第17話『いびつな真珠の女』
あらすじと感想
本日はシーズン18第17話についてです。
相棒season18第17話のタイトルは『いびつな真珠の女』。放送日は2020年2月26日です。相棒で真珠といえば、西田尚美さん演じる遠峰小夜子を連想しますが、どうやらその遠峰小夜子が再登場するようです。どんな展開になるのかは全く予想できません。
それではまず、おおまかにではありますが、第17話『いびつな真珠の女』のあらすじから紹介していきたいと思います。
郊外の空地にて若い女性の絞殺体が発見されます。遺体の両手からは親指が切断され持ち去られていて、捜査一課はその猟奇的な犯行の手口から、これまでにも2人を殺害している「指切り男」が2年振りに現れたのではないかと警戒を強めます。さらには遺体の喉の奥からは、バロックパールと呼ばれる、いびつな形の真珠も見つかります。そんな中、冠城くんは、弁護士の連城建彦から「あなたに会いたがっている人がいる」との連絡を突然受けます。冠城くんが指定された場所は東京拘置所で、待っていたのは「平成の毒婦」と呼ばれた、遠峰小夜子。彼女は天才的な詐欺師であり、連続殺人の容疑者でもあり、一審では死刑判決が下されています。しかし逮捕後の刑務所の中からも思いのままに人を操る、非常に危険な存在です。冠城くんも最大限の警戒をしながら相対しますが、次第に彼女に翻弄されることに。遠峰小夜子は、かつて自らが投資を持ち掛けた相手の中に、女性の指に異常な執着を持つ男がいたと冠城くんに告げます。一度見た顔が忘れない「相貌認識能力」を持つ小夜子は、その男の顔は覚えているものの、名前は思い出せないとはぐらかします。さらには冠城くんが大切な人を見失って途方に暮れている夢を見たと言い、身近な人が行方不明になっていないかと問いかけもします。そして、ここで話したことは右京さんには内緒だという条件もつけます。ちょうどこのとき冠城くんは、以前事件を通して知り合ったキッチンカーの店主で、好意を寄せている新崎芽依と、メールのやりとりをしている途中で、2週間も連絡が途絶えてしまっていることが気になっていました。もしや新崎芽依の音信不通に遠峰小夜子が関わってるのではないかと嫌な予感を持ちますが、当の小夜子にははぐらかされるばかりです。その頃、指切り事件を調べていた右京さんは、周辺に真珠に繋がる話がいくつも出ていることに不安を感じます。また、冠城くんの様子が何かおかしいことにも気付き…。いつの間にか遠峰小夜子の術中にはまっていく冠城くん、事件の背後に小夜子の存在を感じている右京さん。猟奇殺人と遠峰小夜子の繋がりは?新崎芽依は無事なのか?そして冠城くんは小夜子の術中から抜け出すことができるのか?
だいたいですが、こんな感じの内容になります。
今回も面白かったです!
S17にて登場した「平成の毒婦」と呼ばれた、西田尚美さんの遠峰小夜子が、約1シーズン振りに再登場です。
最初は「ブラックパールの女」だったのが、今度は「いびつな真珠の女」になって戻ってきましたね。
前話でも遠峰小夜子は、特命係の強敵として描かれていました。で、おそらく再び立ちはだかるであろうことが示唆されつつ物語が終わっていましたので、再登場はある程度予測できていましたが、それに絡んだ色々は、予想外のことが多々ありました。
まず、朝倉あきさんの新崎芽依も再登場というサプライズ。それぞれ別の回で登場したキャラが、こんなふうに2人も一緒に再登場というのは初めてです。
そして、小夜子の二度目の登場にて彼女とは決着がつくのかと思いきや、まだまだその闘いが続くと思わせる展開。さらには敵か味方かこれまでわからなかった連城弁護士の、不気味な存在感の増大。
S18では、S16から3シーズンにわたり強敵として登場していた、南井十との決着がついについたばかりです。それに続き、遠峰小夜子との決着もつくんだろうな~と僕は勝手に思っていまして、なんだか相棒自体が最後の締めにかかっているような気すらしてしまい、ちょっと寂しかったんですよね。
ですので遠峰小夜子との闘いがまだ終わらず、さらには連城弁護士との闘いが待っている、という展開は、まだまだ相棒が続くことを期待させる展開ですので、嬉しかったです。
物語は、両手の親指が切断された遺体という、猟奇的な殺人事件が起きたことから始まります。犯行は「指切り男」という連続殺人犯によるものと思われます。
この指切り殺人を追う一つの線。
そして冠城くんが連城弁護士経由で呼び出された先、拘置所での遠峰小夜子との面会という、もう一つの線が平行して進んで行きます。
その二つの線を繋げる存在が、かつて冠城くんとちょっといい感じになった新崎芽依。
序盤から中盤にかけては、冠城くんは遠峰小夜子の術中にはまってしまい、不穏な空気が流れていきますが、その流れをいっきに変えるのは右京さんです。
やっぱり右京さんってめっちゃ頼りになるな~と、改めてそれを感じてしまいました。冠城くんを心配し、しっかりとフォローしつつ、事件の捜査をする姿は、まさに理想の上司でした。笑
右京さん、かっこよかったです。
遠峰小夜子の恐ろしさも、前回よりも磨きがかかっていた気がします。また、指切り男もヤバい感じがなかなか凄かったです。
いつものごとく、青木年男も特命に使われつつ、有能さを発揮してました。今回は捜一コンビや益子さんと特命の絡みも多めでした。ただ、笑いに関しては、青木でほんの少しと、中園さんのハゲネタくらいでして、かなり少なめの回でした。
最終的には、右京さんvs遠峰小夜子という図式になっていたかとは思うのですが、そこに至るまでの過程を楽しませて頂きました。新崎芽依の居場所を突き止めていく工程も面白かったです。
また、きらきら星が替え歌だという話が右京さんからありましたけれど、僕はそれ、初めて知りました。勉強になります。右京さんの鼻歌という、貴重なものも聞けました。笑
最後、新崎芽依と冠城くんの恋の行方に関しては、切なくなってしまいましたけれど…将来的にどこかでいい方向に変わっていけばいいな~と、心から思ってしまいました。
そして今回では決着がつかなかった、特命係と遠峰小夜子との今後の闘いを、今から楽しみに待ちたいと思います。
第17話『いびつな真珠の女』、面白かったです!
ゲスト出演者
それでは次に、第17話『いびつな真珠の女』に出演された、主なゲストさんを紹介していきます。今回は3名です。
西田尚美(にしだなおみ)
連続殺人事件の被告であり、天才的な詐欺師、遠峰小夜子役で西田尚美(にしだなおみ)さん。
S17第6話『ブラックパールの女』に続く、二度目の登場になります。一審では死刑判決を受けていますが、現在未決囚として東京拘置所に収容されています。真珠の養殖詐欺で100人以上から約3億円を騙し取り、詐欺に気付き返金を迫った3人の被害者を殺害した疑いが掛けられています。刑務所の中からでも人を意のままに操る危険人物です。
西田尚美さん、この役にとてもハマっていて怖かったです。前回も怖かったですけど、今回はさらに不気味な感じがしました。実際こういう人いたら、めっちゃ怖いだろうな~と。
朝倉あき(あさくらあき)
続いて、キッチンカーの店主である新崎芽依役で、朝倉あき(あさくらあき)さん。
S16第9話『目撃しない女』に続く、二度目の登場になります。以前はキッチンカーでタコライスを販売していましたが、現在は『ネコの耳』というキッチンカーで焼きたてパンを販売しています。人の顔が見分けられない「相貌失認」の女性です。
朝倉あきさんは、花の里の新女将候補として、名前が挙がっていた一人でもありましたので、そういった意味でも今回の再出演は期待してしまいました。新崎芽依は冠城くんが好意を持った女性でもありますので、その恋の行方も気になるところです。
松尾諭(まつおさとる)
続いて、遠峰小夜子からの伝言を冠城くんに伝えた弁護士、連城建彦役で松尾諭(まつおさとる)さん。
今回が4度目の登場になります。会話の98%を記憶できるという、とっても頭のいい人物で、特命係とは因縁のある弁護士です。前回の登場は、遠峰小夜子の初登場時になります。
今回は登場シーンはそれほど多くありませんでしたが、近い将来、右京さんとの闘いが待ち受けているのではないかと思われます。
以上、今回の主なゲストさんは上記の3名になります。
他には、月刊プレスの編集長、森尾淳史役で古山憲太郎(ふるやまけんたろう)さん。ダイニングバー「木曜島」の店長、平川典明役で西川瑞(にしかわずい)さんなどが、ちょいゲストさんで出演されています。古山憲太郎は別役で二度目(一度目はS11-5)の出演です。西川瑞さんは、出演シーンはちょっとでしたけれど、けっこうインパクトがあったので、つい書いてしまいました。
西田尚美の遠峰小夜子が再登場
天才女詐欺師であり、連続殺人の容疑がかけられ、現在東京拘置所に収容されている、西田尚美さん演じる遠峰小夜子。
彼女は過去に真珠の養殖詐欺で100人以上もの相手から出資をさせ、3億円ほどを騙し取ったという詐欺師です。さらには詐欺に気付いた男性3人を、次々と殺害した容疑がかけられています。一審では死刑判決が下されました。
数多くの男性を虜にしたことから、「平成の毒婦」とも呼ばれています。
彼女は一度見た人の顔は忘れないという「相貌認識能力」に長けていまして、人並み外れた記憶力も持っています。ものすごく頭も切れる女性で、超危険人物なんです。
初登場はS17第6話『ブラックパールの女』で、彼女の「有能な刑事と話がしたい」という要望が元となり、弁護士の連城建彦を介して、特命係とは接点を持ちました。
接点を持ったと言いましても、彼女は囚われの身ですので、その対面はガラス越しです。
今回も彼女がいるのは拘置所の中、ガラスの向こう側です。
前回彼女はスウェット姿でしたけれど、今回はロングスカートをはいていて、また少し印象が違いました。
彼女は囚われの身でありながら、人を思いのままに操ってしまうという、恐ろしい女なんです。まるで『羊たちの沈黙』のレクター博士のように。
今回は冠城くんが、そんな彼女の術中にはまっていってしまうという、危うい状態に陥ります。
前回の『ブラックパールの女』のときから、冠城くんはどこかしら彼女に惹かれてしまっている節があり、それを察した右京さんに、「彼女にはうかつに近づかないように」「彼女は危険です」と忠告も受けていました。
ですのでもちろん冠城くんも、警戒しつつ彼女と対してはいたのですが…。いつの間にか、彼女に翻弄されてしまうんです。
冠城くんは決して馬鹿ではありませんし、右京さんに負けないくらい頭も切れる男です。しかしそんな冠城くんが、彼女の前ではいつの間にやら手玉に取られてしまうんです。
遠峰小夜子、恐るべし。
こういう女がいたらホントに怖いと思います。
そして、先ほどのゲスト紹介の項でも書いたのですが、演じている西田尚美さん自身が、そういうヤバい女に見えてきてしまって…笑。
恐ろしい女でありつつ、どこか男性は惹かれてしまうという、まさに魔性の女です。
右京さんは「彼女はいびつな形をしたバロック真珠です。人を惹きつけ魅惑と恐怖で支配する。」って言ってました。彼女は危険です、とも。
バロック真珠というのは、丸くはなく、いびつな形をしたものをそう呼ぶのだそうです。個性的な宝石として、愛好家も多いと。まさに遠峰小夜子のような存在なのかもしれません。
そんな危険な小夜子の術中にハマり、洗脳されていく冠城くん。
それを食い止められるのは、相棒である右京さんしかいません。
朝倉あきの新崎芽依が再登場
朝倉あきさんが演じる新崎芽依は、人の顔を見分けることができない「相貌失認」とう障害を持っています。顔で人を識別できませんので、声だったり服装だったり、そういったもので判断しています。
彼女はかつて、タコライスのキッチンカーを一人できりもりしていまして、S16第9話『目撃しない女』が初登場です。
彼女はこのとき事件に巻き込まれ、特命係に助けられています。冠城くんは彼女を救うため、犯人に刺されて負傷し、入院もしています。
冠城くんはどうやら彼女に好意を寄せているようでして、彼女の方も冠城くんを気に入っていると思われ、二人はいい感じでした。
この後彼女は実家に戻り、家族に相貌失認のことを打ち明けて出直すとのことでしたので、冠城くんとの関係も、いい感じにも関わらず終わってしまったのかな、と思っていたところ…どうやら二人は連絡を取り合っていたようです。
しかも彼女は再びキッチンカーの店主として頑張っていて、今度はタコライスではなく焼きたてパンの移動販売。お店の名前は『ネコの耳』。
お客さんも多く、お店の評判もいいようです。
前回の登場でも新崎芽依は笑顔が素敵で、とっても可愛らしかったので、そんな彼女にまた会えるは僕も嬉しいです。
新崎芽依の朝倉あきさんは、花の里女将の三代目候補としても、名前が挙がっている女優さんです。
これまで候補として名前が挙がった女性は、まだ誰もS18のゲストとして登場していなかったので、朝倉あきさんが初です。新崎芽依は前回の登場時には、花の里でタコライスの仕込みをするという場面もありましたし、これはついに新女将きたか!?と僕は思ってしまったんですけどね。
少々早とちりでした。笑
花の里はともかく、新崎芽依が再登場ということは、冠城くんの恋の行方も気になるところではあります。しかし彼女がなんと、音信不通で行方不明になってしまうという事態に。
それにはどうやら、遠峰小夜子や指切り男が関係していると思われ、彼女の身に危険が迫っている可能性が高まります。
遠峰小夜子は、それをまるでゲームのように楽しんでいるかのようです。
新崎芽依を救い出すため、右京さんと冠城くんは奔走します。
一度見た顔を忘れない遠峰小夜子と、人の顔が認識できない新崎芽依。
遠峰小夜子が右京さんに対し、「人の顔がわからないことと、一度見た顔をいつまでも忘れられないこと、どっちが不幸だと思います?」と問い掛けていました。
これ、僕も考えてみたのですが、とても難しい質問です。一見すると、顔がわからない方が不幸なのかな、と思ってしまうのですが…。
新崎芽依は、決して不幸だとは思いません。
今でも幸せだとは思いますが、いつかきっと、冠城くんという素敵な男性と結ばれ、もっともっと幸せになって欲しいです。
その他の見どころ
では次に、第17話『いびつな真珠の女』の、そのほか細かい見どころを挙げてみたいと思います。今回は一つのみです。
連城弁護士は敵?
松尾諭さん演じる弁護士、連城建彦。めちゃめちゃ頭の切れる弁護士で、会話の98%を記憶できると自ら豪語している人物です。
S15第16話『ギフト』で、野間口徹さん演じる連続殺人鬼、北一幸の弁護士として初登場し、以来ちょいちょいと姿を見せ、今回が4度目の登場です。
これまでは特命係にとって、敵か味方かわからない存在でした。対立する立場になるかと思いきや、意外と好意的なのかな?と思わせるような感じもあったり。
しかし今回、遠峰小夜子の協力者なのでは?と匂わせるような場面がありまして、だとしたら完全に特命係にとっては敵になります。もし小夜子に手を貸しているとしたら、それは犯罪行為ですし、許されることではありません。
遠峰小夜子というモンスターだけではなく、連城建彦という頭の切れる弁護士まで同時に敵に回すとなると、右京さんと冠城くんをもってしても、そう簡単に勝てる相手ではありません。
果たして連城建彦は本当に敵なのか、遠峰小夜子の協力者なのか。
次回の登場に注目です。
以上、今日は相棒season18第17話『いびつな真珠の女』についてでした。