「相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン」
相棒初の劇場版
僕は今、相棒を全話制覇するため、DVDで毎日のように相棒を見ています。一番最初から時系列で。
プレシーズンから始まり、現在ようやくシーズン6を見終わったところです。
続いてはシーズン7に突入しようかと思ったのですが…
相棒の劇場版「絶対絶命」が、シーズン6とシーズン7の間に公開されているんです。ですので僕は時系列に沿って相棒を全話制覇したいと言うこだわりがありますので、シーズン7を見る前に劇場版Ⅰを改めて見ることに。
劇場版の「絶対絶命~」はテレビでも何度かやっていて、僕も過去に2回ほど見ています。
映画が公開されていた頃は、僕はまだ相棒に特に興味を持っていない頃でしたので、映画館には行っていません。相棒にハマり始めたのが4~5年前くらいですので、ちょうどカイト君のシーズン11が始まった頃ですね。
夕方の再放送を見ていてすっかり相棒にハマってしまったわけですが、それからテレビで劇場版がやっているのを、たまたま見た感じです。そしてテレビで見た劇場版「絶対絶命~」は、めちゃめちゃ面白くて、とても印象に残っています。
どうせなら映画館で見たかったんですけどね。記念すべき最初の劇場版ですから。
そして現在、相棒を最初から一話ずつ見ていますので、その流れで劇場版「絶対絶命」も改めて見てみることに。
僕は相棒の劇場版は全てテレビで見たんですけど、この「絶対絶命」がダントツで面白かった覚えがあります。他の作品も全部もちろん面白かったんですけど、やっぱり「絶対絶命」の面白さが飛び抜けていました。
改めて見る劇場版「絶対絶命」。
今日はその感想などについて書いてみようと思います。
相棒劇場版「絶対絶命~」のあらすじと感想
記念すべき1作目の相棒劇場版。そのタイトルは「相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン」です。けっこう長いタイトルですね。笑
公開日は2008年5月1日です。テレビ朝日の開局50周年を記念しての公開だったようです。
2008年5月と言うのは、相棒シーズン6が3月に終了していますので、それから約2ヶ月後の公開です。
それではまず、「絶対絶命~」のあらすじから紹介します。かなりおおまかですが。
テレビのニュースキャスターが殺害され、テレビ塔に吊るされた状態で発見されます。右京さんは遺体の発見現場に残された記号に目を付け、それが連続殺人であることを突き止めます。連続殺人は、インターネット上に掲載された「処刑リスト」に沿って実行されている可能性が。そして犯人との接触に成功した右京さん。犯人の真の狙いは、大勢の人が参加する東京ビッグシティマラソンだと突き止めます。爆弾による大量虐殺を目論む犯人。爆弾のありかを突き止めようとする右京さん。爆弾を見つけようと走り回る亀山くん。果たしてマラソン大会の爆破は食い止めることができるのか?
ざっとですが、こんな感じの流れです。
今回改めて見たんですけど、やっぱりめちゃめちゃ面白かったです。
連続殺人事件で、猟奇的な殺人事件と言うサスペンス的な要素も強かったですし、その謎を解くヒントがチェスに隠されていると言う展開もとても見ごたえがありました。
スピード感、スリル感も満点で目が離せませんでしたね。
もちろん、相棒ではおなじみの笑いの部分もしっかり押さえられています。
涙腺を刺激されるような、胸が詰まるような場面もあり、僕は二か所ほど泣いてしまいました。
そして、「自己責任論」に対する報道の在り方や、大衆意識など、社会問題にもかなり強く踏み込んでいる作品で、考えさせられる部分もありました。
マラソン大会のシーンなども、相当な数のエキストラを使っての大規模な撮影ですごかったです。
僕はこれが見るのは三度目の「絶対絶命~」でしたが、もう文句無しに面白かったです。
傑作と呼んでも良いのではないでしょうか。
大変面白かったです!!
劇場版Ⅰの主なゲスト出演者
劇場版では、ゲスト出演者もめちゃめちゃ豪華です。そしてその人数も多いです。
映画ならではの豪華なゲスト陣で、それだけでも十分に楽しめちゃいます。
では、ゲストさんかなり多いのですが、まずはストーリーに重要な役割で絡んでくるゲストさんから一名ずつ紹介したいと思います。
西田敏行(にしだとしゆき)
まずは、5年前にエルドビア共和国でゲリラ組織により息子を殺害された父親、元大学教授の木佐原芳信役で、西田敏行(にしだとしゆき)さん。
西田敏行さんが出ているだけで、さすが劇場版!と思ってしまいますね。元大学教授で、息子を海外で殺害された父親の役です。とても重要な役で出演しています。
本仮屋ユイカ(もとかりやゆいか)
続いて、エルドビア共和国で殺害された男性の妹、守村やよい役で本仮屋ユイカ(もとかりやゆいか)さん。
西田敏行さん演じる木佐原芳信の娘の役です。僕は個人的に本仮屋ユイカさん、けっこう好きです。可愛いです。笑
柏原崇(かしわばらたかし)
続いて、エルドビア共和国で殺害された男性の友人、塩谷和範役で柏原崇(かしわばらたかし)さん。
柏原崇さん、この映画ではなかなかサイコ感のある少し怖い感じで出てました。実の弟である柏原収史さんは、シーズン6の元日スペシャルに出演していますので、兄弟で相棒出演したことになりますね。
今回、重要な役割で登場するメインのゲストさんは、この3名になります。事件のキーマン達です。
劇場版Ⅰのちょい役ゲスト出演者
メインで登場するゲストさんは、先ほど挙げた西田敏行さん、本仮屋ユイカさん、柏原崇さんの3名ですが、その他にもちょい役で豪華なゲストさんが出演しています。
さすが劇場版です。笑
そんなちょい役で出演したゲストさん達も紹介してみます。
岸谷五朗(きしたにごろう)
まず、マラソンランナーの役で岸谷五朗(きしたにごろう)さん。
ほんの一瞬の出演です。映画やドラマなどでは主役級の出演が多い岸谷五朗さんですが、マラソンランナーの役で一瞬だけ出演しています。笑
有森裕子(ありもりゆうこ)
続いて、同じくマラソンランナーの役で有森裕子(ありもりゆうこ)さん。
バルセロナオリンピックの銀メダリストであり、アトランタオリンピックの銅メダリスト、有森裕子さんが出演してます。マラソン大会の招待選手と言う設定での出演です。
平幹二朗(ひらみきじろう)
続いて、元総理大臣の御厨紀實彦役で、平幹二朗(ひらみきじろう)さん。
平幹二朗さん、がっつりではありませんが、けっこう登場します。重要度もそれなりに高い役柄での出演になります。残念ながら2016年10月に亡くなられてしましましたが。
小野寺昭(おのでらあきら)
続いて、片山雛子の父親、片山洋一役で小野寺昭(おのでらあきら)さん。
片山洋一は既に亡くなっていますので、回想シーンのみでの出演です。小野寺昭さんは、このかなり後ですが、シーズン14最終話「ラストケース」でも別の役で出演しています。
二階堂智(にかいどうさとし)
続いて、警察庁警備局の参事官、棟田土岐男役で二階堂智(にかいどうさとし)さん。
二階堂智さんもほんの少しだけの出演です。顔がアップで映ることもなく、見逃してしまいそうなくらいの出演です。
下平さやか(しもひらさやか)
続いて、マラソン大会表彰式の司会役で、下平さやか(しもひらさやか)さん。
テレ朝のアナウンサー、下平さやかさんもちょい役で登場してました!
以上6名ほど挙げてみたのですが、皆さんそんなにメインではなく、完全脇役での出演です。ほんの一瞬しか登場しなかった方もけっこういます。
劇場版Ⅰで再登場したおなじみの出演者
では続いて、劇場版「絶対絶命~」の公開以前に通常のテレビ放送で出演し、劇場版で再登場したゲストさんを紹介します。「絶対絶命~」はシーズン6の終了後に公開された映画ですので、シーズン6までにゲストで登場した方々の再登場と言うことになります。
木村佳乃(きむらよしの)
まずは、衆議院議員の片山雛子役で、木村佳乃(きむらよしの)さん。
相棒ではおなじみの頭の切れる悪女、片山雛子です。劇場版でもかなり重要な役回りで出演しています。シーズン3第1話~3話の「双頭の悪魔」、シーズン6第16話「悪女の証明」に続きこれが三度目の登場です。
津川雅彦(つがわまさひこ)
続いて、同じく衆議院議員、瀬戸内米蔵役で津川雅彦(つがわまさひこ)さん。
シーズン2~4まではちょいちょい出てたのですが、シーズン5、6は全く出ていなかったので、この劇場版が久しぶりの登場です。
西村雅彦(にしむらまさひこ)
続いて、美和子さんの浮気相手であり、結婚寸前まで行った記者、鹿手袋啓介役で西村雅彦(にしむらまさひこ)さん。
シーズン3の最終話で美和子さんに結婚を申し込んだシーンを最後に、シーズン4~6までは出演していませんでしたので、久しぶりの登場です。シーズン6の最終話で声だけは登場しましたが…笑。特命係との絡みはありませんでした。
松下由樹(まつしたゆき)
続いて、本仮屋ユイカさん演じる守村やよいを保護する弁護士、武藤かおり役で松下由樹(まつしたゆき)さん。
シーズン1、シーズン2、シーズン6に続きこれが三度目の登場となります。今回もいい感じで特命係と絡んでいます。
原田龍二(はらだりゅうじ)
続いて、こちらはもう準レギュラー的な感じなのかもしれませんが、捜査一課で経理担当の陣川公平役で、原田龍二(はらだりゅうじ)さん。
シーズン3、シーズン6に続き三度目の登場です。準レギュラー感が個人的に強いのですが、まだこれが登場は三度目なんですね。
深沢敦(ふかざわあつし)&はるな愛(はるなあい)
続いて、オカマバーのママであるヒロコ役で深沢敦(ふかざわあつし)さん、その従業員リサ役ではるな愛(はるなあい)さん。
マラソンの応援席で一瞬だけの登場です。ヒロコママは相棒にはちょこちょこ登場していますが、はるな愛さんはこれが二度目です。
以上、以前の相棒に登場した出演者で、劇場版でも再登場した皆さんはこんな感じでしょうか。
自己責任論への問題提起
この映画では、「自己責任論」への問題提起が行われていたかと思います。
海外の危険地域にボランティアとして渡航していた青年が、ゲリラ組織に拉致され、日本政府が身代金など要求されると言う事件が起こります。
現実の世界でも、後藤健二さんと湯川遥菜さんがイスラム国によって拉致され殺害された事件は記憶に新しいかと思います。
それ以前にも、2004年には香田証生さんがイラクで人質となり殺害される事件がありました。これは僕もよく覚えていて、なかなか衝撃的な事件でした。
そして同時期には、高遠菜穂子さんと他2名の日本人男性がイラクで拉致されると言う事件が発生。この事件は無事に解放される形で終わったのですが、当時の報道はかなり過熱していたかと思います。
「自己責任」と言う言葉がマスコミでは飛び交い、拉致された当事者達に向けた批判、非難がとても目立っていたのは記憶しています。
相棒劇場版「絶対絶命~」は、それらの実際にあった事件、その際の報道が元になったストーリー展開になっているかと。
当時「自己責任」だと非難したマスコミや、それに追随した大衆に対する問題提起です。
僕もこの劇場版を見て、それについて深く考えさせられました。
そう言った意味でも、単なるエンターテイメントではなく、社会性もある映画でした。
右京さん危機一髪
「絶対絶命~」公開前の相棒シーズン6までで、右京さん二度ほど「生命の危機」に直面しているかと思います。
プレシーズンでは薬を打たれ殺される寸前でした。シーズン1では狙撃されたことも。しかしここ最近は、右京さんが危ない場面ってあまりなかったかと思います。
一方、亀山くんは危ない時がちょこちょこあったかと思いますが。笑
今回は右京さんがギリギリの生命の危機に陥ります。
密室となった部屋の中で、時限爆弾が作動してしまうんです。タイムリミットは残りわずか。
しかし…
もちろん右京さんの咄嗟の判断により、一命を取りとめます。
その後のシーンがとても印象的で、名場面ではないかと思います。亀山くんが右京さんを助け上げるシーンです。
ちょっと画像ではわかりづらいのですが、亀山くんが右京さんの手をがっちり掴んで引き上げる場面です。
この時の音楽がまた良いんですよね。この場面で僕は思わず泣きそうになってしまいました。
劇場版相棒の名場面かと思います。
泳ぐ亀山くんとボートを運転する伊丹さん
もう一つ、劇場版Ⅰ「絶対絶命~」の名シーンとしては、亀山くんと伊丹さんのボートシーンかと思います。
無人のボートが橋げたにぶつかって爆発するのを防ぐため、亀山くんと伊丹さんが二人で協力して食い止めようとするんです。
こちらは川で泳ぐ亀山くん。
こちらはボートを運転する伊丹さん。
伊丹さん、ボート運転できるんですね!笑
僕が伊丹さんの立場だとして、いきなりボートを操縦しなきゃいけない状況になったら、間違いなくやり方がわからずにテンパります。笑
しかし伊丹さん、きっと以前にもボートの運転をしたことがあるのでは?と言うほどの手際の良さで見事にボートを操るんです。笑
そしてこちらは亀山くんをボートに引き上げる伊丹さん。
これも「絶対絶命~」の中ではかなり緊迫の場面だったのではないかと思います。
着物以外のたまきさんが初登場
たまきさんと言えば、いつも着物姿です。
綺麗に着こなしていて、着物姿がとても美人です。
そしてこれまでの相棒では、たまきさんが着物以外で登場するシーンが一度もなかったんですよ。
花の里ではもちろんのこと、外出時も必ず着物だったので。
それがこの劇場版で、初めて着物以外の服装が登場!!
マラソン大会に参加するため、ランニングウェア姿になっています。
これはかなり貴重な一場面です。
たまきさんの着物以外の私服が見てみたいのですが…今後の相棒で登場することはあるのでしょうか?
劇場版Ⅰその他の見どころ
それでは、劇場版「絶対絶命~」のさらに細かい見どころをあれこれと挙げたいと思います。
エルドビア共和国ってどこ?
今回、ボランティアで渡航した青年が拉致され殺害された国が、「エルドビア共和国」と言う国です。南米の国だと言っていました。
どこにあるんだろ?と思い調べてみると…
エルドビア共和国は架空の国家でした。相棒の中だけのフィクションの国なんですね。
モデルは中東のイラクとかシリアとかだとは思うのですが、実際には存在しない国家だったんですね。
すごくありそうな名前で…本当にある国かと思ってしまいました。笑
陣川警部補のお手柄
普段は指名手配犯を誤認逮捕したり、おっちょこちょいで抜けている陣川警部補です。
かなり面倒な男です。笑
しかし今回は、とてもいい働きをするんですよ。
連続殺人に関する重要な手掛かりを発見して、特命係に報告するんです。
犯人特定の手掛かりとなる「処刑リスト」を発見するのが陣川警部補なんですよ。
陣川さん、たまにはやる男ですね!笑
右京さん小野田さんと回転寿司
右京さんと小野田さんの食事と言えば、回転寿司が一番多いかと思いますが、劇場版でも回転寿司シーンが登場しました!
いつものごとく、小野田さんは食べ終えたお皿をレーンに戻そうとして、右京さんに怒られてますが。笑
ここ最近は、回転寿司での食事シーンがあまり出てきていなかったので、久しぶりに見れて嬉しいです。
右京さんボロボロのスーツで
爆破に巻き込まれ危機一髪だった右京さんですが、その際にスーツがボロボロになっちゃうんです。
しかしそんなことには構わずに、右京さん犯人を捕まえるため、マラソンの表彰式が行われている会場にそのまま向かいます。
これだけボロボロのスーツ着てる人がいたら、けっこう目立ちますよね?笑
この人に一体何があったんだろう?って思っちゃいますからね。笑
スーツはボロボロになりましたが、右京さん爆発で死なずに良かったです。
ヨツバ電機の倉庫
シーズン4第6話「殺人ヒーター」では、ヨツバ電機と言う企業が登場しました。その企業の隠蔽に対し、特命係が闘った回です。
そして、そのヨツバ電機の倉庫と言うのが劇場版でも登場!
ここで爆発が起こって、右京さん死にそうになるんですけどね。
またあのヨツバ電機の名前が登場するとは。きっと脚本家さんやスタッフの遊び心なんでしょうね。
ちなみに、シーズン6第13話「マリリンを探せ」では、河相我聞さん演じる男性が、「ヨツバ商事」と言う会社勤務でした。
捜査一課と米沢さんのカッパ姿
雨の中、遺体発見現場での捜査一課トリオと米沢さん。
みんな合羽着てます!
皆さんの合羽姿は、シーズン5第4話「せんみつ」でも登場したのですが、それ以来です。
かなり細かい見どころではありますが…笑。
でっかい捜査本部
今回はとても規模が大きな事件です。
ですので捜査本部も、かなり広い会議室みたいな場所に置かれてました。
そして、けっこう右京さんが捜査本部を仕切っちゃってる場面もあって、それもまた面白かったです。笑
赤いカナリア
またしても、「赤いカナリア」が登場しました!
今回も名前だけの登場だったんですけどね。ちょいちょい出てきますね、赤いカナリア。
たぶんこの名前が出たのは、これが三度目ではないかな~と思います。
最後の手紙で涙
エルドビアで殺害された男性と、当時一緒にボランティア活動をしていた外国人からの手紙が、右京さんによって読み上げられます。
最後の方のシーンです。
僕はこのシーン、感動してしまって、泣いてしまいました。
僕の隣で一緒に見ていた嫁も泣いていました。
感動と言うか、切ないと言うか、悲しいと言うか…。胸が詰まる思いでした。
一番最後の、本仮屋ユイカさん演じる守村やよいと特命係との空港での別れのシーンも感動的でした。
最初から最後まで、見どころ満載で大満足の劇場版でした。
以上、今日は「相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン」についてでした。