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相棒24第4話『みんな彼女を好きになる』かたせ梨乃と右京の恋

第4話『みんな彼女を好きになる』

あらすじと感想

相棒season24第4話のタイトルは『みんな彼女を好きになる』。放送日は2025年11月5日です。

それでは最初に、第4話『みんな彼女を好きになる』のあらすじから紹介していきます。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。

ある夜、右京(水谷豊)は、紅茶店で知り合い意気投合した熊井エリザベス(かたせ梨乃)という女性とディナーを楽しんでいた。が、彼女をタクシーで送り出した直後、初老の男が「彼女を悲しませるのはやめろ!」と殴り掛かってきた。その場は、たまたま居合わせた薫(寺脇康文)たちの働きもあって収まったものの、男の怒りはただ事ではない。やむなく連行して事情を聴いたところ、男は大手通信会社で会長を務める米村(吉満寛人)という人物だと判明。米村いわく、右京が「エリザベスをもてあそんだ」とのことだが、右京には思い当たる節がなかった。金と権力を持つ米村が、一方的に恨みを募らせている状況を鑑み、このままでは大きな事件を起こしかねないと判断した右京は、薫と共に米村やエリザベスについて調べることに。すると、2人について、意外な関係性や人物像、さらには浅からぬ因縁が浮かび上がってくる。
“右京襲撃事件”が思わぬ方向へ!?
渦中の女性には意外過ぎる秘密が…
右京の恋が驚くべき結末へと向かう!
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/

今回も面白かったです!

かたせ梨乃さんきましたね~!相棒にまた大女優が一人降臨しました。このゲスト出演だけでも嬉しいのに、しかも右京さんの恋のお相手としての登場です。

今回の物語は、いわゆる殺人事件からの犯人捜し的な王道パターンではありません。これまただいぶ変化球が飛んできた感じです。

まず、右京さんを憎む男がいきなり登場し、そこから右京さんのデート現場という、もう興味津々な幕開け。で、その直後に右京さんが、冒頭で出てきた男に殴り掛かられるという、たまらない掴みです。

それを発端にして、いったいなぜそんな事態になったのか、その経緯や背景を突き止めるというミッションが発動。

右京さんのデートのお相手、かたせ梨乃さんの熊井エリザベスに、何かしら秘密がありそうなことがじょじょに示唆されてきますので、それを明らかにするような流れにもなっています。

久しぶりの、右京さんの恋バナ回です。

右京さんの恋バナといいますと、自然とS13元日SP『ストレイシープ』の石田ひかりさん演じる西田悟巳を思い出してしまいますが、今回はまたあのときとは状況が全く違う恋バナです。右京さんが一方的に思いを寄せられるようなものではなく、右京さんそのもののラブストーリーにもなっています。『ストレイシープ』と同じ紅茶店での出会いだったりと、共通点もありましたけれど。

そしてそれに輪をかけるように、右京さんの「三角関係」が主体となる恋バナに。右京さんを襲った米村という男、エリザベス、右京さんの三角形です。「女心わからないブラザーズ」でもある右京さんの女性トラブルですので、面白さもひとしおでした。こんなのそうあることではないですからね。

物語の中心はエリザベスではありますが、同じくらい米村の方も重要度が高く、これに右京さんも加わり、まさに三角の頂点が三人とも、それぞれ主役になっていたような形でもありました。

いったいどこに向かっているのか、展開も結末も全く読めなかったです。犯人捜しとかではない内容ですので、いつも以上に難しかったです。

ちなみに今回は誰も死んでない回ですね。

S18第10話『杉下右京の秘密』のときのように、元々何か目的があって、右京さんが恋人を装っているのかな?とかも一瞬思ったのですが、全然そういう話でもなかったです。

むしろ右京さんの方が、大芝居の役者の一人として選ばれてしまいました。

かたせ梨乃さんが魔性の女になっていまして、怪しい魅力を発揮してます。快活で聡明でユーモアもありながら、謎めいた雰囲気も持っている、気にならずにはいられない存在でした。『みんな彼女を好きになる』そのものですね。

しかしけっこう早い段階で、彼女のおかしな言動もピックアップされますので、別の顔があるであろうことは窺えるのですが、その正体もなかなか推察はできなかったです。

右京さんもすぐに刑事の顔になってました。女心はわからなくても、それ以外の洞察力はずば抜けた人ですからね。

いつものごとく終盤には特命係により真実が明らかになるわけですが、その前後も大きな展開が待っていたわけではなく、珍しく穏やかなまま進んでいったように感じます。

と思ったら、最後に急激に高波がきましたけれど。

ラストの右京さんとエリザベスのやりとり、それが今回の最大の見どころだったと思います。かたせ梨乃さんに持っていかれましたもの。切なくなってしまいました。そのラストがあっての、切ない恋の物語の仕上がりでした。彼女は本当に揺れていたんですね。これは「揺れる女心」の物語だったのかもしれないです。

また、「もうあなたに嘘はつかない」と言ったエリザベスが、それから本当に嘘をつかなかったのか、そんなところも意識して見ると、より彼女の特別感が増してきます。

結末こそ切なさがありましたが、やっぱり右京さんの恋バナだけに、普段とは違う面白さも笑いどころもたくさんです。

右京さんのデートシーンも貴重ですし、取調室で聴取をされる右京さんにも、大いに笑わせて頂きました。みんな楽しそうでしたし、興味津々にならない方がおかしいですものね。

亀山夫妻とトリオ・ザ・捜一と右京さんが、たまたま同じ場所に居合わせるという、そんな偶然もまた一興。

亀山くんと米村のやりとりもコミカルでしたし、そこにまた小手鞠さんもいい具合に絡んでます。

内村さんと中園さんが、右京さんの女性関係について注意をしていたのもシュールでした。「私生活が乱れている」なんて言われてましたからね。

益子さんと土師っちは、今回は出番無しでしたね。

特命の部屋に郵便のお届けという珍しい場面だったり、降霊術だったり、イギリスの貴族が出てきたり、山崎肇(やまざきはじめ)という黒人が出てきたりと、気にならずにはいられない細かい見どころも多いです。

ちなみに、前話の『警察官B』で、高田創(たかだはじめ)と鶴来一(かぐらいはじめ)、二人の「はじめ」が出てきて、それに続いての山崎肇(やまざきはじめ)。これは何か意味があるのかと勘繰ってもしまいます。単なる偶然なのか意図的なのか。

「嘘と真実のブレンド」というのも、相棒ではちょいちょい取り上げられますが、今回もそんな要素が散りばめられた回でもありました。気持ちが揺れていたのも本当でしたし。降霊術がそのどちらだったのかは、彼女のみが知ることですね。

しかし、まさかあの右京さんが三角関係に巻き込まれるとは。やっぱりその設定だけで面白かったです。相棒は次から次へと、本当に色んな球を投げてきます。

そして、エリザベスも魅力的でしたけれど、でもやっぱり右京さんには小手鞠さんとくっついて欲しいな~と思ってしまいます。今回のエリザベスとのデートシーンも、小手鞠さんのことを考えると、どうしてもいけないものを見ている気すらしてしまいましたからね。

三角関係というより、正しくは小手鞠さんも加えた、四角関係のお話だったのかもしれません。小手鞠さんが今回の件をどう思っていたのか気になるところではありますが、彼女の気持ちは、最後の「おかえりなさい」に込められているようにも思えます。誰より優れた策士だったのは小手鞠さんかもしれないです。

そろそろ右京さんと小手鞠さんの、仲睦まじいデートが見たいですね。

三角関係から、思いもよらぬ事態へと進んでいく物語、楽しませて頂きました。

第4話『みんな彼女を好きになる』、面白かったです!

 

ゲスト出演者

では次に、第4話『みんな彼女を好きになる』に出演された主なゲストさんを紹介します。

かたせ梨乃(かたせりの)

右京さんの恋のお相手、熊井エリザベス役でかたせ梨乃(かたせりの)さん。

お仕事はテーラーです。一緒にいると男女問わず誰もが好きになってしまうほど、魅力的な女性。紅茶にも詳しく、右京さんとは紅茶店で出会っています。そこから二人は意気投合し、何度か会う間柄になりますが、彼女を巡って右京さんはトラブルに巻き込まれることに。

かたせ梨乃さんは相棒初出演で、水谷豊さんともこれが初共演です。個人的には僕はやっぱり極妻なんかのイメージが強い女優さんですが、この度の相棒では、魅力的ながらも何か秘密を抱えている謎の女性役。右京さんの恋のお相手役でもありますので、右京さんとのツーショットシーンも多いです。

 

以上、今回の主なゲストさんは、かたせ梨乃さん1名になります。

他には、右京さんに殴り掛かった男、米村隆光役で吉満寛人(よしみつひろと)さん。米村隆光の弟、米村慎二役で亀田佳明(かめだよしあき)さん。米村隆光の妹、矢島洋子役でまひろ玲希(まひろたまき)さんなどが出演されています。

吉満寛人さんは別役で6度目(過去にはPS2、S2-8、S8-12、S8-19、S13-9)の出演で、S13より前は旧芸名の吉満涼太さんでの出演です。亀田佳明さんは別役で2度目(過去にはS13-17)の出演です。

 

右京とかたせ梨乃

相棒で恋バナといえば、陣川くんが常連さんではありますが、この度は右京さんのそれです。

右京さんはたまきさんと離婚してからはずっと独り者ですので、浮いた話が出てきてもおかしくはないのですが、これまでは滅多にありませんでした。

たまきさんが花の里の女将だった頃は、離婚したとはいえまだ夫婦のようでもあり、二人で一緒に出掛けたりもしていました。また、近年では小手鞠さんとは一緒にお出掛けもしていますし、いい感じにも見えていたんですけどね。

そういうの以外ですと、S13元日SP『ストレイシープ』の石田ひかりさんの西田悟巳くらいでしょうかね。

そんな右京さんに、新しい恋の予感。

お相手はかたせ梨乃さんの熊井エリザベスです。

ハーフとかではないのですが、エリザベスというのは本名です。

右京さんとエリザベスとの出会いは、紅茶店。

こちらのお店は、これまでも相棒にて何度か登場している紅茶店です。ロケ地は六本木の「デンメア ティーハウス」。最近ではS23最終話SP『怪物と聖剣』で、右京さんと新世代のフィクサー・浦神鹿が出会った場所でもあります。 それ以前にも、S12第13話『右京さんの友達』では尾美としのりさんの毒島、S13元日SP『ストレイシープ』では石田ひかりさんの西田悟巳、S15第2話『チェイン』では音尾琢真さんの羽賀と、みんなこのお店が起点になっています。

今回も、右京さんとエリザベスはこの紅茶店で出会い、意気投合。

で、連絡先を交換し、たまにお茶をする仲に。

「デンメア ティーハウス」は紅茶の販売だけではなく、喫茶スペースもあります。これまでここで右京さんと話した人たちが自然と浮かんできます。

さらにはいいお店でのディナーも楽しんでいます。二人で赤ワイン飲んでますね。

完全にデートです。

どうやら気が合う二人のようでして、どちらも楽しそう。

エリザベスのお仕事はシャツの仕立て屋さんでして、腕のいい職人さんのようです。右京さんも彼女にシャツを仕立ててもらい、お店にもお邪魔してます。

小手鞠さんとの関係も気になるところではありますが、果たしてエリザベスとはどうなっていくのか。

出会いが紅茶店ということもあり、『ストレイシープ』の西田悟巳とも少し重なってしまったりはするのですが、悲しい結末にだけはなって欲しくありません。

しかしこのエリザベスとの出会いが、右京さんを三角関係という災難に巻き込んでいくことに。

 

右京の三角関係

右京さんがエリザベスといい感じでディナーを楽しんだ後でした。

彼女をタクシーで送り出した直後、右京さんは突然見知らぬ初老の男に殴り掛かられるんです。男は「彼女をもてあそびやがって!」と叫びながら襲い掛かってきました。

人違いなどではなく、「杉下右京」だとわかった上での襲撃です。名前もばっちり呼んでます。「お前は人の心を切り裂く悪魔だ!」なんて言葉も。

杉下右京襲撃事件です。

この場を納めたのが、たまたま近くに居合わせた亀山&美和子夫妻とトリオ・ザ・捜一です。

それぞれが、たまたま同じ場所に居合わせてるという、すごい偶然ではありましたが。

男は右京さんに対してかなりお怒りの様子で、なかなか鎮まりそうにもありません。ですので彼を警察に連行して事情を聴くことに。

男は大手通信会社「ヨネムラ通信」の会長で、米村隆光という人物でした。地位も名誉もお金もある男です。

ちなみにですが、米村役の吉満寛人さんは、『王様戦隊キングオージャー』という特撮ものの、セバス(セバスチャン)という役でも知られている方とのこと。今シーズンは特撮で活躍されている方の出演が続いていますね。

話を戻しますと、どうやら米村はエリザベスのことが大好きで、彼女のことを「右京さんが弄んだ」と思っているようなんです。で、それが許せなくて殴り掛かったんだと。右京さんを「人間のクズ」とまで言っちゃってました。

つまり、三角関係のもつれ、ってやつですね。右京さん初の「女性トラブル」です。

米村はこんなことまでしてます。

これを見て、青木年男が右京さんと冠城くんの写真に画鋲を刺していたことを思い出しました。

一方、右京さんも取調室にて事情を聴かれることに。トリオ・ザ・捜一と亀山くんに取り調べを受ける右京さんという、面白い絵になってます。

右京さんの恋バナに、皆さん興味津々でした。特に出雲はノリノリでしたね。

怒る米村に対して、右京さんは思い当たるような節は全くないと。米村が考えている、エリザベスを弄ぶようなことはしていないわけです。確かに右京さんはそんなタイプではないですからね。

米村の恨みは常軌を逸していますし、その背景には何があるのか。

それを明らかにするためには、米村と熊井エリザベスについて、さらに深く知らなければなりません。

右京さんと亀山くんは捜査を開始します。

 

エリザベスの秘密

エリザベスは、とても魅力的な女性です。

美人というだけではなく、快活で聡明、且つユーモアもあり、一緒にいる誰もが好きになってしまうような、そんな人物です。

コールドリーディングにも長けているので、右京さんに負けない観察力や洞察力も持ち合わせています。

さらには謎めいた雰囲気もあり、そんなところも彼女の魅力をさらに大きなものにしているのかもしれません。

紅茶を通して出会った右京さんも、彼女のことを気に入っているご様子です。「彼女には怪しいまでの魅力があります」とも言ってました。

右京さんは、陣川くんのように片っ端から惚れてしまう男ではないですからね。あの右京さんがデートまでするというだけで、彼女がどれだけ魅力的なのか、推しはかることができるのではないかと。

彼女の方も、同じく右京さんに心を寄せているであろうことも窺えます。

エリザベスのことを誰もが好きになってしまうというのは、同姓にも当てはまるようでして、彼女は女性にも大人気。

みんな彼女のことが大好きです。

そんな中でも特に大好きなのが、右京さんに襲い掛かった米村ですね。

米村は地位も名誉もお金もあるのですが、猜疑心の固まりのような人物で、人を好きになったりはしない男だと、弟や妹の証言でわかってきます。

そんな男が、エリザベスという女性に惚れこんでしまったわけです。

そこに右京さんという男が現れ、エリザベスの気持ちもそちらを向いていることを知り、恨みを募らせたようですね。

辛い心情をこてまりにて亀山くんに吐露しています。

この後、米村はいつもの右京さんの指定席に、そうとは知らずに座ってました。

米村から語られるエリザベス、さらには彼女と親交のある女性たちの話から、特命係はじょじょにエリザベスという女性について、ある疑いを抱くようになります。彼女の別の顔が少しずつ見えくるんです。

エリザベスには「誰もが好きになってしまう」秘密があったんです。

まさにその秘密こそが、米村を狂わせ、右京さんを三角関係に巻き込みました。

全ては彼女が描いた舞台の上で起こっていたんです。

 

その他の見どころ

それでは最後に、第4話『みんな彼女を好きになる』のさらに細かい見どころを、一つだけ挙げて締めたいと思います。

右京のYシャツ

右京さんはこれまで、事件の捜査の過程で、身に着ける色んなものを職人さんの手で作ってもらったり、修理してもらったりしてます。

S9第14話『右京のスーツ』、S12第6話『右京の腕時計』、S19第17話『右京の眼鏡』と、タイトルそのままのものだけでなく、S12第18話『待ちぼうけ』では、靴も作ってもらうことに。

それらに今回、「シャツ」が加わりました。

エリザベスにYシャツを仕立ててもらいました。

以前、小手鞠さんにネクタイ選んでもらっていた場面(S19元日SP『オマエニツミハ』)をつい思い出してしまい、右京さんが罪な男に見えてきましたけれど。

着々とアイテムが揃っていきますね。全て事件に関係しているアイテムというのが、気にならなくもないですが。

勝手に次は『右京の帽子』『右京の靴下』『右京のネクタイ』あたりがくるかもしれない、と予想していたのですが、Yシャツがきました。

そして既に何度か書いているのですが、個人的には『右京のパンツ』を期待しております。


以上、今日は相棒season24第4話『みんな彼女を好きになる』についてでした。

 

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