第17話『騙し討ち』
あらすじと感想
本日は、シーズン16第17話についてです。
相棒season16第17話のタイトルは『騙し討ち』。放送日は2018年2月22日です。シーズン16もじょじょに終わりが近づいてきて淋しい気持ちはありますが、残りの一話ずつをめいっぱい楽しもうと思います。今回のタイトルは「騙し討ち」ですが、一体どんな騙し討ちが行われるのでしょうか。
それではまず最初に、ざっくりではありますが、第17話「騙し討ち」のあらすじから紹介したいと思います。
大手システム会社の営業マンが自宅で何者かに殺害され、パソコンが奪われるという事件が発生し、捜査一課は窃盗目的の殺人の線で捜査を開始します。殺された男性は青木年男が区役所時代に仕事で関わったこともある人物で、青木からの情報をもとに右京さんと冠城くんの特命係も捜査を開始し、事件はパソコン内の何らかのデータを狙った犯行ではないかと考えます。そんな中、経済事件などを主に担当する捜査二課の刑事もこの事件を追っていることがわかり、二課の刑事は特命係に捜査協力を提案します。二課からの情報により、殺された男が中央省庁の贈収賄事件に絡んでいた可能性も浮上し、冠城くんは贈収賄事件、右京さんは殺人事件と二手に分かれて捜査をすることに。そして冠城くんは被害者が文科省の役人と関わりがあったことを突き止め、一方の右京さんは、被害者と同じマンションに住む男性に目をつけます。その後、二課の刑事は情報の漏洩を恐れ一課との捜査協力をしなかったため、一課と二課が対立する事態にも。二課の刑事は特命係と共に事件を追います。果たして事件は窃盗目的のものなのか?それとも贈収賄に絡んだものなのか?右京さんと冠城くんが真相を究明します。
おおまかではありますが、だいたいこんな感じの内容になります。
今回も面白かったです。
組織を守ることが新たな犯罪を生み出すという、とっても相棒っぽいストーリーでした。
今回は全編を通して、捜査二課の刑事というのがキーマンになっています。
これまでも捜査二課が登場することはたま~にありましたけれど、今回はがっつりでした。捜査二課の刑事が特命係と行動を共にして捜査をするパターンも初めてです。
途中、二課が一課に秘密保持を理由に捜査協力をしなかったため、一課と二課が対立する場面も。この対立はそこまで盛り上がりませんでしたけれど。笑
殺人事件という一つの軸。贈収賄事件というもう一つの軸。この二つがどこでどのように繋がっていくのか?というのが全体としての流れです。
殺人事件と贈収賄事件、捜査一課と捜査二課、右京さんと冠城くん、など二本の流れがベースになっていて、そこを窃盗の前科もある一人の怪しい男が行ったり来たりしてる感じでしょうか。
殺人事件の真相もどんでん返しがあり予想できませんでしたし、さらに最終的にはもっと大きなどんでん返しも待っています。最後の黒幕の方は、最初からちょっと怪しかったですけどね。笑
シーズン4に桐谷健太さんが売人で出ていた「最後の着信」という回がありましたけれど、少しそれに通じる部分もあるストーリーでした。
「組織を守るための犯罪」という図式の他にも、「犯罪を立件するために犯罪を犯す」という矛盾した行いにもスポットが当てられていたかと思います。
本筋の事件以外にも、注目すべきゲスト出演者だったり、捜一コンビの登場回数も多めだったり、細かい楽しみどころもありました。笑
最近は内村刑事部長の出番がなんとなく少ない気もしてたんですけど、今回は元気な内村さんの姿もしっかり見れてよかったです。
ただ、我儘な感想を言わせて頂ければ、全体的にはちょっと印象の薄い回だったかな~なんて思ってしまったんですけどね…笑。ごめんなさい。もう我儘は言わないようにします。笑
シーズン16第17話『騙し討ち』、楽しませて頂きました!
ゲスト出演者
では続きまして、第17話『騙し討ち』に登場した主なゲストさんを紹介したいと思います。
矢島健一(やじまけんいち)
まず、贈収賄事件を追う捜査二課の刑事、梶健介役で矢島健一(やじまけんいち)さん。
今回は特命係の二人とも一緒に捜査したりしています。矢島健一さんは今回が別の役で二回目の相棒登場で、なんと前回の登場はシーズン1第1話なんです。被害者役で出ていますね。シーズン1第1話の放送は2002年ですので、約15年振りの相棒出演ということになります。シーズン16では第15話「事故物件」に、プレシーズン第1話で登場した勝部演之さんが約17年振りに出演されていますが、懐かしい出演者が続きますね。矢島健一さんの以前の出演時の画像も載せておきます。若いです。
山中聡(やまなかそう)
続いて、殺された男性と同じマンションに住む男、瀧川洋役で山中聡(やまなかそう)さん。
窃盗の前科もある怪しい人物での登場です。ご存じの方も多いかとは思いますが、山中聡さんは、捜査一課コンビの芹沢さんを演じている、山中崇史さんの実の弟さんです。そして相棒には今回が別の役で二度目の登場で、前回はシーズン2第18話「ピルイーター」で大河内さんの部下役で出ています。山中聡さんに関しては後述させて頂こうと思います。
以上、今回の主なゲストさんは上記の2名かと思います。
他には、大手システム会社の営業開発部長長、岸和田啓吾役で阪田マサノブ(さかたまさのぶ)さん。文科省の課長、城島忠彦役で西ノ園達大(にしのそのたつひろ)さん。被害者の婚約者、小山菜穂子役で広澤草(ひろさわそう)さん。殺害された営業マン、稲葉芳郎役で斉藤悠(さいとうゆう)さんなどが、上の2名に続くゲストさんとして出演されています。阪田マサノブさん、西ノ園達大さん、広澤草さんは過去にも別の役で出演されていて、おそらく阪田マサノブさんは今回が3回目、西ノ園達大さんは5回目、広澤草さんは2回目の出演かと思われます。斉藤悠さんは斎藤洋介さんの息子さんです(コメント欄にて教えて頂き増ました)。斎藤洋介さんは過去に相棒にゲスト出演されていますので、親子で相棒に出演されていることになります。
暴走する捜査二課の刑事
相棒では登場する機会が少ない捜査二課の刑事。
そんな捜査二課でやり手と言われる刑事が、特命係に捜査協力を提案し、今回特命と一緒に捜査をしたりしています。
その刑事が、矢島健一さん演じる梶刑事です。
この梶刑事、特命の部屋にまで現れています。
そもそも、捜査一課、捜査二課って何がどのように違うのかと言いますと、捜査する事件の対象が違うんですね。その違いというか、それぞれの捜査内容を、以下にWikipediaから引用させて頂きます。
まずは捜査一課。
殺人、強盗、暴行、傷害、誘拐、立てこもり、性犯罪、放火などの凶悪犯罪を扱う。
続いて捜査二課。
詐欺や通貨偽造、贈収賄、背任、脱税、不正取引や金融犯罪、経済犯罪、企業犯罪等の金銭犯罪・知能犯罪を取り締まる部署である。選挙違反や公務員職権濫用その他の公権力に関する汚職についても二課で取り扱っている。
一概には言えないようですが、だいたいこんな感じの分類になっているようです。
特命係が関わる事件は殺人事件なんかが多いので、自然と捜査一課との絡みが多くなるわけです。
かと言って、これまで相棒で捜査二課が全く出てこなかったかといいますと、そういうわけでもありません。頻度は多くはありませんが、たま~に出てきます。
右京さんも元々は捜査二課にいました。それを亡き小野田官房長が引き抜いて、特命係の前身ができた形です。
つい最近ではあの陣川くんが捜査二課に配属にもなりましたね。笑
また、かなり前ですが、西さんという特命に協力してくれる二課の人物がいたこともあります。いつの間にか登場しなくなってしまいましたが。笑
その他にも、ちょこっと二課が出てくることはこれまでにも何度かありましたが、今回のように二課の刑事ががっつり出てきて特命係と行動を共にするのは初めてです。
一課と二課が対立するのも初めてですね。そこまで激しい対立ではありませんが、二課は秘密保持が徹底しているようで、一課に情報を渡さなかったことが原因で揉めています。
この背景には、近年思ったような成果をあげれていない二課の事情というものもあるようです。また、事件解決よりも、二課という組織が結果を出すことを優先させている節も窺えます。
結果的には検挙のためなら手段も選ばないような行動に出たりもしてるんです。
そんな暴走する二課に対して右京さんが一喝です。
「我々警察官は、法の正義を守るためにいるんです。組織を守るためにいるのではありませんよ!」
山中崇史&山中聡の兄弟共演
ゲスト紹介の欄でも少し書かせて頂きましたが、殺害された男と同じマンションに住む怪し人物役で、山中聡(やまなかそう)さんが出演されています。
山中聡さんは相棒には別の役で二度目の出演で、前回はシーズン2第18話「ピルイーター」なのですが、なんとあの「大河内さんが好きだった相手」が、この山中聡さんが演じていた大河内さんの部下(名前は湊哲郎)だったんです。
その時の山中さんの画像がこちら。
記事はこちらです。
そしてそして、山中聡さんは、捜査一課の芹沢慶二を演じる山中崇史(やまなかたかし)さんの実の弟さんなんです。
そう言われますと、やっぱりお顔もどことなく似ている気がしますね。
前回の出演が2004年で今から約14年前ですので、今回それなりにおっさんにはなっていますけれど。笑
つまり「大河内さんは芹沢さんの弟が好きだった」ことになります。ややこしい書き方をすると。笑
それはさておき、なんと今回は、相棒での山中兄弟の共演が実現しました。
前回「ピルイーター」のときは共演というのはしてないんです。芹沢さんが登場したのはシーズン2第4話からなのですが、当時はまだ毎回出ていたわけではありませんでした。また、弟の山中聡さん演じる大河内さんの部下も亡くなってしまう役でしたので、回想メインでしたし、登場シーンもそんなに多かったわけではありません。ですので共演はしていないんです。
そんなお二人ですが、ついに今回、兄弟で共演です。こちら、初共演の瞬間です。弟は画面では後ろ向きですけれど。笑
さらには取調室にて、兄が弟を取調べる絵です。笑
実の兄弟が相棒で共演。僕は見ていてとっても嬉しくなってしまいました。
きっと本人達も嬉しいんだろうな~と勝手に想像して。笑
これまで相棒での兄弟共演は、長門裕之さんと津川雅彦さんの共演というのがあります。シーズン4第1話「閣下の城」です。
山中崇史さんと山中聡さんの兄弟共演は、それに続く二例目になります。
同じシーンでの出演はありませんが、加藤清史郎くんと加藤憲史郎くんの兄弟は、二人とも同じ回(s11「BIRTHDAY」)に出演したというのはありました。
また、共演ではなく、兄弟でそれぞれ別の回に出ているというパターンは他にもありました。原田龍二さんと本宮泰風さん、柏原崇さんと柏原収史さんというのがあります。
兄弟とか夫婦とか親子とかが揃って相棒に出るのって、なんだかそれだけで嬉しくなっちゃいますね。笑
今回は山中崇史&山中聡さんの兄弟共演が見れてよかったです。
その他の見どころ
それでは続いて、第17話『騙し討ち』のその他細かい見どころを、いくつか挙げてみたいと思います。
芹沢さんの彼女
久しぶりに芹沢さんの彼女の話題が出てきました。
芹沢さん、事件が立て込んでて一ヶ月彼女と会ってないみたいです。
伊丹さんが「まだ続いてたんだな」と言っていましたので、新しい彼女ではなく、ず~っと付き合ってる彼女ですね。
ブスではないかと考えられていた芹沢さんの彼女ですが、シーズン10の「ピエロ」で初めてその顔が明らかになり、可愛い子だったんです。
その時の画像がこちらです。
もうだいぶ長く付き合っているかと思いますので、そろそろ結婚しないんですかね。
最近は伊丹さんの恋愛ネタもあまり出てこないのですが、伊丹さん誰かに恋をしているのでしょうか?そちらも気になるところです。笑
ルドンの絵画
殺害された被害者は、「オディロン・ルドン」が好きだったそうです。部屋にこんな絵がありました。
この絵を描いたルドンという画家さん、僕は全く知識がなく、その名前も初めて耳にしました。
19世紀後期から20世紀初期のフランス人の画家さんだそうです。
画像の絵は「キュクロプス」という一つ目の巨人の絵でした。
そしてもちろん、右京さんはルドンについてもめちゃめちゃ詳しいんです。笑
本名の「ベルトラン=ジャン・ルドン」ってのまで知ってました。
さすがは右京さんです。
以上、今日は相棒season16第17話『騙し討ち』についてでした。