遠峰小夜子は、おそらく多少なりとも、これらの犯人たちをモデルにしてるのでは?と僕は思えてしまいました。上の三人を合体させ、さらに恐ろしい危険人物にした感じかな~と。

いずれにしても、したたかで狡猾で、頭の切れる女であることは間違いありません。

さらに彼女は、一度見た人の顔を忘れないという「相貌認識能力」で、人並み外れた記憶力を持っているんです。

かつて相棒では、人の顔が覚えられないという「相貌失認」がテーマになったこともありました。S16第9話『目撃しない女』です。

今回の遠峰小夜子はその逆です。一度見た相手を記憶してしまうんです。

記憶力抜群の右京さんに対し、ずば抜けた相貌認識能力を持つ遠峰小夜子、会話の98%を記憶できるとう連城弁護士。

いずれどこかで、この記憶力バトルが勃発するのかもしれません。

相棒では、手強い犯人というのはちょいちょい出てきます。

しかし、今回の遠峰小夜子は、そうそう出て来ないレベルの強敵ではないかと。

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平然と人を騙し、拘置所の中からも思い通りに人を動かし、あざ笑う様は恐ろしいものがありました。

連城弁護士は、彼女をモンスターと表現していました。

おそらく今回の遠峰と右京さんの闘いは序章に過ぎず、今後大きな対決が待っているのではないかと思われます。

負けるな右京さん!

 

遠峰小夜子に惹かれる冠城くん

遠峰小夜子は、拘置所の中から特命係を手玉に取った恐ろしい女です。

しかしそんな恐ろしい女に、冠城くんが惹かれているのでは?と。右京さんも危惧しています。

遠峰は、右京さん冠城くんが面会に行った拘置所では、髪も短いですし、すっぴんですし、服も上下スウェットですし、地味で冴えない感じです。

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しかし、外で詐欺を働いていたときの彼女は、とても美人で魅力的なんですよ。髪型もメイクもばっちり整え、綺麗な服も着て、妖艶な感じすらします。

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まず、この違いにびっくりです。女って恐ろしいな~と改めて思いました。笑

寂しい独身男性たちは、そんな美人でセクシーな遠峰小夜子に、みんなコロっと騙されてしまうわけです。笑

さらに彼女は、ずば抜けた相貌認識能力という武器も持っていますので、より危険です。

まさに魔性の女ですね。

しかも詐欺に気付かれ返金を迫られると、自殺や事故に見せかけて殺してしまうという(殺人に関しては現在裁判中という設定ですが)、これまた恐ろしい女です。

冠城くんは、拘置所での地味な彼女としか接していないにも関わらず、その魅力にどこか惹かれてしまっているようなんです。

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それを察した右京さんは、冠城くんに「彼女にはうかつに近づかないように」「彼女は危険です」と忠告までしています。

右京さんにそう言わせる相手というのは、なかなかいるものではありません。僕はパッと思い出せるのは、片山雛子くらいでしょうか。笑

遠峰小夜子は、それくらい危険な存在なんです。

そんな彼女に冠城くんが惹かれているということは…。

もしかしたら今後、遠峰が操る何らかの事件に冠城くんが巻き込まれ、それが大変な事態にまで発展して行くのではないかと、勝手にそんな想像までしてしまいます。

冠城くんが心配です。

そして僕も、女詐欺師には気を付けて生きていこうと思います。

 

その他の見どころ

それでは続いて、第6話『ブラックパールの女』のその他細かい見どころを、いくつか挙げてみたいと思います。

連城弁護士と右京さん

S15の『ギフト』で初登場した連城弁護士。

最初はけっこう嫌な感じの弁護士で、右京さんとも対立するような形でした。

しかしながら、二度目に登場したS16『ジョーカー』では、右京さんの能力を認めている節も窺えたり、また、右京さんに対して悪い印象は持っていないのでは?という感じもあったんです。

そして今回三度目の登場で、なんと右京さんに「平成の毒婦」との接見を依頼してくるんです。

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平成の毒婦に関する依頼は、連城弁護士としては、自身が顧問になっている出版社を守るために、右京さんを利用している節もあるかとは思います。

しかしながら、今回のやりとりを見ている限りでは、特命係と連城弁護士は、けっこう良好な関係を築いているようにも見えました。

また、女詐欺師に右京さんをぶつけることに関しては、「モンスターにはモンスターをと考えました」と発言しています。連城弁護士は、遠峰だけではなく、右京さんのことも「モンスター」だと思ってるってことですね。笑

連城弁護士、きっとまた登場すると思いますので、今後の右京さんとの関係に注目です。

 

特命係を覗く男

特命係の部屋をいつも覗いている二人といえば、組対5課の大木さんと小松さんです。

しかしながら、大木さん役の志水正義さんが、2018年9月にお亡くなりになってしまったので、これからは特命の部屋を覗くのは小松さんだけなのかな?と思っていたんです。淋しいなーと。

そう思っていた矢先、なんと今回、小松さん以外にも特命の部屋を覗く人物の姿が。

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小松さんは小窓の方から、もう一人の刑事が入口の方から覗いています。

新しく顔を出している刑事さんは、まだ名前もわかりません。

もしかしたら少し前の回から小松さんのお隣にいたかもしれませんし、特命を覗いていた可能性もありますが、僕は今回初めて気付きました。

今後は彼が大木さんの役目を引き継いでくれるのかもしれません。

(追記:この刑事さん、第4話にも登場していました!コメント欄にて教えて頂き確認したところ、小松さんのお隣にばっちり映ってました。)

 

右京さんチェックのスーツ

右京さんはスーツを何着も持っています。そして、かっこよく着こなしています。

今回は、チェックのスーツを着ていました。

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このスーツは初めてではないでしょうか?

新鮮な感じに映ったので、初めてかと思い載せてみたのですが、過去にも着ていたらすみません…。

(追記:チェックのスーツ、初めてではありませんでした。第3話『辞書の神様』でも着ていたとのことで、すみません。コメント欄にて教えて頂きました。)

 

特命係の青木年男

伊丹さんが青木年男に対し「特命係の青木年男」と発していました。笑

懐かしい「特命係のかめやま~」な感じです。

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青木年男はそう呼ばれることをとても嫌がっていました。笑

この第6話は、危険な女詐欺師の登場で不穏な空気が流れましたが、青木年男と捜査一課は、しっかり笑いをとってくれますね。笑

青木と益子さんの絡みも面白かったです。笑

 

以上、今日は相棒season17第6話『ブラックパールの女』についてでした。

 

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