相棒が好き過ぎて

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相棒24第3話『警察官B』加藤清史郎の高田創が刑事に。

第3話『警察官B』

あらすじと感想

相棒season24第3話のタイトルは『警察官B』。放送日は2025年10月29日です。第1話と第2話が初回の前後篇SPで拡大版での放送でしたので、この第3話がS24での通常版一本目の放送となります。

それではまず、第3話『警察官B』のあらすじから紹介していきます。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。

右京(水谷豊)へのあこがれから警察官になった高田創(加藤清史郎)は、交番勤務から念願だった刑事になり、特命係との交流をさらに深めていた。そんな中、高田が籍を置く管轄で、元刑事の女性が殺害される事件が発生。被害者の女性は半年前まで、ある暴行事件を担当していたが、執行猶予付きの判決を受けた男から逆恨みされ、退職を余儀なくされたという。警察は、その男を最有力の容疑者としてマークすることを決めるが…!? いっぽう、独自の捜査に乗り出した右京と薫(寺脇康文)は、遺体の痕跡から被害者と浅からぬ関係にある人物にたどり着いていた。同じころ、被害者の元同僚刑事と即席コンビを組むことになった高田は、被害者のマンションをうかがう怪しげな男に職務質問をかける。
次々に浮かび上がってくる複数の容疑者
語られる背景に嘘と真実が入り乱れる中、
捜査は思わぬ方向へと展開していく!
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/

今回も面白かったです!

新シーズンの通常版一発目で、あの加藤清史郎さんの高田創が再び出てくるとは思ってもいませんでした。前回の登場がS23の初回SPなので、ほぼちょうど一年振りですからね。またいつか出てきたらいいな~と思ってはいたものの、こんなに早く再登場するとは。しかも刑事になって。

もちろんこれは嬉しい驚きです。このまま高田創、準レギュラーになってくれてもいいのに、と思うほど。

加藤清史郎さんも、見る度に凛々しくなってますし。

そんな高田創の再登場だけでも濃度が増すのに、加えて物語の方もまた一風変わった内容でして、最後の最後までフルで楽しめるものでした。

冒頭でいきなり人質になった高田創が出てきまして、そこから時間が遡り、人質に至るまでが描かれるという展開にも、否応なしに惹き込まれます。

主となる事件は、高田創のいる所轄署の管轄内で、元刑事の女性が何者かに殺害され遺体で発見されたというもの。その犯人を見つけ出すのが、この度のミッション。

高田くんは所轄の刑事として、被害者の元同僚と組んでの捜査です。一方、特命係も警視庁の刑事としていつものごとく勝手に捜査。で、それぞれが交わりつつ進んでいきます。と言っても、完全に二つに軸が分かれるような感じではなく、ほぼ一本の軸ではありました。

特命係の相棒と、高田くんの相棒で、それだけでもう4人いるのに、ここに怪しい奴が次から次へと出てきますので、賑やかです。

いつも僕は全然犯人がわからないのですが、今回に限っては、珍しく最初の方で「こいつだろうな」と、察することができました。だいぶわかりやすくはありましたからね。

それに対し全くわからなかったのは、高田くんが人質になるまでの過程です。何がどうなってそうなるのか、そちらが予想もできなかったです。あの人質の場面が最大の見せ場だったと思いますし、短いシーンにもかかわらず、どんでん返しの連続やら、プレシーズン1とのリンクが詰め込まれてました。

ついつい、いつの日か高田くんが特命係になるのかな~なんてことまで考えてしまいましたよ。

前回の高田創回『警察官A』も「相棒」の物語でしたけれど、同じく今回も「相棒」がテーマになっています。

タイトルの『警察官B』も、Aに対してのBという意味だったんだな~と。

新たな『相棒』の誕生を予感させるような、ワクワク感もありました。

事件自体はひどいものではありましたけれど、最後は気持ちのいい終わり方でもありました。

『警察官A』に続き、高田くんが警察官不審にならないかと心配ではありましたが、それ以上に立派な警察官たちが身近にいますので、心配は無用ですね。

理想の相棒を求めている高田くんに対し、右京さんの「同じ目的を持つ同士なら、息は自然と合うはずです」という言葉が、この物語を象徴するようなものにもなっていました。

しかし、犯人は身勝手でしたね。右京さんに「救いようもない」と激昂されていましたけれど、ああいう歪み方って、たちが悪いんですよね。自分が正しいと思ってそれを相手に押し付けるという。パートナーとしては最悪ですね。「自然と息の合う相棒」とは正反対です。

出雲麗音もそういう身勝手な男にブチギレてましたし。

事件解決には特命係の力が不可欠でしたけれど、今回の主役は、特命係よりも高田創だったのではないかとも思います。

警察官としての成長にも目を見張るものがありました。スーツ姿もかっこよかった。

特命係との微笑ましいやりとりも楽しめます。紅茶をいれる姿なんてのも見れちゃいましたし。

高田くんを介しての、捜一と特命のやりとりも面白かったですし、角田課長と高田くん、中園参事官と高田くんも新鮮でした。内村さんは今回出てこなかったですね。

益子さん、土師っちは出てきます。土師っちは亀山くんに「光る美和子スペシャル弁当3回の刑」を受けるかもしれません。美和子さんの登場は無しだったのですが、弁当の名前だけで圧倒的な存在感を示してます。

そういえば、伊丹さんの発した「鶴と亀」、もしかしたら勘のいい人は、けっこう早い段階で気が付いていたかもしれないですね。僕は伊丹さんに言われるまで全く気付いておりませんでしたが。伊丹さんは高田くんを捜一にスカウトしようともしてましたね。

水性チョークと耐水チョークとか、自販機のサイズとか、相変わらず何でも知ってる右京さんも健在です。チョークの種類とか考えたこともなかったですからね。

こてまり呑みもありまして、もしや高田くんも初来店するのでは?と期待したものの、残念ながらそれは叶わず。また次の機会に期待したいです。

メインゲストの加藤清史郎さんだけではなく、脇を固めるゲストさんたちも、それぞれが印象に残る方ばかりでした。皆さん注目度も高い方たちだったようで、何かと話題にもなっていました。

『少年A』『警察官A』に続き、3度目となる高田創回、楽しませて頂きました。

新シーズン通常版の一発目にて、変化球が飛んできた感じではありますが、刑事となった高田くんに出会えて嬉しいです。

また再会できる日を楽しみにしています。高田くん、無戸籍児→交番勤務の警察官→刑事と、出る度に変化がありますので、次は何になっているんだろうと、ちょっとおかしな期待までしてしまっていますけれど。

第3話『警察官B』、面白かったです!

 

ゲスト出演者

それでは続いて、第3話『警察官B』に出演された主なゲストさんを紹介します。

加藤清史郎(かとうせいしろう)

麹町中央署の刑事、高田創役で加藤清史郎(かとうせいしろう)さん。

かつて無戸籍の少年で、トラブルに巻き込まれ窮地に陥っていたところを、右京さんと冠城くんの特命係に救われました。その後は右京さんに憧れて警察官になり、都内の交番に配属され、そのときに事件を通じて右京さんと再会しています。現在は交番勤務を卒業し、念願だった刑事に転属しています。

加藤清史郎さんは今回が4度目の相棒出演です。別の役で1度、同じ役で3度目です。1度目はS11第18話『BIRTHDAY』で12歳の子供の役、2度目はS16第19話『少年A』で無戸籍の少年役、3度目はS23初回SP『警察官A~要人暗殺の罠!姿なき首謀者』『警察官A~逆転殺人!真犯人は二人いる!!』で、S16のときの少年が成長した警察官役での再出演です。そして今回が4度目、S16とS23のときと同じ役で、今度は刑事になってます。

 

以上、今回の主なゲストさんは、加藤清史郎さん1名になります。

他には、被害者の同期の警察官、鶴来一役で細貝圭(ほそがいけい)さん。被害者の同僚だった刑事、香川造役で時任勇気(ときとうゆうき)さん。殺害された元刑事、西村優子役で奥山かずさ(おくやまかずさ)さん。被害者の婚約者、郷田鉄二役でうえきやサトシさん、かつて被害者に逮捕された男、黄瀬龍夫役で本山功康(もとやまのりやす)さん。捜査会議を進行していた警察官、白石役で山本直輝(まもとなおき)さんなどが出演されています。

本山功康さんは別役で2度目(過去にはS18-1と2)、山本直輝さんは別役で5度目(過去にはS5-17、S7-7、劇場版Ⅱ、S12-19)の出演です。

 

刑事になった加藤清史郎

加藤清史郎さんの高田創が初めて登場したのは、S16第19話『少年A』です。

母親のネグレクトで出生届も出されず、学校も通えぬまま成長し、それ故に様々なトラブルに巻き込まれて窮地に陥っていました。そんなところを右京さんと冠城くんに救われています。

そしてそこから約6年半振りとなる、S23初回SP『警察官A~要人暗殺の罠!姿なき首謀者』と『警察官A~逆転殺人!真犯人は二人いる!!』に、今度は警察官になって再登場しました。『少年A』のときに特命係に救われたことで、右京さんに憧れを抱き、警察官になったんです。

麹町中央署の地域課に配属され、交番勤務で頑張っていました。

そのときに右京さんと再会。亀山くんとも初対面を果たしています。そして特命係と共に事件解決に奮闘しました。

それから一年。

高田くんは当時から刑事になりたいと話していたのですが、なんとその夢を実現させ、今度は刑事となって再び相棒の舞台に戻ってきました。

刑事になり、その報告も兼ねて、特命係の部屋を訪れています。

前回は警察官の制服姿と非番の日の私服姿、どちらの登場もあったのですが、今回はスーツの刑事姿。もし亀山くんに憧れて刑事になったのなら、MA-1着てたのかもしれないですけどね。それもちょっと見てみたくはありますが。

スーツ姿の高田くん、かっこいいです。

『警察官A』でも高田君は特命の部屋に来ていますが、この三人の姿をまたこの部屋で見られること自体嬉しいですね。しかも今度は三人とも刑事という。

ちなみに高田くんの勤務先は、交番時代と同じで麹町中央署です。

前回の『警察官A』のレビューを書いたときに、「いつか刑事になった高田くんに再登場して欲しい」と書いたのですが、そんな願いがわずか一年で叶ってしまいました。

高田くん、一年で刑事になったってことは、相当頑張ったんだと思います。右京さんと亀山くんにも祝福されてます。まだ理想の相棒には巡り会えていないようですが、とにかく刑事になっただけでもすごいです。憧れの特命係に確実に一歩近づきました。

さらには高田くん、憧れの右京さんを真似て、紅茶もいれてます。

今回はまだ上手く注げていませんでしたけれど、いずれこちらも上手になるかもしれません。

角田課長との4ショットも。

『警察官A』のときも同じようなこと書いてる気がするのですが、加藤清史郎さんが相棒に初めて出たS11『BIRTHDAY』のときは、子役で11歳でした。S16『少年A』が16歳、そしてS23『警察官A』が23歳、今回が24歳です。相棒が今25周年ですので、相棒とほぼ同い年なんですね。

S11での可愛い子供から、S16では少年になり、今やすっかり凛々しい青年になっています。前回の制服姿もビシっとしてましたけれど、スーツだと余計に大人っぽくも見えます。

とはいえいまだに「加藤清史郎さん」と「さん」で呼ぶのがじゃっかん違和感があり、「加藤清史郎くん」の方がしっくりきちゃうんですけどね。

こんなふうに、同一のゲストさんの成長を長年に渡り見られるのも、相棒という長寿ドラマならではです。こうなったら、清史郎くんがおっさんのベテラン刑事として登場するまで見たいくらいですもの。

先の妄想をし出すときりがありませんが、今回の事件は、新米刑事である高田創にとって、特命係に近づくための大きな一歩となるはずです。

 

高田と特命係の共闘

この度の事件は、元刑事が何者かに殺害されるというもの。

遺体が高田創の所轄署の管轄内で発見されたため、高田と共に特命係も現場に向かいます。

こちらは事件現場での特命係と高田創。

高田くん、スーツで現場にいるだけで、刑事感がおもいっきり出てますね。

被害者は西村優子という女刑事で、絞殺死体で発見されました。

彼女はある暴行事件の捜査を担当していましたが、逮捕後に執行猶予付きの判決を受けた犯人から逆恨みされ、半年前に退職を余儀なくされてしまったと。

こちらが刑事時代の西村さんです。

可愛らしい女刑事です。赤いのは血ではなくペンキです。

ちなみに西村さん役の奥山かずささんは、「つかさ先輩」として戦隊ものでブレークした女優さんみたいです。

事件の捜査は警視庁と所轄との合同に行われるため、高田くんも捜査会議に出席してます。

中園参事官と高田くんとの初絡みもあります。

高田くんは、被害者の元同僚だった刑事とコンビを組むことになります。香川刑事です。即席の相棒が誕生です。

この香川刑事、フルネームが香川造(かがわつくる)です。これ、「かで始まってるで終わる」なんですよね…。僕は気付かず、コメント欄で教えてもらったんですけどね。

ちなみに香川役の時任勇気さんは、時任三郎さんの息子さんです。身長186cmとのこと。

香川刑事がでかいので、高田くんがかなり小さく見えてしまいますね。加藤清史郎さんは163cmみたいです。

被害者の西村さんは、香川が面倒を見ていた後輩であり、相棒でもありました。ですので香川は、事件を「どうしてもこの手で解決したい」と、捜査に力も入っている様子。可愛がっていた後輩刑事が殺害されたら、憤りもしますし、やり切れなくもなりますからね。

容疑者として浮上しているのは、まず被害者を逆恨みしていた黄瀬龍夫という男。彼女に逮捕されたことを根に持ち、執拗に彼女に対し脅迫めいたこともしていたようです。

こいつが黄瀬龍夫。

バンドマンのようですね。

捜査本部はこの黄瀬を一番の容疑者と考えて捜査を進めていますが、他にも怪しい人間が浮かび上がってきます。

高田くんと香川のコンビが、被害者のマンションをうかがっていた不審な男を見つけるんです。問い詰めると、警視庁の総務部に勤務する警察官とのこと。

男の名は鶴来一。「かぐらい・はじめ」と読みます。

高田くんとは字が違いますけど、「はじめ」が二人ですね。

鶴来はだいぶ癖のある男で、変わり者のようでもあります。彼は被害者の西村さんと同期で、彼女から相談を受けていたとも話していますが、捜査資料を盗み見るなどしていて、その行動には不審な点が多々あります。

鶴来役の細貝圭さんは、ミュージカル『テニスの王子様』でデビューし、その後は『海賊戦隊ゴーカイジャー』や『ウルトラマントリガー』などでも人気を博した俳優さんとのこと。西村さん役の奥山かずささんもですけど、相棒は特撮系で活躍された方がけっこう出ますね。

一方、特命係は、被害者に婚約者がいたことを突き止めます。

「ふる郷」という居酒屋をやっている郷田鉄二という男。

この婚約者はどうやら前科もあるようですし、被害者のみ婚約指輪を外していたことなどから、二人の関係が上手くいっていなかった可能性も浮上。

次から次へと被害者と接点のあった男たちが現れ、その全員の言動に疑わしいんです。

しかも犯人は「背が高い」人物であることが右京さんにより推測されていたのですが、全員が全員背が高いんですよ。

犯人はいったい誰なのか。

二組の相棒が、その真相へと迫っていきます。

 

高田創が人質に

『警察官A』以来、一年振りとなる特命係と高田創の共闘で、事件の真相が明るみになりました。

高田くんも随所に鋭さを発揮していましたので、きっと将来は優秀な刑事になることと思います。

しかしです。

犯人もわかり、無事に事件解決、と思った矢先に、高田くんが刃物を突き付けられ、人質になるという大ピンチな事態が起きてしまいます。

周囲には右京さんと亀山くんもいますし、捜査一課もいますが、羽交い絞めにされ包丁を突き付けられているため、簡単には手出しができません。

そしてこの場面。

プレシーズン1の、亀山くんが人質になった場面を思い出さずにはいられません。

飲食店の入口(定食屋と居酒屋の違いはありますが)という場所、犯人に羽交い絞めにされ後ろから凶器を突きつけられている点(銃と刃物の違いはありますが)、警察にぐるっと取り囲まれている状況なんかも、もうそっくりです。

完全なオマージュですよね、これは。

しかもこの状況を打開する方法まで、プレシーズン1になぞらえているではないですか。そうくるかな~ときっと誰もが思ったはずですが、まさにその通りになりました。

こんな嬉しいオマージュが見られるとは。

プレシーズン1では、ここから右京さんと亀山くんの特命係が始まりました。

もしかしたらこれは、高田創の『相棒』の物語の始まりになるのかもしれません。

 

その他の見どころ

では最後に、第3話『警察官B』のさらに細かい見どころを挙げてみたいと思います。今回は一つだけ。

ブチギレる出雲

取り調べ室にて、出雲麗音がブチギレるという、なかなか見られない場面がありました。

「キレる」よりも「ブチギレる」が正しいと思うほどのキレ方してます。

出雲は以前も一度、初登場したS19初回SP『プレゼンス』でも、取調室で鬼気迫るようなキレ方をしていますけれど、今回はそのときとはまた違うキレ方です。

出雲麗音の「許せないスイッチ」が押されてしまったようですね。伊丹さんも芹沢さんも、必死で出雲を止めてました。

前回のは笑えないやつでしたけど、今回のは思わず笑ってしまいました。

でもこのときの出雲の言葉が、事件の本質を突くものでもありました。


以上、今日は相棒season24第3話『警察官B』についてでした。

 

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