「黙示録」
相棒season6最終話のあらすじと感想
本日は、シーズン6最終話(第19話)についてです。
シーズン6は全19話ですので、いよいよこれが最後の回です。亀山くんがフルで出ている最後のシーズンが終わってしまうわけです。そう考えると淋しいのですが…。
相棒season6最終話(第19話)のタイトルは「黙示録」。放送日は2008年3月19日で、2時間スペシャルで放送されたものです。
タイトルの「黙示録」と言う言葉ですが、ウィキペディアによると…
新約聖書の最後の一書。 95年ごろローマの迫害下にある小アジアの諸教会のキリスト教徒に激励と警告を与えるために書かれた文書。この世の終末と最後の審判、キリストの再臨と神の国の到来、信仰者の勝利など、預言的内容が象徴的表現で描かれている。
とのこと。僕も言葉は知っていたのですが、なんとなくしか知識がなくて…。
相棒の「黙示録」はどんな内容なんでしょうか?
では、最終話「黙示録」のおおまかなあらすじから紹介します。
拘置所で死刑囚が病死します。その死刑囚は25年前に放火殺人を犯し収監されていました。しかし死刑判決が出てから19年もの間、刑は執行されず、そんな中での病死です。そして彼が病死した翌日に、当時彼を逮捕した警察官が何者かに刺殺され発見されます。それに続き彼を起訴した検事までもが遺体となって発見され…。果たして病死した死刑囚と何か関わりがあるのか?右京さん亀山くんの特命係が真相を暴きます。
かなりざっとにはなりますが、こんな感じの内容です。
最終回スペシャルだけあって、とても面白かったです。
このシーズン6では、第1話で裁判員制度と言うものがクローズアップされましたが、それにこの最終話でも、裁判と言うものに焦点が当てられていました。
冤罪事件、裁判、人を裁くことの難しさ、冤罪を作ってしまった苦悩…などなど、とても中身の濃い内容でした。
もちろんいつものように、右京さん亀山くんが真相を暴いて行く過程も面白くて、目が離せない展開でした。どんでん返しもあります。
そして最後は、ちょっと悲しい気持ちにもなってしまう内容でもありました。
盛りだくさんで大満足の最終話でした。
相棒season6最終話のゲスト出演者
今回は最終話と言うこともあり、ゲスト出演者さんも多いです。では、主に登場したゲストさんを一人ずつ紹介して行きます。
石橋凌(いしばしりょう)
まず、病死した死刑囚の裁判を当時担当した裁判官、三雲法男役で石橋凌(いしばしりょう)さん。
石橋凌さんは相棒2度目の登場です。同じシーズン6の第1話「複眼の法廷」に出ています。今回もその時と同じ裁判官の役です。前回特命係とは因縁を残したままになっていて、今回はそれにも少し絡んでの登場になります。
林隆三(はやしりゅうぞう)
続いて、病死した死刑囚の父親、錦文忠役で林隆三(はやしりゅうぞう)さん。
息子の冤罪を信じ続けた父親の役です。最後のシーンでは、石橋凌さん演じる三雲判事とのやりとりがぐっときました。林隆三さんは、残念ながら2014年に腎不全のため70歳で亡くなられています。
ベンガル
続いて、病死した死刑囚の弁護士、茂手木進役でベンガルさん。
死刑囚の無実を訴え続け、支援していた弁護士の役での出演です。
宮川一朗太(みやかわいちろうた)
続いて、病死した死刑囚の友人であり、弁護士を手伝い無実を訴えていた、犬井芳郎役で宮川一朗太(みやかわいちろうた)さん。
弁護士の助手みたいな感じの役割で登場しています。
かとうかず子(かとうかずこ)
続いて、かつては法務大臣で、現在は修道院でシスターをしている橘ゆり江役でかとうかず子(かとうかずこ)さん。
法務大臣をしていた当時、病死した死刑囚の死刑執行命令を出さなかったと言う経緯があります。シーズン3の最終話「異形の寺」では、高橋惠子さんと高橋由美子さんが尼僧の役で出ましたが、かとうかず子さんはシスターの姿で登場です。
ひかる一平(ひかるいっぺい)
続いて、25年前に放火により殺害された女性と交際していた男性、飯田正志役でひかる一平(ひかるいっぺい)さん。
僕はこの俳優さんは失礼ながら知らない方だったのですが、元ジャニーズのアイドルだったみたいです。3年B組金八先生の2などにも出演されています。
今回メインで登場するのは、以上の6名です。この6人を中心にストーリーは展開して行きます。
三雲判事の苦悩
ネタバレにはなってしまうのですが、25年前に起きた放火殺人事件は冤罪だったんです。
無実の人間を死刑囚として長い間拘置所に閉じ込めてしまっていたんですね。そしてその死刑囚は拘置所の中で病死してしまいます。
実際に、足利事件だったり、袴田事件だったり、現実の世界でも同じようなケースが起こっています。何年もの間犯罪者として拘留され、ようやく無実がはっきりして釈放されるわけです。
当事者はもちろん、関係者も含め…やりきれないですよね。
何も罪を犯していない人間を、犯罪者として長い間自由を奪ってしまうんですからね…。
石橋凌さん演じる三雲判事は、この25年前の事件が、裁判官になって初めて担当した事件だったんです。三人の裁判官によって審議され判決が言い渡されるのですが…当時三雲判事は、彼を無罪だと思ったようなんです。しかし他の二人の裁判官が有罪と判断したため、判決は有罪に。
自分が無実だと思っている人間を、有罪をして裁かなければいけなかったわけです。
これは辛い。
もし僕が裁判員をやることになり、同じような状況に陥ってしまったらと考えると…かなり辛いですね。
三雲判事も、そのことでずっと苦悩していたようです。苦しみ続けていたんでしょうね。
システムとして仕方なかったかと思うので、僕は個人的には三雲判事に責任はないと思うのですが、本人も含め、それだけでは片付けられないのは察することはできますが。
しかし、最後には死刑囚の父と三雲判事のやりとりで、父親が三雲判事に「あなたを許します」と。
とてもいいシーンでしたが、なんだか胸が詰まる想いでした。
結局この後三雲判事は、裁判官を辞めてしまいました。
石橋凌さんがもう相棒で見れないのかと思うと、ちょっと残念ではあります。
暴走する杉下右京の正義
右京さんはたまに犯人を追いつめるために、強引な手法を取ることがあります。
今回も、差し押さえ令状を違法な形で取り、犯人を追いつめたんです。
そして亀山くんはそのことを全く知らず…。
小野田官房長が「杉下の正義は時に暴走するよ」と言っています。この台詞はたまに相棒では耳にする台詞です。
さらには小野田さん、右京さんが違法に令状を取ったことを知らなかった亀山くんに対し…
「何も知らなかったの?相棒なのにねぇ」と。
なんだか亀山くんと右京さんの仲を裂こうとするような、そんな不穏な雰囲気が漂っていました。
これでシーズン6は終わってしまったわけですが…これはもう、シーズン7の始まりが気になって仕方ない終わり方です。
亀山くんと右京さん、仲良くしていて欲しいですからね。
シーズン6最終話その他の見どころ
それでは、最終話のその他細かい見どころをあれこれと挙げてみます。
右京さん小野田さんと焼き肉
右京さんと小野田さんの食事シーン、最近あまり出ないな~と思っていたら、出ました!笑
二人で焼き肉食べてます。
焼き肉と言うのは今回が初めてですね。右京さんが肉を焼くと言う、なかなか貴重なシーンも見れました。笑
さらには、以前にも登場した、外にテーブルがあるお洒落な場所でお茶もしています。
ここでは小野田さん、アイス食べてました。笑
ここは前にも登場した場所ですので、もしかしたら右京さんか小野田さん行きつけの場所かもしれないですね。
中園参事官が涙で会見
事件が冤罪だとわかり、真犯人が判明したため、警察が会見を開きます。
内村さんが会見をやるのを嫌がり、中園さんにその役目が。笑
そして中園さんの会見は、泣きながら熱い想いを語ると言う形に。笑
これもなかなか貴重な一場面です。
それをテレビで見ていた内村さん「これなら私がやってもよかった」と小野田さんに言ったところ、小野田さんは…
「視聴者の同情を買うには、あなたは少々悪人顔ですよ」と。笑
確かに内村さん悪人顔ですからね。笑
日本のお札の変遷
今回は、お札が事件を解決する一つの手掛かりになっていました。
現在、千円札と言えば「野口英世」。五千円札は「樋口一葉」。一万円札は「福沢諭吉」です。
千円札と五千円札が野口英世と樋口一葉に変わったのは2004年です。その頃にお札が変わったと言う記憶が僕はないのですが…そうみたいです。笑
それ以前は、千円札が「夏目漱石」、五千円札が「新渡戸稲造」でした。それは僕も覚えていますね。
夏目漱石、新渡戸稲造、そして一万円札が福沢諭吉になったのが、1984年みたいなんです。僕は1976年生まれなので、僕が小学校2年生くらいの頃に変わったわけですね。全くそんな記憶がありませんが…苦。
それ以前には、千円札は「伊藤博文」。五千円札と一万円札は両方とも「聖徳太子」だったとのこと。知らなかった…。
百円札、五十円札、五百円札もあったみたいです。
昔のお札、ちょっと興味がありますね。生を見てみたいです。
美和子さんの後輩
美和子さんの帝都新聞時代の後輩「かすや君」が登場しました。
粕谷圭と言う記者みたいです。演じているのは伊藤高史(いとうたかし)さん。
シーズン6の第1話でも、帝都新聞で美和子さんの同僚的な男性が登場しましたので、同じ人なのかな~と思い調べてみたのですが、違う人でした。
この粕谷くん、かなり熱い記者でしたね。笑
この人は今後も出てくるのでしょうか。
右京さんの悪い癖
久しぶりに、新しいパターンの右京さんの「悪い癖」出ました!
「気になることがあると確かめずにはいられないのが僕の悪い癖」です。
ほんとに色々なパターンが出てきますね。笑
最後は渋谷のスクランブル交差点
シーズン6もこれで終わりになってしまうのですが、最後は右京さんと亀山くんが、夕飯の相談をしながら渋谷のスクランブル交差点を歩くシーンで終わりました。
これ、シーズン1でも最後は渋谷のスクランブル交差点だったんですよね。
亀山くんが特命係を卒業してしまうのは、シーズン7の途中です。
ですのでフルで亀山くんが登場するのはこのシーズン6が最後になるわけです。
小野田さんの言葉と言い、シーズン1と同じ渋谷スクランブル交差点の最後と言い…何かしらの伏線なのかな?なんて思ってしまったり。
そう思うと淋しい気持ちにはなりますが、シーズン6の全19話、とても楽しく見ることができました。
どの回も面白く、大満足のシーズン6でした。
以上、今日は相棒season6最終話「黙示録」についてでした。