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相棒21第10話『黒いコートの女』ダイヤを追う橋本マナミ

第10話『黒いコートの女』

あらすじと感想

相棒season21第10話のタイトルは『黒いコートの女』。放送日は2022年12月21日です。2022年最後の相棒で、S21の前半を締めくくる物語。前話の第9話では、「白いコートの女」と都市伝説が取り上げられましたが、今度は「黒いコートの女」です。

それではまず初めに、第10話『黒いコートの女』のあらすじから紹介していきます。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。

右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、角田(山西惇)に頼まれ、宝石窃盗グループの一斉逮捕に参加。取り逃がした犯人を、しらみ潰しに捕まえる継続捜査にも協力する。そんな中、容疑者の一人が、黒いコートを着た女(橋本マナミ)に追い掛けられ、歩道橋から転落死する事件が発生。その直後、右京と薫は、転落死した男のアパートで黒いコートの女に遭遇するが、事情を聞く前に姿を消してしまう。目撃者の証言によると、女は“ダイヤ”を探していたというが…!? 窃盗グループと何らかの接点があると見た2人は、周辺を捜査。すると、転落死した男が最近、誰かを強請ろうとしていたことが分かる。男の発信履歴から都内の輸入雑貨店を訪れると、店主は激しく動揺。その様子から、恐喝の被害者ではないかとあたりをつける。そうこうするうち、転落死した男の部屋から、6年前に起きた殺人事件の重要な証拠が発見される。
“お宝”を追う謎の美女の正体は!?
窃盗犯と過去の殺人に意外な接点が…
絡み合った思いが特命係を翻弄する!
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/

今回も面白かったです!!

早いもので、亀山くんの復帰という最高に嬉しいサプライズから始まったS21も、今回の第10話にて、もう前半が終わってしまいました。

その前半を締めくくったのは、橋本マナミさん演じる謎多き女が追うダイヤの物語。

中盤までに様々な謎が提示され、なんとなくわかりそうなものもあれば、全くわからないものもあり、といった感じでした。全体的に、そこまで複雑ではなかったです。

導入は宝石窃盗グループの一斉逮捕劇。それを皮切りにして、逃げた窃盗グループの犯人を経由し、「輸入雑貨店」と「6年前の殺人事件」がクローズアップされます。

で、その随所に絡んできますのが、謎の「黒いコートの女」。

彼女はダイヤを追っていますが、特命係はそんな彼女を追うという展開。黒いコートの女の正体を突き止めることが、今回のミッションですね。それがわかれば全ての点と点が繋がり、事件は解決ですので。

何がどう繋がっていくのか、中盤までは全く読めなかったのです。

小さな女の子が出てきてからは、その子が謎を解く重要な鍵になる存在であろうことや、黒いコートの女の娘かもしれないことは、察することはできたんですけどね。その他の点と点がどう繋がっていくのかは、なかなかわかりませんでした。

特に6年前の事件の真相というのは、終盤まで読めませんでした。

そして終わってみれば、ただただ切ないお話で…。

黒いコートの女の気持ちを考えると、可哀そうでたまらなくなります。

もっと他にいい方法が何かなかったものかと、真剣にそんなことも考えてしまうくらい、切ない結末でした。

全てが悪い方に連鎖してしまったようなお話ですね。

救いの部分が全くなかったわけではないとは思うのですが、なんとも頼りなく儚げな救いでして、やっぱり切なさの方が圧倒的に大きい終わり方だったのではないかと。

結末はそんなではありましが、特命係が女の正体を突き止めていく過程は面白かったです。特命係、今回は群馬までプチ遠征してました。

そしてゲストの橋本マナミさん、とっても素敵でした。ミステリアスでありつつも、優しく強い女性、そんな役がよく似合っていたと思います。橋下マナミさんの雰囲気、そのままの役だったのではないかと。

子役の加藤柚凪さんもよかったですね。この物語の切なさを、大いに引き立ててくれていました。

ロケ地で横浜や八景島シーパラダイスなど、僕も行ったことがある場所が出てきて、それもちょっと嬉しかったです。

小手鞠さんと美和子さんのやりとりで「峰不二子」も出ましたし、「八景島シーパラダイス」と合わせ、そんなふうに固有名詞が登場するのも珍しいです。

珍しいといえば、トリオ・ザ・捜一が暇だという珍しい事態も。亀山くんと伊丹さんのいつもの応酬では「捜査一課のイヤミ」なんてのも出ましたし。

あと、ノートPCをいじる亀山くんってのも見れまして、それももしかしたら初なのでは?とも。

そんないつもの面々の軽妙なやりとりが、この切ないお話を中和させてくれたのが、何よりの救いだった気もします。

謎の女の正体を追う物語、存分に楽しませて頂きました。

第10話『黒いコートの女』、面白かったです!

 

ゲスト出演者

では続きまして、第10話『黒いコートの女』に出演された、主なゲストさんを紹介します。

橋本マナミ(はしもとマナミ)

黒いコートの女、菅野真奈美役で橋本マナミ(はしもとマナミ)さん。

窃盗グループの一人が歩道橋から転落死したとき、その男を追い掛けていた女性です。騒動の直後に特命係がその男の部屋を訪れたところ、部屋を物色している彼女と遭遇しますが、事情を聴く前に姿を消してしまいます。窃盗犯と何かしら接点があると思われますが、その正体もわかりません。

橋本マナミさんは相棒初出演です。謎だらけのミステリアスな役が、橋本マナミさんの雰囲気にぴったりでした。「黒いコートの女」は、何かしら秘密めいた魅力がありつつも、芯の強さを感じるような、そんな女性でしたので。走る橋本マナミさんという、貴重なシーンも見れました。

 

以上、今回の主なゲストさんは、橋本マナミさん1名になります。

他には、輸入雑貨店の店主、安西正則役で五代高之(ごだいたかゆき)さん。安西正則の妻、安西一紗役で山下裕子(やましたひろこ)さん。安西夫妻の娘、安西美月役で加藤柚凪(かとうゆずな)さんなどが、上記に次ぐゲストさんで出演されています。

五代高之さんは別役で3度目(過去にはS7-11、S13-1)、山下裕子さんは別役で2度目(過去にはS18-16)の出演です。

 

黒いコートの橋本マナミ

このたびの物語は、宝石窃盗グループの一斉逮捕劇に端を発します。

宝石窃盗グループは、角田課長の薬物銃器対策課(組対5課の名称、薬物銃器対策課に変わってます)が追っていた一味です。被害総額も3億円に上るという大きな山でして、グループの規模も大きく、突入も人数が必要でしたので、右京さんと亀山くんもお手伝いをすることに。

そしてアジトに突入。

右京さんと亀山くんの格闘シーンも楽しめます。右京さん強いです。

しかしこのとき、一味が勢ぞろいしていたわけではなかったようで、数人の容疑者まだ逮捕に至らず。

で、この後はその数人を一人ずつ捕まえに行くことに。特命係も引き続き、その継続捜査に協力することとなり、ある容疑者の自宅を訪ねたところ、そこにいたのが「黒いコートの女」です。

彼女はその部屋の住人である男の叔母だと名乗りますが、特命係が部屋に入った直後、姿を消してしまいます。部屋には物色されたような痕跡があったため、彼女が何かを探していたことが窺えます。

さらにこの後、容疑者である部屋の住人は、つい先ほど歩道橋から転落死したことがわかり、「黒いコートの女」が彼を追いかけていたという証言も。そうなると故意の殺人ではなかったとしても、その女が転落死に関わっていることは間違いありません。

彼女が男を追っていた理由も謎、部屋にいた理由も謎、何者なのかも謎。

まさに謎の女ですね。

よく見るとコートだけではなく、中も黒のワンピース、バッグも黒、靴も黒。ミステリアスな雰囲気の美人さんですね。亀山くんもまさにそう言ってました。

特命係が彼女について唯一得られた情報は、彼女が「ダイヤ」を探していたということ。

つまり彼女は、その「ダイヤ」を追って男を追いかけるも、不慮の転落事故で男が死んでしまったため、彼の部屋に入り「ダイヤ」、もしくはその手掛かりを探していたと考えられます。

男は宝石窃盗グループの一員でしたので、ダイヤを持っていてもおかしくはありませんし。

女の正体とともに、必然的にその「ダイヤ」への関心も高まります。

しかしその後、転落死した男の部屋からは、ダイヤではなく、未解決だった殺人事件の重要な証拠が見つかっちゃうんです。

それは、6年前に起きた殺人事件の、犯人を示す証拠でした。

 

「ダイヤ」の行方

転落死した国枝祐介という男の部屋から発見されたのは、6年前の殺人事件の凶器についていたのと、同じ指紋です。

6年前の事件というのは、17歳の高校生が何者かに刺殺され、未解決だった事件。新たな手掛かりもなく、迷宮入りも噂されていた事件です。

このたび指紋が一致したことで、解決への大きな前進となることは間違いありません。

元々その事件の被害者は、国枝祐介の後輩で、二人には接点がありました。

国枝祐介は昔から相当な悪だったとのこと。これまでも数々の犯罪に関わっていると思われます。

しかしそんな男を、果敢にも追いかけていたのが、黒いコートの女です。

走る橋本マナミさんというのも、なかなか見れない気がしますので、貴重ですけど。

国枝は彼女から必死に逃げ、その過程で歩道橋から転落死していますので、よほど捕まえられたくなかったんでしょうね。

つまり、彼女から逃げなければいけない理由があったってことです。

黒いコートの女が追っていた「ダイヤ」とは、何なのか。

女の正体がわかっていませんので、国枝との接点も不明なままです。

特命係は6年前の殺人事件の真相を追うとともに、女の正体も追います。

そんな中、黒いコートの女、国枝祐介、どちらもが接触していた輸入雑貨店というのが浮上します。それは夫婦が営んでいるお店。

先代から70年も続いている老舗とのことですが、6年前に軽井沢から移転してきたとのこと。

殺人事件が起きたのも6年前ですし、このお店が、黒いコートの女と国枝祐介を結ぶ、何かしらの接点になっている可能性が高まります。

そしてその「接点」こそが、「ダイヤ」だったんです。

彼女が追っていた「ダイヤ」とは、彼女にとってかけがえのない、唯一無二の宝物でした。

 

その他の見どころ

では最後に、第10話『黒いコートの女』のさらに細かい見どころを、いくつか挙げてみたいと思います。

加藤柚凪ちゃん

ゲストの項でも触れさせて頂きましたが、輸入雑貨店の夫婦の娘役で、加藤柚凪(かとうゆずな)さんが出演されています。

加藤柚凪さんは、ドラマ『監察医 朝顔』で主人公の娘役で女優デビューをした子役さんです。僕は残念ながら『監察医 朝顔』を見ておらず、このたびの相棒がおそらく初見ではないかと思われます。(CMにも出演されていますので、どこかで見た可能性は否定できませんが)

『監察医 朝顔』ではその演技が話題になったそうですが、今回の相棒でも抜群に上手で、とっても可愛らしかったです。

中盤からは登場シーンもかなり多く、物語の中でも超重要な役割の登場人物だったのですが、それを見事に演じてらっしゃいました。

自分があれくらいの子供の頃、果たしてこんな演技ができただろうか?などと、どうてもいいことをつい考えてしまうくらい、印象的でした。

彼女の演技により、この物語の切なさが、より際立つものになったことは、間違いないと思います。

これまでの相棒でも子役の演技が光る作品というのは何本かありましたが、『黒いコートの女』も、そんな作品の一つになったのではないかとも。


以上、本日は相棒season21第10話『黒いコートの女』についてでした。

 

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