第5話『昭和100年』

あらすじと感想
相棒season24第5話のタイトルは『昭和100年』。放送日は2025年11月12日です。
それでは最初に、第5話『昭和100年』のあらすじから紹介していきます。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。
名門大学・榮明大学の事務局長の遺体が発見され、かたわらには『昭和百年の同志へ』と書かれた手紙が。昭和が続いていたとすれば、2025年は“昭和100年”にあたるが…。捜査に乗り出した右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、昭和元年に起きた殺人事件について調べ始める。というのも、問題の手紙の署名が、当時、榮明大学で理事長秘書をしていた被害者の名と一致していることに気づいたからだった。その事件は昭和に改元されて初めて起きた殺人であり、未解決事件でもあった。また、現在の遺体発見現場が、当時の事件と同じ場所という符号も。そして、問題の手紙には、『私に代わり真実を告発してほしい』との旨が書かれていた。右京と薫は、榮明大学の現理事長・若松元徳(髙橋洋)から事情を聞くが、手掛かりは得られず。そこで、被害者のデスク周辺で怪しげな動きをしていた若松令華(黒崎レイナ)という学生からも話を聞く。すると、令華は「犯人探しに協力したい」と意外な申し出を。さらに、「祖父なら手紙について知っているかも」と、前理事長の若松寛(堀内正美)を特命係と引き合わせるが…!?
名門大学の理事長一族が隠し続ける秘密
背景には“解いてはならない謎”が…!?
過去から届いた告発状が封印された闇を照らす!
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/)
今回も面白かったです!
初回SPの後、第2話、第3話と変化球が続いていましたので、ようやくストレートが飛んできた感じです。
まずタイトルの「昭和100年」という文言だけでも惹かれるものがあるのですが、なるほど、昭和が続いていたら今年が昭和100年だったとは。そんなふうに考えたこともなかったです。
ちなみにですが、今って昭和が続いていたら何年になるのか、寺脇康文さんがXで「自分の年齢に産まれた年を足せばいい」と書いていて、そちらにも僕は初めて気が付きました。なるほど。気付きそうで気付いていなかった発見でした。
相棒では以前にも、昭和が続いていたら…という発想でのものが出ています。S6第8話『正義の翼』での、S82(昭和82年)という名の地雷処理ロボットですね。これ、僕は気付かずコメント欄にて教えて頂きました。
また、昭和に改元されたのは12月25日だったというのもこの度初めて知りました。つまり、昭和元年はたった7日間しかなかったってことですからね。さらにこちらもコメント欄にて教えて頂いたのですが、昭和最後の年である昭和64年も、7日間しかなかったと。不思議な偶然です。今回はそういう雑学も何かと学ぶことができました。
事件の方は、現在軸で起きた殺人事件と、100年前の昭和元年に起きた過去軸の殺人事件、この二つがリンクしながらそれぞれ走っていきます。
これだけ遠い過去の事件がクローズアップされるというのも、かなり久しぶりではないかと思います。S8元日SP『特命係、西へ!』では420年前の戦国時代、S11元日SP『アリス』では昭和30年の事件が取り上げられましたが、この度は100年前の昭和元年。
舞台は名門大学で、主要な登場人物は理事長一族。現理事長と、その父と娘の三世代ですね。
現在と過去の事件と、それに深く関わっているであろう理事長一族。シンプルとまでは言いませんが、比較的わかりやすい構図のストーリーだったとは思います。
とはいえ、いったい何がどう繋がっていくのか、なかなか予想はできなかったですし、現在と過去のリンクの仕方や、動機の部分など、複雑な要素もけっこうありました。
「100年前の手紙」がベースにはなっていますが、他にも百合の花だったり、校章だったりと、気になるものも提示されて、けっこう振り回されもします。
序盤から、理事長一族の三人が疑わしい人物としてピックアップされまして、それぞれが何かを隠していること窺えますので、図式としては「理事長一族vs特命係」と言ってしまってもいいかと。
中でも現理事長の娘である、黒崎レイナさん演じる令華は存在感が大きかったです。黒崎レイナさん、ちょっと山本舞香さんに似てるかも、なんて思いながら見てました。
令華は冒頭で殺人現場からの登場ではありましたが、きっと犯人じゃないだろうな~というのはなんとなく察しつつも、彼女の真意というのは最後までわからなかったです。彼女の守りたかったものは、一族が守りたかったものとは違っていたってことですよね。ただ、彼女がどこまで明らかにしたかったのか、そこは少し見えづらかったですね。最初から全てを明らかにしたかったのか、それとも右京さんの言葉で全てを明らかにしようと思ったのか。
「思い上がりも甚だしい」から始まった、ラストの右京さんのお説教は、刺さる言葉ばかりでした。
虚構というのはいつか崩壊するものです。全てを明らかにして、もう一度やり直した方がいいに決まっています。
100年経っても変わることができなかった、理事長一族の闇そのものの物語でした。
しかし今回も、右京さんキレっキレでしたね。推理はもちろん、観察力も記憶力も知識も、さすがでした。
亀山くんは、分厚い本を当たり前のように読んでましたね。
殺人事件だけに、捜査一課もガッツリ出てきますし、伊丹さんからは「特命係の亀ジャマ薫」という、また新しいパターンが出てました。亀のバリエーションは無限です。
美和子さんは事件について、捜一に呼び出されて聴取もされてました。
そして、まさかのサルウィンです。サルウィンが事件のもう一つの舞台として、その名が出てくるとは。もうサルウィンのことを忘れ掛けていた頃なので、定期的に思い出させてくれますね。サルウィンという国についての新たな情報が見れちゃったり、亀山くんの教え子も、事件解決に貢献してくれたり。自然とS21第1話『ペルソナ・ノン・グラータ~殺人招待状』のアイシャとミウを思い出してしまいます。
前回お休みだった益子さんと土師っちも活躍してくれてます。益子さんに無理なお願いをする特命係や、土師っちの学生時代の話なども楽しめました。
こてまり呑みも用意されていて、ほっこりもさせて頂きました。右京さんの色恋事件があったばかりですので、二人の仲は少々気になりますけれど。
内村さんと中園さんはお休みです。
事件そのものは、まさに右京さんのお説教にあった「思い上がりも甚だしい」ものでしたが、最後は前向きな終わり方でもありましたので、ここからしっかりやり直して欲しいです。
最後の令華の一礼が印象的でした。
名門大学を舞台にした、現在と過去が交錯する物語、楽しませて頂きました。
第5話『昭和100年』、面白かったです!
ゲスト出演者
では続きまして、第5話『昭和100年』に出演された主なゲストさんを紹介します。
黒崎レイナ(くろさきレイナ)
榮明大学の学生、若松令華役で黒崎レイナ(くろさきレイナ)さん。

名門として名高い榮明大学の、理学部に通う学生です。そして同大学の理事長である若松元徳の娘でもあります。何者かに殺害された事務局長のデスクで不審な動きをしていたため、捜査に訪れた右京さんの目に留まることに。その後は「犯人捜しに協力したい」と申し出て、特命係の捜査にも積極的に協力します。
黒崎レイナさんは相棒初出演です。ファッションモデルもされている女優さんで、仮面ライダーシリーズなどにも出演されています。今回の相棒では、特命係に捜査協力をしたり、容疑者になったりと、場面場面で違う顔を見せてくれます。
堀内正美(ほりうちまさみ)
榮明大学の前理事長、若松寛役で堀内正美(ほりうちまさみ)さん。

令華の祖父で、大学創設者の孫にあたります。現在は息子の元徳に理事長の座を譲り、のんびりと隠居生活を送っています。特命係に捜査協力を申し出た令華が、祖父なら手紙について何か知っているかもしれないと、特命係に引き合わせました。
堀内正美さんは別役で3度目の相棒出演です。1度目は6第16話『悪女の証明』で外務省事務次官の役、2度目はS15第5話『ブルーピカソ』で元画廊の役で出演されています。たまたまだとは思いますが、S6以降ちょうど9シーズンに一度という出演ですね。堀内さんもウルトラシリーズや仮面ライダーなど、特撮でも活躍されています。
髙橋洋(たかはしよう)
榮明大学の理事長、若松元徳役で髙橋洋(たかはしよう)さん。

現在の榮明大学の理事長です。父である寛から受け継ぎました。令華の父親でもあります。事務局長の殺人事件や、100年前の手紙について特命係から聴取を受け追及されますが、「私の知ったことじゃない」と突っぱねます。何かを隠しているであろうことも窺えます。
髙橋洋さんは別役で2度目の相棒出演です。1度目はS12第9話『かもめが死んだ日』で芸者の客の若社長役で出演されています。そのときは旧芸名の高橋洋さんでの出演です。以前は「髙」の字が「高」の高橋さんでした。12年振りのご出演。
以上、今回の主なゲストさんは、上記3名になります。
他には、殺害された榮明大学の事務局長、平久保幸成役で妹尾正文(せのおまさふみ)さんなどが出演されています。
妹尾正文さんは別役で2度目(過去にはS4-12)の出演です。
100年前からの手紙
榮明大学という名門大学の事務局長が、何者かに殺害され遺体となって発見されます。
捜一はもちろん、出雲麗音から連絡を受けた特命係も現場へ。
遺体のかたわらには「昭和百年の同志へ」と書かれた古びた手紙がありまして、右京さんも興味津々で手にとっています。

昭和100年という年は実際には存在しませんが、もし昭和が終わらずに今も続いていたら、この2025年がその年にあたります。
手紙の中身は、榮明大学による、ある事故の隠蔽についての告発でした。「願わくは、この手紙を読まれた貴方が、私に代わり真実を世に伝えてくださりますよう、切にお願い申し上げます」との一文も。

告発を未来に託した手紙ということですね。
手紙の署名にあった「大桑智公」という人物は、右京さんの抜群の記憶力により、昭和元年に起きた殺人事件の被害者の名であることがわかります。
大桑は榮明大学で理事長秘書をしていた人物。その事件は昭和に改元されてから初めて起きた殺人事件で、未解決事件でもあります。つまり、100年経った今も犯人が見つかっていないわけです。
昭和は1926年の12月25日に元号が制定され、事件はその12月25日の夜に起きました。ゆえに、昭和初の殺人事件となっています。
そんな事件の被害者と思われる人物の書いた手紙を、この度の事件の被害者が持っていたのは、どういうことなのか。
しかもどちらの事件も、被害者は榮明大学の理事長秘書と事務局長という、同じ大学の職員。
さらにはです。100年前の事件で遺体が発見された場所が、今回の事件の遺体発見現場と同じであることも、特命係により判明します。

同じ大学の職員が、同じ場所で殺されたということですね。
ちなみに、写っている橋は隅田川の永代橋で、大正最後の年の12月に竣工されています。つまり昭和元年には既にあったってことですね。これもコメント欄にて教えて頂きました。
これだけの接点がある二つの事件です。何かしら繋がりがあると考えるのが当然のこと。
そして手紙に書かれていた、榮明大学に関わる告発。
全ての接点は、榮明大学という名門大学です。
黒崎レイナと理事長一族
昭和元年と昭和100年、この二つの時代に起きた殺人事件の被害者は、どちらも同じ榮明大学の職員でした。
また、100年前の手紙に記されていたのも、榮明大学に関する告発です。
ゆえに特命係もまずは大学へと赴きます。

榮明大学は、総理大臣を始め、政財界の有力者を数多く輩出している名門大学。
大学構内の特命係というのも久しぶりな気がします。こちらのロケ地は日本大学文理学部みたいです。
特命係は、まず理事長の若松元徳の元へ。事務局長の死についても、そして100年前の手紙についても、理事長なら何か知っている可能性がありますからね。

しかし元徳は特命係の追及に対し、「証拠もない100年前の告発なんか誰も相手にしませんよ」「私の知ったことじゃない」と。
続いて特命係が向かったのは、たまたま被害者でる事務局長のデスクで不審な動きをしていた、理事長の娘の令華です。

彼女は榮明大学の理学部に通う学生でもあり、大学の理事長の娘でもあります。事務局長のデスクをこっそりと開けて、中から書類を取り出しているところを、絶妙のタイミングで現れた右京さんに見られちゃったんです。
令華は物怖じしない性格のようで、後ろめたいところを目撃されたにもかかわらず、刑事である右京さんと亀山くんに、全く怯むことなく対峙しています。

演じている黒崎レイナさんは、僕は特撮系詳しくないのですが、『仮面ライダーエグゼイド』の「西馬ニコ」という役でも知られている女優さんみたいです。同じく今回のゲストの堀内正美さんも『仮面ライダードライブ』に出演されていたようですので、今シーズンは特撮系からのゲストさん、かなり多いのではないかと。
で、そんな黒崎レイナさんの令華は、自分も「犯人捜しに協力したい」と特命係に申し出るんです。
令華は、前の理事長である自分の祖父、若松寛だったら「手紙についても何か知っているかも」と、寛、元徳、令華の三世代が暮らすお屋敷に特命係を連れて行きます。
名門大学の理事長一家の住まいだけに、豪邸です。

このお屋敷にて特命係は、祖父の若松寛にも事情を聴きます。寛は平久保とは同期だったようです。手紙のことは平久保より聞いていたとのことですが、それ以上のことは知らないと。

これで特命係は、理事長一族の三世代に接触したことになります。
榮明大学は若松家が代々継いでいます。世襲ですね。創設者は寛の祖父である若松清隆です。
そして家にはこんなものもありました。若松家の家宝にもなっているという、清隆のサーベルです。

100年前の殺人事件では、凶器は特定されていなかったものの、どうやらこのサーベルの形状とぴったり当てはまる物のようでして、右京さんも興味津々。
もしこのサーベルが凶器だとすれば、清隆が100年前の事件の犯人である可能性が濃厚になるわけです。
また、現在の事件についても、寛、元徳、令華の三人ともが、何かを隠していると思われます。
昭和元年と昭和百年。この二つの年に同じ場所で起きた二つの事件は、どちらも名門大学の闇が引き起こしたものだったんです。
名門大学の闇
特命係が事件の真相に近づくためには、理事長一族が隠しているもの、それを暴き出さなければいけません。
昭和元年の事件のときは、寛、元徳、令華の三人はまだ誰も生まれてもいませんので、当たり前ですが事件に直接関わったということはありません。もし関りがあるとしたら、現在の事務局長が殺害された事件です。
一方、百年前の事件当時、榮明大学の理事長は、創設者である清隆です。大学には清隆の記念館まであります。

こういうのも小道具として全部作っているのだと思うと、今さらながら手が込んでいるなと思わずにはいられません。
で、100年前の事件で殺害されたのは、清隆の秘書ですし、サーベルという凶器と思われるものもあり、清隆が犯人である可能性があります。
そして特命係が捜査を進めて行きますと、じょじょに大学、延いては理事長一族が抱えているであろう闇が見えてきます。
そんな中、当初は捜査に協力的だった令華が、被疑者として捜査一課に聴取を受けることに。事件当夜、現場近くの防犯カメラにその姿が映っていたためです。
そして特命係もいつものごとく取調室に突入。
これまで捜査に協力的だった令華ですが、今度は態度をガラリと変え、まるで特命係を挑発するかのようでした。

確かに彼女はデスクからこっそり書類を持ち出すなど、怪しい行動を取っています。
しかし彼女が犯人だとしたら、なぜ捜査に協力したのかという疑問も。捜査状況を知るためという理由では不自然な、そんな協力の仕方をしていましたし。
令華が犯人なのかどうか、それを知る答えは「抜かれた百合の花」にありました。
そして、名門大学の闇が暴き出されたとき、事件の全貌も判明します。
理事長の一族は、大学を守るために、二度も同じ過ちを繰り返してしまったんです。
その他の見どころ
では最後に、第5話『昭和100年』のさらに細かい見どころを、2つだけ挙げてみたいと思います。
新たなサルウィン情報
この度の事件は、サルウィンがもう一つの舞台になっていました。
亀山くんのサルウィン人脈も、事件解決に大いに役立っています。
そして新たなサルウィンに関する情報も見ることができました。

首都はグルセト、公用語はサルウィン語とタガログ語、人口約890万人、面積は九州よりやや小さい、などなど。
石油も採れて、レアメタルも採れるという、資源のある国でもあります。
S7『還流』でも、そういう話が出ていました。資源の恩恵は特権階級が独占していると。その状況が現在は改善されているのかどうか不明ですが、きっと亀山薫の教え子たちが、少しずつでもいい国にしようと頑張ってくれているはずです。
土師っちの暗黒時代
はじっちの出身大学が明かされました。なんと、今回の舞台となった榮明大学だそうです。自分で言い出しました。
内部進学組の連中と馬が合わなかったため、暗黒の大学時代を過ごしたようです。

土師っちの大学時代の話が聞けるとは。
土師っち、あのキャンバスに通っていたのですね。
暗黒時代の話、ぜひもう少し詳しく聞きたいですね。
以上、今日は相棒season24第5話『昭和100年』についてでした。