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相棒23第14話『中園照生の受難』てるおの誘拐と不倫疑惑

第14話『中園照生の受難』

あらすじと感想

相棒season23第14話のタイトルは『中園照生の受難』。放送日は2025年2月5日です。

ではまず、第14話『中園照生の受難』のあらすじから紹介していきます。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。

中園(小野了)が突然、音信不通になった。内村(片桐竜次)は、自分の忠告により将来を悲観した中園が、衝動的に行方をくらませたと考え、特命係に捜索を指示した。聞き込みから始めた右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、中園が最近、老後の趣味を見つけようとしていたという情報を掴む。そんな中、内村のスマホに、中園が監禁されている動画が送りつけられてきた。犯人の要求は、私人逮捕系動画配信グループのリーダーの解放で、『名誉毀損罪で未決勾留中の男を自由にしろ。さもなければ、中園を殺害する』というものだった。実は中園は、警察の会見で、問題のグループを悪しざまに非難しており、それを逆恨みしての犯行と思われた。が、右京は別の可能性を視野に、中園が通い始めていた盆栽教室を訪問。主宰の結城江梨子(西山繭子)に話を聞くと、中園は教室の人気者で、トラブルはなかったという。ただ、さらに捜査を進めると、中園と江梨子の間に不穏な噂があることが分かる。
誘拐の引き金は遅咲きの不倫…!?
動画配信グループと事件の関係は?
中園殉職の危機に特命係が立ち向かう!
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/

今回も面白かったです!

ついに「てるお回」がきました。

これまでも中園さんきっかけの事件というのはちょいちょいありましたし、中園さんにスポットが強めに当てられる回というのもありました。

しかし、「てるお回」と呼べるような、彼がガッツリ中心となるような物語って意外にもなかったんです。

個人的には、S15第11話『アンタッチャブル』が、プチてるお回だとは思っているんですけどね。あの時は中園さんが男気を見せてくれましたし、奥さんと娘の姿もちらっと出てきたり、私服姿も見れたりと、普段は見られない中園参事官が満載でしたので。

とはいえ『アンタッチャブル』は、照生の事件というわけではないです。それに対し今回は、まさに照生自身が中心となる事件。

中園さんが何者かに誘拐され監禁されるという、まさに受難の回となっています。

ちなみに『~の受難』というタイトルは、S18第12話『青木年男の受難』に続いて2度目。あのときも青木年男が拉致され監禁されましたので、タイトルだけではなく、シチュエーションも近いです。年男と照生、名前もじゃっかん近いものがありますし。

前話がだいぶ重ための回でしたので、放送終了後の予告での照生とのギャップが大きくて、これまたSNSがざわついてました。

中園さんは、S16最終話『容疑者六人~アンユージュアル・サスペクツ』でも頭にけっこうな怪我をするという災難に見舞われていますが、今回またもや大変なことになっています。

もう照生回というだけで笑ってはしまうのですが、物語はネタ回というわけではありませんでした。もちろん笑いどころは多かったですけれど。

この度の特命係のミッションは、誘拐犯を突き止め、中園参事官を無事に救出すること。

で、誘拐犯から要求が出されていましたので、まずは「私人逮捕系の動画配信グループ」というのが、一本の軸となります。拘留されているグループのリーダーを解放しろという要求です。

私人逮捕系動画って、賛否が分かれるものかとは思いますけれど、近年でも問題になっていますし、実際に配信者が逮捕されたりもしています。つい先日も裁判があったばかりですし、相棒は旬なネタをしっかり組み込んできますね。

この軸だけですと、とってもシンプルなのですが、相棒がそれだけで終わるわけがありません。

ここにもう一本、「照生の趣味と不倫疑惑」という軸が絡んでくるんです。

中園参事官のプライベートが見られるだけで嬉しいのに、まさかの不倫疑惑まで出てきますからね。しかもお相手が美人という。

監禁された照生、盆栽を始めた照生、不倫しているかもしれない照生と、もう照生祭りです。

序盤は動画配信グループの軸が主で、そこに盆栽が絡んでいき、終盤は不倫の軸に移行していく、そんな流れになっていました。

真相はじゃっかん入り組んではいましたが、構成としてはわかりやすかったのではないかと。

まず、動画配信グループが容疑者として提示されますが、そんなにシンプルではないであろうことは予測はできます。で、中盤辺りから、そのグループの延長線上で浮上してくる真犯人というのも、そう難しくはありません。

一番予想外だったのは、終盤にもう一つの事件が待っていたことです。シャクナゲを気にする右京さんや、忌み枝の話題から、何かあるんじゃないかな、くらいは思っていたんですけどね。あと、先生もあれだけでは終わらないだろうとは思いつつ、不倫疑惑の真相までは全く読めなかったので、見事にやられました。

誘拐事件と盆栽の接点というのが、ちょっと複雑ではありましたね。

全体としては、やはり先ほども触れた私人逮捕系動画の問題について、大きく焦点が当てられていたかと思います。

僕もそっち系の動画は観ことはありますけれど、つい観てしまう面白さはあるんですよね。警察24時に通じる部分もありますし。

そういうのって、犯罪行為を見過ごさない、抑止力になる、などのプラス面もあるかもしれませんが、逆に冤罪のリスクや、逮捕時の安全面でのリスクなど、マイナス面もあります。周囲の人にまで危険が及ぶこともありますからね。それに、再生回数を増やして収益を上げるため、より配信者が過激になっていく恐れも。

犯罪を犯す奴が悪いのはもちろんですが、このような私人逮捕の在り方については、一方的に、正しい、悪い、と言い切れないものも含んでいる問題な気がします。

今回はマイナス面が全面的にクローズアップされていましたけれど。

いずれにしても、私人逮捕って、安易にできるものではありませんし、それが娯楽として消費されたり、収益に結び付いたりしていくと、余計におかしな方向に進んでいくことは、間違いないとは思います。

また、配信者だけではなく、冤罪事件に対する警察の対応にも、少なからず焦点は当てられていたのではないかと。

そんな社会問題の一方で、中園さんの盆栽や不倫疑惑には、おもいっきり笑わせて頂きました。

盆栽教室では人気者だという中園さんも新鮮でしたし、盆栽をやっているときの照生は、活き活きしてましたもの。

それに、監禁されながらも犯人に屈しないかっこよさや、苦しんでいる相手に対する優しさなど、照生のかっこいい一面も見れます。たま~に男気見せるんですよね、奴は。家族を大切にしている照生も素敵です。

照生の魅力が満載の回でした。照生のことを、もっと好きになってしまいました。

巻き込まれて災難に見舞われてしまう不運さも、また彼の魅力なのかもしれません。

しかし最後、右京さんは中園さんに何を言おうとしたんですかね。先生の秘めた気持ちを伝えようとして、やっぱり止めたってことでしょうかね。

何はともあれ、特命係の活躍で、無事に照生が救出されてよかったです。あのまま救出されなかったらどうなっていたのか、それなりのピンチではありましたからね。

照生回ということもあり、内村さんの登場もバッチリありました。2025年の通常版では内村さん初登場ですね。退職後の趣味の話で、「内村さんが打った蕎麦を中園さんが茹でる」なんて提案もしてまして、ついその絵を思い浮かべてしまいましたよ。なんだかんだ言って、内村&中園は仲良しですね。

芹沢さんと出雲麗音が、内村さんの真似をするなんて場面もありましたし。

伊丹さんからは、「トンチン亀」「トンチキ亀」と、また新しいの出てました。

盆栽やお花に詳しい右京さんってのも見れました。右京さん、本当に何でも知ってますね。

亀山くんの嗅覚も冴えてました。

不倫疑惑のお相手となった、江梨子先生役の西山繭子さんも素敵でした。

照生を巡る誘拐事件と不倫疑惑の物語、楽しませて頂きました。

第14話『中園照生の受難』、面白かったです!

 

ゲスト出演者

それでは続きまして、第14話『中園照生の受難』に出演された主なゲストさんを紹介します。

西山繭子(にしやままゆこ)

中園さんが通う盆栽教室の先生、結城江梨子役で西山繭子(にしやままゆこ)さん。

盆栽家で、近所の人たちを集めたアットホームな盆栽教室を開いています。老後の趣味を見つけるためこの教室に通い始めた中園さんと、庭で抱き合っている姿が目撃され、不倫の噂が囁かれています。美人な先生です。

西山繭子さんは今回が別役で2度目の相棒出演です。1度目はS15第17話『ラストワーク』で、渡辺哲さん演じるホームレスの娘役で出ています。この度は中園さんとの不倫が噂される盆栽家の役。作家としてもご活躍されている女優さんで、実父は作家の伊集院静さんです。

 

以上、今回の主なゲストさんは、西山繭子さん1名になります。

他には、私人逮捕の被害者、小宮山冬樹役でイワゴウサトシさん。動画配信グループのリーダー、長瀬優斗役で山口大地(やまぐちだいち)さんさなどが出演されています。

イワゴウサトシさんは別役で2度目(過去にはS21-8)の出演です。

 

誘拐された中園

中園さんが無断欠勤をして、連絡がつかないとのことで、内村さんがトリオ・ザ・捜一に捜索を命じます。

で、捜一はそれを特命係に丸投げするため、三人揃って特命のお部屋に。

いつものごとく角田課長もいますので、勢揃いですね。

捜一が揃って手前の椅子に座り、向こう側で右京さん、亀山くん、角田課長が立っているという、この絵は珍しいのではないかと。捜一の三人はコーヒー飲んでますし。なんだか休憩室みたいになってます。

ここに土師っちもいてくれたら、さらに賑やかになりそうですね。

それはともかく、どうやら内村さんは、最近そば打ちという趣味を始めたようでして、中園さんにも趣味を見つけろと話したそうです。その際に、将来を悲観させるようなことも言ったため、衝動的に行方をくらませたのではないかと。

右京さんと亀山くんは、さっそく中園さんの捜索を始めるのですが…

そんな矢先、内村さんのスマホに、監禁された中園さんの動画が送られてくるんです。

つまり照生は自ら行方をくらませたわけではなく、何者かに誘拐され、監禁されていたんです。そりゃ連絡もつかないですよね。

そして動画では、犯人の要求が照生の口から語られています。

それは「名誉毀損罪で未決勾留中の男を自由にしろ」というもの。さもなければ自分の命はない、と。

勾留中の男というのは、いわゆる「私人逮捕系動画」を配信していたジャスティーズというグループのリーダーで、長瀬という人物。

つまり誘拐犯は、長瀬以外の他のメンバーだと考えられます。

ジャスティーズは、痴漢の現場などを押さえて私人逮捕し、それを配信して収益を上げていたようです。

彼らは、自分たちは「正義の執行者」と主張しています。世直しストリーマーだと。

僕もこれまで、盗撮の現場を押さえ、私人逮捕する動画はYouTubeで観たことがありますが、まさにそういうやつですね。

長瀬は現在、名誉棄損罪で勾留中。

実際の私人逮捕系ユーチューバーでも、逮捕されている人たちはいます。僕はまず「ガッツch」を思い浮かべました。まさにこの放送日の前々日に、「ガッツch」の二人に判決が出たばかりですし。

感想の項でも書きましたが、私人逮捕って簡単に正義だ悪だと判断できない難しさはあるかとは思います。見過ごされていた犯罪を見つけ出し、卑劣な犯罪者は捕まえるという意味ではプラスの面もありますし、警察官ではない人間が逮捕という行為に及ぶことには、様々なリスク(冤罪、傷害、名誉棄損、周囲の安全など)を伴うというマイナス面もあります。

そんな私人逮捕系動画配信に対し、中園さんはおもいっきり非難するコメントを出していました。「あのような輩に正義などという言葉を口にする資格はありません」と。

それゆえに、逆恨みをされ、今回誘拐のターゲットとになってしまったのではないかと。

中園さん、縛られて監禁されてます。

口も塞がれ転がされている姿もありましたし、殴られてもいました。まさに受難です。

一刻も早く照生を救い出さねばいけません。

もちろん警察が犯人の要求に応じ、長瀬の身柄を解放するわけにはいきませんので、捜査にて居場所を突き止めなければいけません。

右京さんと亀山くんも救出に向け動き出しますが…

捜査を進めて行きますと、犯人はジャスティーズのメンバーではないという可能性が浮上してきます。

 

盆栽を始めた照生

中園さんを救出するためには、犯人を特定するのが一番の近道となります。

警察は早い段階で、ジャスティーズのメンバーを見つけ出しますが、彼らが事件とは無関係だとすると、他に真犯人がいることになります。その真犯人を見つけ出さなければいけません。

誘拐事件の発覚前、中園さんの足取りを追っていた特命係は、中園さんが趣味として盆栽を始めたことを突き止めています。さらには中園家の近くにて、バッグチャームが落ちているのを見つけ、そこには「T.N.」というわかりやすいイニシャルが。

内村さんによると、これは中園さんが娘からプレゼントされた物とのこと。

つまり中園さんは、この場所にて何者かに拉致されたと考えられます。

そして益子さんの鑑識と亀山くんの嗅覚により、犯人の痕跡と盆栽との接点が浮上。

で、右京さんは、通っていた盆栽教室を特定します。

教室を主宰しているのは、西山繭子さん演じる盆栽家の結城江梨子。

美人な盆栽家さんです。

教室は大きなものではなく、近所の人たちを集めて開いたアットホームなものです。

江梨子先生に話を聴いたところ、どうやら照生は初心者クラスでは人気者だったご様子。

警察のお偉いさんということでちやほやされてもいましたし、本人は「鬼の中園」と呼ばれているだなんて言っちゃってました。

警視庁では、内村さんの腰巾着で、YESマンで、基本的には全然いいところないんですけどね。盆栽教室では明るい人気者という、意外な一面を持っているんです。

こちら、盆栽をする照生。

盆栽も楽しそうにやっていたとのこと。特に剪定の作業が好きだったみたいです。

日頃の内村さんへのストレスを、剪定で発散させてました。」

こんなふうに照生のラフな私服姿が見られるのも久しぶりですね。S15第11話『アンタッチャブル』以来ではないかと。スーツにコートでの通勤姿は、S16最終話『容疑者六人~アンユージュアル・サスペクツ』でも出てきていますけれど。中園さん、警視庁では制服姿ですので、制服じゃないだけで新鮮でもあります。

せっかくいい趣味が見つけらた照生ではありますが…

この度の誘拐&監禁という受難は、盆栽から始まっていました。

 

照生の不倫疑惑

誘拐には盆栽教室と何かしら接点がる可能性が高いのですが、江梨子先生によると、照生が特に何かトラブルを抱えたりしていることはなかったと。

しかしです。

その江梨子先生と照生が、不倫関係にあるのではないかという、とんでもない話が飛び出してくるんです。

実際、二人はいい雰囲気で話したりもしています。

また、二人が抱き合っていたという目撃情報までも。

あの照生にまさかの不倫疑惑が浮上する日がくるだなんて。思ってもいませんでした。

中園さん、警視庁ではいけてない参事官かもしれませんが、意外と男気があったりしますからね。

江梨子先生は現在離婚していて独り身ではありますが、別れた夫のことで悩みを抱えていたようでして、中園さんに相談していた様子。

その延長線上で…不倫関係になってもおかしくありません。

中園さんは、大事な妻も娘もいますので、不倫ともなれば家族を裏切ることになります。また、警視庁の参事官という立場上も問題があります。しかし、だからこそ許されない恋に燃えてしまうという部分もあるのかもしれません。

とはいえやっぱり、あの照生が不倫に走るとはどうしても思えません。

この不倫疑惑は、実は江梨子先生が巧妙に仕組んだものだったんです。

そしてこの疑惑こそが、照生が誘拐のターゲットとなる決定打でもあり、もう一つ別の事件へと繋がる入口でもありました。

 

その他の見どころ

それでは最後に、第14話『中園照生の受難』のさらに細かい見どころを、いくつか挙げてみたいと思います。

中園の自宅

中園さんの自宅というのは、S15第11話『アンタッチャブル』や、S18第7話『ご縁』で出てきていますが、今回は外観がおもいっきり出てきてます。

こちらはお隣さんにお話を聴いている場面です。この後ろが中園さんの家。なかなかの豪邸なんじゃないかと。

この家に奥さんと娘さんと三人で暮らしていると思われますが、誘拐事件の発生時は、奥さんと娘さんは二人で海外旅行に出掛けていたそうです。

こちらは家の入口での、中園さんとお隣さんとの一場面。

照生のまた違った私服姿も楽しめます。

今回は照生の新たなプライベートを垣間見ることができましたが、そろそろ奥さんと娘さんも、顔出しで登場して欲しいですね。

 

こてまりの花

こてまりには、いつも素敵なお花が活けられています。

毎回違うものが活けられているのですが、特に触れられることはありません。

それが今回、右京さんが「今日の花は、一段と春めいていいですね」と。

活けられているのは梅の花です。

この流れで、今年はみんなでお花見に行く話も出てます。

美和子スペシャルお花見バージョンなんてのも…みんな固まってましたけど。

このメンバーでのお花見シーン、ぜひ見てみたいものですね。


以上、今日は相棒season23第14話『中園照生の受難』についてでした。

 

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