相棒が好き過ぎて

ドラマ相棒が好き過ぎるが故の戯言と悪ふざけ

相棒18第14話。善悪の彼岸に立つ南井十との最終決戦。

第14話『善悪の彼岸~ピエタ』

f:id:inudenchi:20200130004349j:plain

あらすじと感想

本日はシーズン18第14話についてです。

相棒season18第14話のタイトルは『善悪の彼岸~ピエタ』。放送日は2020年1月29日で、2週連続SPの前篇です。タイトルからでは内容が推測できませんが、正義の概念、正義の対決に繋がっていきそうなタイトルです。

「ピエタ」というのは、Wikipediaから引用させて頂くと、以下の解説が出てきます。

ピエタ(イタリア語:Pieta、哀れみ・慈悲などの意)とは、聖母子像のうち、死んで十字架から降ろされたキリストを抱く母マリア(聖母マリア)の彫刻や絵の事を指す。
(引用元:https://ja.wikipedia.org/

ではまずはじめに、第14話『善悪の彼岸~ピエタ』のあらすじから、ざっくりと紹介していきます。

原宿で身元不明の若い女性の変死体が発見されます。捜査一課が捜査を開始しますが、事故と断定されます。そんな中、ロンドンに在住しているスコットランドヤード時代の右京さんの相棒、南井十が来日し、特命係に現れます。南井は特命係の右京さんのデスクにて、右京さんの到着を待っていました。南井は犯罪者たちに私刑を下している疑惑がある人物で、贖罪の心を持つことができない犯罪者には、自らの死でその罪を償わせるのがふさわしいという、独自の正義論を持っています。彼はスコットランドヤード時代、犯罪者の心理を巧みにつかみ、自供に導く名手でした。その能力を使い、犯罪者たちを意のままに操ったり、自殺に追いやったりしているのではないかと、そう右京さんは確信しています。右京さんは突然現れた南井に対し、過去の2つの連続殺人事件を調べ続けていること、それぞれの実行犯の背後には南井がいたのではないかという推理を、本人にぶつけます。さらには私刑ではなく、自らの過去を隠すために、殺人を引き起こしているのではないかと。しかし南井は、証拠があるのかと右京さんに対し激昂し、その場を去って行きます。実際に右京さんは、南井が連続殺人や犯人の自殺に関与していることを確信しながらも、証拠がつかめずにいましたので、今度こそ彼を逮捕すべく、周辺の捜査を開始します。南井は警視庁を出た足で、かつて自らが預けられていた産院と、養子として引き取られた家の跡地を訪ねていたことがわかりますが、その目的はわかりません。いっぽう冠城くんは、南井がマリア・モースタンというイギリス出身の若い女性とホテルに滞在していることを突き止め、彼女と接触します。そして今回は彼女こそが、南井に操られた実行犯ではないかと危惧します。そんな中、日暮里で若い女性の絞殺死体が発見され、右京さんは原宿で見つかった変死体との共通点に気が付きます。果たして二つの事件はマリアの犯行なのか?自らのルーツを訪ねる南井の目的は?右京さんと南井の、最終決戦の始まりです。

おおまかではありますが、だいたいこんな感じの内容です。

今回も面白かったです!

ついに強敵、南井十(みないつなし)の再登場です。

二話連続ものの前篇ですので、まだ半分だけしか見れていないことになるわけですが、早く結末が知りたいです。この闘いがどうなっていくのか。

南井十は、S16で初登場、S17で二度目の登場をしていますので、今回が三度目ということになります。

南井は右京さんの元相棒というだけあって、とっても頭の切れる人物で、最近の中では一番の強敵と呼んでもいい相手かと思います。あの右京さんが、過去2シーズンでは犯罪の証拠をつかむことができず、ついに3シーズンにも渡り闘うこととなったわけですからね。

物語は、原宿にて女性の変死体が発見されるところから始まります。そして、南井が特命係の部屋に現れるという、なかなかにインパクトのある再登場にて、闘いの火蓋が切って落とされます。

南井を逮捕したい右京さんと、まるでそれを楽しむかのような南井。

前回南井が登場した『倫敦からの刺客』では、南井の出自に関わると思われる写真や、かつて産院で起こった「もらい子殺人事件」が取り上げられました。「鏡見悟(かがみさとる)」という名前もキーワードになっていて、そんな彼の「過去」というものが、一つの軸にもなっています。

そしてもう一つの軸は、現在起こっている事件です。事故として処理された原宿の変死体と、日暮里で見つかった絞殺死体の事件です。どちらも被害者は若い女性で、この事件に、南井と同行して来日した、マリア・モースタンという女性が関わっているのではないかと。

さらにはここに、ロンドンで起きた連続殺人事件が、新たな軸として出てきます。

前篇を見ただけではまだ判断ができませんが、南井の過去という軸にはそれほど重きを置かず、現在の事件とロンドンの事件の繋がりの方に、重心が移動していきそうな感じもしました。終盤でロンドンの連続殺人事件である「逆五芒星事件」が新たなキーワードとして出てきましたので、後編はこちらが主体になるのではないかと。

マリア・モースタンは、そんな逆五芒星事件というものへの、入口となる存在でした。

過去の方は、鏡見悟の正体をはじめ、右京さん冠城くんの推理通りということで解決された扱いになるのか、それとも後編でさらに掘り下げられ、何かしら真相へと繋がっていくのか。

まだまだ多くの謎が残されたままですが、久しぶりの超強敵の出現に、全体的に緊迫感のある展開となっていました。ですので笑いどころはいつもより少なめだったかと思います。

やっぱりこれだけの強敵が出てきますと、右京さんも簡単には真相に辿り着くことができませんので、その分見ごたえのある物語になっています。

後篇にて右京さんと冠城くんにより、全ての謎が解き明かされ、最終決戦の決着となるはずです。

まだ前篇のみではありますが、最終決戦へと突入した特命係と南井を、存分に楽しませて頂きました。

さらなるお楽しみは後篇へと続きます。

第14話『善悪の彼岸~ピエタ』、面白かったです!

 

ゲスト出演者

それでは続いて、第14話『善悪の彼岸~ピエタ』に出演された、主なゲストさんを紹介していきます。今回は2名です。

伊武雅刀(いぶまさとう)

約2年振りにロンドンから来日した、右京さんのスコットランドヤード時代の相棒、南井十役で伊武雅刀(いぶまさとう)さん。

f:id:inudenchi:20200130005142j:plain

南井十は「みない つなし」と読みます。元スコットランドヤードの警部で、贖罪の心を持つことができない犯罪者の心を操り、私的制裁を下しているのではないかという疑惑がある人物です。S16第7話『倫敦からの客人』、S17第17話『倫敦からの刺客』に続き、三度目の登場です。

南井十が三度目の登場ですので、当然ながら伊武雅刀さんも三度目の相棒出演となるのですが、伊武雅刀さんは、かつてスピンオフの劇場版『鑑識・米沢守の事件簿』にも、南井とは別の役で出演しています。ですのでそちらを合わせますと、全部で4度目の相棒出演ということになります。

 

石田ニコル(いしだニコル)

続いて、南井と共に来日したロンドンの女性、マリア・モースタン役で石田ニコル(いしだニコル)さん。

f:id:inudenchi:20200130005237j:plain

来日後も南井と行動を共にホテルに滞在しています。父親が日本人で、日本語が堪能です。冠城くんは、彼女が南井に操られ、犯罪を犯しているのではないかと危惧しています。タイトルの「ピエタ」は、このマリアへと繋がるものでした。

石田ニコルさんは、モデルさんとしても活躍している女優さんです。ハーフの女優さんで、お父さんがロシア系アメリカ人、お母さんが日本人のようです。とっても美人な女優さんでした。

 

以上、今回の主なゲストさんは上記の2名になります。

他には、変死体となって発見された被害者とSNSで会っていた会社員、平田敦役で滝本圭(たきもとけい)さんなどが、ちょいゲストさんで出演されています。

 

南井十との最終決戦

南井十は、右京さんのロンドンでの相棒です。スコットランドヤードで警部をしていた人物です。

右京さんは大学卒業後に警察庁に入庁し、3年間スコットランドヤードに研修に行っていましたので、僕はてっきりそのときの相棒だと思ってたんですけど、違いました。相棒になったのは、右京さんがカイトくんの起こしたダークナイト事件により無期限停職となり、スコットランドヤードに捜査協力をしていたときみたいです。

研修時代にも右京さんは南井にお世話になったみたいですが、二人が相棒となったのは意外と近年だったんですね。しかもそんなに長い期間ではないです。

南井は連続殺人事件の捜査中に、自身のそれまでの相棒を失っているようです。どうやらその相棒は、連続殺人の犯人に襲撃され、脳をやられてしまい、結局最後は自殺してしまったそうです。なんだかとても悲しい失い方をしているんですね。

そのときの連続殺人事件は、「逆五芒星事件」と呼ばれる事件でした。

そして相棒を失ったばかりの南井の前に現れたのが、同じくカイトくんという相棒をダークナイト事件で失った右京さんです。ここで右京さんと南井は、研修のとき以来の再会を果たした形です。南井は研修時代の右京さんのことを覚えていないって言ってましたけれど。

f:id:inudenchi:20200130005414j:plain

このあ後は、相棒を失った者どうしが相棒となり、逆五芒星事件の捜査を共にしていたみたいです。

右京さんと南井には、そんな経緯があったんですね。

現在の南井は、既にスコットランドヤードは退職していますが、そのままロンドンに在住しています。

そんな南井が、約2年前に来日し、右京さんに会いに来ました。それが、S16第7話『倫敦からの客人』です。

このときの南井の来日中に、連続殺人事件が発生しまして、右京さんはそれを裏で操っていたのが南井ではないか?と疑いを持つんです。連続殺人の犯人は最後に自殺をしていますが、それも南井が操っていたのではないかと。

さらにはロンドンにて右京さんと南井が捜査していた逆五芒星事件でも、犯人は自殺を遂げているんです。右京さんはこれにも南井の関与を疑っています。

昨年には南井が操っていると思われる新たな刺客が、右京さんのもとに現れました。それがS17第17話『倫敦からの刺客』です。

このとき南井はロンドンにいて来日はしていません。しかし南井に操られたと思われる男が、南井の過去と何かしら関わりがあると考えられる人物をターゲットにした連続殺人事件を起こすんです。南井の目的はいまだ明らかにはなっていませんが、右京さんは彼が裏にいることを確信します。

そんな疑惑の南井が、ついに2年振りに来日を果たし、再び右京さんの前に現れます。

f:id:inudenchi:20200130005639j:plain

前回南井は、電話にて右京さんに「今度日本へ行く」と言っていまして、その言葉通りやって来たわけです。「約束どおり日本に来たぞ」と。

しかも右京さんと冠城くんの出勤前に、右京さんのデスクにいるという、インパクトのある現れ方です。

突然現れた南井に対し右京さんは、チェスをしながらこれまでの推理をぶつけます。貴方を疑っているんだと、宣戦布告するわけです。

それに対し南井も、「お前の推理が正しいというなら、その証拠は?」と激昂し、真っ向から右京さんと対決する構えを見せるんです。

f:id:inudenchi:20200130005710j:plain

ついに特命係と南井十の、最終決戦の火蓋が切って落とされました。

宿敵との因縁の対決が幕開けです。

 

南井が操る実行犯

S16にて南井が来日していた際に起きた殺人事件は、深澤嵐さん演じる西田真人という少年が犯人でした。

f:id:inudenchi:20200130005732j:plain

西田真人は逮捕後に自殺を遂げています。

S17の、南井の過去に関係していると思われる連続殺人事件は、池内万作さん演じる立入章が犯人でした。

f:id:inudenchi:20200130005748j:plain

今回のタイトルでにもなっている「善悪の彼岸」は、彼の口から出た言葉でもあります。「今の彼はもう善悪の彼岸にいる」という言葉を残しているんです。

立入も逮捕される前に自殺を遂げています。

この二人に共通していたのは、殺人に対して贖罪の心が一切ないこと。

そんな犯人たちが自ら死を選んだ裏には、ほぼ間違いなく南井十がいるんです。証拠はありませんけれど。

南井はスコットランドヤード時代、犯罪者の心理を巧みにつかみ、唯一の理解者だと思い込ませ、自供に導く名手だったそうです。つまり、人の心を操る天才なんです。

右京さんは、南井がその能力を使い、数々の私刑を下しているのではないかと疑うんです。

南井は、「犯罪者の中には贖罪の心を持つことができない者もいる。そんな犯罪者は自らの死でその罪を償わせることがふさわしい」という正義論を持っていて、それを実行に移しているのではないかと。

人を操り、殺人を犯させたりもしています。そして、贖罪の心を持てない者は自殺させる。

南井は、自らの手を汚すことなく、人を意のままに操って目的を果たすという、大変怖ろしい男なんです。

このたび南井は、マリア・モースタンという女性をイギリスから連れて来ています。

f:id:inudenchi:20200130005850j:plain

今までの流れがらすると、南井には必ず、彼の目的を果たすための実行犯がいます。

冠城くんは、マリア・モースタンがその実行犯ではないかと危惧します。

しかしこのマリア・モースタンは、殺人の実行犯以上に、南井という男の真実や背景と、深い関わりのある女性でした。

 

鏡見悟(かがみさとる)の謎

S17『倫敦からの刺客』では、南井の過去が取り上げられました。

南井は両親が渡英し、そこで生まれ育ったはずなのですが、実はそれは全て嘘である可能性があります。

そして、かつて起きた「もらい子殺人事件」というものが、南井と深く関わっているのではないかと。

「もらい子殺人事件」とは、鏡見産院という病院の経営者夫婦が、多くの子供達たちを引き取り、養育費や補助金を受け取っていたにもかかわらず、子供たちには食べ物も与えず、結果100人以上の子供が亡くなったという痛ましい事件です。つまり産院の夫婦は、養育費や補助金目当てでもらい子をしていたということですね。

『倫敦からの刺客』では、このとき殺害された被害者の一人である窪田宗が、「もらい子殺人事件」のあった鏡見産院の生き残りでした。窪田宗は鏡見家にもらわれ、鏡見宗という名前だったのですが、その後に窪田に引き取られ、窪田宗となっています。

こちらの写真の右側にいる子供が、窪田宗です。

f:id:inudenchi:20200130005955j:plain

そしてもう一人、左側にも子供がいまして、その子の名前が鏡見悟(かがみさとる)です。「か」で始まって「る」で終わる、相棒の法則に合致した名前です。

この鏡見悟というのが、おそらく南井十なのでは?と。

だとしたら南井はイギリス生まれ、イギリス育ちではなく、鏡見産院で起きたもらい子殺人事件の生き残りの一人ということになります。

鏡見悟は養子にもらわれた先で、南井十になったのではないかと右京さんは推測します。

実際、今回の来日にて特命係の部屋を後にした南井は、かつて自身が預けられていたと思われる産院や、養子として引き取られた家の跡地を巡っています。

f:id:inudenchi:20200130010033j:plain

南井と鏡見産院の間に繋がりがあることは、間違いありません。

「もらい子殺人事件」の後、鏡見参院の院長は、不審な死を遂げています。その死には南井十(鏡見悟)が関係していて、そのことを知っていた窪田宗は、南井によって口封じされたのではないかと。

南井十という男を知るためには、鏡見悟を知る必要があるのかもしれません。

 

その他の見どころ

では次に、第14話『善悪の彼岸~ピエタ』の、そのほか細かい見どころをいくつか挙げてみたいと思います。

冠城くんの記憶力

冠城くんがものすごい記憶力を発揮していました。

なんと、2年前に見た南井のネクタイを覚えていたんです。そのネクタイがこちらです。

f:id:inudenchi:20200130010114j:plain

で、こちらが2年前の南井です。確かに同じネクタイには見えます。

f:id:inudenchi:20200130010126j:plain

何かしら癖が強かったり、特徴のあるネクタイだったら、覚えている可能性も高いかもしれません。しかしながら、この南井のネクタイを2年後も覚えているというのは、抜群の記憶力だと思います。

もしかしたら右京さん以上かもしれないです。

 

代々木公園や根津神社

今回は、原宿駅、日暮里駅、代々木公園などが事件の舞台となっていました。

そんな中、千駄木神社という神社も出てきました。

f:id:inudenchi:20200130010242j:plain

この千駄木神社のロケ地は文京区にある根津神社というところでして、僕が別で書いている神社ブログでも紹介している神社なんです。

つづじが有名な神社でして、東京十社と呼ばれる神社の一つでもあります。千駄木駅の近くです。

すみません、僕は神社巡りが趣味なもので、相棒で神社が出てくると、ついつい取り上げたくなってしまうんです。


以上、今日は相棒season18第14話『善悪の彼岸~ピエタ』についてでした。

 

こちらの相棒記事もおすすめ