第3話『楽園』

あらすじと感想
相棒season23第3話のタイトルは『楽園』。放送日は2024年10月30日です。第1話と第2話が初回の前後篇SPで拡大版での放送でしたので、この第3話がS23での通常版一本目の放送となります。
でははじめに、第3話『楽園』のあらすじから紹介していきます。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。
右京(水谷豊)は、携帯の電波さえ届かない、山奥のペンションにいた。宿泊客は、小説家の岸(ふせえり)とお付きの編集者など、右京を含めて7人ほど。思い思いに過ごしている様子を見る限り、いずれもくせ者揃いのようだ。いっぽう、オーナーの樫村(福士誠治)は、黙々と仕事をこなす誠実な人物の様子。ただ、その表情にはどこか陰があって…。同じ頃、温泉宿で休暇を満喫中の薫(寺脇康文)は、美和子(鈴木砂羽)に促され、気になる映像を目にしていた。たまたま撮られたと思われるその映像には、ビルから転落する男と共に、右京らしき人物の姿が映っていた。翌朝、残りの休日を返上して出勤した薫は、自分の留守中、右京が違法薬物の摘発を手伝っていたと聞く。その捜査過程で浮上した怪しい人物の自宅を訪れると、男はすでに不審死を遂げていたという。そんな中、右京が滞在中のペンションでは、不穏な出来事が次々に起きて…!?
山奥の宿に逗留する右京の目的とは?
その足跡を追い、事件の背景に迫る薫
点と点が繋がるとき、予想外の真実が浮かび上がる!
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/)
今回も面白かったです!
舞台が山奥のペンションという、いわゆるクローズドサークルミステリーというんでしょうか、久しぶりのそっち系の物語でした。
シチュエーションとしては、S9第12話『招かれざる客』に近いものがありました。
他にも、S2第3話『殺人晩餐会』や、S5第17話『女王の宮殿』、S21第16話『女神』なども浮かびはするのですが、やっぱり『招かれざる客』が一番類似点が多いですね。『招かれざる客』は右京さんが一人で伊豆高原の山奥にあるオーベルジュに宿泊し、後から神戸くんが合流しました。今回も右京さんがペンションに一人で宿泊し、後から亀山くんが合流です。
まず、いきなり右京さんが一人でペンションに到着するところから物語は始まるのですが、なぜ右京さんがそんなところにいるのか、それが明かされぬまま進行していきます。
で、ペンションには右京さんの他に、何かと気になる方々が宿泊しているわけです。
もうそれだけで面白い。
一方の亀山くんは、美和子さんと温泉宿に宿泊中。浴衣姿でくつろぐ亀山夫妻という、貴重なものも見れます。そんな中、美和子さんが「右京さんらしき人物が映り込んでいる映像」を見つけてしまう、という始まり。
右京さんの軸と亀山くんの軸が、最初から別々に進んでいく形の構成になってます。一つの物語で二つ楽しめるやつですね。
さらには右京さんのいるペンションが、携帯の電波も届かない山奥でして、通信手段がかなり限られることに。ゆえに、温泉旅行を切り上げて出勤した亀山くんも、右京さんと連絡が取れず居場所もわからない状態。
ペンションでは、不審火などおかしな事件も起きていきます。その間も相変わらず右京さんがなぜそこにいるのかは、謎のまま。
その謎を、亀山くんの線からアプローチしていくんです。右京さんの居場所を突き止めるため、亀山くんは右京さんが追っていた事件を同じように追うことに。つまり右京さんがペンションにいる「理由」を、亀山くんの追跡がじょじょに解き明かしていってくれるんです。
そしてじょじょに事件の様相が明らかになってくるのですが、その最終的な重要地点が、まさに今右京さんのいるペンションになるわけです。
で、亀山くんが右京さんの居場所を突き止め、ペンションに到着し合流し、そこから全ての真相がいっきに明らかになるという流れ。
まさに二つの軸が最後に一つになるという、構成的にはとってもわかりやすい仕上がりです。
事件的には一つの軸なんですけどね。それを二つに分けて楽しませてくれました。
右京さんと亀山くんが合流する場面は、なんだかちょっと嬉しくなってしまったり。前話の初回SPにて、相棒への「信頼」みたいなものがテーマの一つにもなっていましたが、今回もそれに通じるものもあったのではないかと。
限られた空間の中で、「この中に犯人がいる」系に近いものがあったので、自然と登場人物全員の一挙手一投足が気にはなってしまうもの。とはいえ結局僕は、最後まで誰が犯人なのかわからなかったです。だって全員が怪しかったんですもの。
同じく、ハッカーがいったい誰なのか、他の登場人物は何者なのかなど、気になる要素が盛りだくさんでしたので、面白さがぎっしり詰め込まれた一本になっています。
全く予想外の真相まで飛び出しまして、そのどんでん返しにもやられました。
ゲストのふせえりさん、癖が強くてインパクトありましたね。こんなに気になる人物が事件と関係がないわけがない、とか思いつつ見ていたんですけど、さらにその上をいく真相にやられました。
犯人側の行いに対して、大事な人を守りたかったという、ちょっといい話でもありました。ですので悪い終わり方ではなかったです。
ペンションでの右京さんそのものも、楽しみどころが満載でした。警視庁から離れて旅先で、という回って、そう多いわけではないので、それだけで新鮮なんですよね。
一方、亀山くんの一人捜査というのも、いつもとは違う面白さがありました。トリオ・ザ・捜一や土師っちのところにも一人で足を運んでます。普段は「頭脳は右京、体力は亀山」的なイメージになりがちな特命係ですが、今回は亀山くんの一刑事としての優秀さもバッチリ発揮しています。「右京さんならこんなときどうする?」という発想から、確実にその痕跡を追いかけていきました。きっと亀山くん、知らず知らずのうちに右京さんから多くのことを学んでるんだと思います。伊丹さんからは「ゆで亀」も出ました。
右京さんの「黒幕っぽい雰囲気」や、「出るのは亀です」など、クスっと笑ってしまうところも多かったです。
マンションからの転落シーンも、なかなか凄い飛び方でした。
右京さん、今回もちょいギレしてましたね。いきなり大きな声出しますからね。
あと、トラッシングというものも僕は初めて知りました。ハッキングなどの手口の一つとして確立しているんですね。
デジタルデトックスというのも取り上げられています。僕もスマホやPCを触らない日がないので、たまにはそういうの、してみたくなってしまいました。「離れてみるとありがたみがわかるもの」として、最後には「相棒」とも掛けられている締めになってました。
山奥が舞台だっただけに、今回こてまり呑みはないんだろうな~と思っていたところ、しっかり最後に用意されていて、ほっこりです。
右京さんは珍しく特命係の部屋でのシーンは無しです。亀山くんは出勤して、角田課長とも会ってます。
いつもの部屋に右京さんがいないのはちと寂しくはありますが、その分いつもは見られない右京さんがたくさん見れましたので、大満足です。
人里離れたペンションで巻き起こる事件、楽しませて頂きました。
第3話『楽園』、面白かったです!
ゲスト出演者
では続いて、第3話『楽園』に出演された主なゲストさんを紹介していきます。
ふせえり
ペンションの宿泊客の一人、岸みどり役でふせえりさん。

長年に渡り執筆活動を続けている小説家です。そこそこ有名な小説家のようですが、我儘な上に口が悪いため、SNSでは度々炎上しているとか。今回は静かなところで執筆したいと、お付きの編集者とともにペンションに宿泊しています。
ふせえりさん、とっても個性的な女優さんでして、少し変わった小説家の役がぴったりでした。服やアクセサリーがド派手なのですが、それがまた似合ってるんですよね。宿泊客役の中でもひときわ目立つ存在でした。旧芸名は布施絵理さんで、映画監督の三木聡さんの奥様です。相棒には今回が初出演。
福士誠治(ふくしせいじ)
ペンションのオーナー、樫村陽介役で福士誠治(ふくしせいじ)さん。

携帯の電波も届かない山奥にて、従業員の女性と二人でペンションを営んでいます。口数も多くはなく、黙々と仕事をこなしているオーナーです。表情にはどこか陰があり、何かしらの秘密を抱えている可能性も。
福士誠治さんは、数々のドラマや舞台でもご活躍されてる俳優さんで、MISSIONという音楽ユニットで歌手もされています。相棒には今回が初出演。ペンションのオーナー役ですので、エプロン姿でのシーンが多かったです。始終「気になる存在」でした。
以上、今回の主なゲストさんは、上記2名になります。
他には、ペンションの従業員、志田綾乃役で水沢エレナ(みずさわエレナ)さん。ペンションの宿泊客、寺崎美晴役で柳美稀(やなぎみき)さん。転落死した男、古瀬彰人役で草野イニ(くさのいに)さん。ペンションの宿泊客、児島亜紀役で於保佐代子(おほさよこ)さん。ペンションの宿泊客で岸みどりの編集者、中田崇裕役で富岡晃一郎(とみおかこういちろう)さん。ペンションの宿泊客、加藤大河役で後藤大(ごとうだい)さん。ペンションの宿泊客、大塚伸也役で前田恭明(まえだやすあき)さんなどが出演されています。
草野イニさんは別役で4度目(過去にはS14-12、S15-16、S16-11)、於保佐代子さんは別役で2度目(過去にはS12-3)のご出演です。
ペンションの右京
物語は、山奥のペンションに右京さんが一人で宿泊するところから始まります。
ペンションの名前は「らくえん」。
そこは携帯の電波さえ届かない、俗世とは隔離された場所でして、いわゆる陸の孤島です。当然Wi-Fiもなくネットも繋がりません。
右京さんはこのペンションで優雅に過ごしています。テラスで紅茶を楽しんだり、読書をしたり。

他の宿泊者の皆様とも仲良く。

宿泊客は右京さんを含め全部で7人。
夕食は全員が同じテーブルを囲んでという形です。並んでいる料理もどれも美味しそう。右京さん白ワインを飲んでるのかな?と思いきや、どうやら水のようでした。

右京さんのお隣の女性は、ふせえりさん演じる岸みどりという小説家です。小説にも詳しい右京さんは彼女のこともよく知っていて、彼女の『幽玄楼の殺人』という本も読んだことがあると。サインももらってました。
岸みどりはなかなかインパクトのある人物でして、とにかく服とアクセサリーのセンスが凄かったです。
で、岸みどりのお隣にいる二人は、父と娘の親子旅の様子。
反対側、右京さんの右隣の男性は岸みどりの編集者で、そのお隣は若いカップルです。
このお客さん達をおもてなしするのが、福士誠治さん演じる「らくえん」オーナーの樫村陽介と、水沢エレナさん演じる従業員の志田綾乃。

てっきり夫婦かと思いきや、違いました。宿泊客の皆さんもそう思ったようですが、実際は夫婦ではなくオーナーと一従業員とのこと。
このペンションにいるのは、全部で9人ですね。
俗世を離れた山奥のペンションにて、宿泊客はそれぞれが思い思いの静かな時間を過ごしています。
しかしです。
そんな静かな時間を、不可解な出来事が壊していきます。
最初はペンションの看板が燃えるという事件。これは夕食前に起きてます。

さらに今度は夕食中に突然停電が起き、一人の姿が消えてしまうという事態に。

不審火はタバコの不始末ということでいったんは片づけられましたが、人が一人いなくなるというのは、尋常ではない事態です。
また、宿泊者も一様に怪しい動きを見せているんです。このペンションで何かが起こっていることは間違いありません。
そして右京さんがなぜこのペンションにいるのか。
その理由は、もう一人の特命係、亀山薫が解き明かしていきます。
温泉の亀山
右京さんが山奥のペンションにいる頃、亀山くんは休暇で美和子さんと温泉旅行へ。
夫婦水入らずの温泉旅行ですね。
こちらは浴衣姿の亀山夫妻です。

亀山くんは牛乳、美和子さんはフルーツ牛乳も飲んでますね。
温泉旅行を楽しんでいる二人ですが、美和子さんが気になる映像を見つけてしまいます。それは偶然撮られたもので、ビルから転落する男が映っています。で、そこにはなんと右京さんっぽい人も映ってるんです。

完全に右京さんですね。
亀山くんはこの後もまだ温泉を楽しむ予定だったのですが、もう右京さんが気になって仕方ありませんので、翌日には休日を返上し、美和子さんを一人残し、警視庁に出勤。
しかしそこに右京さんの姿はなく、スマホも繋がらず。ですので右京さんが今どこで何をしているのかもわからず。
角田課長によると、亀山くんの休暇中に、右京さんは違法薬物の摘発を手伝っていたみたいです。で、怪しい人物が浮上し、角田課長に頼まれてその男の自宅を訪れたところ、転落死してしまったと。
わかっているのはそこまでです。右京さんの行き先を突き止めるには、同じ事件を追っていくしかありません。
ここから亀山くんの一人特命係の捜査開始です。
捜一を訪れたり、サイバーセキュリティ対策本部で土師っちの協力を得たり。


右京さんと亀山くんが二手に分かれて捜査、というのはよくあることではありますが、こんなふうに亀山くんが単独で右京さんの居場所を捜し回るという展開は、初ではないかと。
亀山くんは、ハッキング、50億円、半グレなど、じょじょに右京さんが追っていたものを掴んでいきます。
そしてついに、右京さんがいるペンションを突き止めます。
亀山くんの「らくえん」への到着とともに、全ての真実が特命係によって、次々と明らかになっていきます。
「楽園」とは、大切な人と過ごすことができる時間なのかもしれません。そして携帯もネットも繋がらない「らくえん」は、そんな大切な人を守るための場所でもありました。
その他の見どころ
では最後に、第3話『楽園』のさらに細かい見どころを、一つだけ挙げてみたいと思います。
小手鞠と温泉饅頭
見どころというほどの場面ではないのですが、S23になってから、まだ一度もこちらのブログで小手鞠さんの画像を上げていなかったので…
温泉饅頭と小手鞠さんを。

亀山夫妻の温泉旅行のお土産です。
着物姿の小手鞠さんと温泉饅頭、合いますね。素敵です。小手鞠さん、温泉饅頭大好きみたいです。
以上、今日は相棒season23第3話『楽園』についてでした。