第12話『怖い家』
あらすじと感想
本日はシーズン17第12話についてです。
相棒season17第12話のタイトルは『怖い家』。放送日は2019年1月23日です。タイトルから、一軒の家を舞台としたストーリーであることは推察できますが、どのような内容なのでしょうか。
では最初に、第12話『怖い家』のおおまかなあらすじから紹介していきたいと思います。ざっくりですが。
中園参事官が、特命係にある家の捜査を依頼します。その家に住むのは、中園参事官の奥さんの知人で、宮川厚子という主婦です。彼女が夫と共に2ヶ月前に引っ越したばかりの家で、様々な怪奇現象が起こるので、その原因を突き止めて欲しいと。そんな依頼に、幽霊や怪奇現象が苦手な冠城くんは尻込みをしますが、そういうのが大好きな右京さんは、興味津々で捜査に乗り出します。その家は宮川厚子の夫の実家で、義父母は既に亡くなっています。義母が亡くなってからはずっと空き家になっていて、そのままにしておくのが物騒だということで、夫婦はそれまで暮らしていたマンションを引き払い、引っ越してきました。しかしその家で、厚子は様々な怪奇現象に見舞われてしまうんです。義母のたんすの引き出しが開いていたり、誰かが階段を上る音が聞こえたり、三味線の音が聞こえたり、不可解な現象が続くんです。それら怪奇現象を調べていた右京さんと冠城くんは、厚子が以前住んでいたマンションでも、幽霊を目撃したと言ってトラブルを起こしていたことを知ります。そんな厚子に嫌気が刺した息子が家を出ていることも。そんな中、厚子に家の改築を勧めていた近所の主婦が変死するという事件まで発生してしまいます。心霊現象と変死事件には何か繋がりがあるのか?果たして不可思議な現象は幽霊の仕業なのか?それとも?右京さん冠城くんが真実を暴き出します。
だいたいですけれど、こんな感じの内容になります。
今回も面白かったです!!
久しぶりの幽霊系でした。相棒が冠城くんになってからも、幽霊が話題に上る回は何度かありましたが、家が舞台となる「幽霊屋敷系」は冠城くんでは初めてです。
幽霊に興味深々な右京さんとビビる冠城くんという、これまでにも何度か見られた図式を、今回は特に顕著に見ることができて面白いです。
幽霊に興奮する右京さんっていうのは、やっぱりそれだけで面白いですね。笑
築40年の一軒家にて起こる、心霊現象と思われる不可解な現象の数々。この心霊現象の真相は何なのか?というのが今回の一番太い軸です。
その太い軸に、怪奇現象に見舞われている張本人、宮川厚子の過去の幽霊騒動だったり、さらには近所の主婦が変死するという事件までが絡んできて、より物語が魅力的に仕上がっています。
普通に考えて、真犯人は幽霊でした、全部本物の心霊現象でした、という結末は想像し難いので、そこには何かしら驚くべき真相が潜んでいることはじゅうぶん察することができます。しかしその真実がどんなものなのかは、なかなか予想がつかず。
で、いつものごとくどんでん返しも待っています。少し悲しい真相も。
心霊現象の謎を解いていく特命係、というのが今回一番の見どころになるのかな?と思いきや、そちらは意外とあっさりと、そこまで捜査はせずに、真相に辿り着いていた感じはします。笑
とは言え、全体的なストーリーは面白かったです。怪奇現象の起こる幽霊屋敷というホラーの要素をたくさん散りばめつつ、相棒らしい結末へと向かっていく流れは、とっても楽しめました。
心霊現象の真相を追究する物語でしたが、ホラー映画でいうところの「恐怖の法則」にハマっていく、人間の心理の過程というものも、テーマの一つにはなっていたかと思います。
また、今回の一件は、中園参事官から特命係への依頼という珍しいパターンでして、それ故に、中園さんとの貴重なシーンも見ることができて、そういう意味でも美味しい回ではなかったかと。
僕は中園さんが出てくるだけで笑ってしまう方なので、そんな中園さんの新鮮な場面を楽しめただけでも、大満足です。笑
怪奇現象に見舞われる主婦、宮川厚子を演じたメインゲストの南野陽子さんも素敵でした。
一軒の幽霊屋敷をめぐり巻き起こる騒動と、その真相を究明する特命係。
第12話『怖い家』、面白かったです!!
ゲスト出演者
それでは次に、第12話『怖い家』に登場した、主なゲスト出演者さんを紹介します。今回は一名のみになります。
南野陽子(みなみのようこ)
不可思議な現象が起きる家に住む主婦、宮川厚子役で南野陽子(みなみのようこ)さん。
中園参事官の奥さんとは、知人という設定です。ホラー映画が好きでハマっていた時期もあるとのこと。それが今回、自分自身がホラー映画のような心霊現象に巻き込まれることとなります。今回は、この南野陽子さん演じる宮川厚子がストーリーの中心です。南野陽子さん、とても素敵で魅力的でした。
今回の主なゲストさんは以上になります。
他には、宮川厚子の夫、宮川柊一役で三上市朗(みかみいちろう)さん。宮川柊一の妹、円山小枝役で春木みさよ(はるきみさよ)さん。円山小枝の娘、二葉役で白本彩奈(しらもとあやな)さん。厚子と市朗の息子、宮川俊介役で辻大樹(つじだいき)さん。厚子に家の改築を勧めていた近所の主婦、工藤幾代役で竹内都子(たけうちみやこ)さん。以上5名が、南野陽子に次ぐゲストさんかと思います。
三上市朗さんは今回が別の役で二度目の出演で、過去にはS7第17話『天才たちの最期』にも出ています。
春木みさよさんは今回が別の役で三度目の出演になります。S3第10話『ゴースト』と、S13第6話『ママ友』に別の役で出ています。
竹内都子さんは、お笑いの「ピンクの電話」の人ですね。相棒にも何度か出演されている、菅原大吉さんの奥さんでもあります。現在アニメ「ドラえもん」ではジャイアンの母ちゃん役の声優さんもされています。
南野陽子を襲う心霊現象
今回の事件のきっかけは、南野陽子さん演じる主婦、宮川厚子の家で起こった怪奇現象の数々です。
その家は厚子の夫の実家でして、義父母はもう他界しています。ですのでこの家に住んでいるのは、厚子と夫の柊一だけ。
しかしです。義母のたんすの引き出しが勝手に開いていたり、階段を上る足音が聞こえたり、義母が倣っていた三味線の音が聞こえたり。
こちらが、そんな怪奇現象が起こる、厚子の住む家です。
一見すると特に幽霊屋敷っぽい感じもしない普通の家ですが、この家で、幽霊の仕業としか思えないような現象が日々巻き起こるんです。
すっかり脅えてしまった厚子は、夫に相談するも相手にされなかったため、知人で霊感があるという中園参事官の奥さんに相談。
その結果、中園さん経由で特命係にその特命が回ってきたわけです。
中園さんの奥さんについては後述させて頂きますが、てるお経由の案件で特命が捜査に乗り出すというのは、かなり珍しいパターンですね。S11第14話『バレンタイン計画』以来かと。
それも今回の案件は、右京さんの大好きな超常現象ですからね。
厚子は家で起こる怪奇現象が、亡くなった義母に結びつくものが多々あったことなどから、義母の幽霊が家にいるのでは?と考えます。幽霊が夜な夜な徘徊しているのではないかと。
前述したタンスや三味線の他にも、白髪が何本も絡みついた櫛が、鏡台に置かれてたりもしました。これはけっこう怖いですね。
さらにはある日、庭に干してあった白いシーツには、赤い血のような手形も。
これだけ様々な怪奇現象が起きたら、そんな家に住み続けるのはなかなかキツイですよね。
僕は霊感など全くない人間でして、今までも霊的な現象などに遭遇した経験はありません。ですので僕にとっての幽霊は、ホラー映画や心霊映像などでしか馴染みのない存在です。
ホラー映画も心霊映像も、怖いもの見たさでついつい見ちゃうんですけどね。けっこう好きなんだと思います。笑
しかし、実際にそういうのに遭遇したら、きっとめちゃめちゃ怖いんだろうな~と…。
右京さんが言ってたんですけど、幽霊を見る人は「不安を抱え孤立した状態であることが多い」そうです。
南野陽子さんの厚子も、そんな状態に陥り、恐怖の法則にハマっていき、数々の怖い現象に脅えています。
厚子の身に降りかかる心霊現象は、何が原因なのか?
右京さん冠城くんのゴーストバスターズが、大活躍の物語でした。
特命係がめちゃめちゃ頼もしく見えました。
幽霊屋敷に興奮する右京さん
右京さんは、幽霊だったり超能力だったり、そういう非科学的な現象が大好きです。
特に幽霊には目がないようでして、そういう現象を耳にするたび、好奇心全開でとっても興奮しています。
いつか幽霊に遭遇したいと、右京さんは常々そう思っているわけです。
そんな右京さんにとって、今回の一件は願ってもないお話です。「今度こそ幽霊に会えるかもしれません」とテンション上がっちゃってます。
心霊現象が起こる家に行けば、幽霊に遭遇できる確率もおそらく高くなりますからね。
S11第7話『幽霊屋敷』に通じる部分もありますが、怪奇現象という点では、今回の家の方が幽霊には直結していそうです。
これは右京さん的には、期待大です。
それに対し、幽霊が苦手な冠城くんは、めちゃめちゃビビってます。当初は捜査にもあまり乗り気ではありませんでした。
恐怖の法則に関しての捜査の一環かと思われますが、今回特命の部屋でホラー映画を見る場面が出てきます。なぜか青木年男も一緒でして、青木と右京さんは全然平気そうですけれど、冠城くんは完全にビビってます。
机の上にはまだ何本もDVDが置かれていますので、右京さん、大量にホラー映画をレンタルして来たのかもしれないです。
そして怖いシーンでは冠城くんが、途中から入って来た角田課長と悲鳴を上げて抱き合ってました。笑
右京さんはめっちゃ楽しそうですね。笑
よく見ると、組対5課からは、小松さんともう一人も覗いています。
怖がる冠城くんに対し右京さん、「恐怖を快楽に変えることができるのは、人間に備わった能力の一つですよ」と語ってましたね。笑
幽霊に対し好奇心旺盛な右京さんと、ビビる冠城くんという図式は、これまでも何度か出てきました。
S14第18話『神隠しの山』、第19話『神隠しの山の始末』や、S16第15話『事故物件』なんかでも。『神隠しの山』では、もしかしたら冠城くんは本物の幽霊を見たのでは?という場面もありました。
右京さんは、自分ではまだ一度も幽霊を見たことがないと思っていますけれど、S11第18話『BIRTHDAY』にて、女の子の幽霊と気付かぬうちに接しています。また、S2第2話『特命係復活』のときも、心霊現象と思われる場面には遭遇しています。
しかしながら、ちゃんと自分で幽霊と認識して「幽霊を見た」ことがまだありません。ですので、自然と幽霊屋敷にテンションが上がるわけです。
右京さん、いつか幽霊と完全な対面を果たせたらいいですね。
その他の見どころ
では続いて、第12話『怖い家』の、その他細かい見どころを、いくつか挙げてみたいと思います。今回は中園ネタ中心です。
中園参事官が花の里
中園参事官が花の里に初来店です!
いらっしゃい。
まさか中園さんが花の里の暖簾をくぐる日がくるとは。
相棒の主要メンバーの中でも、中園さんと内村さんは来店しないのでは?と勝手に思っていましたので、これは嬉しいです。
中園さんは月本幸子とも、これが初対面になります。
中園さん、右京さんと冠城くんの間に座り、ビール飲んでますね。
服装もスーツでして、制服ではない中園さんというのも、これまで何度かは出てきましたけれど、けっこう貴重です。
なんと言ってもこの3人が一緒に飲んでいるという絵が、長い相棒の歴史の中でも初のことですので、嬉しいですね。しかも2回も来店してました。
S16最終話『容疑者六人』では、3人でカフェテラスというのがありましたけど、花の里でというのは、また格別です。
幽霊ネタで冠城くんとビビりながら抱き合うという、おまけも付いてます。笑
中園さん、厳密には「裏相棒」にて一度来店しているんですけどね。相棒3最終話『運命』です。そのときは、中園さん、内村さん、伊丹さん、芹沢さんという、ものすごい組み合わせの4人で飲んでます。笑
今回本編でも中園さんの来店が実現しましたので、是非今度は内村刑事部長にも、どこかで来店して欲しいです。
中園の奥さん
てるおネタを連続で。
中園参事官の奥さんが霊感が強いという話は、これまで本編でもちらっと出てきたこともあります。S13第10話『ストレイシープ』のときでしょうか。
他にも、裏相棒3ではけっこうガッツリその話題が出てきたりもしていました。
今回も、そんな奥さんの繋がりで、特命係が怪奇現象の家を調べるに至っています。霊感の強さが関係あるのかどうかわかりませんが。笑
どうやら中園さんの奥さん、南野陽子さん演じる厚子とは、同じタロットカードサークルに属しているみたいです。
今回も、中園家のシーンがちらっとだけ映りました。
一人でビール飲んでる中園さんの姿は見れましたけれど、残念ながら奥さんの顔は映らず。奥さんは、S15第11話『アンタッチャブル』でも後ろ姿だけちらっと映りましたけれど、まだ顔などは出てきていません。
今回も映ったのはタロットカードを触る手だけですね。
中園さんがどんな女性と結婚したのか…。いつか是非ともガッツリ登場して欲しいですね。
竹内都子の死に顔
ゲスト紹介でもちらっと書かせて頂いた、ピンクの電話の竹内都子さん。
厚子に家の改築を勧めている近所の主婦役ですね。
ネタバレにはなってしまいますが、竹内都子さん演じる主婦は、死にます。で、その死に顔が凄いんです。
S17では、第4話『バクハン』でシャブ山シャブ子という一件がありましたけれど、相棒はたま~に本編とそんなに関係ないところで、いきなり強烈なものをぶち込んできますね。笑
以上、今日は相棒season17第12話『怖い家』についてでした。