相棒が好き過ぎて

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相棒22元日SP『サイレント・タトゥ』悦子の再登場と享の息子

第10話『サイレント・タトゥ』

あらすじと感想

相棒season22第10話(元日SP)のタイトルは『サイレント・タトゥ』。放送日は2024年1月1日で、2時間15分の元日スペシャルになります。

同日の夕方には大きな地震が発生し、大津波警報も発令されました。まだ被害の全容は明らかになっていませんが、大きな被害が出ていないことを祈るばかりです。

今回の元日SPも、放送は延期されるものと思っておりましたが、予定通り放送されましたので、それに合わせこちらの記事も更新させて頂きます。ラスト5分ほどを残し、地震速報で放送が中断されましたので、そこだけTVerにて視聴しました。

タイトルの「サイレント・タトゥ」は、直訳すると「無言の入れ墨」「沈黙の入れ墨」みたいなことでしょうか。

では最初に、第10話『サイレント・タトゥ』のあらすじから紹介していきたいと思います。テレビ朝日の公式サイトより引用させて頂きます。

甲斐享(成宮寛貴)と笛吹悦子(真飛聖)の息子・結平(森優理斗)が、学芸会の演劇で主演を務めることになり、祖父の甲斐峯秋(石坂浩二)は早々に会場入りし、開幕を待っていた。学芸会といっても立派なホールを借り切っての催しで、峯秋は孫の晴れ舞台に、社美彌子(仲間由紀恵)とその娘・マリア(土方エミリ)も招いていた。同じ会場に、右京(水谷豊)、薫(寺脇康文)、美和子(鈴木砂羽)の姿もあった。右京は、享の逮捕後も悦子とその息子を気に掛け、交流を続けていたのだった。また、峯秋の長男で享の兄の甲斐秋徳(新納慎也)は、結平の父親代わりを務めており、この日も保護者として、悦子とともに舞台袖で結平を見守っていた。
そんな中、結平の担任・姉小路(福澤重文)が、悦子に声を掛けてくる。その言動には、単なる“担任教師”にそぐわない不穏な空気をはらんでいた。そうこうするうち幕が開くが、その最中、なぜか出演予定のない姉小路が、フラフラとステージに現れ、舞台上で卒倒する。背中には、深々と刃物が突き刺さっていた。騒然となる会場。右京と薫は、緊急事態を察し、即座に動き出す。
と、意外なほどあっさり、容疑者が浮上した。姉小路は異性にだらしなく、同僚教師だった栗原志津子(美村里江)との婚約を一方的に破棄した過去があった。そのいきさつは非道なもので、志津子が姉小路に強い恨みを持つのも無理からぬことだった。いっぽう、志津子のかたわらには、黒須(阿佐辰美)という若者がいて、彼女から何らかの指示を受けている様子が垣間見られた。この時点で、事件のあらましは判明したかに思われたが、やがて志津子が、姉小路からアプローチを受けていた悦子に対して、異常な執着を持っていることが分かってくる。
衆人環視の舞台で起きた大胆な刺殺事件
容疑者はすぐ浮上するが事件は思わぬ方向へ
犯人の狡猾な罠により事件は海外まで飛び火
右京と薫が特命係史上最も危険な賭けに出る!
(引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/

今回も面白かったです!!

まさか悦子さんが再登場するとは。さらにはカイトくんとの子供も無事に産まれていたとは。

もう嬉しい驚きの連続でした。

僕はいつも元日SPの情報が公開される前に、ゲストは誰になるのか、嫁と名前を出し合って楽しんだりしています。あれやこれや妄想を膨らませ。

で、今回はどちらかというとゲストさんよりも、「冠城くんの再登場」&「月本幸子の再登場」という、ダブル再登場の回になるのでは?など勝手に予測して、盛り上がっていました。

結果的に全然違いましたけど。

悦子さんというのは完全にノーマークでしたよ。だからこそ、その驚きも嬉しさもひとしおです。悦子さん、S13を最後に一度も再登場していませんでしたので、約9年振りですからね。白血病もどうなったのか気になっていましたし。

しかも今回は、悦子さんと息子の結平くんだけでなく、カイトくんの兄である甲斐秋徳も登場。もちろん甲斐峯秋も出てますし、これだけ甲斐享にゆかりの人物が出てくるとは。カイトくん自身も過去の回想シーンで何度か登場しました。もうカイトくん祭りです。

甲斐家三昧だけでも嬉しいのに、社美彌子の娘、マリアまで再登場してくれます。

そんな悦子さん、結平くん、マリアちゃんに歓喜しつつも、本筋の事件の方も、元日SPにふさわしい、これまた盛りだくさんの内容になってます。

結平くんの学芸会という導入からの、担任教師刺殺事件が発生。容疑者はすぐに浮上し、あっさり逮捕されるも、それは序章に過ぎませんでした。

とんでもない方向へと突き進んで行くことに。

痴情のもつれという単純な事件だったはずが、最終的には悦子さんが異国の地にてスパイ容疑で拘束されるというヤバい事態にまで発展しちゃいます。

終盤にかけ怒涛の展開が繰り広げられ、もう目が離せませんでした。

海外の地がこんなふうに事件の舞台(ロケ地はおそらく国内ですが)となるのも、S11第1話『聖域』の香港以来かと思います。S21第2話『ペルソナ・ノン・グラータ~二重の陰謀』でもサルウィンには行っていますけれど。

しかも今回は、完全にアウェイという、ものすごく不利な状況下でのミッションでして、それがまた緊迫感を高める大きな要素にもなっています。

特命係がどんなふうに悦子さんを救い出すのか、ドキドキしながら見ちゃいましたもの。スリリングな場面の連続でした。

じゃっかんVIVANT感もありました。

いつものように、犯人が誰なのか、真相が何なのか、という内容ではないのもまた珍しいです。特命係が対したのは、女の歪んだ復讐という狂気でした。

小手鞠さんが「男は女を恨み、女は女を恨む」って言ってましたけれど、まさにそれを体現したお話でした。

で、そんな女の狂気の物語に、タイトルでもある「サイレント・タトゥ」が、常に並行して見え隠れしているような感じですね。「サイレント・タトゥ」とは、すなわち悦子さんや桔平くんにとって、ダークナイトである甲斐享の存在です。

もしかしたら、悦子さんに仕掛けられた罠そのものの方にも、じゃっかん掛かっていたのかもですけど。

教師殺害の容疑で逮捕された栗原志津子を演じた、ゲストの美村里江さん、けっこう凄かったです。怖かったですもの。完全にヤバい女になってました。

殺害された教師の方のゲスっぷりも凄かったですけど。

カイトくんのお兄さんを演じた新納慎也さんも、カイトくんとは全く違ったタイプの兄役がハマってました。

悦子さんはもちろん、カイトくんのお兄さんや息子が登場し、右京さんや亀山くんと話している姿というのは、なんだか不思議な気持ちにもなりますが、感慨深くもあります。まさかそんな絵が見られるとは思ってもいなかったですからね。

空港や飛行機内でのシーンなんかもけっこうあって、普段の相棒では見られないあれこれも楽しめます。空港ではトリオ・ザ・捜一や美和子さんと一緒の場面も。

甲斐峯秋、社美彌子、衣笠副総監と、SP版ではお馴染みの面々に会えたのも嬉しいですね。

益子さんも元気です。

はじっちも久しぶりに出てまして、右京さんにも「はじっち」と呼ばれてました。

甲斐峯秋と捜査一課の絡みとか、普段意外と見れないものも普通に出てきてたりします。

衣笠さん、内村さん、中園さんの三人が、中華料理を食べるというという新鮮な一場面も。

検事の階真が、前話に続き登場したのもびっくりでした。

右京さんや悦子さんが英語を話す場面もあります。

物語自体はスリリングで怒涛の展開ではありますが、ちょいちょい休憩タイムが挟まれているので、元日からしっかり笑わせても頂きました。

最後の男二人でのお正月と、こてまりでの女二人でのお正月ってのも、それはそれで微笑ましいものがありました。

他にも挙げようと思えばまだまだ色々挙げられますが…とにかく見ごたえ満点で、スリリングな元日SPに大満足でございます。

女の嫉妬と狂気の物語を、楽しませて頂きました。

最後に右京さんが志津子と対峙した場面での、「覚悟はできています」という右京さんの言葉。それこそがこの物語の着地点であったのではないかと。

また、悦子さんやカイトくんの息子が登場したことで、カイトくん自体の再登場にも、自然と期待してしまいますね。今回は回想シーンのみでしたが、いつか再登場も実現するではないかと期待しています。

第10話『サイレント・タトゥ』、面白かったです!

 

ゲスト出演者

では次に、第10話『サイレント・タトゥ』に出演された、主なゲストさんを紹介していきます。

美村里江(みむらりえ)

教師殺害の容疑者として逮捕された元教師、栗原志津子役で美村里江(みむらりえ)さん。

殺害された姉小路という教師とは元々職場の同僚で、結婚の約束までしていました。しかし姉小路は異性にだらしがなかった上に、志津子に対し一方的に婚約を破棄。そんな経緯があり、姉小路に強い恨みを抱いていました。

美村里江さんは相棒初出演。長らくミムラという芸名で活動されていましたが、2018年に現在の美村里江さんへと改名されている女優さんです。今回は婚約を一方的に破棄された元教師役で、異常な嫉妬や執着を見せる、狂気をはらんだ演技が凄かったです。

 

新納慎也(にいろしんや)

甲斐享の兄、甲斐秋徳役で新納慎也(にいろしんや)さん。

甲斐峯秋の長男で、財務省の官僚です。父の峯秋とも良好な関係。享と悦子の息子である結平の父親代わりを務め、結平からは「パパっち」と呼ばれています。このたびの学芸会でも、保護者として悦子と共に舞台袖で結平を見守っています。

新納慎也さんも相棒初出演。モデル出身の俳優さんで、近年ではNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でも話題になっています。水谷豊さんのお嬢さんである趣里さん主演のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』にも出演されていて、この度はその話題でも水谷さんと盛り上がったとか。

 

真飛聖(まとぶせい)

甲斐享のパートナー、笛吹悦子役で真飛聖(まとぶせい)さん。

S13にて白血病を発症するものの、その後に寛解し、当時おなかにいた赤ちゃんも無事出産しています。子供は男の子で名前は結平。小学校2年生です。父親のカイトくんが服役しているため、シングルマザーとして育てています。現在も客室乗務員として働いています。

真飛聖さんはS13最終話『ダークナイト』以来の相棒出演。『ダークナイト』が2015年3月ですので、約9年振りの出演です。真飛さん自身も、悦子のその後が9年間ずっと気になっていたと語っています。そしてこのたびの再出演をとても喜んでいらっしゃると。

 

以上、今回の主なゲストさんは、上記3名になります。

他には、志津子の元教え子、黒須真士役で阿佐辰美(あさたつみ)さん。殺害された結平の担任、姉小路仁役で福澤重文(ふくざわじゅうぶん)さん。音楽教師の小川原楓役で、皆本麻帆(みなもとまほ)さん。検事の階真役で辻本祐樹(つじもとゆうき)さん。社美彌子の娘、社マリア役で土方エミリ(ひじかたエミリ)さん。甲斐享と笛吹悦子の息子、笛吹結平役で森優理斗(もりゆりと)くん。

辻本祐樹さんは7度目(過去には同じ役でS20-1、S20-2、S20-3、S22-9、別役でS5-18、S15-1)、土方エミリさんは同じ役で3話目(過去にはS20-19&20)のご出演です。

 

悦子の再登場

三代目相棒である、カイトくんこと甲斐享には、お付き合いしている彼女がいました。

CAの笛吹悦子(うすいえつこ)さんです。

S11~S13までレギュラーと言ってもいい頻度で登場し、カイトくんシリーズでは欠かせないキャラクターでした。

どちらかというと姉御肌な感じでして、美人でしっかりした女性。お仕事も客室乗務員ですからね。カイトくんとは渋谷での合コンがきっかけで、お付き合いするようになったとか。

もちろん右京さんとも交流がありました。花の里でも一緒に呑んでます。

歴代の特命係の中で、お付き合いしている女性がレギュラーとして出てきたのは、亀山くんとカイトくんのみ。それゆえに、長い相棒の歴史の中でも、美和子さんと悦子さんというのは、また特別な存在でもあります。

悦子さんが最後に登場したのは、カイトくんの卒業回であるS13最終話『ダークナイト』。当然かとは思いますが、カイトくんの特命係卒業とともに、悦子さんの登場もなくなります。

S17のとき、一瞬だけ回想シーンで登場したものの、それ以外は一度も再登場することなく、話題に上がることもありませんでした。

そんな悦子さんが、この度ついに相棒の舞台に戻ってきました。約9年振りの再登場です。

真飛聖さん、全然変わらないですね。相変わらずお美しい。

S21では、亀山くんと美和子さんの再登場という夢にまで見ていた復活劇が実現し、S22では悦子さんが再登場。

これが嬉しくないわけがない。

カイトくんがダークナイトで逮捕されてしまった後も、話題には上がらなかったものの、右京さんとはずっと交流を続けていたようです。

そして悦子さんといえば、S13で妊娠が判明したすぐ後に、急性骨髄性白血病という難病も発症してしまい、入院するという事態に陥りました。

そんな状態のままカイトくんが『ダークナイト』で逮捕され…その後は一切相棒の舞台では音沙汰無し。

治療が順調に進めば出産もできると、医師からはそんな言葉もあったものの、急性骨髄性白血病というのは命を落としてしまう恐れもある病気ですので、心配でした。

妊娠や病気がどうなったのか気になり、僕は以前こんな記事も書いております。

しかしこのたび、悦子さんが元気な姿を見せてくれたということは、病気も寛解したということです。病気については甲斐峯秋の口から語られています。どうやら悦子さんは父親から骨髄移植を受け、寛解に至ったようです。

現在も客室乗務員を続けているとのことで、CA姿も出てきます。

悦子さんの姿を見ていると、一瞬まるでカイトくんシリーズを見ているかのような気分にもなってしまいました。

感慨深くはありますが、この場にカイトくんもいたらな~とは考えてしまいますね。

亀山くんとも初対面してます。

この後は美和子さんとも。

伊丹さんや芹沢さんとも再会です。

悦子さんが再登場してくれたことにより、色んな再会や初対面なども楽しむことができました。

正直、悦子さんの再登場というのは僕はノーマークでしたので、その分驚きと喜びも大きいです。

悦子さん、戻ってきてくれてありがとう。

 

甲斐享の息子と兄

悦子さんは病気が寛解し、CAにも復帰していますが、もう一つ気になっていたのが妊娠です。

その答えも、今回の冒頭で判明します。

悦子さんは無事に男の子を出産したんです。妊娠が9年前ですので、現在は小学校2年生で、名前は結平くん。

カイトくんの息子です。これもまた感慨深いものがあります。

歴代の特命係は、誰も子供がいませんでしたからね。カイトくんが初のパパです。

しかしカイト君はダークナイトで逮捕され服役中ですので、悦子さんがシングルマザーとして結平くんを育てています。CAの仕事と両立させながらですので、大変だとは思います。

カイトくんの逮捕もありましたので、二人は籍も入れていません。ゆえに悦子さんも苗字は笛吹のまま。どうやらカイトくんが婚姻届けを書くことを拒否しているようです。

桔平くんもカイトくんのことは聞かされていません。悦子さんは周囲にも秘密にしています。

カイトくんと籍こそ入れてはいなくても、甲斐峯秋にとって結平くんは可愛い孫。デレデレです。

シングルマザーの悦子さんを峯秋もサポートしているようですが、もう一人強力な人物がサポートしてくれているんです。

それが甲斐享の兄、甲斐秋徳です。

カイトくんにこんなお兄さんがいたとは。

この秋徳が長男坊で、お仕事は財務省の官僚。これまた優秀なご子息です。峯秋に反発していたカイトくんとは異なり、親子仲も良好な様子。

秋徳には離婚歴がありますが、自身に子供はいないようでして、現在は結平くんの父親代わりを務めているんです。結平くんも秋徳のことを「パパっち」と呼んで懐いてます。

学芸会でも悦子さんとともに舞台袖に。

この絵だけ見ると、家族みたいですね。

悦子さんの再登場だけでも嬉しいのに、まさかカイトくんの息子と兄までも登場するとは。

お兄さんは特命係ともおもいっきり絡んでいます。相棒ではお馴染み、日比谷サローの中でも会ってます。

お兄さん、最初は右京さんに殺人の犯人じゃないかと疑われてたんですけどね。

甲斐峯秋、甲斐秋徳、笛吹結平と、まるで甲斐家の三世代が一堂に会するような場面も見れちゃいました。

この場にカイトくんがいないのが寂しくはありますが…いつか加わってくれる日がくることを心待ちにしております。

 

殺された担任教師

特命係がこのたび悦子さんや結平くんと顔を合わせたのは、結平くんの学芸会です。

学芸会といっても、立派なホールを借り切って行うという、なかなかに盛大なもの。きっと良家のご子息やご令嬢が通う学校なのではないかと。

その学芸会の演劇で、結平くんは主演を務めることになりました。シャーロック・ホームズ役です。

客席には、孫の晴れ舞台を楽しみに待つ甲斐峯秋や、悦子さんに招待された右京さん、亀山くん、美和子さんの姿も。

今回は小手鞠さん一緒じゃないですね。

甲斐さんは一番前の席で観てました。

こちらはホームズを演じる桔平くん。

頑張って演技してます。

桔平くんを客席から見守る右京さんの眼差しが印象的でもありました。

しかしそんな中、上演中に結平くんの担任である姉小路という教師が、フラフラとステージ上に出てくるんです。で、そのまま倒れ、背中には突き刺さった刃物が。

衆人環視の中でしたので、一瞬演出の一環なのかと思われもしますが、明らかに不自然な状況に会場も騒然とします。

観客席にいた右京さんと亀山くんも、その異変をいち早く察知し、姉小路の元へと駆け寄りますが、既に彼は絶命していました。

事件です。

捜査一課も駆け付け、殺人事件として捜査が始まりますが、容疑者があっさりと浮上。

姉小路の元同僚だった女性教師の、栗原志津子です。

志津子は姉小路と婚約をしていて、それを理由に学校を退職するも、その後に姉小路から一方的に婚約を破棄されていました。

どうやら姉小路はかなり女癖が悪い人物だったようでして、志津子の退職後にもあちこちで女性を口説いていた様子。志津子はそれを知りつつも、飲み込む覚悟で結婚する気だったようですが、結果的には姉小路により捨てられてしまいました。

姉小路はこの日の上演前に、悦子さんにも声を掛けています。どうやら以前から悦子さんを狙っていたみたいですね。

気持ち悪いですね。なかなか最悪な担任教師です。

熱血教師として子供たちには人気があったそうですが、実際はかなりのクソ野郎です。

これだけのクソ野郎ですので、方々でトラブルを抱えていたっぽいですが、やはり婚約を破棄された志津子の恨みは、誰よりも強いもの。

そして事件には目撃者がいました。それが桔平くんなんです。

桔平くんの目撃証言などから、彼女が姉小路を殺害した可能性が濃厚になります。

そして証拠も揃い、彼女自身も罪を認めているため、これにて一件落着。

かと思いきや…

志津子の恨みの矛先が向けられたのは、姉小路だけではなかったことがわかります。

彼女は、姉小路からアプローチを受けていた悦子さんに対し、異常ともいえる執着を持っていました。

 

悦子のスパイ容疑

殺人の容疑で逮捕された志津子は、姉小路が悦子に迷惑を掛けていたことを詫びると同時に、拘置所の中から悦子さんに「お願い」をします。

まずは両親への届け物のお願い、続いて父親のために海外での焼き物購入のお願いです。

行き先は東亜民主共和国のシャンリェンという都市。東亜民主共和国は「東国」という略称でこれまでの相棒にも名前が出てきています。

志津子の「お願い」に不穏なものを感じた特命係は、悦子さんとに同行し東国へ。同じくトリオ・ザ・捜一と美和子さんまでも同行。総勢7名です。

このメンバーが顔を揃え、空港にいるという場面もなかなか貴重です。

成田から出国した7人は、無事に東国に到着し、悦子さんは目的のお買い物へ。

こちらが相棒で初登場する「東国」の街の風景です。

そして東国でのお買い物も無事に終え、帰路に就くのですが…

出国の際に空港にて、思ってもいなかった大きなトラブルが発生します。悦子さんがスパイ容疑で拘束されてしまうんです。

もちろん悦子さんがスパイであるはずがありません。

しかし当局は、確かな証拠を突きつけ、悦子さんの言葉になど耳を貸しません。

東国では、スパイ容疑で拘束され逮捕されてしまうと解放も困難になります。かなりヤバい事態です。

まるで中国ですね。東国のモデルも中国かと思われます。看板などの文字はハングルっぽいので、北朝鮮も入ってるとは思うんですけどね。中国では実際に日本人がスパイ容疑で逮捕され、実刑が確定するというケースがありました。つい最近も。

対照的に、スパイ防止法がいまだに成立できない日本は、スパイ天国ですけれど。

こちらは取り調べを受ける悦子さん。

悦子さんはスパイであることなど認めるわけはありませんが、このままだと一生日本には帰れなくなるでしょうし、死刑になる可能性もあります。

一刻を争う事態ですが、当然ながら異国の地では、日本の警察力は何の役にも立ちません。特命係も捜査一課も成す術なし。

間違いなく悦子さんは罠に嵌められています。誰かが意図的に、悦子さんがスパイ容疑で逮捕されるよう仕組んでいたとしか考えられません。

そしてその誰かとは、栗原志津子です。

悦子さんは、自分を捨てた婚約者がアプローチしていた相手。

しかも姉小路が一方的に悦子さんに好意を寄せていただけで、悦子さんには何の落ち度もありません。

にもかかわらず志津子は悦子さんに恨みの矛先を向け、彼女の人生を破滅させるような罠を仕掛けたんです。恐ろしい女です。

演じている美村里江さんが、これまた凄くて、完全にヤバい女に仕上がってました。

そしてその罠を実行しているのが、志津子の元教え子である黒須という若者です。

黒須を演じている阿佐辰美さんは、注目の新人俳優さんみたいです。

特命係は、悦子さんを奪還するため、絶望的ともいえるこの状況を打破しなければいけなせん。社美彌子の協力を得て、無謀とも言える作戦を立てます。

もちろんトリオ・ザ・捜一や美和子さんも全力サポート。

もしその作戦が失敗すれば、悦子さんはもう日本には戻れません。

特命係は、悦子さんを桔平くんの元に戻すため、命懸けの作戦を決行しました。

 

その他の見どころ

それでは最後に、第10話『サイレント・タトゥ』のさらに細かい見どころを、いくつか挙げてみたいと思います。元日SPだけに多めです。

マリアの再登場

社美彌子には、マリアという娘がいます。大切な一人娘で、演じているのは土方エミリさん。

マリアは小さな頃から何度か登場し、最後に出てきたのはS20の最終話SP『冠城亘最後の事件』です。

マリアちゃんについては、こちらの記事でけっこう詳しく書いています。

冠城くんとは「姫と家来」という関係だったりと、何かと関りがありました。

そんなマリアちゃんが、このたび再登場です。

桔平くんの学芸会に、甲斐峯秋の招待により、母親の美彌子と一緒に来ています。

マリアちゃん、前よりも大人っぽくなってます。もう高校生とのこと。

甲斐峯秋と社母娘が三人で並んで観劇している絵も、貴重です。

マリアちゃんは桔平くんとも仲良しになってます。

パパがいないどうしの関係ですね。

桔平くんにとってマリアちゃんは、どうやら頼りにできるお姉さん的な存在になったようです。この交流はほっこりします。

マリアちゃん、特命係の二人や美和子さんとも挨拶を交わしてました。亀山夫妻はもちろん初対面。

今回は悦子さんの再登場もノーマークでしたけど、マリアちゃんの再登場も同じく全く予想していませんでしたので、嬉しい驚きでした。

 

津田健次郎さん

東国の日本領事館が登場し、そこで特命係とやりとりをしていた領事館員がいます。

顔が写らなかったのですが、声のご出演が、人気声優の津田健次郎さんでした。

最後のクレジットで紹介されています。

こんなふうに声だけの出演というのは、これまでなかったのではないかと。

領事館員さん、どうして顔が出ないのかな~と気にはなっていたんですよね。

謎の領事館員として紹介されていますが、謎の声だけ出演ですね。

 

刑事部長室の額

かつて内村さんのいる刑事部長室には、「古轍(こてつ)」と書かれた額が掛けられていました。

古轍についてはこちらの記事で解説しています。

それがS19『超・新生』でホワイトにった内村さんは、自分でその額をぶん投げます。で、S20からは「規矩(きく)」に変わったんです。

「先人のやり方を踏襲すること」の古轍から、「規則正しく行なわれること」の規矩へ。

しかし前話『男の花道』で内村さんが元に戻ったため、お部屋の額もおもいっきり古轍に戻ってます。

前話の最後にて古轍が映った瞬間、あ、内村さん元に戻ったんだな、と。

ちなみにこの「古轍」、内村さんの部屋からなくなっている間の2022年に、仮面ライダーの映画で使われたみたいです。汚職政治家の部屋にあったとか。

まさかまた古轍が見られるとは。これはこれで嬉しいです。

おかえりなさい、古轍。

 

中華でお食事会

内村刑事部長、中園参事官、衣笠副総監の三人が、高級そうな中華料理屋さんの個室にて会食です。

三人で紹興酒らしきお酒を呑みつつ、上海蟹とか食べてます。

内村さんはS19『超・新生』でホワイトになってからは、衣笠さんに忖度することもなくなり、どちらかというと対立する立場になっていたかと思います。

しかし前話『男の花道』で再び元のブラック内村に戻ったため、衣笠副総監とも利害が一致するように。

衣笠さん、ブラック内村の復活を喜んでました。このお食事会は内村さんの「復活祭」だと。また、内村さんのことを「絵に描いたような悪人顔」だとも。

内村さん、本当にすっかり戻っちゃったみたいですね。

しかしやっぱり、こっちの内村さんの方が落ち着くのは気のせいでしょうか。

 

機内での格闘

飛行機の機内で、特命係が格闘する場面が出てきます。

長い相棒の歴史の中でも、機内でというのは初です。

飛行機のシーン自体も多くはありませんが、こんなふうに機内で特命係が戦うというのは、なかなか見れるものではありません。

右京さんと亀山くんが二人で飛行機というのも初ですが、トリオ・ザ・捜一の飛行機シーンというのも初です。

 

小手鞠と美和子

こてまりにて、小手鞠さんと美和子さんがカウンターで二人で日本酒を呑んでます。

料理は伊達巻も見えますので、おせち的な感じかと。

この二人だけでこてまりというのは初ですね。

今回の事件のあれこれで、結果的にこうなっちゃったわけですが、貴重ないい絵が見れました。

 

美和子と出雲麗音

美和子さんは出雲麗音と一緒に聴き込み的なことをしたりと、今回はそんな珍しい組み合わせでの絡みもけっこうありました。

悦子さん奪還作戦にも、美和子さんはおもいっきり参加していますので、捜査一課との絡み自体もけっこうありました。

美和子さんがこんなふうに捜査する的な側に加わるというのも、かなり貴重なのではないかと。

また、美和子&悦子、出雲麗音&悦子という、これまた貴重なツーショットなんかも出てきます。

 

甲斐家と社家と笛吹家

このたびは、甲斐さんのご自宅、社美彌子のご自宅、悦子さんのご自宅が出てきました。

まずこちらが甲斐峯秋の自宅。桔平くんのお誕生日会やってます。

これは今回の事件が起こるより前の一場面ですが、カイトくん兄の甲斐秋徳もいますし、右京さんもいます。以前から右京さん、悦子さんや桔平くんと繋がりを持っていたことがわかります。右京さんは桔平くんに本をプレゼントしてました。

続いてこちらは社美彌子のおうち。

マリアちゃんと二人暮らしです。

続いてこちらが悦子さんのおうち。

桔平くんと二人暮らし。この部屋にはこのたび、右京さんと亀山くんも訪れています。

亀山家はちょいちょい出てきますけれど、それ以外のメンバーの自宅というのはなかなか出てきませんので、いいものが見れました。

しかし皆さん共通して、家が綺麗ですね。

 

浴衣の右京と亀山

右京さんと亀山くんが浴衣姿を披露してくれました。

かなり唐突な浴衣姿でしたので、びっくりしましたよ。

右京さんはS20第12話『お宝探し』で浴衣姿が出ていますので、それ以来です。S14第18話『神隠しの山』でも着てますので、今回が3度目ですね。

一方の亀山くんの浴衣姿というのはこれまで一度もなかったので、今回が初です。

どうせなら、いつか浴衣で温泉なんてシーンも見てみたいですね。

 

甲斐享再登場への期待

今回、悦子さんが約9年振りに再登場。

さらにはカイトくんの息子や兄まで出てきました。

カイトくん自身も回想シーンで登場。

何度もカイトくんが話題に上りましたし、右京さんの口からも、亀山くんの口からも、「カイトくん」が何度も発せられました。

今回の『サイレント・タトゥ』というタイトルも、カイトくんに直結しています。

最後には右京さんと亀山くんが「カイト(凧)」を揚げる場面もありました。

これは…カイトくんが再登場するための基盤作りなのでは?とどうしても思わずにはいられない。

そしてこの元日SPに合わせるかのように、同日に成宮寛貴さんの芸能活動再開というニュースも飛び込んできました。

少し前にも芸能界復帰か?というニュースは出ていましたが、ここにきてさらに現実味のある情報です。

成宮寛貴さんは現在「平宮博重」としてアパレル関係の事業をされていますが、今回の相棒のクレジットには成宮寛貴さんとしてお名前が出ています。

相棒元日SPでカイトくん祭りの日に、成宮寛貴さんの芸能活動再開というニュース。

これはもう、カイトくんの再登場は間違いないのでは?と、どうしても期待してしまいますよ。

その日がくるのを今か今かと待っております。

歴代相棒の全員集合、ぜひとも実現して欲しい。

 

以上、今日は相棒season22第10話(元日SP)『サイレント・タトゥ』についてでした。

 

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