相棒が好き過ぎて

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相棒24第1話『死して償え~疑惑の殺人?人間国宝の闇』

第1話『死して償え~疑惑の殺人?人間国宝の闇』

あらすじと感想

2025年は、相棒が誕生して25周年となるメモリアルイヤー。

そんな年の新シーズン24がついに始まりました。

S21で亀山くんが復帰して、もう4シーズン目にもなります。このままずっと続いて行って欲しいです。

ではさっそくですが、S24初回SPのレビューを始めていきたいと思います。

相棒season24第1話のタイトルは『死して償え~疑惑の殺人?人間国宝の闇』。放送日は2025年10月15日です。初回15分の拡大スペシャルで、二話連続ものの前編です。(※三話連続の可能性もありますが)

S16以降、初回SPは一話では終わらないパターンが続いていて、今回も同様です。

脚本は輿水泰弘さん。輿水さんはS22の最終話を最後に、S23では一度も書かれていなかったので、丸々1シーズン振りです。

第1話『死して償え~疑惑の殺人?人間国宝の闇』のあらすじは以下になります。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。

右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、それぞれのルートで、有名講談師一家に近づいていた。美和子(鈴木砂羽)の知人のジャーナリスト・野々宮恵子(細川直美)の依頼で、死刑が確定している事件の再捜査を、秘密裏に始めたのだ。問題の事件は、15年ほど前、講談師・瀧澤青竜(片岡鶴太郎)の屋敷において、破門になった元弟子の田埜井(菅原卓磨)が、青竜の息子・乙彦(前田峻輔)を殺害したというもの。田埜井は強盗殺人の罪に問われ、5年前に最高裁で死刑判決が出されていた。しかし、田埜井は盗みに入ったことこそ認めているものの、殺人は否定。仮に冤罪であるなら、事件当時、屋敷で暮らしていた青竜をはじめ、妻の美沙子(阿知波悟美)、娘の青蘭(しゅはまはるみ)、弟子の呉竜(青柳尊哉)らに疑惑が生じる。
真相を確かめるため、行動を開始した特命係。薫は、青蘭が開いているカルチャースクールに潜入。いっぽう右京は、“どうしても現場が見たい”という理由から、夜討ち朝駆けの猛アタックで青竜を籠絡し、内弟子として屋敷に入り込むことに成功していた。その動きを察知した副総監の衣笠(杉本哲太)は、冤罪の発覚を恐れ、検事総長の臥龍岡詩子(余貴美子)に状況を報告。特命係の周辺もまた、にわかに物々しくなっていた。そんな中、右京は事件の真相を探るため、驚きの行動に出ようとしていた。
15年前の強盗殺人に生じた冤罪疑惑
講談師一門の屋敷で何が起きたのか?
それぞれの思惑が複雑に絡み合う中、
浮かび上がってきた驚がくの事実とは…!?
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/

初回SP、面白かったです!!

また今シーズンの感想も、相も変わらず「面白かったです」から始めてしまってすみません。我ながらバカみたいな書き出しだな~とは思いつつも、だって面白かったんですもの、仕方ないです。

さて、今回は相棒史上で初めて「講談」というものが舞台となった物語です。と書いておきながら、恥ずかしながら僕はこれまで「講談」を一度も拝聴したことがありません。拝聴したことがないどころか、講談がどんなものなのかもちゃんとわかっていなかったです。日本の伝統芸能なのに。ですのでこの度の初回SPにて、講談についても少しですが知ることができました。

落語というのはこれまでも何度か取り上げられているんですけどね。

物語の中心人物となるのは、片岡鶴太郎さん演じる人間国宝の瀧澤青竜という講談師。右京さんがその講談師に弟子入りしての潜入捜査という、もうその設定からして面白い。

6月に公開された映画『国宝』が大ヒットし、現在も上映が続いてる中で、歌舞伎と講談とジャンルは違いますけれど、「人間国宝」というものが取り上げられているのも、また旬です。

同じく芸人とオンラインカジノというのも出てきて、そちらもまた旬。

さらには、なかなか通らない再審請求という問題についても取り上げられています。そういった面でも相棒らしいストーリーに。

主軸となる事件は、15年前に青竜の屋敷で起こった強盗殺人です。既に犯人は逮捕され死刑判決が出ています。しかしそれが冤罪の可能性があり、美和子さんの知人から特命係に再捜査が依頼され、そこからの潜入捜査です。

弟子入りした右京さんに対し、亀山くんの方は、青竜の娘の青蘭が開いているカルチャースクールに潜入。

右京さんと亀山くん、それぞれが分かれての捜査ではありますが、完全に別の軸で進んで行くというわけではなく、その都度交わりながら進んで行きます。

この度のミッションとしては、15年前の事件の真相を暴き、冤罪を証明し、真犯人を突き止めること。わかりやすいミッションではあります。

で、右京さんと亀山くんの捜査により、怪しいものがじょじょに炙り出されてきます。疑惑は講談師の一門全員に向けられることに。

タイトルにも「人間国宝の闇」と入っていますので、瀧澤青竜その人にも闇があることは示唆されていますので、おそらくその「闇」自体が事件の核心だとも思われます。後篇にてその闇がどんなものなのか、特命係が明らかにしてくれるはず。

そして、単にそんな潜入捜査での謎解きだけではなく、ここに色んなものが絡んでくるのが相棒ワールド。

冤罪事件の発覚を恐れる警察組織の象徴として、衣笠副総監が絡んできます。衣笠さん、特命係を褒めているともとれるようなディスり方をしてましたね。

で、その延長線上で、余貴美子さん演じる検事総長が登場します。ついに相棒にも検察のトップが登場です。社美彌子とダブルで、食えない女が出てきました。

甲斐さん、大河内さんもちょこっとですけど出てきます。SP版では皆さん勢揃いなのが嬉しいですね。甲斐さんは青竜との絡みもあります。皆さん後篇では、もっとガッツリ出てくるかもしれません。

トリオ・ザ・捜一も捜査に力を貸してくれています。伊丹さんからは「講釈亀」も出てきて、今シーズンも色んな「亀」が楽しめそうです。三人揃ってこてまりという貴重な場面も。小手鞠さんもお元気でした。

貴重といえば、もう右京さんの潜入捜査が貴重な場面の連続でして、けっこうそっちに持って行かれた感もあります。物語も弟子の右京さんから幕を開けますので、冒頭からがっちり掴まれましたもの。

右京さんが誰かに弟子入りするというのも初ですし、着物に袴姿や作務衣姿も初でした。掃除をする右京さん、犬の散歩をする右京さんなど、もうそれだけで面白かったですからね。冴えない私服姿も凄かったです。パジャマ姿で、これまでにない絶叫をする場面なんかもありまして、びっくりしつつも大笑いさせて頂きました。

右京さん、弟子のときはいつもと喋り方まで違ってましたし。

着物の右京さんと、スーツの亀山くんという、これまた珍しいといいますか、なんだかおかしな組み合わせも楽しめました。

作務衣で警察手帳を見せる右京さんもインパクトありましたね。潜入捜査の末、身分を明らかにする場面というのは、水戸黄門的な高揚感があります。

たぶん今回右京さん、スーツ以外の時間が圧倒的に多かったのではないかと。それだけでもレア回です。

美和子さんもお元気でしたし、今回の事件を特命に持って来たのは、美和子さんの知人である、細川直美さん演じる野々宮恵子というジャーナリストでした。

角田課長の「暇か?」も聞けましたし、内村さんも中園さんもお元気でした。

お馴染みのメンバーを、またこうして見られることが嬉しいです。

益子さんと土師っちは、二人ともちょこっとだけ出てきました。土師っちは短時間ながら活躍してましたね。捜査でドローンが出てきたもの初ではないかと。

右京さんのコスプレをはじめ、笑いの要素も多かったです。服装だけではなく、おかしな右京さんが満載でした。霊感強いとかピッキングとか、もう書ききれないくらいですもの。

もちろん主軸はミステリーですけれど、笑いが多いのも相棒ならではです。

この初回SPは相関図も公開されていますので、そちらも載せておきます。

(画像引用元:https://x.com/AibouNow

今回はゲストさんも多めなのですが、やっぱりなんと言っても片岡鶴太郎さんはインパクトありましたね。近年は元々仙人のような俳優さんになってましたけど、まさにその感じが人間国宝にぴったりで。容姿だけではなく、喋り方も癖のある役でして、なかなか強烈でした。穏やかさの中にも、どこか怖さを秘めた人間国宝でした。

検事総長役の余貴美子さんも、もうずっと前から相棒で準レギュラーだったかのような、それくらい馴染んで出てました。こういう役、よく似合う女優さんです。

細川直美さんの野々宮恵子も、前篇では出番が少しでしので、後篇でもう少し重要な役割を担って登場する気がします。

まだ前篇のみですので、謎や疑惑が提示された段階です。それらが後篇でどのように明らかになり、どのように繋がっていくのか。そして真犯人は誰なのか。もう楽しみでたまりません。

『死して償え』というタイトルの意味するところも、まだ前篇だけではわかりませんので、どんな意味を持ってくるのかも気になります。おそらくそれが、真犯人が殺人を犯した動機に繋がるのではないかと思うのですが。誰に対しての「償え」なのかわからないですからね。殺害された乙彦に対してなのか、死刑判決を受けている田埜井の対してなのか。

やっぱり相棒はワクワクしますね。

後篇が待ち遠しいです。

第1話『死して償え~疑惑の殺人?人間国宝の闇』、面白かったです!

 

相棒24のオープニング

新シーズンの始まりは、新しい物語の始まりであると同時に、OPも新しいものがお披露目されます。

映像も音楽も一新されていますので、大きな楽しみの一つです。

S24のOPは、まず映像はこんな感じです。

既に公式サイトのトップにも、ブルーの右京さんとオレンジの亀山くん、という画像は出ていましたが、その絵がベースになっている映像です。

水谷豊さんが以前、亀山くんのイメージカラーを「オレンジ」だと話していたことがありましたので、亀山くんのオレンジはそこからきているのかもしれません。神戸くんを「ブルー」だとも言っていましたが、このOPでは右京さんがブルーです。

まず腕時計を見る右京さんから始まり、続いて走る亀山くん。そこだけですと、まるで亀山くんが右京さんとの待ち合わせに遅れて走ってるようでもありますけれど。

シンプルに、静の右京さんと動の亀山くん、という印象も受けます。

そして時空が歪んだような空間の絵に変わり、最後は二人で歩き出す。そんな流れです。

ブルーとオレンジが交互に押し寄せてくるような流れで、かっこいい仕上がりになっていました。

また、S9以来、15年振りにOPにクレジットが入っています。「UKYO SUGISHITA」と「KAORU KAMEYAMA」と。

一方、音楽の方はといいますと、ジャジーな感じでして、神戸くんシリーズのS8、S9、S10に近いのではないかと。お洒落で都会的といいますか、今までの亀山くんシリーズにはなかった感じのOPです。

こちらも映像に負けじとかっこいいです。

これから毎回このOPが聴けるというだけで、テンション上がります。

 

ゲスト出演者

では続きまして、第1話『死して償え~疑惑の殺人?人間国宝の闇』に出演された主なゲストさんを、一名ずつ紹介していきたいと思います。今回は多めです。

片岡鶴太郎(かたおかつるたろう)

人間国宝に認定されている講談師、瀧澤青竜役で片岡鶴太郎(かたおかつるたろう)さん。

講談界の重鎮で、最近人間国宝に認定されました。本名は重松五十六です。一流の講談師であるだけでなく、人情家としても知られています。弟子はもう取らないと公言していたものの、弟子入りを志願し足しげく通う右京さんに根負けし、内弟子として屋敷への出入りを許可します。

片岡鶴太郎さんは相棒初出演で、白髪で長髪の講談師という、見た目にもインパクトのある人間国宝役でのご出演。白髪鬼、という言葉が浮かんできそうな容姿でした。いつも優しいのですが、どこか怖さを秘めた雰囲気がありました。水谷豊さんとは、1990年に放送された『ザ・刑事』というドラマ以来、35年ぶりの共演です。

 

阿知波悟美(あちわさとみ)

青竜の妻、重松美沙子役で阿知波悟美(あちわさとみ)さん。

人間国宝の妻として、何不自由なく暮らしています。人使いが荒く、新しく内弟子として屋敷に住み込むようになった右京さんを使用人のようにこき使い、厳しく指導もしています。15年前の事件発生時も、現場となった屋敷にいた一人です。

阿知波悟美さんは、別役で2度目の相棒出演です。前回はS13第7話『死命』で、ビッグママと呼ばれる黒幕の役で出演しています。あれ、この女優さん見たことあるな~と思ったら、相棒で見てました。前回はなかなかの悪人役でしたが、今回はちょっと皮肉屋な奥さん役です。

 

細川直美(ほそかわなおみ)

ジャーナリストの野々宮恵子役で細川直美(ほそかわなおみ)さん。

美和子さんと旧知の仲であるジャーナリストです。15年前の事件を取材していて、死刑判決の出ていた田埜井と接見するために、5年前には形式的に彼と結婚までしています。取材を続ける中で、殺人については冤罪という心証を持っていて、美和子さんを通じて特命係に再捜査を依頼しました。

細川直美さんは相棒初出演です。細川直美さん、とっても久しぶりに見ました。どうやら2002年くらいからお休みされていたのですが、子育てが落ち着いて2024年から活動再開したみたいです。いつの間にかご結婚、ご出産もされていたんですね。

 

しゅはまはるみ

青竜の娘、瀧澤青蘭役でしゅはまはるみさん。

青竜の娘でありながら、弟子でもあります。本名は重松美羽耶。快活な性格です。15年前の事件発生時、屋敷にもいた一人でもあります。講談師としても舞台に立つほか、講談のカルチャースクールも開いています。亀山くんは彼女の開催するカルチャースクールに生徒として潜入しています。

しゅはまはるみさんも相棒初出演。ドラマ、映画、舞台と数多くの作品に出演されている女優さんです。2018年の映画『カメラを止めるな!』でブレークした方で、僕もそのイメージが強いです。この度の相棒では、講談師での着物姿でもご出演。

 

青柳尊哉(あおやぎたかや)

青竜の弟子、瀧澤呉竜役で青柳尊哉(あおやぎたかや)さん。

本名は中永誠一です。弟子の中では古株で、かつては内弟子でした。15年前の事件が起きた夜も屋敷の中にいた一人です。その中では唯一被害者と血縁関係がない人物でもあります。長年に渡り青竜のもとで研鑽を積み、講談師としての実力もあるのですが、最近はよからぬことに夢中になっていて、芸に身が入っていない様子も。

青柳尊哉さんも相棒初出演です。失礼ながら僕は存じ上げていない俳優さんだったのですが、多くの映画やドラマでご活躍されています。ウルトラマンシリーズや仮面ライダーシリーズにも出演されていますので、特撮好きな方にはよく知られている方かもしれません。

 

余貴美子(よきみこ)

検事総長の臥龍岡詩子役で余貴美子(よきみこ)さん。

臥龍岡詩子は「ながおかうたこ」と読みます。相棒あるあるですが、難しい苗字です。僕はこの苗字、初めて知りました。検事総長とは日本の検察官の最高位で、全ての検察庁職員を指揮監督する権限を持っています。冤罪事件の発覚を恐れた衣笠副総監から報告を受け、社美彌子を介し、特命係とも対峙しています。

余貴美子さんも相棒初出演です。片岡鶴太郎さんと同じく、水谷豊さんとは『ザ・刑事』以来35年ぶりの共演となります。冷静沈着で頭がキレる検事総長役、とっても似合っていました。まるで長年その役で相棒に出演されているかのようでした。今後の定期的な登場にも期待です。

 

以上、今回の主なゲストさんは、上記6名になります。

他には、青竜の弟子の一人、瀧澤光竜役で中林大樹(なかばやしたいき)さん。15年前の強盗殺人事件で逮捕された青竜の元弟子、田埜井肇役で菅原卓磨(すがわらたくま)さん。15年前に殺害された青竜の息子、重松乙彦役で前田峻輔(まえだしゅんすけ)さんなどが出演されています。

中林大樹さんは別役で2度目(過去にはS13-12)、菅原卓磨さんも別役で2度目(過去にはS16-4)の出演です。

 

右京が片岡鶴太郎に弟子入り

右京さんが、人間国宝に認定されている講談師に弟子入りをしました。

その講談師とは、片岡鶴太郎さん演じる瀧澤青竜です。

一流の講談師であることはもちろん、優しくて人情味もあり、ファンサービスも怠らないという、好人物でもあります。風貌は多少変人ですけれど。

右京さんは青竜の公演に通い詰め、青竜本人に猛アタックして、見事13人目の弟子となることに成功しました。

青竜の出待ちをしたり、亀山くんには「まるでストーカー」と言われるほど通ったみたいですね。弟子は取らないと公言していた青竜も、根負けしたみたいです。

弟子としての右京さんの名前は、名前は「京竜」。弟子になり、こんな姿になっています。

右京さんの作務衣というのは初ですね。

そして右京さん、住み込みで師匠に習う「内弟子」となったので、青竜のお屋敷に住み、使用人のように家の雑務もこなしています。青竜の奥様である美沙子にも、あれこれ言い付けられてました。

ゆえに、普段は見ることができない貴重な右京さんが目白押しに。

こちらは犬の散歩をする右京さん。

犬種はスタンダード・プードルというんですかね。お金持ちが飼っているイメージの犬です。カットもしっかりされています。

作務衣姿でこの犬を散歩させている右京さんというのも、かなりのインパクトがありました。右京さんと犬というのは、これまでにもけっこう絡みがあるのですが、ガッツリと犬のお散歩というのは初ですね。

こちらはキッチンで朝食を作る右京さん。

右京さんの料理姿というのも、ほんの数回しか出てきていないかと思うので、貴重です。S4第18話『節約殺人』、S13第9話『サイドストーリー』、S21第16話『女神』とか以来ですかね。

青竜と美沙子の食事のお世話もしていて、美沙子からは味について厳しく指導もされてました。

さらには掃除機をかける右京さん。

作務衣で買い出しをする右京さんも。隣には亀山くんいますけど。

他にも、雑巾がけをしたり、お風呂掃除をしたり、草取りをしたり、青竜のために珈琲をいれたり、などなど。

コーヒーをいれた右京さんに対し、青竜が「お前、コーヒーのいれるの下手くそだね~」、で、右京さんが「申し訳ありません。紅茶ならば自信あるのですが」、なんていうやりとりも。

人間国宝と右京さんという、その絡みも面白い。

こんな色んな右京さんを見られる日がくるとは。

右京さんはお屋敷の雑務だけではなく、青竜の弟子として師匠の高座に付き添ったりもしています。

青竜の人間国宝の認定を祝うパーティでは、一門として末席に。

ちなみに右京さん、兄弟子さんたちのことは「あにさん」と呼んでました。

夜にはパジャマ姿も披露。

右京さんのパジャマ姿というのは、これまでも何度か出てきてはいます。初期相棒でも2度入院していて、そのときパジャマでしたし、最近ではS18第1話『アレスの進撃』やS23第12話『細かいことが気になる患者』でも出てきました。今回もまたこれまでとは違うパジャマ姿でした。

右京さんが講談師に弟子入りしたことにより、これまで見ることがなかった新しい右京さんを存分に楽しむことができたのですが、もちろんこの弟子入りには理由があります。右京さん、ガチで刑事を辞めて講談師になろうとしているわけではないです。

それは、15年前に青竜の屋敷で起きた事件の再捜査を、秘密裏に行うためです。

 

15年前の事件

現在右京さんが内弟子として住み込みで入っている青竜のお屋敷で、15年前に大きな事件が起きました。

強盗殺人事件です。

青竜の弟子を破門になった田埜井という男が、盗みを働くため深夜にお屋敷に忍び込み、その際に青竜の息子である乙彦を殺害したというもの。

凶器は屋敷にあった脇差です。メッタ刺しでした。田埜井は破門になった恨みもあり、その腹いせに刺したとも供述しているようです。

田埜井は逮捕され、5年前には最高裁で死刑判決が下されています。こちらが現在死刑を待つ身である田埜井。

事件としては、既に判決まで出て終わっている過去のもの。しかし、この事件に冤罪の可能性があるため、再捜査をして欲しいとの依頼が特命係に舞い込みます。

依頼してきたのは、美和子さんと旧知の仲である、細川直美さん演じるジャーナリストの野々宮恵子。

野々宮は帝都新聞時代の美和子さんの後輩でもあるとのこと。

彼女はこの事件の取材のため、死刑判決を受けている田埜井と接見するために、彼と形式的に結婚までしています。死刑囚の面会は、弁護士と家族に限られているためです。

野々宮によると、田埜井は盗みに入ったことは認めているものの、殺人については否定しているとのこと。野々宮も取材を続けるうちに、殺人については冤罪ではないかと強く思うように。

野々宮の心象という弱い根拠ではありましたが、右京さんと亀山くんも当時の捜査資料を調べたところ、殺害方法に気になる点を発見します。

もし犯人が田埜井ではないとすると、事件当夜に屋敷にいた他の人物が真犯人である可能性も。殺害された乙彦以外では、瀧澤青竜、妻の美沙子、娘の青蘭、弟子の呉竜の4人が屋敷にはいました。

さっそく再捜査をしたいところではありますが、もう判決まで出ている事件を、大っぴらに再捜査などできません。ゆえに特命係がとった方法が、潜入捜査です。

そんな事情で、右京さんが青竜の内弟子となったわけです。屋敷を調べるにはそれしかありません。

一方の亀山くんは、青竜の娘・青蘭が開催している講談のカルチャースクールに生徒として参加します。

こちらは授業を受ける亀山くん。

亀山くんはどうやら講談には興味を持てないようで、退屈そうではありますが、青蘭に近づくために頑張ってます。彼女も事件当夜に屋敷にいた一人ですので、容疑者ともなり得ますし、何か事情を知っているかもしれませんからね。

青蘭との距離を詰めることに成功した亀山くんは、二人でバーでお酒を飲んだりも。

見ようによっては、浮気しているようにも見えますけどね。

青蘭に近づき揺さぶりを掛ける亀山くん。

一方、青竜の屋敷に入り込んだ右京さん。

二人は、真相へと繋がるかもしれない、いくつもの糸を手繰り寄せて行きます。

 

人間国宝一門の疑惑

秘密裏の特命係の捜査ですが、そんな二人の動きが気になって仕方なかった人たちがいました。

特命係の大の仲良し、トリオ・ザ・捜一です。

で、亀山くんと、お屋敷を抜け出した右京さんに、いったい何をしているのかと事情を聴いてます。

一人だけ作務衣の右京さんというのが、なかなかシュールな絵になってますけれど。

そして事情を聴いた捜一は、バッチリ協力してくれます。やっぱり仲良しですし、正義の人たちですからね。

しかし警察組織としては、冤罪が証明されてしまうと大変なことになるわけです。ゆえに、笠副総監が動き出しますが、副総監もどうやら特命係を止めることはできないと諦めているようでして、いつもとは違う手段に打って出ます。なんと検察のトップである、余貴美子さんの臥龍岡検事総長にも事態を報告するんです。冤罪だとしたら、検察にとっても大問題ですので、検察を使って止めようという魂胆ですね。

このとき衣笠さん、特命係のことを「稀に見るほど優秀ですが、恐ろしく手に負えない問題児」と、実は褒めてるんじゃないかと思えてしまえるような言い方もしてました。他にも「ゾンビのような連中」とか、「忖度という言葉が辞書から抜け落ちたような奴ら」「情け容赦なく正義を貫き、時に暴走する」など、褒めてるのかディスってるのかわからない衣笠さんでした。

で、その流れで、右京さんと亀山くんは、社美彌子を介して検事総長に呼び出されることに。

袴の右京さんとスーツの亀山くんという、おそらく今回しか見られないであろう、貴重な姿で検事総長の前へ。これもまた、なかなかシュールです。

衣笠副総監としては、検事総長側からも特命係に圧力を、と考えていたのかもしれませんが、この検事総長もまた何を考えているのかわからない、読めない人物。果たして特命係の敵となるのか味方となるのか。

人間国宝とその一門を巡る事件の再捜査は、警察組織と検察庁をも巻き込むことに。もしかしたら死刑を担う法務省も巻き込むことになるかもしれません。

しかし何があろうと、特命係が止まりません。

潜入捜査と揺さぶりにより、青竜本人も含め、一門の疑惑がじょじょに深まっていきます。事件当夜屋敷にいた4人は、何かを隠していることは間違いありません。

田埜井が冤罪だった場合、この4人の中の誰か、もしくは全員が真犯人である可能性も高いです。

しかし殺害された乙彦は、青竜と妻の美沙子にとっては血を分けた息子、青蘭にとっても兄です。呉竜のみ血縁関係はありませんが、誰が犯人だったとしても、その動機にはただならぬものがあるのではないかと。

そんな中、潜入捜査を続けていた右京さんが、屋敷の土蔵にて、とんでもないものを見つけてしまいます。

潜入捜査は終わりました。

特命係と人間国宝一門の、直接対決が幕を開けます。

 

その他の見どころ

それでは続いて、第1話『死して償え~疑惑の殺人?人間国宝の闇』のさらに細かい見どころを、いくつか挙げてみたいと思います。

右京のダサい私服

今回右京さんは、作務衣、着物、パジャマなど、普段のスーツとは全然違う格好で登場し、楽しませてくれました。

しかしそれだけではなく、さらには「ダサい私服」という、さらに強烈なコスプレも披露です。これはやられましたよ。びっくりしましたもの。

これは青竜に弟子入りを志願している段階での右京さんです。敢えてダサい服装を選び、青竜の元に通ったのではないかと。

これが右京さんのガチ私服という可能性も否定はできませんけれど…。

これにキャップを被ったり、バッグを斜め掛けにしたりと、ダサさが全開でした。

大いに笑わせて頂きました。

右京さんの私服姿というのは、S18第10話『杉下右京の秘密』以来でないかと思います。

本放送前、TVガイドのインタビュー記事で寺脇さんが、作務衣や着物以外にも「なんて格好しているんですか!」という、すごい格好があると答えてましたので、どんなものなのか気になっていたんですよ。

おそらくそれが、これですね。

いいものが見れました。

 

こてまりに捜一

トリオ・ザ・捜一が揃ってこてまりに来店しました。

伊丹さんは、S20第13話『死者の結婚』のときに一度来店していますが、芹沢さんと出雲麗音は初になります。

亀山くんと美和子さんもいますので、賑やかなこてまりに。

右京さんは内弟子として青竜の屋敷にいますので、このときは不在です。いつもの右京さんの席には芹沢さんが座ってます。

捜査一課の三人が揃ってこてまりというのは嬉しいですね。

この来店は亀山くんの招待でした。捜査に協力してくれた三人へのお礼だったみたいです。

このとき伊丹さん、「勘違いするな、てめぇらのために動いたんじゃねえからな。どんな悪党でも、冤罪の可能性が1%でもありゃ放っておけるわけないだろう!」とかっこいい台詞も放っています。

次はぜひ右京さんも交えて、みんなで来店して欲しいです。

 

右京の絶叫(悲鳴)と奇声

右京さんが大声を出すことは、ちょいちょいあります。特に犯人に対して激昂したときとかですかね。

しかし今回、今までにない絶叫を披露してくれました。それもパジャマ姿で。

これはなかなか強烈でした。いきなりフルボリュームで悲鳴を上げてましたもの。

その後も変な声出してましたし、忘れられないシーンになりました。

相棒史上類を見ない、絶叫&奇声です。

 

甲斐峯秋の私服

右京さん私服だけではなく、今回は甲斐さんの私服姿も出てきます。

甲斐さんは、上司である自分に報告なく右京さんが潜入捜査をしていることを知り、いきなり青竜と右京さんの前に現れるという、ちょっとした右京さんへの当てつけでやって来たご様子。

で、ちゃっかり青竜にサインももらってます。

お互いに他人の振りをする右京さんと甲斐さん、というのもまた面白いです。

甲斐さんの当てつけに対し、ちょっとイラっとしての塩対応&細かい嫌がらせで返す右京さんという、まるで子供みたいなやりとりも楽しめました。

片や作務衣、片や私服という、たぶん今回しか見られない絵も貴重です。

 

似顔絵を描く亀山

亀山くんは、カルチャースクールの授業中、よほど退屈だったようでして、講師である青蘭の似顔絵を描いてました。

それがまた、上手なんです。

これ、実際に亀山くんがといいますか、寺脇康文さんが描かれた絵とのことです。

亀山くん、子供の頃に漫画家になりたいと思っていた時期があると話してましたけれど、寺脇さん自身がそうだったみたいですね。

今度は亀山くんの描く、右京さんの似顔絵なんかも見てみたいですね。


以上、今日は相棒season24第1話『死して償え~疑惑の殺人?人間国宝の闇』についてでした。

 

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