相棒が好き過ぎて

ドラマ相棒が好き過ぎるが故の戯言と悪ふざけ

相棒19第6話『三文芝居』橋本じゅんの元役者が大芝居。

第6話『三文芝居』

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あらすじと感想

本日は、シーズン19第6話についてです。

相棒season19第6話のタイトルは『三文芝居』。放送日は2020年11月18日です。三文芝居とは、下手な芝居だったり、転じて見え透いた馬鹿げた行為だったりを指す言葉ですが、果たしてどんな三文芝居が繰り広げられるのか。

では最初に、第6話『三文芝居』のあらすじから紹介したいと思います。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。

大手電子部品メーカーに勤務する男・西島が路上で頭部を強打し、死亡。近くのマンションに店の女の子を送ってきていた出張風俗店のドライバー・松野優太(橋本じゅん)は、酒に酔っていた様子の西島が“金髪の男”と揉み合う現場を目撃、捜査一課の伊丹憲一(川原和久)に「殺された男が『鈴木さん、勘弁してくれ』と叫んでいた」と証言をする。
20万円も入っていた西島の財布は、手つかず。代わりに犯人は西島が所持していた鞄を持ち去っていたようだった。
“たまたま”付近を散歩していてパトカーのサイレンを聞きつけ、現場に赴いていた特命係の杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、角田課長(山西惇)から「西島の自宅にパソコンが見当たらなかったこと」「一課はそのパソコンを狙った産業スパイの犯行ではないかと踏んでいる」と情報を得る。さっそく西島の勤務先を訪れた右京と亘は、先行していた伊丹らの聞き込みを立ち聞き。西島が闇金から金を借りていたようで、一週間ほど前に“金髪の男”が会社に現れた際に、事件当夜と同じく「勘弁してくださいよ、鈴木さん」と対応していたことがわかる。
闇金から借金していた人間の財布になぜ20万円もの大金が入っていたのか、そして松野の目撃証言にも疑問を抱いた2人は、彼の職場へ。すると事件の夜、松野は仕事を休んでいたことが判明する。
大雨の中、真夜中にレンタカーを借りてまで事件現場にいた理由はなんなのか──それを尋ねても、役者志望だったという松野にのらりくらりとかわされる中、捜査一課は“金髪の男・鈴木”を逮捕し、連行する! しかし、松野の証言とは大きく食い違い…!?
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/

今回も面白かったです!!

橋本じゅんさん演じるデリヘルの送迎ドライバー松野が、嘘をついていることは序盤で明らかになりますが、その嘘にさらに裏があるという、よく練られたストーリーだったと思います。

右京さんと冠城くんも松野には早々に目をつけまして、「特命係vs松野」という図式で物語は進んでいく形です。

この松野というのがかなりの曲者でして、特命係も彼の嘘の真意にはなかなか辿り着くことができません。見かけによらぬ強敵です。

松野が元役者志望だったという設定も、重要なポイントになってきます。その設定があったからこそ、成立する部分も多岐にわたっていたのではないかと。

シェイクスピアについての松野と右京さんのやりとりや、劇中の台詞なども、ストーリーに深みをもたらしていました。

そして松野を演じている橋本じゅんさんが、これまたとってもいいんです。胡散臭さ満載の役ではあるのですが、その雰囲気が絶妙で、素晴らしかったです。惹き込まれました。

僕は中盤までどのような結末が待っているのか全くわからず、予測できませんでした。最後にはどんでん返しも待っています。

特命係が解き明かした真相、松野が大芝居を打った理由というのが、また切ないんですよ…。松野は元役者ならではのやり方で、問題を解決に導こうとしたんです。

雨の中の真実のシーンは、僕は泣きそうにもなってしまいましたよ。

「三文芝居」というタイトルも、全部見終わってみて、なるほど、と納得です。そういう意味だったのかと。

とっても相棒っぽいお話で、いい作品でした!!

新・捜一トリオも出雲麗音がまだまだ新鮮ですので、出てくるだけで楽しめますし、青木年男は鉄板の笑いを今回も提供してくれていました。特に出雲は今回も目新しい場面が多々あります。

こてまりさんも、S19のここまで全話出てきていますね。こてまりさんと特命係のやりとりも、今までの女将とは違う面白さがあります。

風俗店を訪れる特命係という、珍しいものも見れましたし。

今回も存分に楽しませて頂きましたが、やっぱり胡散臭い元役者を演じた橋本じゅんさんが、何よりも光る回だったかと思います。

第6話『三文芝居』、面白かったです!

 

ゲスト出演者

それでは次に、第6話『三文芝居』に出演された、主なゲストさんを紹介します。今回は1名です。

橋本じゅん(はしもとじゅん)

出張風俗店のドライバーで、殺人事件の目撃者である松野優太役で、橋本じゅん(はしもとじゅん)さん。

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事件当夜は仕事で近くのマンションまで女性を送り届け、その際に犯人と被害者が揉めている現場を目撃したと証言しています。元舞台俳優で、彼を知る演出家によると、芝居には一切妥協しない役者バカだったと。右京さんとはシェイクスピアの話でも盛り上がったりもしています。

橋本じゅんさんは今回が相棒初出演です。映画やドラマでもご活躍されている俳優さんで、僕もよくテレビなどでお見掛けします。今回の胡散臭い元役者という役も、素晴らしかったです。橋本さんは実際に、シェイクスピア作品の舞台にも出演されていたそうです。

 

以上、今回の主なゲストさんは、橋本じゅんさん1名になります。

他には、電子部品メーカーの派遣社員、山田みなみ役で、柳ゆり菜(やなぎゆりな)さん。電子部品メーカーのシステムエンジニア、西島亨役で岡部尚(おかべなお)さん。松野が所属していた劇団の演出家、庄司光則役で加藤満(かとうまん)さんなどが、ちょいゲストさんで出演されています。

加藤満さんは別役で2度目の出演(過去にはS11-6)です。

 

橋本じゅんの三文芝居

殺人事件の現場を目撃したのは、風俗店の送迎ドライバーです。女の子を送り届けた際に、たまたま男二人が揉めているのを車の中から目撃したとのこと。

犯人は金髪で首に髑髏のタトゥーが入っていたことや、被害者に「鈴木さん」と呼ばれていたことなど、重要な手掛かりも押さえていまして、とっても優秀な目撃者です。

彼の名は松野優太。演じているのは橋本じゅんさんです。

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松野の目撃証言をもとに、警察は金髪の鈴木という男を探し出し、事件はスピード解決かと思われますが…右京さんと冠城くんは、松野の目撃証言に疑問を持ち、全く別の真相があるのではないかと考えます。

この松野という男、元舞台俳優だった人物で、その言動はどこか芝居がかっていて、胡散臭いんです。右京さんと冠城くんの聴取にも、関西弁で調子よくごまかしたりもしています。

シェイクスピアについての、右京さんと盛り上がるような場面もありました。

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彼は芝居で食べていくという夢は叶えられず、現在は風俗の送迎ドライバーとして生計を立ててはいますが、芝居には一切の妥協を許さない、根っからの役者だったそうです。

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おそらく松野は今も芝居が好きであろうことは見て取れるのですが、そんな松野の話はどこまでが芝居で、どこまでが真実なのかわからず、とにかく胡散臭いんです。冠城くんには「筋金入りの大ウソつき」とも言われてます。

彼の目撃証言が嘘だとしたら、「嘘をついている理由」さえわかれば、真相が見えてくるのかと思いきや…その嘘すらも嘘という、なかなかに手強い相手でもあるんです。

嘘を暴こうとする特命係と、嘘を真実にしようとする松野の戦いです。

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松野を演じる橋本じゅんさんの演技が素晴らしく、癖のある元役者という役を、おもいきり引き立てていたかと思います。

そんな素晴らしい演技とは正反対の、『三文芝居』というのがタイトルなのもまた面白いですが、『三文芝居』自体が舞台の演目だと考えると、松野の行動が全て繋がります。

「この世は舞台、人はみな役者」というシェイクスピア『お気に召すまま』の名台詞を松野は口にしています。「もう後戻りなどできぬ」という『マクベス』の一節も。

その言葉通り、彼は第一部では「目撃者」という役を演じ、第二部ではまた別の役を演じるんです。彼が書いた脚本で、彼が思い描いた舞台の上で。

松野だけではなく、殺害された西島、犯人と思われる鈴木、それぞれが松野の描いた脚本の中で、それぞれの役割が割り当てられていました。

しかし特命係が辿り着いた先には、松野が書いた脚本とは全く異なる、もう一つの悲劇の舞台があったんです。

松野が自らの人生を懸け、一世一代の大芝居に打って出たのは、そんな悲劇という本来の脚本を、根本から書き換えるためでした。

 

その他の見どころ

それでは最後に、第6話『三文芝居』のその他細かい見どころを、少しだけ挙げてみたいと思います。

出雲の犯人確保

殺人現場や事情聴取など、今回も出雲麗音は伊丹&芹沢とともに、トリオで行動しています。

まだまだ新鮮さはありますが、その姿もだいぶ定着してきたのではないかと。

さらには今回、出雲が逃走しようとした犯人を、単独で確保する場面も。

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第3話では、詐欺グループにガサ入れに入った際に、相手にやられそうになり芹沢さんに助けられるというワンシーンもありましたが、今回は見事な逮捕術で確保しています。芹沢さんもびっくりしてました。

この他にも川浚いをする場面や、特命に情報を渡そうとして怒られる場面など、何かと楽しませてくれます。

捜一は出雲が加わったことで、芹沢さんの役割が完全に変わりましたね。今までの芹沢さんに近いポジションに出雲が入りましたので、自然と伊丹さん寄りになっていった感じですね。

出雲麗音を楽しみつつ、芹沢さんのキャラ変も、まだもう少し楽しめそうです。

 

右京さんの本棚

特命係の部屋の、右京さんの席の後ろにある本棚。

その本棚の中にある本が、タイトルまでバッチリ見えるほどアップで映りました。

こちらです。

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もしこのアップ、以前も出ていたらごめんなさい。僕は初めて気付きました。

並んでいる本は、「イギリス」と「ロンドン」がタイトルに入っているものばかりです。ばかりというか、全部そうですね。そして、間違いなく右京さんの私物ですね。仏像みたいなのも置いてあります。

おそらく右京さんはかなりの読書家ですので、自宅にはものすごい量の本がある可能性も高いですし、ここに並ぶ本はほんの一部だとは思います。

それでもその一端を垣間見ることができるというのは、とっても嬉しいです。

 

以上、今日は相棒season19第6話『三文芝居』についてでした。

 

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