第12話『欺し合い』
あらすじと感想
本日は、シーズン19第12話についてです。
相棒season19第12話のタイトルは『欺し合い』。放送日は2021年1月13日です。通常放送としては、2021年一発目の相棒となります。「騙す」という漢字ではなく、「欺（あざむ）く」という漢字を使って「だます」と読ませる「欺し合い」というタイトル。どのような欺し合いが繰り広げられるのか楽しみです。
それではまず、第12話『欺し合い』のあらすじから紹介していきたいと思います。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。
組織犯罪対策五課課長の角田六郎（山西惇）が給付金詐欺に遭ってしまう。
事情を聞いた「特命係」の杉下右京（水谷豊）は、“息子”と偽り、角田に電話をかけてきた『全日本給付金センター』に連絡。「自分も給付金が欲しい」と相談し、直接会って手数料と払う約束を取り付ける。受け子をアジトまで尾行し、組織ごと検挙するという作戦のもと、冠城亘（反町隆史）が“角田の息子”に扮し、待ち合わせ場所へ。受け子と思われる鈴木（マギー）と会った亘は、とっさに「あなたのところで働かせてほしい」と頼み込み、詐欺グループのアジトについていくことに成功する。
しかし、アジトへの潜入に成功した亘だったが、目隠しで連れ回されたため、アジトの正確な場所までは特定できない。どうにか状況説明を受けた右京は、アジトを割り出そうとするが…。さらに“伝説の詐欺師”と言われる“Z”の存在についても知らされた右京は、これまでに“詐欺師Z"が関与したと思われる詐欺事件がいくつもあり、被害総額は億を超えていることを突き止める。
亘が潜入した詐欺グループの背後にも“Z"の存在があるのなら、一気に逮捕まで持っていけると考えた右京は、角田、そして捜査一課の伊丹憲一（川原和久）、芹沢慶二（山中崇史）、出雲麗音（篠原ゆき子）までも動員し、詐欺グループに揺さぶりをかけようと…？
右京が立てた作戦が詐欺グループを翻弄する中、ついに“詐欺師Z"の正体が明らかに…！
（引用元：https://www.tv-asahi.co.jp/）
今回も面白かったです！
角田課長が詐欺に遭うという導入からして面白かったですけれど、冠城くんの潜入捜査、右京さんと詐欺グループの騙し合いという、とっても惹き込まれる展開に突入していき、最終的には伝説の詐欺師の正体という結末まで、全体を通して楽しめる内容になっていました。
S19はここまで、冠城くんは右京さんのサポートに徹していた感があり、そこまで事件解決に関しては目立っていなかった気がするんです。もちろん要所要所で重要な働きはしていますけれど。それが今回は、冠城くんが詐欺グループの内側から、右京さんが外側から、と役割分担がはっきりしていて、終盤までどちらもが主軸となり得る形でもありました。
特命係の潜入捜査というのは、これまでもたま～に行われましたけれど、おそらくこの度の潜入捜査は、犯罪組織に潜入するという、これまでの中でもかなり危険なものだったのではないかとも思われます。途中、ヒヤヒヤしてしまう場面もありましたし。
角田課長が給付金詐欺に騙され、その詐欺グループに冠城くんが潜入し、外部の右京さんと連携して犯人を挙げる。
ざっくり言えばそういう物語ではあるのですが、ここに「伝説の詐欺師Z」という、追加の要素が絡んできます。今回の詐欺も、詐欺師Zが親玉では？と。
詐欺師Zは一度もパクられることなく、何十億も稼いでいるという、詐欺界のレジェンドみたいな人物ですね。同じく伝説の詐欺師といわれたXに詐欺を仕掛け、勝ったので「Z」と名乗っているとか。
詐欺グループのアジトを突き止め、逮捕するという軸と並行して、詐欺師Zの正体というのも、もう一つの軸となり、進行して行きます。
そして角田課長や捜一トリオ総動員で、特命係vs詐欺グループの、まさに「欺し合い」の闘いが繰り広げられることに。
詐欺集団に対して、詐欺を仕掛ける右京さん、といった感じでしょうか。
内にいる冠城くん、外にいる右京さん、二人の連携もバッチリでした。ヒントを出す冠城くん、それを一瞬で理解する右京さん、どちらもすごかったです。頭良すぎです。右京さん、芹沢さんの携帯番号も暗記してましたし。笑
アジトを突き止め、ガサ入れする場面もかっこよかったです。
で、この闘いに彩りを添えているのが、マギーさん演じる鈴木の存在です。相棒でマギーさんといえば、亀山くんシリーズで何度か登場した若杉栄一というのが定番ではありましたが、今回は別役です。これについては後述させて頂きますが、やっぱりどんな役だとしても、マギーさんのどこかコミカルな存在感は強かったです。
その分、別のコミカルさを持つ青木年男の出番は少なかったですけど。
あと、珍しくこてまりも出てこなかったですね。
締めのこてまりシーンはありませんでしたが、最後にはまさかのオチも待っていまして、美味しい食事にデザートが付いていたような感じです。笑
相棒っぽい、よく練られたいいストーリーでした。
第12話『欺し合い』、面白かったです！
ゲスト出演者
それでは次に、第12話『欺し合い』に出演された、主なゲストさんを紹介します。今回は2名です。
マギー
冠城くんと最初に接触した詐欺グループの一員、鈴木役でマギーさん。
グループの中では新参者ですが、詐欺の話には詳しいです。冠城くんに頼み込まれ、詐欺グループに引き入れてくれた人物です。
マギーさんは、相棒には5度目の出演になります。かつて若杉栄一という亀山くんの知人役で、S2第7話『消えた死体』、S2第15話『雪原の殺意』、S2第16話『白い罠』、S3第16話『人間爆弾』に出ています。『雪原の殺意』と『白い罠』が2話連続ものですので、そちらを一度と考えると、今回が4度目の出演です。別役では今回が初の再出演です。
山﨑光（やまざきひかる）
未成年と思われる詐欺グループの一員、佐藤役で山﨑光（やまざきひかる）さん。
アジトに軟禁状態にされ、詐欺の手伝いをさせられているのではないかと思われる少年です。詐欺は苦手なようで、なかなか成果を上げられていません。
山﨑光さんは子役でも活躍されていた俳優さんで、映画『真夏の方程式』の少年役でも出演されています。僕もなんとなく見覚えがあったのですが、『真夏の方程式』が2013年ですので、それから約8年、大人になってますね。
以上、 今回の主なゲストさんは上記2名になります。
他には、詐欺グループのリーダー格で、田中と名乗っていた財満全次役で、兼松若人（かねまつわかと）さん。同じく詐欺グループの高橋役で、谷部央年（やべひさと）さんなどが、ちょいゲストさんで出演されています。
兼松若人さんは、ちょいゲストというか、けっこうがっつり出ています。今回が別役で3度目（過去にはS10-8、S16-19）の出演で、前回の出演時も、同じような役ではありました。
冠城の潜入捜査
角田課長が詐欺被害に遭ったことを足掛かりにして、詐欺グループを組織ごと検挙するため、冠城くんが潜入捜査をすることになります。
元々は潜入するつもりはなかったみたいですけど、勢いでというか、流れでそうなっちゃった感じですね。
冠城くんは角田課長の息子に扮し、詐欺グループの受け子として現れた鈴木と接触し、その場で「働かせて欲しい」と鈴木に頼み込みます。
迫真の演技です。
ちなみに、冠城くん。グレーのパーカーに黒のフリースという私服姿です。こんな服装の冠城くんは、後にも先にも今回しかないかもしれません。前髪も下してますし、貴重です。
見事詐欺グループに潜入した冠城くんは、鈴木の後輩という設定で、メンバーの一員に。薄暗い部屋で詐欺の電話を掛けてます。
冠城くんは角田課長の息子として潜入しているので、グループ内では「角田」と名乗り、角田と呼ばれてます。
冠城くんは詐欺の電話だけではなく、レバニラ炒めを調理するなんて場面も。
パーカー姿で料理する冠城くんというのも新鮮です。
この詐欺グループでは、未成年と思われる少年も軟禁状態にされ働かされていまして、冠城くんはそんな少年を気に掛けてもいます。優しい男です。
冠城くんはグループの内部から、そして右京さんが外から仕掛け、連携を取りつつ詐欺グループを罠に嵌めようと画策します。
角田課長、捜一トリオも右京さんに協力し、詐欺vs詐欺の闘いが繰り広げられることに。
右京さんが副社長、角田課長が社長、出雲麗音が経理という役柄を演じ、詐欺グループとやりとりします。伊丹さん、芹沢さんも取引先として登場します。
相手もなかなか手強いですが、この欺し合いに特命係が負けるわけがありません。
詐欺グループだけではなく、その背後にいると思われる、「伝説の詐欺師」をも釣り上げることに成功します。
そして最後にその伝説の詐欺師が、右京さんと冠城くんに向けて放った言葉は…。
「あんたたち二人、いい詐欺師になれるよ」でした。
二人が警察官でよかったです。
マギーの再出演
冒頭の感想の項、さらにはゲスト紹介の項と重複してしまいますが、今回メインゲストとして登場したマギーさんについて、言及させて頂きたいと思います。
マギーさんは今回が5話目の相棒出演でして、前の4話はいずれも亀山くんシリーズで、若杉栄一という同じ役で出演されています。
登場回は、以下の4話です。
①S2第7話『消えた死体』
②S2第15話『雪原の殺意』
③S2第16話『白い罠』
④S3第16話『人間爆弾』
若杉は、元々は亀山くんに逮捕されたという縁で知人として登場し、S2～S3にかけて4回も出てきちゃったという、初期の相棒ではちょっとしたお馴染みのキャラでもあります。
彼は亀山くんにはとってもお世話になっているため、大きな恩義を感じているようで、産まれた子供に「薫子」という名前まで付けちゃってるんです。現在は故郷の北海道にいるはずです。
この若杉という男が、ダメな男ではあるのですが、憎めない奴でして、出てくるだけで面白いんですよね。
そして今回、そんな若杉栄一を演じたマギーさんがゲスト出演ということで、もしや若杉栄一の再登場か？と一瞬は期待したのですが完全な別役でした。
前シーズン18では、同じく亀山くんシリーズのみでの名物キャラだったヒロコママが、同じ役で12年振りに再登場しましたので、若杉栄一もあるのでは？と期待してたんですけどね。
当初僕は、若杉栄一の再登場ではなく残念な気持ちと、また相棒でマギーさんが見れて嬉しい気持ち、両方だったのですが…。
今回マギーさんが演じた鈴木という男も、どことなく若杉栄一のような雰囲気もある人物だったんです。笑
中盤くらいまでは、なんとなく冠城くんとのやりとりでコミカルな場面もありましたし、一瞬若杉と重なりまして、少しだけ懐かしい気持ちにもなりました。
せっかくなら、今度は若杉として再登場してくれてもいいくらいです。色々混乱はしそうですけど。笑
大きくなった薫子も見たいですし。
ちなみに全然別のお話ですが、マギーさんはテレ東の『勇者ヨシヒコと導かれし七人』というドラマで、右京さんのモノマネをしてます。
（画像出典:https://sgttx-sp.mobile.tv-tokyo.co.jp/）
動画探すとYou Tubeで出てきますので、是非見てみてください。おもろいです。笑
その他の見どころ
それでは続いて、第12話『欺し合い』のその他細かい見どころを、今回は一つだけ挙げてみたいと思います。
作業着の右京
今回、冠城くんは角田課長の息子として潜入捜査をしましたが、右京さんも電話口で色々な人物を演じていました。
大日本食材の杉下副社長になったり、オリエンタル製作所の山本社長になったり。
そして、こちらが山本社長バージョンの右京さんです。
右京さんはスーツ以外の服装だと、どんな格好をしても面白いですね。
それだけスーツがよく似合ってるってことだと思いますけれど。
以上、今日は相棒season19第12話『欺し合い』についてでした。
