「バーター」
相棒season11第4話のあらすじと感想
本日は、シーズン11第4話についてです。
相棒season11第4話のタイトルは「バーター」。放送日は2012年10月31日です。第2話からカタカナのタイトルが続きます。バーターとは、直訳で物々交換と言う意味があり、芸能界用語で「抱き合わせ出演」を意味する言葉でもあります。相棒のバーターは何を意味するのでしょうか。
ではまずざっくりではありますが、第4話「バーター」のあらすじから紹介したいと思います。
航空会社の社員が撲殺死体で発見されます。殺された男性は、航空会社が過去に経営再建のために行った大量解雇に、労働組合の委員長として関わっていたことがあり、その際に会社側の提案を受け入れたことにより「裏切り者」と呼ばれ、多くの人に恨まれていた人物です。この事件を独自に捜査する特命係は、彼の通話履歴から、事件と関わりがありそうな人間を割り出して行きます。そこで浮上したのが二人の男。一人は殺された男性のいた航空会社の関連会社社長で、彼は元警察庁の警備局長です。もう一人は空港の警備会社の重役で、彼は元航空会社の人事部長です。被害者とこの二人の接点をじょじょに掴んでいく右京さんとカイトくん。そこには天下りに関わる巧妙なシステムが存在することがわかり…果たして事件は無事解決できるのか?特命係は犯人を逮捕できるのか?
ざっとではありますが、だいたいこんな感じの内容になります。
今回も面白かったです!
カイトくんでの4話目になるのですが、じょじょにカイトくんが特命係に馴染んできた感じがありますね。
まだ初々しさはけっこうありますけれど、右京さんとの絡みも面白いです。亀山くん、神戸くんとはまた違った絡み方を楽しむことができますし、カイトくんの若さゆえの生意気さ、みたいなのもいいですね。笑
右京さんの嫌味に対するリアクションで、右京さんが「根に持つタイプですか?」とカイトくんに問いかけたところ、「いえ、上司の嫌味をバネにするタイプです」とカイトくんが答えるなんてやりとりもありました。笑
神戸くんは根に持つタイプでしたからね。笑
また、右京さん以外のレギュラーメンバーとカイトくんの絡みもじょじょに増えてきて、そちらも楽しめます。
そして物語の中心となる事件の方ですが、今回は久しぶりに「天下り」と言う社会問題を取り上げた回でもありました。一つの殺人事件が、天下りに絡んで起こった事件なのでは?と言う展開です。それが大きな軸になっています。
天下りと言う大きな権力を背景とした仕組み。それに対する右京さんとカイトくんの正義。
特にカイトくんの真っ直ぐでもあり、無謀でもある正義感が際立っていたかとも思います。その人柄も、曲がったことが嫌いなんだろうな~と窺うことができます。
相棒で天下りが取り上げられた回は過去にもあり、「鑑識・米沢守の事件簿」ではその問題提起もありましたが、特命係が直接天下りと闘うのは今回が初めてです。
なかなか見ごたえがあって面白かったです。
また、今回は笑いどころもけっこう多めに押さえていた回かと思います。何ヶ所かクスっと笑ってしまう場面がありました。笑
第4話、存分に楽しませて頂きました!
相棒season11第4話のゲスト出演者
それでは次に、第4話に主に登場したゲスト出演者さんを紹介します。今回は2名です。
石丸謙二郎(いしまるけんじろう)
まず、航空会社の関連会社社長、潮弘道役で石丸謙二郎(いしまるけんじろう)さん。
今回一番のメインは石丸謙二郎さんでした。元警察庁の警備局長と言う設定で、権力を持った悪い人の役なのですが、石丸謙二郎さん悪役がよ~く似合ってます。ハマり役で、なかなか印象に残る悪人っぷりでした。笑
中丸新将(なかまるしんしょう)
続いて、警備会社の重役、佐久間勉役で中丸新将(なかまるしんしょう)さん。
石丸謙二郎さんに続き、重要な役での登場です。そして中丸新将さん、これが三度目の相棒出演です。どれもそこそこ目立つ役で出てまして、僕もバッチリ覚えてました。一度目はプレシーズン第3話「大学病院助教授、墜落殺人事件!」で殺される役で、二度目はシーズン3第17話「書き直す女」で殺される役で、二度とも殺されてるんです。そして今回、三度目でも死にかけてます。笑
今回主に登場するゲストさんは、この2名です。
他には、殺されてしまった航空会社の社員、内藤肇役で菊池均也(きくちきんや)さん。内藤肇の妻、内藤裕子役で宮澤美保(みやざわみほ)さん。この2名がちょい役で少し目立って出ている感じでしょうか。2名とも今回が二度目の相棒出演で、菊池均也さんはシーズン6最終話「複眼の法廷」に、宮澤美保さんはシーズン2第7話「消えた死体」に登場しています。宮澤美保さんは、マギーさん演じる若杉栄一の奥さん役ですね。
天下り先の交換
今回の事件は「天下り」が背景にあり、特命係は「天下り先の交換」と言う巧妙に造られたシステムと対峙することになります。
2007年の国家公務員法改正までは、「退職前5年以内に関係のあった民間会社への再就職は、退職後2年間は禁止」とされていました。
公務員時代に関わっていた会社には、退職後も2年間は天下りできないよう法律で定められていたんです。
しかし、これを巧妙にかいくぐる奴らが出てくるんです。
それを主導していたのが、石丸謙二郎さん演じる潮弘道です。悪い奴なんですよ、この男が。笑
どのようにかいくぐっていたかと言いますと、それがまさに「天下り先の交換」と言う方法なんです。
例えば、Aと関係のある企業A'と、Bと関連のある企業B'。
Aにいた人間は退職後2年間はA'に再就職することはできません。同じくBがB'にもです。
そこで…
A→B'
B→A'
このような再就職のシステムを作ってしまう悪い奴らが出てくるんです。「天下りの交換」ってことです。タイトルの「バーター」はここに掛かってくるわけです。
この仕組みだとAの会社の退職者もBの会社の退職者も、それぞれ全く関係のない会社に再就職することになりますので、「2年間関連会社に再就職できない」と言う問題をクリアしちゃうわけです。
特命係はこのシステムを突き止め、斡旋を主導していた石丸謙二郎さんの潮弘道と対決します。
しかし、これは法律では裁けないんです。犯罪にはならない行為なんです。それがまた巧妙なところで、特命係にもどうすることもできません。
特にカイトくんは、このような行為が許せずに、さらには高慢な態度を取る潮弘道に対し、怒りを露わにする場面も。
手が出そうになったカイトくんを右京さんが制して、大事にはなりませんでしたが。
今回はこの事件を軸にして、「石丸謙二郎vs特命係」=「権力vs特命係」=「甲斐峯秋vs甲斐享」と言う図式が垣間見えたかとも思います。
今後もカイトくんシリーズは、この図式が軸になる物語が多いのかも、と思わせる展開でした。
天下りと言う社会問題と、それに対峙する特命係。
相棒っぽいストーリーでした。
シーズン11第4話その他の見どころ
それでは続きまして、第4話のその他細かい見どころをいくつか挙げてみたいと思います。
右京&カイト&悦子
今回の事件は航空会社が絡んでいましたので、CAである悦子さんが捜査にも一役買っていました。悦子さんは航空関係の専門用語とかも当然詳しいですし、会社の情報とかも持っていたので。
空港で右京さんカイトくんと偶然鉢合わせ、3人が並んで話す場面も。
ここまで第1話~第4話、悦子さんは全部登場してます。亀山くんシリーズでの美和子さん的な感じになって行くのか気になるところです。
さらに、カイトくんの父親である甲斐峯秋も、ここまで4話全部登場していますね。
CAと合コンしたい米沢&角田
カイトくんの彼女がCAだとは、まだ右京さん以外の主要メンバーは誰も知りません。
で、今回の事件に絡み、カイトくんがCAとの繋がりがあると知った米沢さんと角田課長が、CAとの合コンを熱望しています。笑
カイトくんに合コンをやるように迫ってるんです。笑
角田課長も米沢さんも合コン好きなんですね。笑
米沢さんは、別れた女房はもう引きずってないのでしょうか?
是非、カイトくん、米沢さん、角田課長が、悦子さんの連れて来たCAさんたちと合コンする様子は見てみたいですね。笑
合コンに参加する右京さんの姿も。笑
カレンダーを記憶する右京さん
右京さんの記憶力は天才的です。
今回、そんな記憶力の凄さを発揮している新たな場面が出てきました。
なんと右京さん、カレンダーの日付と曜日を暗記しているんです。手帳に書かれた日付と曜日で、それが今年のものだと瞬時に判別してました。
さすが右京さんです。恐るべき記憶力。
カイトくんは料理好き?
悦子さんの部屋で、カイトくんが食事を用意していると思われる場面が登場です。
第1話でもカイトくんがキッチンに立ち、悦子さんに食事を作ってあげているシーンがありましたので、もしかしたらカイトくん、料理がかなり好きなのかもしれないですね。
季節の栗ご飯
右京さんとカイトくんが、普通に花の里で飲んでます。
第1話ではカイトくんが偶然を装って来店し、初めて右京さんと飲んでます。
そこから今回の第4話までの間に、きっと二人で何回か訪れてるんでしょうね。とっても自然な感じで飲んでました。カイトくんは日本酒ではなくビールです。
そして今回、月本幸子さんが「季節の栗ご飯」を出してました。
きっと美味しいんでしょうね。
僕も栗ご飯が食べたくなりました。
ノータイの右京さん
ノータイの右京さんと言う、なかなか貴重なシーンがありました。
もちろんこれには理由があって、応急処置でネクタイを止血に使ったため、ノータイの状態になってます。その止血処理も見事な手際ではありました。笑
右京さんと言えば、いつもスーツにびしっとネクタイをしているのが定番ですので、ノータイ姿はかなり貴重ではないかと思います。
いいものが見れました。笑
以上、今日は相棒season11第4話「バーター」についてでした。