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相棒23第17話『盗まれた死体』闇バイトと許されぬ恋。

第17話『盗まれた死体』

あらすじと感想

相棒season23第17話のタイトルは『盗まれた死体』。放送日は2025年2月26日です。

ではまず、第17話『盗まれた死体』のあらすじから紹介していきます。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。

闇バイトを使って金庫泥棒を繰り返す反社組織『スカル』。警察は特別班を組織して、ユキチと呼ばれるリーダーを追っていたが、素性すら掴めずにいた。そんな中、右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、スーツケースを盗まれたという少女と遭遇。事情を聞くと、少女は弱みにつけ込まれて“運び”の指示を受けたものの、中身が死体と気づいて逃走。しかし、報復の恐怖から現場に戻ったところで、右京たちに声を掛けられたという。その少女に指示を出していたのがユキチだった。同じ頃、ユキチを追う特別班の刑事が、何者かに拉致される事件が発生。さらに、その刑事の娘も不気味な集団に監禁されていた。いっぽう、右京と薫は、死体運搬に使われたスーツケースの遺留品から、被害者が住田(松岡広大)という反社組織メンバーの可能性が高いことを掴んでいた。
スーツケースの死体はなぜ消えたのか…
刑事とその娘を拉致した犯人の狙いは?
同時多発する事件には驚くべき接点が!
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/

今回も面白かったです!

だいぶ遡りますが、S2の第7話に『消えた死体』というのがありまして、この度はそれにかなり近い『盗まれた死体』というタイトルです。どちらも、そこにあるべきはずの死体が消えているというのが、事件の始まりとなっています。タイトルと導入が直結している、わかりやすいやつですね。

ちなみにですが、これまでタイトルに「死体」と付いてるのってどれくらいあったけ?と思って調べてみたところ、先の『消えた死体』の前に、S1第4話『下着泥棒と生きていた死体』、あとはけっこう最近ですがS21第6話『笑う死体』がありました。ですので今回は4本目ですね。

まず、一本の軸というのが、タイトルのとおり「盗まれた死体」がいったいどこにいったのか、それを突き止めるというもの。

死体は闇バイトの少女によりスーツケースで運搬されていました。少女が中身を知って逃げ出した後、何者かが持ち去ったと考えられます。

そしてここに別の軸が重なってきます。

闇バイトの捜査をしていた特別班の羽藤という刑事が、何者かに拉致されるという事件が発生。さらにはその刑事の娘も、また別口で何者かに監禁されることに。刑事の拉致という一本と、娘の監禁という一本の、計2本の軸が加わる形です。

「ユキチ」という闇バイトの指示役が序盤から重要人物として提示され、スーツケースと刑事との接点にもなっています。ゆえに、このユキチが誰なのかを突き止めるというのが、最終的な特命係のミッションにもなっています。

スーツケースの方は、死体は誰なのか、誰が殺したのか、誰が盗んだのか、今どこにあるのかなどの謎。

一方、刑事を拉致したのは誰なのか、なぜ拉致されたのかも謎。同じく娘を監禁しているのが誰なのか、なぜ監禁されているのかも、また謎。

と、けっこう謎が多いです。

それらが全て繋がっていくわけですが、当然ながら全体像はなかなか見えてきません。

ただし今回は、スーツケースの死体、刑事の拉致、娘の監禁、この三つの繋がり方に関しては、僕は珍しく中盤辺りでなんとなく気付くことができました。

もしかしたら死体は「盗まれたわけじゃない」のでは?と閃きましたので、それを起点にしますと、自然と色々が繋がっていきまして。

それに対し、ユキチの正体の方は全くわからなかったです。登場した人物の中の「誰か」であることは間違いないと思いつつ、それが誰なのかは何の予測もできませんでした。ゆえに、もう全員を疑わしい目で見てしまいました。

その正体にはびっくりでしたよ。じゃっかん強引さもありましたけれど。

近年大きな社会問題となっている闇バイトにも、おもいっきりスポットが当てられていました。闇バイトなんかすると碌なことがないという、そんな警鐘も少なからず含まれていたのではないかと。

闇バイトに足を踏み入れてしまった、住田龍介という男と、叶わぬ恋、許されぬ恋の物語でもありました。ロミオとジュリエットです。

やっぱり悪いことをしていると、幸せは手に入らないものですね。

しかし悪い終わり方ではなかったですし、僕は清々しさすら感じてしまいました。悪事は働いていたものの、根っからの悪人ではなかったですからね。最後の羽藤の「警察官としては許すことができないが、父親としては感謝する」という、優しい言葉にはグッときちゃいました。右京さんと亀山くんの言葉にも。みんな優しいんですよね。

メインゲストとしての記載はありませんでしたが、羽藤刑事役の冨家ノリマサさんも、この物語をより魅力的にしてくれています。冨家ノリマサさんは、昨年話題になった映画『侍タイムスリッパー』で、主演の山口馬木也さんと共に注目を集めた俳優さんでもあります。今シーズンは第4話『2つの顔』で山口馬木也さんがゲスト出演されていますので、侍タイムスリッパー関係が二人目ですね。

その他のゲストさんも、ユキチじゃないかと思って見ていたので、全員が気になる存在でした。

捜一トリオ、角田課長、益子さんと、いつもの面々もしっかり登場してくれています。捜一と益子さんは出番少なめでしたけど。

右京さんの大声とお説教も聞けました。「あなたの私利私欲を満たすために使い捨てにされていい人間なんていませんよ!」。その通りだと思います。しかし実際に闇バイトを仕切ってる人間たちには、この言葉も響かないんでしょうかね。

あと、ながらスマホはしちゃいかんですね。地味にその警鐘もあった気がします。

今回、笑いの部分は珍しくあまりない回ではありました。個人的には追い剥ぎのとこで、けっこうクスっとはしちゃいましたけど。

こてまり呑みはないかと思いきや、ちゃんと用意されていました。やっぱり最後にほっこりできるのはいいですね。小手鞠さんと美和子さんが出てこないと寂しいですからね。前話に続き、小手鞠さんの恋バナ的な発言も、ちょこっとですけど聞けましたし。

闇バイトと許されぬ恋の物語、、楽しませて頂きました。

第17話『盗まれた死体』、面白かったです!

 

ゲスト出演者

では続いて、第17話『盗まれた死体』に出演された主なゲストさんを紹介します。

松岡広大(まつおかこうだい)

反社組織『スカル』のメンバー、住田龍介役で松岡広大(まつおかこうだい)さん。

闇バイトの少女により、スーツケースで運搬されていた遺体の身元と思われる男性です。ケースの遺留品から割り出されました。数年前に傷害事件の前歴があります。『スカル』内でのトラブルにより、消された可能性があります。

松岡広大さんは相棒初出演。2012年に特撮のスーパー戦隊シリーズ『特命戦隊ゴーバスターズ』でデビューされた俳優さんです。近年では『連続テレビ小説 らんまん』『八犬伝』など話題作にも出演されています。この度の相棒では、反社組織のメンバー役。

 

以上、今回の主なゲストさんは、松岡広大さん1名になります。

他には、刑事の娘、羽藤美香役で内海誠子(うつみせいこ)さん。組織犯罪対策部の刑事、羽藤真一役で冨家ノリマサ(ふけのりまさ)さん。スーツケースを運んでいた少女、園宮芽瑠役で荒川ひなた(あらかわひなた)さん。追い剥ぎに遭った男、茂手木役で沖原一生(おきはらいっせい)さん。闇バイトのリクルーター、桑村役で乙黒史誠(おとぐろふみたか)さんなどが出演されています。

冨家ノリマサさんは、別役で2度目(過去にはS5-11)、沖原一生さんは、別役で2度目(過去にはS19-14)、乙黒史誠さんは別役で3度目(過去にはS7-14、S17-20)のご出演です。冨家ノリマサさんは、旧芸名の冨家規政さんでの過去出演です。

 

スーツケースの死体

角田課長のお手伝いで、闇バイトの逮捕に駆り出されていた特命係は、その帰り道、挙動がおかしな少女に遭遇します。

何かを探し回っている様子でして、右京さんと亀山くんが声を掛けたところ、「スーツケースを盗まれた」と。

強奪されたわけではなく、スーツケースから離れていた間に、盗まれてしまったようです。

そして右京さんと亀山くんが警察だと知ると、「助けてください」と。

彼女は闇バイトで「運び」の指示を受け、スーツケースを運んでいたと告白します。そして中身が死体であることを知り、怖くなってケースを置き去りにし、逃走したと。

階段でケースを落っことして、鍵が壊れたため中を見てしまったところ、血まみれの死体が入っていたのを見てしまったそうです。

彼女は弱みを握られ、闇バイトに加担させられていました。スーツケースの運搬は、「ユキチ」という男からの指示によるものです。

一度は逃走はしたものの、闇バイトの報復に恐怖を感じ戻ったところ、スーツケースが消えていたわけです。

右京さんと亀山くんは、少女から事情を聴いた後、スーツケースの行方を追います。そしてさすがの捜査能力で、路地裏にて発見。

少女の証言通りだとすると中には死体が入っているはず。

しかし亀山くんがスーツケースを開けたところ…なんと中身は空でした。

つまり中の遺体だけ、何者かに盗み出されたことになります。

いったい誰か何の目的で、白昼堂々どのように盗み出していったのか、謎は深まるばかり。

死体の行方はわからぬままではありましたが、ケースに残っていた指紋から、身元は判明します。

反社組織『スカル』のメンバーと思われる、松岡広大さん演じる住田という人物です。

住田は数年前に傷害事件の前歴があったため、指紋の照合で身元が明らかになりました。

『スカル』は内部制裁が厳しい組織だったようですので、何らかのトラブルで粛清された可能性も。だとしたら殺害には「ユキチ」が関わっているはずです。

そんな中、今度は、ユキチを追っていた特別版の刑事が何者かに拉致されるという、もう一つの事件が発生します。

 

拉致された刑事

近年、闇バイトは社会問題となっています。

かつては振り込め詐欺などの特殊詐欺が中心だったものが、近年は強盗事件にまで発展し、住人が殺害されるというケースまで。どんどん凶悪化しています。

そんな闇バイトを撲滅するために、奮闘している刑事がいます。冨家ノリマサさん演じる、組織犯罪対策部の羽藤という、特別班の刑事です。

この特別班は、闇バイトを使って金庫泥棒を繰り返していた反社組織『スカル』を追っていました。リーダーは「ユキチ」と呼ばれる人物であることがわかっているものの、まだその素性すら掴めていません。

特命係は、角田課長のお手伝いで闇バイトの実行犯の逮捕に協力した際、羽藤とは顔を合わせています。羽藤はユキチを「必ず捕まえてみせます」と意気込みを見せています。

特命係はこの後、スーツケースの少女に遭遇しています。

少女に指示を出していたのも、「ユキチ」ですので、死体の行方を追うことで、ユキチに辿り着ける可能性もあります。

ですので特命係も、羽藤と協力して捜査を進めようとしますが…そんな矢先、羽藤が何者かに拉致されるという新たな事件が起こっていることがわかります。

羽藤は帰宅したところを襲われ、そのまま連れ去られ、縛られて監禁されていました。

警察官が拉致されるって、なかなかの大事ではありますが、相棒ではちょいちょい起きますね。ついこの前も中園さんが拉致されたばかりですし。

闇バイトの捜査をしていた刑事が拉致されたとなると、彼が追っていた『スカル』による犯行の線がまず浮上はします。

とはいえ、拉致した犯人の目的が見えてきません。刑事を一人拉致したところで、捜査が止まるわけではありませんからね。

羽藤を拉致したのは『スカル』なのか、もしくは別の誰かなのか。そして、なぜ拉致されたのか。

羽藤が事件に巻き込まれたことを確信した特命係は、死体の行方のみならず、羽藤の行方も追うことに。

しかしそんな中、さらなる事件が起きていることがわかります。

羽藤が拉致されているのと時を同じくして、彼の一人娘も、何者かに監禁されていたんです。

 

監禁された刑事の娘

羽藤には美香という一人娘がいます。どうやら奥様を早くに亡くされているようですので、父と娘の二人家族ですが、その関係も良好な様子。

羽藤の携帯の待ち受けは、仲睦まじい父娘のツーショットです。

羽藤はコワモテの刑事ではありますが、娘想いの優しい父親でもあります。

しかしそんな父が何者かに拉致され監禁されている頃、娘もまた何者かに連れ去され、アパートに監禁されていたんです。

どうやら闇バイトのアジトのようでして、父とは違う監禁場所です。監禁している側の人間も、父とはまた別の組織であると思われます。

他にも同じように監禁されている男性もいます。

美香は縛られたりすることはありませんが、アパートからは出られない状態を強いられています。

さらには脅され、仕事をさせられようともしている様子も。

特命係は、消えた死体、拉致された刑事、そしてその娘も救い出さなければいけません。ミッションがどんどん増えていきます。

そして捜査を進めて行きますと、その全ての接点となっていたのが、スーツケースの中の死体、住田龍介であることがわかります。

消えた死体の謎を解き明かすことで、現在起きている監禁事件の全容が見えてくるんです。

そこには、許されぬ恋の物語がありました。

 

その他の見どころ

それでは最後に、第17話『盗まれた死体』のさらに細かい見どころ挙げてみたいと思います。今回は一つだけ。

追い剥ぎ

特命係が交番にて、スーツケースを運んでいた少女の聴取をしていたとき、なんと「追い剥ぎ」の被害に遭った男性が保護さえて来ました。

「何者かに襲われて、服を奪われた」みたいだと。

亀山くんも「いまどき追い剥ぎ?」と驚いていました。

長い相棒史上でも、追い剥ぎの被害者が登場したのは初です。

ちょっと面白かったので載せてみました。


以上、今日は相棒season23第17話『盗まれた死体』についてでした。

 

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