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相棒22最終話『トレードオフ~AI右京の完全推理』

最終話『トレードオフ~AI右京の完全推理』

あらすじと感想

相棒season22最終話(第20話)のタイトルは『トレードオフ~AI右京の完全推理』。放送日は2024年3月13日です。第19話との二話連続の最終話SPで、この第20話が後篇になります。10分の拡大版での放送です。S22の締めくくりとなる物語は、どんな結末が待っているのか。

それではまず初めに、最終話『トレードオフ~AI右京の完全推理』のあらすじから紹介していきます。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。

「警視庁の名探偵」を名乗る右京(水谷豊)が、一連の事件の黒幕は、武智内閣官房長官(金田明夫)に違いないと断言した動画が拡散され、波紋を呼んでいた。右京自身は「身に覚えがない」と否認していたが、警視庁上層部から謹慎を言い渡されてしまう。薫(寺脇康文)は、右京の潔白を証明しようと奔走するが、状況が好転する気配すらなかった。そうこうするうち、殺害されたプロデューサーのスマホに、下川元法務大臣(黒谷友香)からの着信履歴が残っていたことが判明。警察は下川に疑惑の目を向ける。いっぽう、下川が指揮権を発動したことで梯子を外された特捜部長の尾上 (甲本雅裕)は、左遷の憂き目に遭っていた。そんな中、“謹慎中”の右京は、政治学者襲撃事件を起こして拘留中の少年にアプローチし、背後関係に迫ろうとしていた。同じ頃、薫は驚きの情報を耳にしていた。それぞれの思惑が交錯する中、一連の事件の核心に迫る“右京の動画”が再び発信される。
真実と虚構が入り乱れる混乱の中、
日本を震撼させる衝撃の事態が!?
特命係が再び巨大な闇と対峙する!
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/

今回も面白かったです!

大波乱の物語でした。まさかこんな展開になっていくだなんて。

前篇はどちらかというと、けっこうわかりやすい内容なうえに、流れとしてもゆったりとした感はあったかと思います。しかしラストの右京さんの動画拡散で、いっきにギアチェンジしました。いきなり加速し、後篇に入ってもそのままのスピード突っ走っていくような、目まぐるしい展開でした。

最終的には「特命係vs官房長官」という、ある意味では定番の形へと進んでいくんだろうな、とか普通に思っていたのですが、そんなふうに思っていたこと謝りたくなりました。ごめんなさい。

思ってもいない流れが待ってました。

前篇のわかりやすさに比べ、後篇の方がかなり複雑になっています。中心となる事件自体も変化していきますし、気を抜くと置いて行かれそうなくらいでした。

で、この物語をさらに複雑にしているのが、「右京さんの動画」です。

前篇のラストの段階では、動画が本物なのか?フェイクなのか?という疑問を残したままだったのですが、それがこの後篇では、タイトルで既に「AI右京」ってバッチリ出てましたし、冒頭から右京さん自身が本物ではないと否定もしています。

ゆえに、まず「動画の真偽」という一つの疑問が解決したところからの、後篇に突入という形ではありました。

右京さん自身がフェイク動画を作らせたのではないかという、裏の裏を考えてしまわなくもなかったですけど。

相棒では以前もディープフェイクにスポットが当てられたことがありましたが、今回も生成AIによる動画や音声の恐ろしさ、巧妙さなどが取り上げられています。

右京さんの動画がフェイクだと判明したからには、今度は「誰が」「何の目的で」作成し、拡散させたのかというのが、大きなポイントになってきます。

僕はそれ、全くわからなかったです。

そしてこの動画のゴタゴタという軸に加え、並行して色んなことが起こっていきますので、もう大変。

中でも一番の大事件というのが、まさかの武智官房長官の殺害事件です。

てっきり黒幕は官房長官で、この後篇にて特命係が直接対決をするとばかり思っていたので、びっくりです。予想外過ぎて、え?って思っちゃいましたもの。

同時に、ますますわからなくなってくるわけですよ。いったい何がどうなってるのか。

前篇でも内調が深く関わっていることが示唆されていますので、社美彌子が全てを裏で操っていたという可能性もなくはないですけど、これまでの彼女の人間性から判断すると、おそらくそれはないんじゃないかと。でもだとすると、じゃあいったい誰が?ってなるわけです。

登場人物たちがそれぞれ繋がり、入り乱れる感がかなりありましたので、これを繋げて真相へと迫っていくのは、やっぱり特命係じゃないとできなかったかもしれませんね。

登場人物たちに付随する、指揮権発動、二つの襲撃事件、フェイク動画、殺人事件、それらが全て繋がっていましたからね。まさに文字通り「全て」ですので、相関図を書くと、かなりややこしいことになるかもしれません。

僕と一緒に観ていた嫁は、ときどき「?」ってなってましたし。

生成AIの犯人も、殺人事件の犯人も、全く予想していなかったので、その結末にもびっくりでした。

「何かを達成するためには何かを犠牲にしなければならない関係」を指す、タイトルの「トレードオフ」は、この事件の主役となった人たち全員に掛かっていたのかもしれません。

また、ある意味では今回の一連の事件は、鶴田翁助と特命係の因縁に起因したものだっとも考えることができるのではないかと。

官房長官と社美彌子の関係というのも、今回一つのポイントになってます。こちらもまた思ってもいない形でしたけれど。

前篇では登場シーンは少なかった、黒谷友香さんの下川元大臣と、甲本雅裕さんの尾上元特捜部長も、今回はばっちり特命係と絡んでくれています。

武智官房長官の金田明夫さんは、結局特命係と対峙しての対決というのは、見れないままでした。

また、前篇で政治学者役で出ていた佐戸井けん太さんが、後篇では一度も出番無しです。前後編でこのパターンというのも珍しいです。

前篇ではラストちょこっとだけの登場だった大河内さんも、ちょいちょい出てます。そこまで多くはありませんでしたけれど。

社美彌子の秘書の石川大輔も、後篇では特命係とも絡んでます。

前篇で特命係と面白い絡みを見せてくれた所轄の少年課刑事が、また後篇でもちょこっと出てきてくれたのも嬉しい。

右京さんが謹慎になったことから、亀山くんの単独行動だったり、変装での捜査だったりも見れましたし、軟禁という初のパターンもありました。

有名人になる右京さんってのも。

自分のフェイク動画をネタのように活用し、色んな人に動画を送り付ける、右京さんの図太過ぎる一面も。トリオ・ザ・捜一は遊ばれてましたね。

外での土師っちという、貴重な場面も出てきました。今回も土師っちは特命係に全面協力でした。

衣笠副総監と甲斐峯秋の対立というのも、久しぶりなのではないかと。

武智のお屋敷は、S21元日SP『大金塊』のときの袴田家と同じロケ地でしたね。

すみません、なんだか書きたいことが次から次へと出てきてしまって、無意識に箇条書きしてました。まだまだ挙げられそうですけど、キリがないですね。

右京さんが亀山くんを「相棒」と呼ぶシーンがあったんですけど、グッときちゃったりもしました。「僕には亀山くんがいますから」「持つべきものは良き相棒です」と、右京さんさらっと言ってましたけど、こんな台詞が聞けるのもまた嬉しいじゃないですか。

最後の右京さんの「みんなすぐに忘れますよ」というのも印象的でした。

S22がこれで終了してしまったことは寂しいですけれど、しばしの休憩ですね。またきっと右京さんと亀山くんに会えるはずですから。

今シーズンも最後までおもいっきり楽しませて頂きました。

最終話(第20話)『トレードオフ~AI右京の完全推理』、面白かったです!

 

ゲスト出演者

では続きまして、最終話『トレードオフ~AI右京の完全推理』に出演された、主なゲストさんを紹介していきます。今回は第19話から続く後篇となりますので、ゲストさんも第19話とほぼ同じになります。

黒谷友香(くろたにともか)

元法務大臣の下川阿貴役で、黒谷友香(くろたにともか)さん。

法務大臣として指揮権を発動し、与党幹事長の収賄容疑の捜査を阻んだ人物です。武智官房長官からの指示と見られ、代わりに彼女も何かしらの見返りを得る、裏取引があったと思われます。二件目の事件で殺害されたプロデューサーのスマホには、前日に彼女からの着信履歴が残っていたため、関与も疑われています。

黒谷友香さんは、前篇では出演シーンはそこまで多くはなく、特命係との絡みもありませんでしたが、この後篇ではおもいっきり絡んでいます。事件への関与も疑われる重要人物として、登場シーンも多いです。捜査一課にも聴取を受けてます。

 

甲本雅裕(こうもとまさひろ)

東京地検特捜部の元部長、尾上欣悟役で甲本雅裕(こうもとまさひろ)さん。

収賄容疑の捜査を指揮していましたが、指揮権の発動により捜査が暗礁に乗り上げ、その責任を取らされ、左遷の憂き目に遭っています。検察官として気骨があると評されてはいましたが、この度は権力に屈せざるを得ない形となり、悔しい想いをしています。

甲本雅裕さんも、黒谷友香さんと同じく、前篇ではそこまで出演シーンは多くはありませんでした。同様に特命係との絡みもありませんでした。しかし後篇では、特命係だけではなく、トリオ・ザ・捜一との場面も出てきます。

 

金田明夫(かねだあきお)

内閣官房長官、武智淑郎役で金田明夫(かねだあきお)さん。

右京さんの動画により、一連の事件の黒幕であると名指しされた官房長官です。実際、指揮権の発動は彼が下川元大臣に指示して行ったものではありますが、二件の襲撃事件に関しては証拠などは見つかっていません。その後、何者かにより殺害されてしまいます。

上記2名と同じく、金田明夫さんも前篇ではそこまで出番が多くはありませんでしたが、この後篇ではしっかり出演されています。前後篇通して、特命係と直接対峙しての対決というのはありませんでした。そんな場面も見てみたかったですけれど。

 

以上、今回の主なゲストさんは、上記3名になります。

前篇にてもう一人ゲストとして挙げられていた佐戸井けん太さんは、後篇では出演されていません。

他には、下川阿貴の夫、下川勇一役で森岡豊(もりおかゆたか)さん。社美彌子の秘書、石川大輔役で林泰文(はやしやすふみ)さん。所轄の少年課刑事、井坂久司役で岩男海史(いわおかいし)さん。乙部を襲った少年、多賀潮役で島田裕仁(しまだゆうと)さんなどが、上記の4名に次ぐゲストさんで出演されています。

回想シーンでは、元官房長官の鶴田翁助役で、相島一之(あいじまかずゆき)さんも出演されています。

森岡豊さんは別役で3度目(過去にはS13-14、S15-10)、林泰文さんは6度目(同じ役で、劇場版Ⅳ、S16-10、20-11、S21-11、別役で5-16)のご出演です。それぞれ前篇にも出演されていますので、話数でいいますとプラス1ですね。

 

AI右京の動画

前篇のラストにて、右京さんが一連の事件の真相について語る動画が配信され、拡散されました。

打ちっぱなしのコンクリートのような部屋の中で、椅子に座る右京さんが、カメラに向かって語りかけるというもの。

「僕は警視庁の名探偵と呼ばれている杉下右京です。」
「ズバリお教えしましょう。この二つの事件の黒幕は、内閣官房長官、武智淑郎。間違いありません。」
「名探偵のひらめきは、皆さんのような凡人の思いつきとは別物なのです。」

など、武智官房長官を事件の黒幕と断定しています。証拠があるわけではなく、直感したとも言っています。名探偵のひらめきだと。

かつてS20第12話『お宝探し』では、トレジャーハンターとして動画配信をする右京さんが見れましたけど、今回は警察官の杉下右京としての配信です。まるで暴露系のユーチューバー的な感じになっちゃってます。

喋っているのは右京さんですし、口調もまさに右京さん。しかしその内容には、右京さんらしからぬものもあります。自ら名探偵と名乗ったり、凡人という言葉を使ったり。

つまりこの動画は、生成AIによるフェイク動画の可能性が高いんです。

しかし動画は瞬く間に拡散され、右京さんは有名人になっちゃいます。街を歩けば注目され、食事をしたレストランでは握手まで求められてました。

拡散というのは恐ろしいですね。

当然ながら、動画内で名指しされた武智官房長官も見ていますし、社美彌子も見ていますし、大河内さんも見ています。

警視庁の中もざわつくほど。

しかし現役の警察官が、捜査中の事件に関して勝手に独自の見解を配信するなど、前代未聞ですし、大問題でもあります。

右京さんはお偉方に呼び出されることに。

衣笠さん、内村さん、中園さん、大河内さんもいます。

ここで詰問された右京さんは、きっぱりと「あれは僕ではありません。身に覚えのないこと」「おそらく生成AIによってこしらえられた動画でしょう」と返答します。

内村さん、生成AIがわかってなかったですけど。

ここで前篇からの疑問である動画の真偽というのがはっきりしました。フェイクです。

しかし上層部は右京さんに謹慎を言い渡します。懲戒処分も検討中とのこと。

これに巻き込まれる形で、直属の上司である甲斐さんまで、衣笠副総監から謹慎を促されています。衣笠vs甲斐の権力闘争は健在でした。

謹慎を言い渡された右京さんは、あっさり帰宅したと見せかけて、捜査を継続。

一方の亀山くんも、右京さんと連絡と取り合いつつ、捜査を継続。

二手に分かれての捜査です。

土師っちもおもいっきり巻き込まれ、特命係の部屋でこんなことにもなってます。

なぜか正座してます。

トリオ・ザ・捜一が、右京さん不在の特命係に乗り込む場面も。三人がスマホの画面を亀山くんに突きつけるという、面白いワンシーンもありました。

果たして右京さんのフェイク動画は、いったい誰が何の目的で作成したものなのか。

どのような意図で配信されたのか。

それらが明らかにならないうちに、今度は思ってもいない衝撃的な事件が起き、新たな右京さんのフェイク動画が配信されます。

 

官房長官か内調か

右京さんの動画に全部持って行かれそうにはなりますが、そもそもの発端は、政権批判に関する二件の襲撃事件です。

一件目は、テレビで政権批判をしていた政治学者が未成年の少年に襲撃され、負傷した事件。

二件目は、そのテレビ番組のプロデューサーが、ピストルクロスボウにより殺害された事件。

このうち二件目の犯人はまだわかっていませんが、一件目の事件は既に少年が逮捕されています。で、犯人の部屋からは二千万円という大金も見つかったため、少年が誰かの依頼を受け、襲撃を実行したのではないかと考えられます。

前篇では特命係が犯人である多賀潮という少年に聴取をしていますが、彼は依頼主については一切話しませんでした。

問題になった右京さんのフェイク動画では、この二件の事件の黒幕が、内閣官房長官の武智であると断定しています。何の証拠もありませんが、AI右京さんの推理通り、マスコミにも圧力を掛け、思うが儘に内閣を牛耳っていた武智官房長官なら、襲撃事件も裏で糸を引いていた可能性はじゅうぶんあります。

一方、テレビ局の制作部長の証言から、テレビ局に直接圧力を掛けていたのは、内調の社美彌子であるこがわかっています。音声までばっちり残っているんです。

前篇にて特命係は社美彌子にその件について直接問い正すも、なんのことかわからないとの回答でした。

鶴田翁助が官房長官だったとき、内調は殺し屋を使って暗殺もしてましたからね。内調が黒幕である可能性もあるわけです。

官房長官の指示で内調が動いた、もしくは官房長官の独断、もしくは内調の独断など、様々なパターンは考えられますが、明らかにするためには証拠が必要です。

一件目の犯人である多賀潮が、どのような経緯で犯行に及んだのかが判明すれば、黒幕を明るみにする大きな一歩になることは間違いありません。

また、二件目の事件の犯人がわかれば、そちらから辿ることもできますが、なんと関与を疑われる人物として、指揮権を発動した元法務大臣、下川阿貴の名前が挙がるんです。

殺害されたプロデューサーのスマホには、前日に彼女からの着信履歴が残っていたことがきっかけです。さらに彼女がかつてピストルクロスボウを所持していたこともわかりますので、いっきに疑いの目が向けられたわけです。

一件目の犯人である多賀潮。

そして二件目に何かしら関わっている可能性がある下川阿貴。

この二人から供述を引き出すことができれば、黒幕が官房長官なのか内調なのか、その結論へと続く道筋が見えてくるはずです。

 

官房長官の殺害事件

謹慎を言い渡された右京さんと、右京さんの濡れ衣を晴らそうと奔走する亀山くん。

特命係はじょじょに事件の核心へと迫っていきます。

しかしそんな中、新たな事件が起きます。

それは、右京さんが動画の中で黒幕だと名指しした武智官房長官が、何者かに殺害されてしまうという大事件。

武智はロープで首を絞められ殺害されていました。

現役の内閣官房長官が殺害されるというのは、国家にとっても大きな事件です。あってはならない重大事件。

日本中が大騒ぎです。

しかしその騒ぎに火をつけるような、新たな右京さんの動画が配信されます。

この動画では右京さんの口から、「昨夜、武智官房長官を殺害しました」という驚きの発言も。

もちろん右京さんが殺人犯であるはずはありませんが、世間にはさらなる衝撃事件として受け止められます。話題の名探偵が、今度は殺人を自供したわけですからね。

で、右京さんは今度は謹慎ではなく、軟禁という状態になっちゃいます。つまり、特命係の部屋から出られなくなるってことですね。

薬物銃器対策課の入口には、右京さんを外に出さないための見張りがたくさんです。このパターンは初ですね。

しかしこの軟禁も意味を為さなかったようで、特命係はこの後まずは社美彌子と接触。

そして、事件は最終局面へと向かっていきます。

その先にいたのが、元法務大臣である下川阿貴と、元東京地検特捜部の部長、尾上欣悟です。

 

元法務大臣と元特捜部長

与党幹事長への収賄容疑の捜査を、指揮権を発動してストップさせたのが、法務大臣だった下川阿貴。

指揮権の発動後に彼女は大臣を辞任していますが、武智官房長官との裏取引があったと思われ、何かしらの見返りを得ていると考えられます。

指揮権発動後に大臣を辞任した後に、夫と祝杯を挙げる場面もありました。

また、下川元大臣は、プロデューサー殺害事件にも関与が疑われている人物。彼女がプロデューサーを殺害する理由が思い当たりませんが、何かしらの事情を知っている可能性はあります。

一連の事件の登場人物としては、欠かせない存在。

右京さんは単独で下川夫妻に直接会いにも行っています。

一方、収賄容疑の捜査を指揮していた、東京地検特捜部の部長である尾上欣悟は、指揮権の発動で梯子を外された形となり、責任を取らさせ左遷の憂き目に遭ってしまいます。

自分をこんな目に遭わせた元凶である武智官房長官を恨み、「殺してやる」という物騒な発言までしていました。

指揮権の発動により、何かしらの見返りを得た政治家がいる一方で、左遷させられてしまった検察官がいるわけです。

下川阿貴も尾上欣悟も、前篇での登場はごくわずかでしたが、この後篇にて、その重要度がじょじょに増していきました。

そして最終的には下川と尾上、この二人が特命係の聴取のために一堂に会することに。

特命係はなぜこの二人を聴取しているのか。

それはこの二人が、一部の事件について、真相を知っているからに他なりません。

 

その他の見どころ

では最後に、第20話『トレードオフ~AI右京の完全推理』のさらに細かい見どころを、いくつか挙げてみたいと思います。

右京と薫の変装

右京さんは大河内さんより謹慎を言い渡されましたので、その後の捜査はできなくなりました。

しかしそんなことでおとなしくしている右京さんではありません。

変装して捜査続行。

右京さん、探偵コスプレみたいになってます。警視庁の名探偵が原因で謹慎になったのに、探偵に変装という。設定としては角田課長の部下で「杉田」になってました。

一方の亀山くんも、再び亀リーマン的な感じに。

ミッションインポッシブルと称し、警視庁内で情報を集めてました。

今回はYシャツとネクタイは無しで、Tシャツの上にジャケットを羽織っているという、前回とは相違点もありますが、メガネは掛けてます。

右京さんは探偵で所轄署に潜入。

亀山くんは亀リーマンで警視庁内をウロウロ。

貴重なものが見れました。

 

コナンは友達?

動画が拡散され有名人になってしまった右京さんは、公園で小さな女の子にも話し掛けられています。

「おじさんコナンのお友達?」と。

右京さんが「警視庁の名探偵」だとママたちが話しているのを聞いて、コナンともお友達だと思ったみたいですね。可愛らしい。

かつて相棒では、コナンの原作者である青山剛昌さんが、S9元日SP『聖戦』にゲスト出演されたこともありますが、「コナン」の名がこんなふうに実際に出てくるのもまた面白い。他局なのに。

また、コナンの原作コミックにある「名探偵図鑑」というものには、右京さんも登場しているみたいです。

 

こてまりに土師っち

土師太はこれまで、ほとんどが屋内での登場だったかと思います。屋内といいますか、警視庁内ですね。

おそらく唯一外で出てきたのが、S21第2話『ペルソナ・ノン・グラータ~二重の陰謀』のとき、カフェのテラス席で亀山くんと会っていたときなんじゃないかと。

それが今回、なんとこてまりに現れ、亀山くんと会ってます。

残念ながらこてまりで同席して呑んだりはしてませんでしたけど、外で亀山くんと話してました。

さらには右京さんとも。

土師っちは、赤いシャツにアウター、そして金のネクタイという、なかなか個性的な服装です。仕事帰りなのか、休日なのかはわかりませんが、これが私服なんでしょうかね。

屋外での土師っちという、これまた貴重なものが見れました。

 

右京が一人でレストラン

フレンチと思われる高級レストランにて、右京さんが食事を楽しんでいました。

しかも一人で。

こちらは下川阿貴が大臣を辞任後に夫と祝杯を挙げていたレストランです。

ですので捜査の一環で訪れてはいるのですが、右京さんこういうお店とっても似合っています。

ちなみに名探偵として握手を求められたのも、こちらのレストランでした。

 

亀山と甲斐&亀山と社

亀山くんが甲斐峯秋と二人で、特命係の部屋で右京さんを待つ場面。

甲斐峯秋が特命係の部屋を訪ねてくるというのは、これまで何度もありましたけど、亀山くんと二人きりというのは、今回が初なのではないかと。

また、亀山くんは一人で社美彌子の元も訪れています。

これもまた初です。

カイトくんシリーズから登場した甲斐峯秋や社美彌子と、こうして亀山くんが二人でいるというのが、なんだか不思議な感じがしちゃいました。

改めてですけど。

まぁ、それを言ったら冠城くんシリーズからの、麗音ちゃんとか土師っちもそうですけど。

 

亀山夫妻だけのこてまり

こてまりの呑みといえば、右京さん、亀山くん、美和子さんの三人でというのが定番にはなっています。

たまに右京さんだけとか、右京さんと亀山くんだけとかはありますけど。

しかしこのたび、右京さん不在で亀山夫妻だけという、珍しいこてまり呑みがありました。

右京さんは何かの捜査で忙しかったのか、現れませんでした。

たまにはこんな珍しい場面もいいですけど、やっぱり右京さんがいないと、少し寂しい気もしちゃいます。

 

花束を持つ右京

右京さんが立派な花束を持ってます。

こんな感じで。

相棒のクランクアップで、花束持ってるのは何度か見たことあるんですけどね。水谷豊さんとしてですけど。

右京さんが花束を持っているのは、初めて見たかもしれません。

もしかしたらお墓参りとかであったかもですけど。

ちょっと新鮮でした。

 

S22からS23へ

最終話というのは、毎回ラストがどんなシーンになるのか、一つの楽しみでもあります。

S22の終わりは、右京さんと亀山くんが新宿を歩くシーンでした。

動画の拡散で右京さんが有名人になってしまい、歩いているだけでも注目されています。

そして話題もまさにそれ。

右京さんは自分の顔が世間に知れ渡ってしまったことに対し「みんなすぐに忘れますよ」「恐ろしいほどのスピードで忘れます」と。

確かに日々次々と新しいものに上書きされて、あっという間に過去のものは忘れていってしまいます。

それが当たり前なのかもしれませんけれど…

忘れたくないものもたくさんありますよね。

S22は終わってしまいましたが、相棒のことは忘れるわけはありません。

まだまだ気が早いかとは思いますが、S23の放送開始決定というニュースを、楽しみに待ちたいと思います。

 

以上、今日は相棒season22最終話『トレードオフ~AI右京の完全推理』についてでした。

 

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