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相棒23最終話『怪物と聖剣~決戦』新世代のフィクサー。

最終話『怪物と聖剣~決戦』

あらすじと感想

相棒season23最終話(第19話)のタイトルは『怪物と聖剣~決戦』。放送日は2025年3月12日です。第18話との二話連続の最終話SPで、この第19話が後篇になります。10分拡大版での放送。

これまで、S18初回SPの後篇『アレスの進撃~最終決戦』と、S20初回SP三部作の第3話『復活~最終決戦』で、タイトルに「最終決戦」が入っていたのですが、「決戦」だけというのは初です。

それではまず、最終話『怪物と聖剣~決戦』のあらすじから紹介していきます。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。

各地で若者の遺体が相次いで見つかり、全員が、右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)の追っていた連続強盗事件の実行犯であることが判明。ただ、不正な利権を追及していた都議・橋迫倫子 (愛希れいか)の家が襲われた件には、別の犯人が関与している可能性が高いと思われた。いっぽう、都知事の一岡(片桐仁)は、派手なパフォーマンスで熱狂的な支持を集め、総理の椅子に少しずつ近づいていた。そんな中、利権が絡んだ凶悪な事件が発生。世論さえ操られている危険な状況に。そして、不自然に右京に接近してきた浦神鹿(毎熊克哉)にも動きが。さらに、強盗事件の主犯格として木原健二 (平山祐介)という男が浮上して…!?日本を飲み込む“怪物”の正体は!?
倒すための“聖剣”は存在するのか
力を持たざる者たちの逆襲が始まる!
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/

今回も面白かったです!

前篇は不穏な空気が流れていたのですが、後篇はまた少し違った空気になっていました。

大きな渦がありまして、特命係はいつの間にか、その中心に近づいていったような感じですかね。

僕は前篇で既におもいっきり惹き込まれていたのですが、この後篇も夢中になって見ていたら、あっと言う間に終わってしまいました。

片桐仁さんの一岡都知事、毎熊克哉さんの浦神鹿という謎の男、平山祐介さんの木原健二という強盗事件の主犯格と思われる男、この三人が前篇にて重要人物としてピックアップされていますが、それぞれが大きな点であるものの、まだ繋がってはいませんでした。一岡と浦は最後の会合で同席こそしていますが、その関係性は謎のまま終わっています。

そもそも、浦神鹿がいったい何者なのかもわかっていませんでしたし、それが最大の謎でした。前篇のラストにて、「何者でもない」男が、都知事をはじめお偉いさんが列席する中で、一番強い立場にも見える振る舞いをしていましたからね。

また、木原の方も、一連の強盗事件などの主犯格であることが示唆されてはいるものの、それ以外は謎。

いわゆる「特命係vs権力の闇」という、相棒では定番の物語ではありつつ、いつもとはまただいぶ様相が違います。

大きな軸は、税金の不正な流出とその利権。で、ここに後篇では、一岡の国政進出という新たな要素が加わります。既に東京都の利権の玉座に座る一岡が、今度は総理を狙い国の利権の玉座に座らんとしているわけです。

そしてその利権に魑魅魍魎が群がっていまして、一岡を総理にするという大きな流れができているんです。マスコミもグルになっての報道、インフルエンサーが次々と応援動画をアップするなど、世論の誘導が行われる様は、現実ともリンクしていて恐ろしかったです。

政治、利権、税金、マスコミなど、まさに今この日本で起きている、旬な問題がふんだんに盛り込まれています。

一岡を総理にするため暗躍していると思われるのが、浦神鹿と木原健二。そして利権に預かろうという人間たちが、こぞって一岡を後押しするという構図。全てがその目的に向かって動いているってことです。一連の事件もその中にあります。

対するのが、特命係をはじめとした警察や、愛希れいかさんの橋迫都議ですね。

図式としてはわかりやすいです。

特命係のミッションは、一岡の悪事を白日の下に晒し、彼が総理になるという最悪の事態を食い止めること。

立ちはだかる怪物たちも、皆一筋縄ではいかない強敵ばかりです。木原との対決、一岡との対決、どちらも見応えがありました。特に一岡との「対話」シーンは、今回の大きな見どころとなっています。

そして、ラスボスであろうことが前篇から示唆されていた、謎の男、浦神鹿。後篇でも登場シーンが多いわけではないのですが、その不気味さは健在で、底知れぬ恐ろしさを持つ存在。この浦との対決というのが、思ってもいない終わり方でして、そうきたか、と。もしかして来週もう一話あるのでは?なんてちょっと思ってしまいましたからね。

そういう意味では、スッキリではない、終わり方なんですよ。

また、浦神鹿の存在が強大なので、比べてしまうと一岡が弱く見えてしまったりも。

一岡も木原も、悪そのものですし、怪物なのは間違いないんですけどね。

そして、そんな悪に対する「聖剣」がいったい何を指すのか、僕もあれこれ予想して、きっと前篇で登場した都の職員の石田さんじゃないかと勝手に思っていたんですけど…違いましたね。いや、正確には違わないのかもですけど、彼女の意志も含め、もっと大きなものを指していました。

終わってみれば、そんな「聖剣」の物語だったと思います。

警察官たちも、みんなかっこよかったですもの。

今シーズンは初回SPも警察官がテーマになっていましたが、最終話も同じく警察官で締められた感じがします。

右京さんと亀山くんが、衣笠副総監に真っ向から楯突いた場面、言葉の一つ一つがグッときました。文字起こしして全文書きたいくらいです。この場面こそが、この物語の最大の見せ場だったのではないかと。

さりげなくサポートしてくれる大河内さんや、チーム特命係の面々も、みんなかっこよかった。前篇では出ていなかった益子さんも参加してくれてますし、はじっちも角田課長も、全員が協力してくれてます。捜一の三銃士が、じゃっかん出番少なめでしたけど。

そんなかっこいい警察の面々に対し、内村&中園が相変わらずだったのも、またご愛敬。

社美彌子も、今回は特命の側でした。右京さんとのキレ者どうしのやりとりも楽しませて頂きました。

今回、社美彌子も大河内さんも、特命の部屋に来てます。美彌子は紅茶も飲んでますし、大河内さんはラムネ食ってました。

前篇にて約5年振りに登場した黒崎さんも、また特命に協力してくれています。もう少しがっつり活躍して欲しかったな~とは思いつつも、心強い味方がいるというのは嬉しいですね。

小手鞠さんと美和子さんも力を貸してくれてますし、総動員の戦いでした。

そして、そもそも橋迫都議の自宅が襲われるきっかけとなった「文書」。それを誰が流したのかという謎については、もしかしてあの人じゃないかな~と推察しておりまして、そちらは見事に当たっておりました。ちょっと嬉しい。

笑いどころも後篇はけっこうあったのではないかと。前篇は終始不穏な感じで笑いも少なかったので、後篇もそのままの感じでいくのかと思ってたんですけどね。笑いがけっこうあったので、それがこの後篇の印象をだいぶ柔らかいものにもしていた気もします。

怖い刑事役の右京さんとか、不自然過ぎてもうたまらなかったですもの。

あと、超強い木原よりもさらに強い右京さんという、あの場面にもかなり僕は笑ってしまいました。

他にも細かい見どころが、挙げたらきりがないほどたくさん詰め込まれた回でした。特命係が遺失物センターの窓口業務に左遷させられそうになってまして、その姿もちょこっとだけ見てみたかったりも。

本編とは関係ないですけど、亀山くんの車のCMも流れました。

右京さんの口から「公安調査庁の情報筋」という、冠城くんと思われる人物が出てきたのも嬉しいです。

盛りだくさんの最終話でした。

どんな怪物が出てこようと、正義という聖剣を持つ側が必ず勝つ。

そういう世の中であって欲しいですね。

最終話(第19話)『怪物と聖剣~決戦』、面白かったです!

 

ゲスト出演者

では次に、最終話『怪物と聖剣~決戦』に出演された主なゲストさんを紹介します。今回は第18話から続く後篇となりますので、ゲストさんも第18話と同じになります。

毎熊克哉(まいぐまかつや)

右京さんに不自然に接触をしてきた謎の男、浦神鹿役で毎熊克哉(まいぐまかつや)さん。

右京さんには小説家志望だと話した「何者でもない」男。しかし一岡都知事の酒宴では、その席のトップに君臨している都知事と対等、あるいはそれ以上に強い立場ともとれる振る舞いをしています。謎だらけの人物であり、一岡を総理にする流れを仕組んだと思われるフィクサーではないかと。

毎熊克哉さん、前篇から不気味な怖さを醸し出していたのですが、やっぱり怖かったです。この後篇では社美彌子の絡みもありますし、亀山くんや美和子さんとも対面してます。毎熊克哉さんの持つ独特の空気感が、浦神鹿というキャラに見事にハマっていました。

 

片桐仁(かたぎりじん)

総理を狙う東京都知事、一岡光役で片桐仁(かたぎりじん)さん。

国政への進出を発表し、着々とその地盤を固めています。派手なパフォーマンスで熱狂的な支持を集め、マスコミも彼を後押ししているため、総理の椅子というものも現実味を帯びてきます。しかし都の税金の不正な流用やその隠蔽に、深く関わっていることが疑われています。

熱狂的な支持を集める人気者の顔と、大きな野心を持ち利権の玉座に君臨しようとする裏の顔を持つ男。癖の強いキャラクターは、片桐仁さんにぴったりです。特命係との壇上でのやりとりは大きな見どころ。前篇では見せなかった弱さも見せています。

 

平山祐介(ひらやまゆうすけ)

強盗事件の主犯格と思われる、木原健二役で平山祐介(ひらやまゆうすけ)さん。

腕に鶏の入れ墨を持つ男。前篇にて都議の家に侵入した二人組の犯人のうち一人です。普段は唐揚げ屋台の店主をしていて、お金のない若者たちには無料で唐揚げを提供しています、また、動画配信者としても活動しています。絶対的な悪の顔を持ち、一連の殺人事件にも関係していると思わます。

平山祐介さんみたいな俳優さんが冷酷な悪を演じると、かなり怖いです。しかもフィジカルでも強さを発揮している悪人なので、そういう暴力的な怖さもありました。前篇では特命係との絡みはありませんでしたが、後篇では対峙してます。

 

愛希れいか(まなきれいか)

不正を追及する都議、橋迫倫子役で愛希れいか(まなきれいか)さん。

都の税金の不正な流出について調査をするも、その妨害や警告が目的と思われる、住居侵入の被害に遭っています。家族を守るために一度は調査から手を引き、議員も辞職しようとしますが、再び戦う決意をします。しかし新たな騒動にも巻き込まれることに。

妨害に屈することなく、不正を追及する都議役、素敵でした。他の三人のゲストさんが、皆さんとっても不気味で怖かったので、対照的に愛希れいかさんの清廉さが際立っていました。後篇では特命係や捜一だけではなく、美和子さんとも絡んでます。

 

以上、今回の主なゲストさんは、上記4名になります。

他には、日刊紙の記者、黒崎健太役で内田裕也(うちだゆうや)さん。都の職員、石田心役で太田いず帆(おおたいずほ )さん。強盗犯の一人、柴田拓役で真丸(しんまる)さん。橋迫倫子の娘、橋迫ほまれ役で山中七(やまなかなな)さん。橋迫倫子の母、橋迫順子役で酒井麻吏(さかいまり)さんなどが出演されています。

内田裕也さんは、同じ黒崎役で6度目(過去にはS14-4、S14-10、S15-10、S16-8、S19-5)、それ以前に別役で2度(S4-3、S8-14)出演されています。酒井麻吏さんは別役で2度目(過去にはS22-5)のご出演です。

 

総理を狙う都知事

前篇にて、連続強盗・住居侵入事件の捜査から浮かび上がってきたのは、都の利権に関する闇です。

100億円以上もの税金が、不可解な形で公共事業や助成金に流れていた疑惑が浮上しました。それを裏付ける文書が、愛希れいかさん演じる都議の橋迫宛てに送られています。そして文書が本物かどうか確認しようとする橋迫の動きに対し、都側は隠蔽の態勢をとっています。

その黒幕と思われるのが、都のトップに座る、片桐仁さんの都知事、一岡光です。

都の利権の玉座に座る都知事が、都民の大切な税金を不正に流用させているのはないか、ということですね。だとしたらとんでもない話です。

そんな一岡が、今度は国政に進出すると発表し、総理の椅子を目指すと宣言。

一岡の派手なパフォーマンスは支持を集め、街宣に立てば多くの人が集まります。

「パックス ・イチオカーナ!」という、なかなか気持ち悪い掛け声で盛り上がってました。一岡はそう書かれたTシャツまで着てます。キャッチコピーみたいです。

マスコミもこぞって一岡を推し、インフルエンサーも応援動画も次々とアップし、その勢いは増す一方。

この感じ、僕はつい石〇伸〇氏を思い浮かべてしまいましたが…。

世論も動かされ、完全に一岡を推すという流れができあがり、一岡総理の誕生が少しずつ現実味を帯びてきます。

しかし一岡は、政治家としての使命に駆られて総理を目指しているわけではありません。彼の目的は、国の利権のトップに君臨すること。まさに都でやってきたことを、今度は国でやろうとしているんです。

そして一岡が総理になることで、その利権にあずかろうと群がってきている魑魅魍魎が、一岡を後押ししているわけです。

右京さんは「一岡の本質は、虚像と虚勢」と言ってました。そんな人間が一国の総理になるかもしれないというのは恐ろしいことです。本来は、心から日本という国の未来と国民のことを考えてくれる人にこそ、国政に携わり、総理になって欲しいですからね。

一岡という怪物のこれ以上の躍進は、なんとしても阻止しなければいけません。

そう考えているのは、特命係だけではなく、美和子さんや黒崎さん、再び戦うことを決めた橋迫都議も。

橋迫は一岡の支持者より新たな嫌がらせを受けることとなりますが、それでも屈しません。

虚像である一岡が正義として支持され、真実を語る橋迫が悪者として非難される。実際に今、色んな情報が溢れている中で、同様のことがたくさん起こっています。一番ひどいのはマスコミだとは思いますけれど。

そんな現状に対し、右京さんが橋迫の娘であるほまれちゃんに、「真実は嘘より強い」とはっきりと答えていたのは印象的でした。

一岡の躍進を止めるには、彼が不正と隠蔽に関わっていたことを証明する必要があります。

黒塗りの文書が本物であることが証明できなかったとしても、橋迫都議宅が被害にも遭った、一連の強盗事件と知事の関係を暴くことができれば、その証明にも繋がります。

しかしです。

強盗事件の関係者と見られる若者たちが、口封じのために次々と殺されていくんです。

その一連の凶悪事件を実行していたのは、一岡とはまた別の怪物でした。

 

鶏の入れ墨男

前篇にて、橋迫の家に侵入したのは、腕に鶏の入れ墨がある男だということがわかっています。橋迫の娘のほまれちゃんが目撃していました。亀山くんには「チキン野郎」って呼ばれてます。

犯人は二人組で、チキン野郎が主犯格。

彼らの目的は、税金の不正な流用を追及しようとしていた橋迫に対する警告、もしくは口封じ。つまり、一岡を総理にするため、失脚させてはならないという理由で行われた犯行と考えられます。

主犯格の鶏の入れ墨の正体は、唐揚げ屋台の店主で、平山祐介さん演じる木原健二という男。

木原は唐揚げ屋台の傍らで、動画配信者としても活動しています。「キズナラブヲ」という配信者名で一岡を支持する動画をアップしていました。

で、この動画のエージェントや政策会社にも、都から年間で億単位のお金が使われていることがわかります。つまり、木原も動画を通してその恩恵を受けていることになるわけです。

木原は、唐揚げ屋では、お金のない若者に無料で店の唐揚げを提供するなど、気前のいい優しいおじさんです。しかし部下に対しては容赦なく恫喝する、また別の怖い顔も持っています。

彼は橋迫宅に侵入した主犯というだけでなく、周辺で起きた他の3件の強盗事件を首謀した人物であるとも考えられるんです。3件の事件は、橋迫宅の事件をカモフラージュするために、トクリュウの犯行に見せかけたものではないかと。

木原は、警察が鶏の入れ墨の男を追っていることがわかると、すぐに身代わりとなる人間を用意し、同じ鶏の入れ墨を彫らせています。身代わりとなった男は、自殺に見せかけられ、何者かに殺害されていました。

さらにです。その後も若者の遺体が相次いで発見され、全員が強盗事件の実行犯だったことがわかります。口封じのために殺害されたと考えるのが妥当。

そしてそれらの一連の口封じを行ったもまた、木原ではないかと。

一岡とその利権を守るため、殺人も厭わずに暗躍する男。悪事に一切の迷いがありません。木原もまた、怪物なんです。

特命係が彼の存在に辿り着き、警察も追い詰めていきます。しかし木原はフィジカルもハンパなく、そう簡単には捕まりません。何人もの警察官をなぎ倒し、逃走。亀山くんもやられてます。

しかしそんな木原を、右京さんが一撃で仕留めます。

木原の強さは凄かったですけど、右京さんがその上をいくとは。

木原という怪物を仕留め、一岡という怪物を止めようとする特命係は、大きな作戦を決行します。

しかしです。

本当に倒さなければいけない最後の怪物が、まだもう一人残っていました。

 

新世代のフィクサー

前篇にて、紅茶店で不自然に右京さんに接触してきた男、毎熊克哉さん演じる浦神鹿(うらしんろく)。

彼は右京さんとのやりとりで、小説家志望だと話してはいましたが、まだ「何者でもない」男です。

しかしそんな何者でもない男が、一岡都知事が中心となり、様々な業界のお偉いさんたちが並ぶ酒宴の席にて、一岡よりも上の立場ではないかと思わせる、そんな振る舞いをしていました。

そこ

その席には、総理の代理として社美彌子の姿もありましたし、衣笠副総監も出ています。

浦の振る舞いからすると、彼は一岡のブレーンであるとも考えられますが、依然その正体は謎に包まれたまま。

彼はその後、社美彌子とも接触しています。

どうやら場所は浦の家のようですが、すごい家に住んでます。使用人っぽい人もいますし、この絵だけ見ますと彼は富豪なのではないかと。

大きな熊のはく製もあります。こちらは毎熊克哉さんと熊。

さらに浦神鹿は、再び右京さんに接触してきます。

なんと彼は、こてまりに来店するんです。で、右京さんのお隣に着席。

亀山くんと美和子さんもいますので、二人は浦とはここが初対面。

どうやら浦は、最近よくこてまりにお客さんとして訪れているようです。このときは、真鴨の雄が獲れたと言って、それを小手鞠さんに渡してました。

ラスボス的な敵キャラが、こんなふうにこてまりに来店するというのは、花の里時代も含めて滅多にないパターンですね。これまであったのは、相島一之さんの鶴田翁助や、あとは犯人ではないですけど、田辺誠一さんの田臥とかですかね。とにかく珍しいです。

今回の浦のように、右京さんの隣に座る人物は初めてです。浦はどうやら、右京さんに興味を持っているのではないかと。

そして、一岡を総理にするという大きな流れ。それを作り出した人物こそ、この浦神鹿なんです。

社美彌子は彼を「新世代のフィクサー」と呼んでいます。そして彼に対し、「嫌な予感がします。世界が壊れるのを見て嘲笑うような…」とも。

相棒でフィクサーといえば、S14第4話『ファンタスマゴリ』で出てきた譜久村を思い出しますが、浦は譜久村とはまた違うタイプの、何を考えているのか全くわからないフィクサーです。

前篇では、右京さんが浦との握手を拒否するという場面がありました。右京さんは浦が「握手できない相手」であると感じ取っていたと思われます。

浦は右京さんに対し、「友達になったでしょ?これからたくさん僕と遊んでください」と、意味深な言葉も掛けています。

特命係は、一岡よりも、木原よりも、さらに強大な浦神鹿という怪物と、これから戦わなければいけないのかもしれません。

 

その他の見どころ

それでは最後に、第19話『怪物と聖剣~決戦』のさらに細かい見どころを、いくつか挙げてみたいと思います。

怖い刑事と優しい刑事

取り調べの古典的な手法としてよく知られている「怖い刑事と優しい刑事」。

文字通り、飴と鞭で犯人を落とすというやつですね。

今回、それを特命係の二人が実践しています。右京さんが怖い刑事、亀山くんが優しい刑事で。

普段とは全く違う右京さんのキャラに、大いに笑わせて頂きました。

口調も凄かったですし、亀山くんもびっくりしてまっしたからね。

この取り調べ、ぜひまた見たいです。

 

亀山の変装

S22では、右京さんと亀山くんの変装が何パターンかありました。亀リーマンとか鑑識とか探偵とか。

しかしS23では変装は一度も無しでした。初回SPにて、明治時代の警察コスプレは楽しめましたけれど。

それがこの最終話にて、変装を披露です。

ホームレスっぽさもある、おなかを空かせた無職の人になってます。

亀山くん、こういう格好、なんだかとっても似合っちゃうんですよね。偽の身分証も作っていて、「岸田茂」という人間になってました。日本を滅茶苦茶にしてる方たちの名前が組み合わさってます。

次は右京さんのとんでもないコスプレ、期待したいです。

 

大河内の席に右京

一岡を追い詰めようとする特命係に対して、衣笠副総監からストップが掛かります。

右京さんと亀山くんは、大河内さん経由で呼び出され、衣笠さん、内村さん、中園さんをはじめとした、警察の上層部の前へ。

で、大河内さんと3人で呼び出されて、怒られてるみたいな絵になってます。違うんですけどね。

この場面、右京さんも亀山くんもめちゃくちゃかっこよかった。もう名言の連続でした。

大河内さんも、今回はさりげなく特命係をサポートしてくれていました。

で、その過程で、大河内さんの首席監察官の席に、右京さんが座ってるなんて場面も。

こんなのは初ですね。

これを見てしまったら、いつか刑事部長席に座る右京さんなんてのも、見てみたくなっちゃいました。

 

前後編で黒崎

約4年振りに再登場した「日刊トップ」の記者である黒崎さんが、後篇でも登場しています。

前篇はこてまりでのシーンが主でしたが、後篇でも同様です。

今回も、政界の情報などを特命係にもたらしてくれています。

心強い味方ですので、ぜひまた何年後と言わず、来シーズンには登場して欲しいですね。せめて1シーズンに1度くらいは。

黒崎回も作って欲しいです。

 

聴衆になる特命係

総理を狙う一岡の演説に、特命係や美和子さんが聴衆として参加している場面がありました。

こちらが右京さんと亀山くん。

一方、こちらは美和子さんと小手鞠さんと黒崎さん。

この演説への参加は、ある作戦があってのものでしたが、いつもの面々が演説の聴衆になるという、なかなか普段見られないものが見れました。

 

S23からS24へ

亀山くんが復帰して3シーズン目となるS23も、今回でとうとう最終話を迎えてしまいました。

寂しいですけれど、その最後のシーンがこちらです。

日比谷公園を二人が歩くシーンでした。

S21の最後はこてまり、S22の最後は新宿の街でした。そしてS23は警視庁のある日比谷。

今回は浦神鹿で少しモヤモヤが残る終わり方ではありましたので、二人の会話も少し不穏なものが残ってはいました。

とはいえ、こんなふうに二人が並んで歩く姿は、いつまでも見ていたくなります。

S24、今から楽しみにしています。

出演者の皆さま、スタッフの皆さま、関係者の皆さま、今シーズンもありがとうございました。


以上、今日は相棒season23最終話『怪物と聖剣~決戦』についてでした。

 

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