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相棒21元日SP『大金塊』熟年探偵団と政治家一家の光と闇


第11話『大金塊』

あらすじと感想

相棒season21第11話(元日SP)のタイトルは『大金塊』。放送日は2023年1月1日で、2時間15分の元日スペシャルになります。言うまでもなく、2023年一発目となる相棒。江戸川乱歩に同名の小説がありますが、そちらのオマージュ的な内容なのかどうか。どんな「大金塊」が出てくるのかも気になります。

では最初に、第11話『大金塊』のあらすじから紹介していきたいと思います。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。

全国の美術館で窃盗が相次ぎ、広域重要指定になっていた事件が、窃盗団を一網打尽にしたことで解決された。しかし、解決に貢献したのが“捜査権のない民間の探偵社”ということで、警察上層部は怒り心頭。お灸を据える意味で、『熟年探偵団』を名乗る三人組を、建造物侵入の容疑で逮捕する。執行猶予付判決を受けたのは、大門寺(斉木しげる)、串田(佐藤B作)、野崎(井上肇)の熟年トリオ。ただ、趣味で探偵をし、いくつかの事件を解決に導いてきたという彼らに悪びれる様子はなかった。
そんな中、元与党政調会長で、政界に多大な影響力を持つ大物衆議院議員・袴田茂昭(片岡孝太郎)の屋敷に、『邸内の金塊を盗む』という不穏な予告状が届く。袴田といえば一年前、右京(水谷豊)に殺人教唆の罪を暴かれそうになるも、当時の秘書に罪をなすりつけることで逮捕起訴を免れた、曰く付きの人物。警察に介入されたくない袴田は、後継者として修行をさせている息子・茂斗(森崎ウィン)を通じて、『熟年探偵団』に捜査を依頼する。袴田としては、家格を重んじ、茂斗の将来に並々ならぬ執着を見せる妻・虹子(いしのようこ)の手前、トラブルを大きくしたくないという裏事情があった。
いっぽう、『熟年探偵団』に興味を持った右京と薫(寺脇康文)は、探偵事務所を訪問。するとそこには、茂斗の姿が。双方をマークすることにした右京と薫は、依頼を受けて袴田家を訪れていた探偵団に乗じて、邸内に入り込む。右京と因縁のある袴田は、姿を見るなり追い払おうとするが、探偵団と同行していた寧々(茅島みずき)という若い女性の機転で同席を許される。実は彼女こそが、探偵団のブレーンで、鋭い推理力と観察眼を持つ才媛だった。行き掛かり上、特命係と寧々率いる探偵団は、金塊盗難予告の捜査で競うことになる。
予告状を送りつけてきた犯人の狙いは?
右京と美少女探偵が火花を散らす中、
事件は過去の因果と権力者の思惑をはらみ
思ってもみない方向に転がっていく!
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/

今回も面白かったです!!

亀山くんが復帰して初の元日SP。また右京さんと亀山くんの元日SPが見れるだなんて、昨年の今頃は思ってもみなかったです。

とはいえ、亀山くんの元日SPって意外と少ないんですよ。元日SPが始まったのがS4ですので、過去には…

  • S4『汚れある悪戯』
  • S5『バベルの塔』
  • S6『寝台特急カシオペア殺人事件!』

上記3本のみ。今回の『大金塊』が亀山くんでの4度目の元日SPってことになります。

そして前置きの部分が長くなりつつあり申し訳ありませんが、僕は小学生の頃、江戸川乱歩の子供向け小説を読み漁っておりました。明智小五郎、少年探偵団、怪人二十面相のお話を、ドキドキしながら読み、少年探偵団に憧れていたのを、うっすらと覚えております。もう随分昔のことなので、内容までは全く覚えていませんけれど。

で、その中に確か『大金塊』というのもあったな~と思い調べてみたところ、ありました。Wikipediaを見ますと、明智小五郎と少年探偵団は登場するが、怪人二十面相は登場しないお話、との記載も。

紀伊國屋書店のサイト内にあらすじ紹介もありましたので、引用させて頂きます。

東京郊外に建つ宮瀬家の洋館で起きた、大胆不敵な強盗事件。賊の狙いは、同家に伝わる巨額の埋蔵金の隠し場所を示す暗号文書だった。捜査に乗りだした名探偵明智と怪盗一味の手に汗にぎる攻防戦。敵のアジトに誘拐された小林少年の大活躍。命がけの大冒険の結末やいかに。
(引用元:https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-EK-0255992

これを読む限り、このたびの相棒の『大金塊』ともだいぶ重なる部分がありますね。これ以上の中身については、江戸川乱歩の方の内容を僕は全く覚えていないので、比較のしようがないですけど…。

とにもかくにも、小学生の頃ドキドキした少年探偵団のような物語を、おっさんになった今、相棒で再び楽しめるというのは、なんだか嬉しい。

長々とすみません。

では、本題の感想の方に移ります。

このたびの最大の見どころは、、S20元日SP『二人』で登場した、片岡孝太郎さん演じる袴田茂昭という政治家です。彼の家族、そして彼自身の人間性というものに、何よりも集約するような物語だったのではないかと。

袴田は右京さんとは因縁のある相手でして、相棒の舞台に再登場。亀山くん復帰後に、過去のゲストキャラが再登場するのは初になります。

そして袴田との闘いをさらに盛り上げるのが、熟年探偵団の存在。茅島みずきさん演じる大門寺寧々という、優秀なブレーンを持つ探偵団ですので、特命係との絡みも面白い。

もうこの段階で面白要素が二重にも三重にも重なってきますので、惹き込まれずにはいられません。

袴田邸に届いた、金塊を盗むという予告状を巡り、特命係と熟年探偵団が一緒に捜査するような、これまでにない展開にもワクワクします。

そして、金塊と窃盗犯という、シンプルな事件で終わらないのが相棒です。

中盤で二十面相的な犯人が姿を現し、そこから思ってもいない方向に進んでいくんですよね。どう転がっていくのかは全くわからなかったです。

右京さんと袴田との因縁の事件まで絡んできちゃったりもしますし。

前半の感じですと、探偵対決がメインで進行していくのかな?と思いきや、そちらは意外と掘り下げられず、袴田家に焦点が移行していきましたね。

袴田本人だけではなく、彼の息子である森崎ウィンさんの茂斗や、妻であるいしのようこさんの虹子もクローズアップされますので、袴田一族の光と影の物語でもありました。

一族の光と影でもあり、袴田茂昭という政治家の光と影でもある、そんな感じですね。

最後にはその「光」の部分がかなりクローズアップされていましたので、そういう意味では後味の悪くない、すっきり感はあるお話だったのではないかと。前回の『二人』は「影」で終わってましたからね。

そこそこ複雑な真相ではありましたけれど。

甲斐さん、社美彌子、衣笠副総監という、SP版ではお馴染みの面々も登場しまして、衣笠さんは亀山くんと初対面も果たしています。あと、大河内さんも登場で、同じく亀山くんと対面しています。社美彌子との対面はまだですね。甲斐さんは初回SPに続き、またもや特命の部屋にも出没しています。

あと、土師太が久しぶりに出てます。この数回出ておらず、少々寂しかったので一安心。益子さんも出てますし、社美彌子の秘書である、林泰文さんの石川大輔も出てます。

そして、なんと青木年男が一瞬登場しました。顔は出ていませんけれど。これは思ってもいなかったのでかなり嬉しい。

思ってもみなかったといえば、右京さんの『亡霊たちの咆哮』がガッツリ出てきたのもびっくりです。まさかまたその名を聞くことができるとは。

実在する江戸川乱歩の小説だったり、甲賀三郎なんて名前も出てきますので、それもまた新鮮です。

熟年探偵団の、佐藤B作さん、斉木しげるさん 井上肇さん、この三人組のコミカルな感じも、それだけで楽しめるものがありました。

対照的に、袴田一家の、片岡孝太郎さん、森崎ウィンさん、いしのようこさんは、皆さん厳格で繊細な雰囲気を常に醸し出してました。

政治家一家の「先生」と、熟年探偵団の「先生」という、片や子が親をそう呼び、片や祖父が孫をそう呼ぶという、おかしな対比も混在してましたね。

ゲストさんが大勢出るのも、元日SPの醍醐味です。

近年の相棒ではこれまでもちょいちょい出てくる、フェイク動画というのも少し取り上げられていました。

社美彌子と右京さんの関係というのは、少々不穏なものがあったかと思いますので、そちらは今後の展開が気になります。

その他、小手鞠さんと美和子さんのさし呑み、美和子スペシャル、右京さんの迷子戦法、亀山くんの大掃除、右京さんの「首を洗って待っていろ」などなど、もう挙げたらきりがありません。元日SPは、そういう細かい見どころがいつも満載なんです。

ラストには、亀山薫が嘱託から正式に警察に再雇用という、これまた思ってもみなかったサプライズまでありましたし。

政治家一族、予告状、名探偵、熟年探偵団、そして特命係が入り乱れる、大金塊を巡る物語。

第11話『大金塊』、面白かったです!!

 

ゲスト出演者

それでは次に、第11話『大金塊』に出演された、主なゲストさんを紹介します。今回は多めです。

森崎ウィン(もりさきウィン)

袴田茂昭の息子、袴田茂斗役で森崎ウィン(もりさきウィン)さん。

茂昭の息子であり、秘書でもあります。茂昭はこの息子を直系の後継者とすべく育てていて、修行中である茂斗は父のことを「先生」と呼んでいます。金塊の盗難予告状が届いたことにより、茂昭の指示で捜査を熟年探偵団に依頼した人物。

森崎ウィンさんは相棒初出演。ミャンマー出身で、スピルバーグ監督の『レディ・プレイヤー1』出演でも話題になったの俳優さんです。この度の相棒では、政治家の跡取り息子という、ややお堅い真面目な役。

 

茅島みずき(かやしまみずき)

熟年探偵団のブレーン、大門寺寧々役で茅島みずき(かやしまみずき)さん。

探偵団の一員である大門寺尚彦の孫で、鋭い推理力と観察眼を持つ才媛です。現役の大学生でミステリー研究会に所属しています。杉下右京の名を知っていて、特命係を金塊の捜査に加えるようお願いしたのも、彼女です。

茅島みずきさんも相棒初出演。失礼ながら僕は存じ上げていない女優さんだったのですが、ポカリスエットや積水ハウスのCMにも出演されていたとのことで、間違いなく僕も見ているはず。雑誌『Seventeen』の専属モデルさんでもあります。このたびの美少女探偵役、とっても魅力的でした。

 

佐藤B作(さとうビーさく)

熟年探偵団のメンバー、串田純哉役で佐藤B作(さとうビーさく)さん。

熟年探偵団は、寧々以外では3人のおじさんメンバーで構成されていまして、そのうちの一人です。

佐藤B作さん、なんとなく過去にも相棒に出ていそうですけど、このたびが初出演。今回の2話前である第9話『丑三つのキョウコ』には、息子さんの佐藤銀平さんがゲスト出演されていますので、親子で相棒出演ですね。また、奥さんのあめくみちこさんも、S17第16話『容疑者 内村完爾』にゲスト出演もされていますので、夫婦でも相棒出演です。

 

斉木しげる(さいきしげる)

熟年探偵団のメンバー、大門寺尚彦役で斉木しげる(さいきしげる)さん。

熟年探偵団の三人のメンバーのうちの一人で、ブレーンである寧々の祖父でもあります。

斉木しげるさんは、別役で2度目の相棒出演です。過去にはS13第8話『幸運の行方』で、呉服店店主の役で出演されています。斉木しげるさんは、大竹まことさん、きたろうさんと3人でシティボーイズというコントユニットをされていましたが、このたびの相棒では熟年探偵トリオでのご出演。

 

井上肇(いのうえはじめ)

熟年探偵団のメンバー、野崎長吉役で井上肇(いのうえはじめ)さん。

熟年探偵団の三人のメンバーのうちの一人です。

井上肇さんは、別役で3度目の相棒出演です。過去にはS12第11話『デイドリーム』で大学教授の役、S17第19話『刑事一人』で衆議院議員の役で出演されています。これまでの2回はお堅い役でしたが、今回は緩い感じの役でした。

 

いしのようこ

袴田茂昭の妻、袴田虹子役でいしのようこさん。

結婚当初は夫に対し不満を持っていたようですが、その後茂昭が政界で頭角を現し、出世したことを評価しています。袴田家の政治家としての地位や家格を重んじ、息子の茂斗の将来にも執着を見せている母でもあります。

いしのようこさんは、別役で2度目の相棒出演です。過去にはS8第10話(元日SP)『特命係、西へ!』で、祇園のスナックのママ役で出演されています。2度とも元日SPでの出演ですね。石野真子さんの妹さんで、姉の石野真子さんも過去に相棒出演されていますので、姉妹で出演していることに。

 

片岡孝太郎(かたおかたかたろう)

大きな影響力を持つ衆議院議員、袴田茂昭役で片岡孝太郎(かたおかたかたろう)さん。

かつて党の政調会長していたとき、右京さんに殺人教唆の罪を暴かれる寸前でしたが、証拠が消され、秘書に罪をなすりつけることで、逮捕起訴を免れた人物です。政調会長は辞任したものの、依然として政界では隠然たる影響力を保持しています。袴田家には婿として入っています。

片岡孝太郎さんは、女方をされている歌舞伎役者さんです。相棒には同じ役で2度目の出演で、前回はS20第11話(元日SP)『二人』に出演されています。2年連続で元日SPでの出演。前回は疑惑の決着がつかぬまま終わっていましたので、またどこかで再登場するのでは?と思っていましたところ、ちょうど1シーズン振りの再出演。

 

以上、今回の主なゲストさんは、上記7名になります。

他には、俳優の猪鹿蝶助役で、本多力(ほんだちから)さん。袴田家のお手伝いさん、四谷仁実役で佐藤玲(さとうりょう)さん。植木職人の甲良尚真役で小橋川建(こばしかわたつる)さん。袴田茂昭の元秘書、結城宏役で弓削智久(ゆげともひさ)さん。結城宏の妻、結城有子役で小早川真由(こばやかわまゆ)さんなどが、上記に次ぐゲストさんで出演されています。

弓削智久さんは3話目(過去には別役でS8-1、同じ役でS20-11)の出演です。

 

金塊盗難の予告状

このたびの事件は、華麗なる政治家一族のもとに、一通の盗難予告状が届いたことから始まります。

その政治家一族とは、S20元日SP『二人』にて登場した、片岡孝太郎さん演じる袴田茂昭の一族です。

元与党政調会長で、大物衆議院議員ですね。

袴田は『二人』のときに、右京さんに殺人教唆の罪を暴かれそうになりながらも、証拠が何者かに消されたり、秘書に罪をなすりつけたりして、逮捕を免れているという、曰く付きの人物。悪い奴です。

そして袴田は、『二人』の終盤で右京さんに対し、「杉下とか言ったな。お前とはいずれ決着をつけなければいけないようだ。」と発し、右京さんも「望むところです。」と答えた一場面もありました。

あのときから一年。こんなにすぐに、また袴田が再登場することになるとは。

S20以前のゲストさんで、亀山くん復帰後に再登場するパターンは今回が初ですね。鑓鞍兵衛とか片山雛子は準レギュラーに近いかと思いますので、それ以外のゲストさんで、です。

前回の登場時は、右京さんの相棒は冠城くんだったんだな~と思うと、なんだかちょっと不思議な感じもします。あれから一年後、今度は亀山くんで、再び同じゲストと対峙することになるとは。

袴田は『二人』のときに逮捕は免れたものの、秘書逮捕の責任をとって、政調会長は辞任していますが、相変わらず大きな影響力を持っているとのこと。

今回は、そんな袴田の妻と息子も登場。

息子の茂斗は現在、父の秘書もしています。親子でありながら、父のことを「先生」とも呼んでいて、修行中の身。

袴田家は、代々続く政治家一族でして、いわば華麗なる一族。茂昭で三代目、息子の茂斗が継げば四代続くことになります。

S19第5話『天上の棲家』のときの、白河家みたいな感じですね。冨士眞奈美さんがゲストだった回の。

袴田茂昭は、袴田家にお婿さんとして入っています。つまり、袴田家は代々続く政治家の家系ではありますが、三代目の茂昭にはその血が繋がっていないということですね。ですので、息子である茂斗は、袴田の血を受け継ぐ四代目になり得るってことです。

そんな関係性ゆえになのか、袴田家では、妻である虹子が大きな力を持っているであろうことも窺えます。

ちなみにですが、袴田茂昭役の片岡孝太郎さんと、虹子役のいしのようこさん、高校の同級生だそうです。共演は初とのこと。

そして三人が暮らすお屋敷がこちら。立派なご自宅です。

お屋敷には住み込みでお手伝いさんと、植木職人もいます。あとは、書生さんも入れ替わり住まわせていたりもするようですね。

そしてこちらが、この家に届いた盗難の予告状。

宛名は袴田茂昭で、12月16日という日付も明記され、金塊を頂戴すると。

差出人は「地獄の軽業師」。なかなか凄い名前ですね。KISSの邦題にありそう。

まさに江戸川乱歩の小説で、怪人二十面相が予告状を送るような展開です。

で、実際に袴田家には、金塊があるんです。

時価総額はおよそ20億円の金塊とのこと。それだけの金塊がある家って凄いですね。

そんな金塊が狙われるとなったら、袴田家にとっては一大事です。

金塊は20本もあり、その総重量は250キロにも及ぶので、そう簡単に持ち出せるわけではありませんが、犯人がどのような手段を使うのかわからない限り、盗まれる可能性は否定できません。

袴田家としても、盗難の被害は防ぎたい。

そんな袴田家が捜査を依頼したのは、なんと警察ではなく、民間の探偵団でした。

 

茅島みずきと熟年探偵団

袴田茂昭は、トラブルを大きくしたくないという事情から、警察ではなく探偵団に捜査を依頼することにしました。

その探偵団というのが、これまでも数々の事件を解決してきたという「熟年探偵団」。郊外の雑居ビルに事務所を構えている、三人のおじさんが運営する民間の探偵社です。

メンバーは斉木しげるさん、佐藤B作さん、井上肇さんの熟年トリオ。なんだか見ているだけで和む絵の三人ですね。

おじさんたちは子供の頃に少年探偵団に憧れていたとのことで、それで熟年になって、趣味で探偵を始めたそうです。探偵事務所の中はお洒落ですし、大人の遊び場のような感じですし、みんな楽しそう。

相棒で探偵といえば、チャンドラー探偵社のマーロウ矢木を僕はまず思い浮かべますが、がっつりと探偵が取り上げられるのは、マーロウ以来です。

熟年探偵団は、つい最近も全国の美術館で起こっていた連続窃盗事件(広域重要指定にもなっていた事件)を解決したばかり。彼らの活躍で窃盗団を一網打尽にし、解決へと導きました。

どうやらかなり優秀な探偵団のようですが、この探偵団にはブレーンがいるんです。

それは斉木しげるさん演じる大門寺の孫、女子大生の大門寺寧々です。演じているのは茅島みずきさん。

寧々は鋭い推理力と観察眼を持っていて、これまで熟年探偵団が事件を解決に導いた原動力でもあるんです。

熟年トリオは、そんな寧々を探偵の「先生」と仰ぎ、自分たちは優秀な助手を自負しています。大門寺尚彦にいたっては、孫を「先生」と呼んでるってことですね。

孫と祖父という関係性を抜きにすれば、寧々と熟年探偵団が、まるで明智小五郎と少年探偵団のよう。

おじさん三人と美少女という絵もまたいいですね。和みます。

そしてこの探偵団と最初に接触したのは、右京さんでも亀山くんでもなく、美和子さんなんですよね。連続窃盗事件を解決したことで、興味を持った美和子さんが彼らに接近し、記事にしました。

美和子さん、記者としてもばっちり仕事してますね。

袴田茂昭は、どうやらその美和子さんの記事を見て、こっそりと事件を解決しようと目論み、息子の茂斗を通して予告状の捜査を依頼しました。

依頼を受けた寧々と熟年トリオは、新たな事件にワクワクして楽しそうです。趣味で探偵をしているということは、きっと捜査が楽しくてたまらないんだと思います。

しかも盗難の予告状が届くという、怪人二十面相を思わせる事件ですので、まさに江戸川乱歩の小説のようでして、探偵団にも力が入ります。

そんな彼らの捜査をさらに面白くするのが、特命係の登場です。

 

袴田茂昭という政治家

窃盗団を一網打尽にした熟年探偵団に、右京さんと亀山くんは興味を持ちまして、探偵事務所を訪れます。

そのときにすれ違ったのが、袴田茂昭の息子である茂斗。

右京さんは茂斗の父である茂昭とは因縁がありますので、さらに深追いすることに。

そんな流れで、探偵団が袴田家を訪問する際に、ちゃっかり便乗しちゃうんです。

どさくさに紛れて袴田家に侵入。

袴田茂昭も、いきなり因縁の右京さんが家の中にいたので、そりゃびっくり。

呼んでない人がいきなり家の中にいたら、誰でも驚きますけどね。

当然ながら袴田茂昭も怒り、特命係を追い返そうとしますが、それを阻止したのが、熟年探偵団の「先生」、大門寺寧々。

なんと寧々は、杉下右京の名前を知っていたんです。

あの『亡霊たちの咆哮』で。

『亡霊たちの咆哮』というのは、右京さんが中学生のときに書いた推理小説でして、一部のミステリーマニアの中では、伝説にもなっているような作品なんですよ。

この小説が最初に取り上げられたのは、S4第8話『監禁』です。亀山くんが佐藤江梨子さん演じるヤバい女に監禁されるやつです。その監禁の原因になったのが、『亡霊たちの咆哮』なんですよね。

まさか『亡霊たちの咆哮』がまた出てくるとは思わなかったので、これは嬉しい。

そんなわけで、特命係と熟年探偵団は、共に予告状の捜査をすることに。

怪人二十面相を巡る明智小五郎と少年探偵団の捜査に、シャーロック・ホームズとワトソンが参戦したようなもんですね。

熟年探偵団は民間の探偵社ですので、捜査権というのはありません。特命係も警察ではありますが、同様に捜査権はありません。捜査権のないものどうしが一緒に捜査をするという、なんとも面白い流れでもあります。

寧々は特命係の部屋にも来ちゃってますし。

そして犯行が予告された12月16日を迎え、怪人が姿を現してから、いっきに事件は思わぬ方向へと転がり始めます。

袴田家という華麗なる政治家一族の光と影が、じょじょに明らかになっていくんです。

袴田茂昭、息子の茂斗、妻の虹子、それぞれの想いが入り乱れ、「大金塊」の持つ意味もまた、それぞれにより変わってきます。

最後に特命係が辿り着いた真実の先には、袴田茂昭という政治家の光と影がありました。

同時にそこには、そんな光と影に苦悩する親子の姿も。

 

その他の見どころ

では最後に、第11話『大金塊』のさらに細かい見どころを、いくつか挙げてみたいと思います。今回は多いです。

亀山薫が正式に再雇用

亀山くんはS21第2話『ペルソナ・ノン・グラータ~二重の陰謀』にて、特命係に復帰しています。しかし正式な雇用ではなく、嘱託職員で特命係に配属という形でした。

それがこの度、正式な警察官として再雇用されることに。

巷でささやかれていた、警視庁の再雇用は退職から10年以内問題というのも、一応これで解決したのではないかと。

しかもそれに力添えをしたのが、思ってもいない人物でしたし。

亀山くん、正式な復帰、おめでとうございます。

そしてこの復帰に際し、亀山くんは衣笠副総監と初対面、大河内さんと再会を果たしてます。

どちらもおそらく視聴者の知らないところでは、おそらく初対面と再会を果たしているものと思われますが、ドラマ中では、ということになりますのでご了承を。

まず、衣笠副総監はS16からの登場で、冠城くんシリーズでのキャラですので、かつての亀山くん時代にも当然ながら対面はしていません。初回SP『ペルソナ・ノン・グラータ』に登場していますが、まだ対面はしていませんでしたので。

初対面は、副総監のお部屋で。

大河内さんも第8話『コイノイタミ』に登場していますが、対面シーンはなかったので、これが初です。

大河内さんとは特命係のお部屋で。

また、衣笠さんと同じく、社美彌子も初回SP以来の登場ではありましたが、残念ながら亀山くんとの初対面はまだありませんでした。

 

青木年男が再登場

S20最終話にて、社美彌子の内閣情報調査室に移動になった青木年男が、なんと今回、一瞬ですが出てきました。

出てきたと言っても、顔は映らず、手と後ろ姿のみです。

出演者のクレジットにも名前はありませんでしたので、もしかしたら浅利陽介さんではなく、別の方の後ろ姿なのかもしれませんけど、よく似ています。

青木はいつかどこかで出てくれるだろうと期待はしていたのですが、これまた思ってもいないタイミングでの再登場で、サプライズでしたね。

右京さんと繋がっていることもわかりましたし、きっとどこかでガッツリ再登場してくれるはず。右京さんには「ややこしい男」と言われてましたけど。

青木が健在で何よりです。

 

特命係と犬

右京さんと亀山くんが犬を抱っこするという場面がありました。

こちらです。

この犬は袴田家で飼われているラムちゃんで、主に袴田茂昭の妻である虹子が可愛がっている犬です。

これまでも特命係は、犬と絡むことがけっこうありまして、散歩させたり撫でたりしてる場面もちょいちょい出てきてます。それらの場面を見る限り、おそらく二人とも犬は好きなんじゃないかな~と。S2第19話『器物誘拐』では、右京さんが犬をがっつり抱っこもしてましたし。

そして今回は、二人ともが犬を抱っこ。

犬だけではなく、これまで猫や亀も出てきてますけど、特命係と動物との絡みというのは、それだけで面白いものがありますね。

ぜひこれからも、色んな動物と絡んで欲しいものです。

 

小手鞠と美和子

こてまりにて、小手鞠さんがカウンターで美和子さんの隣に座り、二人で日本酒を飲むという場面が登場しました。

店内にはこの二人だけです。

美和子さんのこてまりバイト時に、店内で二人という絵はありましたけど、こうしてカウンターの外で二人でさし呑みというのは初になります。

で、なんと二人は男の話で盛り上がっています。楽しそうでした。

この後すぐに右京さんと亀山くんが入って来たんですけど、話の流れで小手鞠さん、二人のことを「ガキんちょ」呼ばわりしてました。

 

赤いきつねと緑のたぬきとフルーツサンド

第8話『コイノイタミ』では、伊丹さんが捜査一課の部屋にて、弁当を食べる場面がありました。

そして今回は、芹沢さんが「赤いきつね」、出雲麗音が「緑のたぬき」を食べている場面が。

そして、あれ?伊丹さんいないのかな~と思ったら、向かいで一人でフルーツサンド食べてました。

刑事たちがどんな食事をしているのか、ちらっとでもこうして垣間見ることができるのは嬉しいですね。

今度はカップラーメンを食べる右京さんが見てみたい。

 

捜査一課の特命係

刑事部長室にトリオ・ザ・捜一が呼び出され、内村さん、中園さん、大河内さんがいるという、なかなか珍しい場面がありました。ここでは内村さんと出雲麗音のやりとりも楽しめました。

さらには捜一トリオが内村さんより特別な命令を仰せつかり、「お前たちは今回捜査一課の特命係だ」と任命されてしまうんです。

こちらはそのときの伊丹さん。

特命というワードに誰よりも反応してしまう伊丹さんが、特命係に任命されると、こういう顔になるんですね。

いいものが見れました。

 

亀山家での美和子スペシャル

今回は亀山家が映る場面が何度かありましたが、キッチンにて美和子さんが料理する場面も。

これだけ見ますと、夕食の支度をする主婦という何気ない料理シーンではありますが…。

作っているものはこちらです。

見た目は相変わらず恐ろしいですけど、これだけ推されると、いったいどんな味なのか、食べてみたくなるものではありますね。

 

右京の今年一番

このたびの元日SPのラスト、右京さんと亀山くんが二人で歩くシーンで、右京さんの口から素敵な台詞が。

今年も色んなことがありましたね、という話の流れから、右京さんの今年一番のニュースとして「亀山くんの帰国」が挙げられたんです。

その後照れ臭かったのか、すぐに訂正はしていましたけれど、それはきっと右京さんの本心なんじゃないかと思います。

亀山くんが特命係に復帰して、誰よりも喜んでいるのは右京さんだと思いますので。


以上、本日は相棒season21第11話(元日SP)『大金塊』についてでした。

 

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